関西グルメライターが、プロの視点で「ほんまにうまい」お店をご紹介
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'06/11/03
('06/11 訪問)
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地鶏の南蛮蒸し (780円)
鴨うどん (980円)
こだわり卵の親子丼セット(ランチ) (1,000円)
正式には「饂飩とふかし料理 はたごはん」。
この店のコンセプトは“蒸す”。これは新鮮だった。
家庭ではなかなか「蒸す」という面倒な事はしないので、
外食するにはもってこいのコンセプトだ。
これは思いつきそうで、なかなか思いつかないね・・・。
もちろんコンセプトだけの店ではない。
ここの料理は、改めて蒸すことのメリットを実感させられるのだ。
まずは食材の持ち味が楽しめること。
例えば煮たり焼いたりすると、食材自体のうま味が出てしまう場合が多い。
対して蒸すという調理法は、そのうま味を外に出すことなく調理できる。
食感についても同様。
例えばきのこのプリッとした食感は、他の調理法では味わえない。
さらにもう一つ。
食材の余分な脂を落とすという効果もあるので、サッパリとヘルシーに味わえるのだ。
こんなにメリットのある調理法に、なぜ今までもっと多くの店が着眼しなかったのかと不思議に思うくらいだ。
まあ、おそらくは手間がかかるからだとは思うが。
メニューについては「茶碗蒸し」「土瓶蒸し」といった正統派の蒸し料理はもちろん、
写真で紹介した黒毛和牛など様々な食材が、せいろなどで蒸されて出てくる。
どれも食材の滋味を生かすためか、味付けはいたってシンプル。
なのにこの食後の満足感は何なんだろう。
それは食べ始めて3品目ぐらいで気が付いた。
随所に使われている“ダシ”がうまいのだ!
厨房に立つ2人の料理人は兄弟。
兄は多彩な料理を経験してきたベテラン。
弟もまた、あのうどんの名店「道頓堀 今井」で修業を積んできた。
なるほど。ダシがうまいのは当然だ。
何せ名店の味を再現しているのだから。
となると、やはりもう一つの目玉である「うどん」も紹介せねば。
前述のダシのうまさはもちろん、その麺も絶品。
ダシが絡みやすい細麺で、しかもプリッとした歯ごたえがある。
スルスルッと喉を通り抜けていく感覚がスバラシイ。
蒸し料理と豊富にそろえた酒を堪能した後は、
うどんでしめる、という流れは必然だろう。
ランチならこのうどんはもちろん、
隠れた目玉料理の親子丼もぜひ味わっておきたい。
食べ終わった後、ふっと我に返った。
俺は日本人だと。
食材そのものの味に四季折々の旬を感じ、
“ダシ”のうまさに心酔する民なんだと。