ジャンルを問わず、ラーメンは年間約600食。そして地元・府中近辺の子連れ食追求。東京都府中市・中野・新宿・池袋を中心に「仕事で行った先」を食べ歩いております。これでも基本、1日きっちり3食で反メタボ。
みうたんパパ (50代前半・男性・東京都) [携帯電話番号認証済]
標準点: 3.0
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サイフォンで高級かつお節の旨味を追加。素晴らしく美味しい醤油ラーメンをいただけました。
'12/02/06
('12/01 訪問)
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2010年1月29日のオープン。長野県を中心に様々なブランドのラーメン店を展開、東京では「烈士洵名」で名を馳せた「ボンド・オブ・ハーツ」という会社の2010年新店です。
このお店ができた頃は、僕が購読しているラーメンブロガーの方々が開店初日に押し寄せた様子がわかって、その期待度に正直びっくり。2010年のラーメン雑誌にはほとんど載ったのでは無いでしょうか。
※当日、どれだけラーメン好きな皆さんが押し寄せたかがよくわかる、「いけ麺」さんのブログ http://ikemen.blog.so-net.ne.jp/2010-01-30
そこまで騒ぎになると、行列嫌いな僕としては「ほとぼりが冷めるまで待とう」ということになってしまいまして、ようやく開店から2年が経とうというある日に春日で仕事があったので、行って参りました。
◇ ◇ ◇
到着したのは夜の開店時間18時の10分前。誰も店の前にはいないのですが、店内では開店準備中。なんでわかるかというと、なんと厨房の後ろ側がガラス張りで丸見えだからなのでした。けっこう、厨房を見せたがらないラーメン屋さんが多い中、これは斬新ですね。自信の現れ、とも言えるかと思います。
お店のロゴは、アメリカン・コミックに出てきそうなカツオのイラスト。「魚雷」というのは、カツオのことなのでしょうねぇ。店の入口の上にはレプリカの魚雷が飾ってありますが……。(※なんと、外観を撮り忘れるという僕にしては滅多に無い失態っ!!他の方のレビューをご参照ください)
実を言うと「魚雷」という店名から、重厚な醤油で(黒いだけに)、戦前的な醤油ラーメン(武器だけに)、もしくは攻撃的な醤油ラーメン、みたいな印象を勝手に持っていたのですが、外観を見ただけでそれは違う、ということが判明。
店内に入ってみると、ワインバーかカフェみたいな白を基調にした内装。右側にカウンターと厨房、左側がテーブル席。
なんて言われたか忘れてしまったのですが、やわらかい物腰で暖かく迎え入れられました。
入ってすぐ右側に自動券売機。
最もシンプルなヤツと思われる「本枯(ほんかれ)中華そば 700円」をぽちり。
なにしろ一番乗りなので、カウンターの、作業が一番見えそうな左端手前の「本枯を削る機械」(見たことが無い機械ので聞いてみました)の前に座りました。ちなみに「本枯」とは……っていうのは、一番下にウィキからの引用を貼っておきます。簡単に言えば高級なかつお節のことです。
で。
ラーメン屋さんなのに、カウンターにサイフォンが並ぶ不思議な光景。
知らないで入ってきた人はコーヒー専門店と間違えて出ていっちゃうかも……(←先に券売機でチケット買ってるだろーが)。
サイフォンとは……一番下にウィキからの引用を。要するに、珈琲をいれるためのものです。
少なくとも、サイフォンを使うラーメン屋さんは僕が知る限りここだけです。
それが奇をてらったものなのかなんなのか、まずは食べてみてから。
食券を渡すと、「この中から具が3種類お選びいただけます」と、メニューを見せられます。
「炭火焼豚 鶏チャーシュー 【当店人気大2位】姫たけ きくらげ 【当店人気第1位】メンマ 岩のり 【当店人気第3位】うずらの玉子 ちんげん菜 なると」。
僕のセレクトは、炭火焼豚、姫たけ、メンマ。
卓上のメニューに、いろいろとうんちくが。
僕は、そういうのは先に読まないでとりあえず写真に撮っておいて食べ終わって帰宅してから読むタイプ。
作業を見ていると、いろいろと仕込んで作ったスープの寸胴からサイフォンの下の容器にちょうどいい量を入れ、フィルターを置いた上の容器に削り節を入れてパコッと差し込み、加熱。ぼこぼこぼこぼこ、と、気圧の変化で下のスープが上にあがり、かつお節が踊り、火を消すとまた下に戻ってきてかつお節が濾され、上の部分をパコッとはずしてかつお節を通過したスープを丼へ。
そして麺が入り、出てきました、僕のラーメン。
ヘルメット型の丸みを帯びて深い食べやすそうなどんぶり
具は白い4つに仕切られたお皿に綺麗に盛り付け。ラーメンの上には、ほうれん草と思われる青菜と、一味唐辛子が。
で、帰ってきてから気付いたのですが、お店のホームページの写真( http://bond-of-hearts.jp/shop_gyorai.html )や初期に食べに行った方々の写真には「煮干しとカツオのエスプーマ(泡立てた白いもの)」が乗ってるのですが、僕のには乗っていませんでした。忘れた、ってことはないでしょうから、方針変更したのでしょうか。
まずは何も乗せずにスープからいただいてみますと……おほほほほほほっ!!美味しいっ!!
脂の層に守られたスープは、あっつあつ。醤油ダレも絶妙な濃度。
茶色いツブツブが見える麺は、頼りなさげなのに、旨いっ!!
まるで蕎麦のような食感で、普通だったら「こんなの、ラーメンじゃないでしょ」と口に出しそうな感じなのですが、しっかりちゃんとラーメンとしての存在感。
あまりにも美味しくて、ついついそのまま食べきってしまいそうになりましたが、途中で具のことを思いだして全部投入。
スープを飲むと「あぁ旨いっ!!」とスープだけを飲み干しそうになり、それを我慢して麺をいただくと「あぁ旨いっ!!」と麺だけを食べ尽くしそうになり、具もそれだけを食べ尽くしそうになり、もう、我慢の連続で「回し食べ」。
名残を惜しみながら、完食。
麺の量は、かなり少なめなのではないかと思います。
でも、なくなるのが怖くてよく噛んで食べていたせいか、満足度は頂点。
量やパンチを求めるならば他にいくらでも選択肢はありますが、「極上の美味しいラーメン」には滅多に出会えませんので、ものすごく貴重な体験をさせていただいた気がします。
店名とか、サイフォンとか、具が選べるとか、考えようによっては「奇をてらった」とか「話題作り」と思われるのかもしれませんが、僕はこれは「美味を表現するためのエンターテインメントでありながら本当に美味しいラーメン」だと思いました。
しかも、「烈士洵名」でも感じたことですが、ラーメンを「和食」を前提にした「日本食」として捉え直した、「蕎麦文化」のもとで出来上がった「中華そば」ではない「ラーメン」なのだなぁ、とも。……メニューの名前は「中華そば」ですが。
これだけの手間暇をかけた極上のラーメンが700円ならば、大歓迎。
1500円、と言われても納得してしまう味わいでした。
◇ ◇ ◇
■「本枯節(ほんかれぶし)」とは
基本的には、サバ科のカツオを材料とし、魚体から頭、鰭、腹皮と呼ばれる腹部の脂肪の多い部分を切り落とし、三枚以上におろし、「節」(ふし)と呼ばれる舟形に整形してから加工された物を指して鰹節と言う。
加工工程の差異によって、鰹を茹で干したのみの生利節(なまりぶし)、それを燻製にしたさつま節・荒節(あらぶし)、荒節にカビを付けることにより水分を抜きながら熟成させる工程を繰り返した枯節(かれぶし)・本枯節(ほんかれぶし)がある。
■「サイフォン」とは
サイフォンによるコーヒーの抽出は、以下のようなステップで行われる。
フラスコ(下側のガラスパーツ)に湯または水を入れ、アルコールランプで加熱する。
漏斗(上側のガラスパーツ)にフィルターを装着し、粉砕したコーヒーを入れておく。
湯が沸騰しはじめたら一旦火を外し、漏斗を差し込む。
再び加熱すると、沸騰に伴う蒸気圧によってフラスコ内が正圧になり、大気圧を越えた時点で湯が上に移動し、コーヒーの粉と混ざって抽出が行われる(右模式図の状態)。
一定時間後火を外すと、フラスコ内部の気体が冷却され陰圧になり、漏斗に上った湯がフラスコへ吸引される。その際、コーヒーの粉はフィルターで除かれる。
フラスコ内に回収された抽出液を、コーヒーとして飲用する。