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これらの口コミは、東京食道楽さんの主観的なご意見・ご感想です。あくまでも一つの参考としてご活用ください。
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蕎麦は好物の一つである。仕事帰り小腹がすいたとき、馴染みの店で酒をひっかけ蕎麦を手繰るのは、日常の楽しいひと時である。恵比寿に「蕎麦が名物の日本料理店」があると聞いた。予約した土曜日の夕餉は、そば会席「翁」を訪問してみた。 恵比寿の駅で降りたって、風吹く鈍色の街を五分ほど歩いていくと、八代目松之助と添え書きされた「翁」の看板を見つけることができる。開店時間の六時を待って暖簾を潜った。建物... 続きを読む
三月の下旬、早春に咲く大島桜は今が盛りで、染井吉野の花は五分咲きとなった。吹き抜ける風に春の匂いを感じながら、お台場海浜公園から水上バスで浅草を目指した。浜離宮恩賜庭園を越えて東京湾から隅田川を上ると、浅草までは十二もの橋が架かっている。船上からの隅田公園は白い桜の花が遠く霞み連なって見える。くり出した隅田公園で花見に興じ、少し早めの夕餉に雷門の辺りに向かった。 浅草といえば「すき焼き」... 続きを読む
(2008年3月) 名店「四つ葉(よつは)」は創業二十九年を迎える。長谷川新氏の「すっぽん料理」は、ますます円熟の境に入られたようだ。このように「優美な立ち居振る舞い」のできる料理人を私は知らない。 (2006年11月) 十一月の初旬、ふぐ料理店福治の宴席で、友人の常務とスッポン談義に花が咲いた。本日は、その常務を案内して荻窪にある「四つ葉」を訪問した。久し振りの訪問... 続きを読む
歌舞伎座二月の芝居が跳ねて黄昏の街に出ると、場内の熱気とは裏腹に銀座の空は冷たい雨模様である。風邪で臥せっていた連れがようやく回復しての外出となった。銀座三越で買い物をすませ、白い息を吹き雨靄の通りを七丁目まで歩いていくと丁度開店の時間となる。 「金田中 庵」は銀座金田中ビルの二階にある。七階と八階には「関西風すき焼き」では東京一と噂の岡半 本店があり、ここも金田中グループの系列であ... 続きを読む
今月二度目の訪問となった。今年は西日本の松茸は不作とのことだが、十月下旬には丹波産の松茸が潤沢に入荷され、素晴らしい秋の実りを十二分に堪能することができた。 駆け足の秋が過ぎ去ると、甘さを湛えた間人蟹の季節がやってくる。(以下は従前のレビューである。) 十月は秋の最高の美味「松茸料理」が味わえる幸せな月である。今年の松茸の出来具合は上々の様子である。そんな十月下旬に、色づ... 続きを読む
連れと二人で「寛(かん)」を訪れたのは、沖に秋雨前線が停滞し、やっと秋めいてきた九月の下旬である。東京メトロ有楽町線 護国寺駅で降り立つと、いつのまにか陽は落ちて雑司が谷の町は薄暗くなっている。護国寺門前を横切り、地図を片手の連れの影を踏みながら十分ほども歩くと、黒板塀の奥に二張りの大提灯の明かりが、ぽつんぽつんと灯る「寛」に辿り着くことができた。 嘗て、雑司が谷に在住されていた文豪 菊... 続きを読む
東京の鮎料理の店では、新橋鮎正があまりにも有名だ。「昭和三十八年に東京に出稼ぎに来たまま、ずっと居ります。」と女将が冗談に話していたから、「鮎正」の歴史は四十四年にもなる。 その三十二年も前の昭和六年に、既に築地で鮎料理を創業されていた店がある。「藍亭(らんてい)」という店だ。鮎解禁の六月から十月まで郡上八幡で獲れた鮎をフルコースで供してくれるという情報もあったのだが、最近の店のホー... 続きを読む
私にとって和食店の最高峰とは、新橋にある京味である。その「京味」に匹敵する料理といえば、「吉兆 ホテル西洋銀座店」の料理を思い浮べる事が出来る。二年振りに「吉兆 ホテル西洋銀座店」を訪れてみた。 「京味」の料理が、滋味という言葉で具現されるのならば、ここ「吉兆」の料理は、絢爛という言葉が相応しいものと思える。本日は、おまかせ日本料理「鶴」三万五千円のコースを注文してみた。供された料理... 続きを読む
ターミナルの新宿駅からタクシー運転手に新橋演舞場の名を告げた。「新ばし 金田中」は新橋演舞場の辺りに店を構えている料亭である。大正時代に新橋花柳界、遊芸の街に創業した「金田中」は、時代の富裕な客層に支えられ、東京屈指の料亭として広く名を知られるようになった。 一見お断り(紹介制)の形式をとる、この料亭は一般の客達にとっては敷居が高く感じられるものである。数年前に三代目である、金田中若主人... 続きを読む
侠気と料理人の腕を、文豪泉鏡花に愛された、八丁堀の魚屋萩原徳次郎は、明治の初めに神楽坂の地で仕出し屋「魚徳」を創業する。開店の披露状の中で鏡花は「魚よし、酒よし、塩梅よし、最一つ威勢の好い事は、此屋の亭主侠勢にして、人間活きたる松魚(かつを)の如し。」と贔屓の徳次郎を称賛している。 そして「魚徳」初代の萩原徳次郎は、泉鏡花の長編力作「婦系図」の中で、江戸前の魚屋「めの惣」のモデルとなって... 続きを読む
この季節、東京の街の空は、桜並木の花がそこかしこで咲きつづいて、一面が彩かな色に染められているようだ。四月初旬の日曜日、花見途中の昼餉に、新宿の京王プラザホテル四十五階にある日本料理店「みやま」に立ち寄ってみた。 この料理店のコンセプトは「しっとりと、美味があふれる。眺望とともに楽しむ旬の味。」だそうだ。ホテル最上階のレストランに見合った広い窓側は、カウンター席が設えてあり、そこから一段... 続きを読む
三月下旬の日曜日、新宿御苑での初の花見は、春荒れの小雨混じりの天気で中止となった。それならば美味いものでも食べようと渋谷に向かった。出向いた先は、セルリアンタワー東急ホテルにある「金田中 草(そう)」という日本料理店である。 ここは銀座七丁目に店を構える、高名な老舗の料亭 新ばし金田中の支店である。「新ばし 金田中」は一見お断り(紹介制)の料亭であったが、一般の客向けに昼席を始められ... 続きを読む
夜のとばりの下りた銀座八丁目辺りでタクシーを降り、木挽町の料亭街を歩いていくと高塀に囲まれた「竹葉亭木挽町本店」がある。 ここらの料亭は客の出迎えが慣例となっているようで、通り掛けにちらと見た吉兆 東京本店では、一人の仲居が玄関に立っており、微動だにしないその姿形は凛と美しいものに感じられた。訪れた「竹葉亭本店」でも二人の仲居が玄関で待っていたが、寒さのためか両手を擦り合わせ体を揺ら... 続きを読む
夕刻の日曜日、新宿にある伊勢丹本館の地下食料品売場は、込み合っていて大変な盛況である。食事を楽しもうと七階にあるレストラン街「イートパラダイス」に上がってみた。大概は京懐石正月屋 吉兆を利用するのだが、本日は久し振りに板前割烹「分とく山 新宿店」に入ってみることにした。 分とく山は本家のとく山と共に、高名な野崎洋光氏が率いる料理店である。ここの若い料理人達は、どの店でも大変に... 続きを読む
二月中旬に、知人の某会社専務と常務の三名で「招福樓 東京店」を訪問した。我々は同年輩で気の置けない間柄だ。本日は「会席 月」(二万二千円)を予約してある。ゆったり寛ごうと個室は避けて、開放感のあるカウンター席をお願いしておいた。早々にジャケットを脱ぎ捨てネクタイも外す。「辛いな」などと愚痴をこぼし合い、酒を酌み交わせる仲間がいる事は幸せである。 仲居さんから心のこもった、もてなしを受ける... 続きを読む
一月、二月の鮟鱇(アンコウ)は身も締まって格段に旨くなるという。寒さが厳しくなる二月の頃は脂も乗り、肝も膨らんで一番の旬となる。二月三日の節分の日に、オニ退治ならぬアンコウ退治に出掛けてみた。 「東のアンコウ、西のフグ」の言葉のとおり、アンコウという魚は東日本の沿岸で漁獲され、その本場は茨城である。黒潮と親潮の突き当たる茨城常磐沖は旨みの強いアンコウが水揚げされる漁場だ。そんな茨城で創業... 続きを読む
ターミナルの新宿駅で、雑踏の地下通路を抜けて中央東口の階段を上がると、目前のビル玄関に「柿傳」の看板が見える。この建物の六階から九階に京懐石「柿傳」はある。エントランスホールからエレベーターに乗り八階で降りると、新宿の喧騒さは消え失せて別世界の静かな空間があった。 三十余年の歴史を持つこの店は、作家の川端康成氏と親交が深かった様で店名の「柿傳」の文字は川端氏の直筆である。そして東宮御所な... 続きを読む
十一月、十二月に河豚(フグ)の季節は本番となるが、走りの河豚を食べ尽そうと十月末に銀座七丁目にある「やま祢」本店を訪問してみた。ここの河豚料理が今シーズンの初物となる。 「やま祢」は昭和二十九年に銀座に出店された老舗の料亭である。現在の店は平成十六年十月にビルを竣工され、その一階と二階にリニューアルオープンされたものだ。部屋数は五室で全てが個室となる。 黒を基調としたモダンなエン... 続きを読む
ターミナル駅、新宿の近辺で美味しい和食店はと尋ねられたら、私は伊勢丹7階にある「正月屋 吉兆」とパークハイアット東京40階にある梢を紹介する。超高層のビル群の階上にも錚々たる和食店は多いが、やはりこの二店であろう。この二店は、味なら「吉兆」雰囲気では「梢」に軍配が上がる。 有名な「吉兆」の料理が気軽に味わえるので、「正月屋 吉兆」は十回以上も訪問している料理店だ。吉兆東京本店は一... 続きを読む
美味しい物の秋の到来である。秋を代表する食材の一つに山からの自然の恵み「きのこ」があるが、「茸料理」に特化した和食店が銀座にある。銀座八丁目の「割烹 室井」がその店である。この店では週末になるとご主人の室井方夫氏や、奥方、従業員などが富士山や長野の八ヶ岳などに出掛けて、沢山の野生の茸を採取してくるとの話だ。従って店の予約は週始めの月曜日が一番のお勧めとのことである。 予約しておいた火曜日... 続きを読む