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| 店名 | おはらス・レストラン (Ohara’s Restaurant オハラス・レストラン) |
|---|---|
| 最寄駅 | 五反田 |
| ジャンル | フレンチ |
| 住所 | 東京都品川区大崎5-4-18 ヤクモビル B1F (地図を見る) |
| TEL | 03-5436-3255 |
| 営業時間 | 11:30~14:00 18:00~22:00 |
'07/04/23 ('07/04訪問)
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平日休みの昼下がりに、大崎にあるフランス料理店「おはらス・レストラン」に出向いてみた。五反田駅から曇り空の下、地図を頼りにごく有り触れた街並みを、七、八分も歩いていくとレストランに辿り着くことができる。
階段を下り地下一階にあるレストランの扉を開けると、ドイツ人の熟年マダムが我々を笑顔で出迎えてくれる。アイボリーを基調としたウッディフロアのダイニングルームは、落ち着いて心安らぐような雰囲気があった。そのホールのキャパシティーは三十六席ほどである。
予約してある私達は壁際の一番奥のテーブル席に案内された。卓上には、母の日に因み、赤や白、黄色のカーネションが幾重にも飾られている。先客は四人連れの女性グループと、悠々と一人で食事をされていた男性客が二名のみである。この店のランチコースは、三千円、五千円、七千円の三コースがあり、メニューを見ると前菜、魚料理、肉料理など殆どが数種類からのプリフィクスとなっている。料理によっては千円から二千五百円ほどの追加料金が設定されているものもあった。
食前酒のカンパリオレンジを楽しみながら、マダムから料理説明を聞き、連れと相談しながら料理を選んだ。当日は七千円の「旬のコース」を注文してみる。ワインは赤白グラスでソムリエンヌにお任せする。ダイニングルームは地階にあるのだが、天窓から差し込む数え切れぬ光の帯が室内の照明と相俟って、十分な明るさが保たれている。
アミューズはパクチーとセロリの葉が散らされた「鰯とジャガイモのサンド」が供された。どこにもある食材であるが、アンチョビ風ソースの料理は、白ワイン(アルザス ピノ・ブラン)の風味と良く合って美味しく感じられた。
前菜は、私は「釜蒸しホワイトアスパラガス マルデーズ・ソース」を、連れは「フォアグラの冷製 ブリオッシュとトマトと彩り野菜のマリネ添え」(+千円)を選んだ。
日本に二台しかない、瞬時に熱が入れられるという機械で蒸し上げられた三本のホワイトアスパラガスに、微かに甘いオレンジ風味の柑子色(こうじいろ)のソースが添えられている。ソースに紅の柘榴の粒が散りばめられた、歯応えも素晴らしい料理は、春の香りと味覚が凝縮された絶品である。特に穂先の部分には唸るほどの美味しさを覚えた。
連れがチョイスした冷製のフォアグラ料理をシェアして貰う。リクエストした極甘口のデザートワイン(キュイレロン・ルッシリエール)がフォアグラの旨さを引き立ててくれる。
「冷製 羊蹄山麓 京極町産 人参のスープ」は、裏漉しされ煮詰められた人参のクリームスープだ。カプチーノ仕立ての山吹色をした冷製のスープは、生き生きとした口当たりが実に旨い。連れと無言のままに味わい尽くした。
本日の魚料理は太刀魚とのことで、肉料理の「比婆牛いちぼ肉のステーキ ベアルネーズソース添え」をチョイスした。広島県中国山地で生産された和牛の、一番良質といわれているモモの赤身肉を用いたステーキだ。グラスで赤ワイン(アンサタ2002)を貰う。供されたステーキは、外はしっかりと焼かれているが、中は血がしたたるようなレアな焼き加減で、香草の入った香り高いソースとの相性も良く、添えられた彩かな野菜とともに、大変美味しく感じられた。
連れに私のデザートを進呈して、マダムと相談して食後酒としてカルヴァドス(ルモルトン1944)を頂いた。カルヴァドスとはリンゴ酒を蒸留して造られた酒だ。ブランデーグラスに注がれた琥珀の酒からは熟成した果実の香りが漂う。しなやかな味わいのカルヴァドスを舐めながら、デザートを平らげる連れをぼんやりと眺めているのは少し幸せだ。
連れのデザートは「焼きたてチョコレート ココナッツのシャーベットを添えて」と「柑橘風味のプリン おはらス風」であった。料理の締めは、小菓子とエスプレッソである。
料理全体の印象は、七千円というコース値段に見合った材料が十二分に提供されており、アミューズからメイン料理に至るまで、どの品も大変に美味しく感じられた。正統派フレンチの味のよさとコストパフォーマンスのよさを考えると、この店は東京一のフレンチレストランではないかとさえ思えた。ホールを担当されたマダムとソムリエンヌの二人は非常に親切丁寧であり、そのサービスレベルは高いものだ。
途中テーブルに挨拶に来られた、小原敬シェフは優しい面差しの料理人である。その人柄と、垢抜けて見えるシェフの所作に見惚れて、私は瞬時に彼のファンとなった。快い昼餉の時を終え、シェフやマダムに見送られて地上に出ると、仄暗い空が崩れて外は雨模様である。
ホームページの「東京食道楽記」では、男女二人が、それぞれの視点から、食べ歩きの原稿を書き上げております。
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