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| 店名 |
北山珈琲店 (キタヤマコーヒーテン) [HP |
|---|---|
| 最寄駅 | 入谷、上野、鶯谷 |
| ジャンル | コーヒー専門店 |
| 住所 | 東京都台東区下谷1-5-1 (地図を見る) |
| TEL | 03-3844-2822 |
| 営業時間 | [火~金] 11:00~19:00 [土・日] 11:00~18:00 |
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おそらく今日は,お休みかと思いながら,様子を見に前のほうをみると,小さく明かりが燈っていました.運良く営業中.
さっそくお店の中に入ると,突如として,体の中に珈琲の渋い香が染み込んできます.そこは,まったく外界とは区別された空間であり,また時間もまったく異なる次元にあるように錯覚をしてしまう.こんな場所が,東京の街中にどのように存在しているのか?と考えてしまう.ある意味,外界から区別された珈琲を飲むためだけの設定.
年輩の女性の方が席を案内してくださり,席に付く.すると,主人がすぐにボリュームを上げ,”バードランドの子守唄”をかけます.とても素敵なスピーカーを使っているよう.心地がよい.
少し落ち着いたところで,自分の視覚の感覚が復活し,周りの状況を構成することができるようになってきた.入り口付近には古いストーブがともっており,暖かい淡いひかりをぼんやりと燈している.部屋の中は薄暗く,どこもかしこも珈琲の茶色が染み付いているよう.
丁度,時間は3時ごろで,ブラインドの隙間から西日の淡いのひかりの筋が薄暗い部屋の中に入り込み,なんともいえない時間と空間の中に自分がいることに気がつきます.感動です.なんて私は,美しい時間にここに来たのかと.
注文は,「ブルーマウンテンNo1,ピュアストレート.14年もの」にしました.
ぼーと待っていると,そのうち,珈琲が出てきました.
さて,はじめの一口を飲んだ時,
口の中に新しい世界が生まれ,それが頭から体全体へ広がり,広大な宇宙の中に漂います.
感動です.
もう少し具体的にいうと,土くさい濃厚な赤ワインのようなテイストというか,多重の味の重なりがあり,とても重量感がある.しかしキレのよい苦味によってだれることがなく,はっきりとしたメリハリが生まれる.
とにかくはじめの一口が衝撃です.
残りは,余韻というか・・・・私は,はじめの一口でも十分だと思います.残りは別に飲む必要を感じないというか・・・
そう普通は,珈琲を”飲む”わけですが,ここは,ご主人によって出された珈琲に向き合うのです.レヴューを見たとき30分は短いとはじめ思いましたが,考え方が変わりました.一口飲めばもう十分であるということを.
○補足ですが・・・
商談はダメだとか,30分以上はダメであるとか,いろいろそういう言葉だけが先走りしているように思います.
ご主人のお店の設定があるからこそ,このような感動が生じるものだと思います.もしこのような設定がなければ,たいした感動もないものだと思います.
ある意味,特別な設定があるからこそ,それに従属するものが生まれると思います.以前にレヴューに茶道との関連でかかれていた方がいましたが,まさにそのようなもの.
つまり,設定を守ることが重要なのではなくて,その設定に付き合うことで,新たな発見があると思います.
1000円ほどで,こんな感動を体験できるなんて,とても幸せです.