ティンカーベル(洋食、ハンバーグ、パスタ/青物横丁、品川シーサイド、新馬場)

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まちうかまんぞ法螺噺(ほらばなし)

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酔狂老人卍 (50代以上・男性・東京)
標準点: 2.5
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ティンカーベル (青物横丁、品川シーサイド、新馬場 / 洋食、ハンバーグ、パスタ)

口コミ:6

3.5

  • 料理・味 3.0
  • | サービス -
  • | 雰囲気 -
  • | CP -
  • | 酒・ドリンク -
  • 使った金額/1人(夜) ¥1,000 ~¥1,999
  • / (昼) -

| おすすめ用途

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東海道品川宿は南、京急青物横丁驛よりほど近き處(ところ)に「松岡」と稱(とな)ふる疉屋あり。その筋向かひの洋食屋に氣附きしは遡(さかのぼ)ること僅(わづ)か三日。「連休の最中(さなか)も夜は商(あきな)ひ申す」との貼り紙ありて、次の日勇み訪(たづ)ぬるに、已(すで)に店じまひのけはひ。あなうたてしやな。

この儘(まゝ)捨て置くは男(をのこ)の恥。次の日は取るもの取り敢(あ)へず、戌(いぬ)の刻前に馳せ參じ徐(おもむろ)に取つ手を引く。その刹那(せつな)、忽(たちま)ちに溢(あふ)れ出(いづ)るは牡蠣フライの香(かをり)。その芳(かぐ)しはしきに抗(あらが)ふ術(すべ)も知らずヘナヘナと崩(くづ)れ落つ。

女給、品書き持ち來たれば、則(すはは)ちこれを手に取り、隅から隅へと眺(なが)むれど、揚げたての牡蠣フライにウスターソース垂らして喰らふことのほか頭に浮かばず、眼(まなこ)、あちらこちらを彷徨(さまよ)ふ。確かに、品書きの目立つところに、季節の獻立「牡蠣フライ、タルタルソース添へ」なる貼り紙あり。

漸(やうや)う予(われ)に歸り、机の上を見遣(や)れば、鹽(しほ)、胡椒のほかに調味料の類(たぐひ)はなく、敢(あ)へて「ウスターソース」と頼まねばタルタルソースで喰らふほかになしと覺(さと)る。されば、メンチカツは何處(いづこ)、クリームコロッケは彼處(かしこ)かと探せど、品書きにその缺片(かけら)もなく、

・「タンシチュー」、麺麭と併せて一千九百七十四圓也

據所(よんどころ)なき譯ありてこの日も呑む譯に參らず、玻璃杯(グラス)に注がれし水のみにて出來上がりを待つ。暫くして彼方(かなた)なる夫婦(めをと)の席に牛フィレステーキと仔牛のリード・ヴォー(胸腺煮)運ばれ來たりて、その姿形(すがたかたち)を眺(なが)むれば、そこそこの出來榮えかと覺ゆ。

それより待つこと暫(しば)し。やがて痺(しび)れを切らさんとするほどに、漸(やうや)う運ばれ來りし「タンシチュー」の一皿。何より刮目(かつもく)すべき色の濃さ。その色深きこと、恰(あたか)も天竺に棲(す)める烏(からす)、あるいは、古(いにしへ)より阿弗利加(アフリカ)に住まふ民(たみ)のごとし。

先づは匙(さじ)にて一掬(すく)ひ。微(かす)かに鹽(しほ)が足らず、締まりを缺(か)く。さりながら、永き日々を重ねて拵(こしら)へたと思(おぼ)しき深みありて、知れず口許(くちもと)が綻(ほころ)ぶ。牛舌(タン)は厚さ三分ばかりのもの三枚。蕩(とろ)けんばかりに煮込まれ、菜刀に脆(もろ)くも崩(くづ)る。

思ふに、タンシチューに限らず、ビーフシチュー、牛赤葡萄酒煮込みなどは、須(すべ)らく、その肉(しゝ)に齒応(ごた)へを留(とゞ)むべし。僅(わづ)か一刀(ひとかたな)でナヨナヨと崩(くづ)れ去るは、齒悉(ことごと)く拔け落ちた爺婆(ぢゞばゞ)なればいざ知らず、齒のある者には聊(いさゝ)か辛(つら)きものなり。

つけ合はせは人參甘露煮(グラッセ)、つくり茸(シャンピニオン)、緑花菜(ブロッコリ)、ひもかはうどん。人參甘露煮は牛の肉(しゝ)にしな垂れ掛からんとするばかりで、その首刎(は)ねんと菜刀打ち下ろせば、大人しく首差し出すでもなく、彈(はじ)き返さんと身を強張(こはゞ)らすでもなく、徒(いたづら)にのた打ち廻る。

麺麭(パン)は佛蘭西麺麭とロール麺麭。二日前の同じ街道沿ひ、偶(たま)さか飛び込みたる自(みづか)らビストロと稱(とな)ふる店のロール麺麭に呆(あき)れたばかり。佛蘭西麺麭は月竝みな品なれど暖められてゐる。客あしらひは可もなくば不可もなし。餐巾(ナプキン)はなく、卓布(テーブルクロス)はビニール。

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※注)この地にまともな店少なきに鑑(かんが)み、綜合點を三つ半と致しました。

店名 ティンカーベル
最寄駅 青物横丁、品川シーサイド、新馬場 
ジャンル 洋食、ハンバーグ、パスタ 
住所 東京都品川区南品川2-17-27 105 (地図を見る) 
TEL 03-3458-9424 
営業時間

コメント(6件)

'07/10/09

>この地にまともな店少なきに鑑み

先週、品川宿場祭のパレードに誘われ歩きました。
しかし、惣菜需要の餃子共々、全く存じ上げず、レビュー参考になりました。
因に、ツルハドラッグやスーパー平野屋は、以前散歩時の記憶にあります…(笑)

'07/10/09

恥ずかしながら、品川宿場祭なるもの、確か10年近く前に一度見に行っただけです。
実は、散歩がてら旧東海道をほっつき歩いていたら、偶々出くわしたと云うのが正直なところ。
それも夕方〜夜でして、ネットで見るような盛大な行列は見たためしがありません。
JALのお姐さんやら、女優さんまで揃って何やら華やかそうですね。

こちらが遭遇した時は、寺で「投げ銭コンサート」なるものをやっており、当時全く無名であった津軽三味線奏者上妻宏光が参加しておりました。ロハで当代有数の三味線奏者の生演奏をたっぷり堪能させて貰った訳で、今となっては懐かしい想い出です。

登龍なる店はどうやら大盛りで名高いらしく、とりわけ炒飯が人気のようです。餃子も随分生真面目に作ってありました。近頃、俄かに「ゲキ盛り」ブームだそうですが、人目をあざむくこけおどしとは異なり、追加料金に応じて盛りを増やしていく方式のようです。

ティンカーベルなる店も極最近見つけました。ドミグラス・ソースは多分自家製だと思います。こちらも地元民向けに真面目に商っている様子で、登龍同様、メディアで紹介されなくとも、十分やっていける感じでした。どちらも舌の肥えた方が遠くからわざわざ脚を運ぶような店ではないです。

青物横丁では丸富なる鰻屋が当「食べログ」などで評判で、「そのうちいずれ」と暢気に構えていたら、10月5日から一ヶ月の工期で改修工事に入ってしまいました。改修工事が終わり次第覗いてやろうと思っています。

'07/10/12

引っ張ってスミマセン。(笑)
「登龍」、凄いっすね!。いやぁ〜、驚きました。私は餃子&半ライスでしたが、それの完食が精一杯。周りの席を見回し、自分はなんてちいさい男かと思いました…。(汗)
でも、嫌いじゃないっす!

'07/10/12

おっ、行かれたんですか..。どうやら周りに凄い人がいたみたいですね。

'07/11/05

このお店、何度も付近を通っていながら(近所なので)、入ろうと思ったこともなかったのですが、いつもながらの巧みなレビューでいらっしゃるので、一挙に興味が高まってしまいました。近々行ってみたいと思います。

'07/11/05

まぁ、カレ犬様のような舌の肥えた方が脚を運ぶべき店じゃないと思います。
既に述べたとおり、付け合せの人参が萎びているし、パンもからきしダメ。肝心のタンは厚みが足りない。
でも、こちらのドミグラスソースは手間隙掛けたもんじゃないですかね。

私見ながら、この界隈では、ここから直ぐ傍、ジュネーブ平和通りに面したRistorante KOUJI cordialeなるイタリア料理店が頭抜けているように思います。但し、夜に比べて昼の満足度は今一つです。
こちらも、都心の名のあるイタリア料理店とは開きがあり、カレ犬様の舌に合うか疑問です。

但し、ドルチェは昼夜ともになかなかの出来で、満足しました。

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