京都 歴史建築レストラン・カフェ

京都 歴史建築レストラン・カフェ

京都は戦火を逃れたり古いものを大事にする心から、街には様々な歴史的な建築が目に留まります。 それらの建築物の中に入り当時の雰囲気を味わいましょう。

記事作成日:2020/05/13

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる1415の口コミを参考にまとめました。

当時からの貴重なオリジナル建築や保存されていた建築物を利用

当時からの貴重なオリジナル店舗の建築や また街に保存された建築物をお店に利用したりしています。

東華菜館 本店

東華菜館 本店 - 四条にあり

四条大橋西詰にそびえ立つ、ウィリアム・
メレル・ヴォーリズ建築の東華菜館。
竣工は1926年(大正15年)、
ヴォーリズのレストラン建築はこれのみで
ありスパニッシュ・バロック様式の
デザインを取ります。
京都に帰省していた従妹と訪れました。
魚などの海の幸・山の幸のモチーフが
重厚なファサードから入店。
予約をしていなかったので、1階利用に
なりました。しかし私はこちらの
日本最古のエレベーターに乗りたいと
思っていたら、快く稼働して乗せて
いただきました。

鴨川の川床が見える席に座り、
青椒肉絲2500円、
フヨウハイ1300円
揚げ鶏肉の唐辛子炒め1500円
をオーダーしました。
会計の後でも熱心に撮影する(笑)
私を見て「エレベーターで4階まで
上がって階段をご自分で下りながら、
どうぞ見学してください」という
大変うれしいお言葉を頂けました。
どうぞ、ヴォーリズ建築の粋を集めた
店内をご覧ください。

東華菜館 本店

東華菜館 本店 - 食事をした1階

東華菜館 本店 - 青椒肉絲

東華菜館 本店 - 揚げ鶏肉の唐辛子炒め

東華菜館 本店 - またエレベーターで4階へ

東華菜館 本店 - 4階

東華菜館 本店 - 3階

東華菜館 本店

東華菜館 本店

東華菜館 本店

前田珈琲 文博店

前田珈琲 文博店 - 京都文化博物館にあり

1906年竣工の旧日本銀行京都支店
である、京都文化博物館別館。
本館内のイベントや飲食店は、
昔に利用したことがありますが
三条通りに面する別館に入るのは、
初めて。

丸みのある意匠が特徴あるファサード、
美しい赤煉瓦造り、屋根にあるブルーの
窓など重厚かつ華やか。エントランス内の
ガイドさんからいただいた、パンフに
よると辰野金吾と弟子の長野宇平治の
設計で、このデザインは中央公会堂に
似て、なるほどとうかがえます。

当時のまま保存されている、高い天井の
営業室を撮影しながら進んで行きます。
中庭に出ると、金庫室の扉を開け放った
前田珈琲店が見えてきました。

店内に入ると少し狭めの空間ですが、
雰囲気はたっぷり。球状シャンデリアや
多くのライト、ベロアのソファ、
緑や黒のレザーチェア。金庫室から
想像された暗さはありません。
ブレンドコーヒーの龍之介を
オーダーしました、450円。
オリジナルのモダンなカップで供され
酸味が高く苦さの弱い味、コクはあまり
ないすっきりめです。

京都文化博物館の名店街と違い、
その建築の雰囲気を多く伝えるアプローチ
からの金庫室を利用しているという点が、
差別化に成功していると思います。

前田珈琲 文博店 - 営業室

前田珈琲 文博店 - 開け放たれた金庫室の扉

前田珈琲 文博店

前田珈琲 文博店 - ブレンドコーヒー龍之介

前田珈琲 文博店

前田珈琲 文博店 - 中庭から

前田珈琲 明倫店

前田珈琲 明倫店 - 明倫小学校内にあり

明治2年(1869年)に下京三番組
小学校として開校した、明倫小学校。
平成5年(1993年)に閉校したのち、
2000年 (平成12年)に
京都芸術センターとして開設し、
現在に至ります。
山鉾をイメージしたという外観、
クリーム色の外壁、スペイン風の装飾
など学校建築とは思えないような、
華やかでモダンな外観を備えます。
前田珈琲 明倫店 は、その校舎の教室に
入店したカフェです。

校門を通って中庭に足を踏み入れと、
前田珈琲は突き当りにあるという看板。
その通りに進んで行き奥にある校舎内の
手前の教室が、お店になります。


当時のままの引き戸を開けて中に入ると、
白壁と建具はダークな茶色に
塗られた内装。
ペンダントライト、レースの
カーテン、振子時計、オルガンが、
ノスタルジックな雰囲気。
ブレンド珈琲龍之介をオーダー
しました、450円。
飲んでみると、苦みだけで無く
酸味も充分ある、バランスのとれた
お味。
この素晴らしい建築内で味わう
コーヒーは、また格別な時間と
感じます。

前田珈琲 明倫店

前田珈琲 明倫店

前田珈琲 明倫店 - 龍之介

前田珈琲 明倫店

前田珈琲 明倫店

進々堂 京大北門前

進々堂 京大北門前 - 煉瓦造りの歴史ある佇まい

今出川通りにある煉瓦造りの建物。
前は京大、パリのカルチェラタンを
模したと言う。1930(昭和5)年創業。

ガラス張りの扉を開けるとかなりの
広さ。木製の長いテーブルと椅子。
ソファとかは無い。
博物館にあるような白熱灯で暗めの
店内だが、読書をしている人が多い。
年季のあるタイル張りのカウンターには
パンが置いてある。
ざっとメニューを見たがパンも多い。
カフェのミルク入り350円と
パンの味見もしようと
テーブルロール100円をオーダー。
コーヒーには角砂糖が添えてある。
やや薄いが懐かしい感じの味。
テーブルロールは小さめでこれも
素朴な味。バター感とかも無い。

店内は撮影禁止。学生らしき方や
外国の方ものんびり過ごしている。
知り合いは折田先生像の犯人疑惑だが(笑)みんなここでこうしていたの
だろうか・・。

進々堂 京大北門前

進々堂 京大北門前 - アーチ型の入り口

進々堂 京大北門前

カイカドウ カフェ

カイカドウ カフェ - 七条にあり

開化堂は明治8年創業の茶筒製造・販売の
老舗店。その開花堂が手掛けたカフェが
七条にあります。このカフェの建物は
1927年(昭和2年)に建築された
旧内濱架線詰所。市電の架線が断線した
際に復旧保守をする施設でした。
京都の市電が昭和53年に全線が
廃止された後は、
倉庫として使用されていましたが
開化堂が建物を買い取り、
カフェにリノベーションしたと
いうわけです。

扉を囲むようにアールデコ風の装飾が
成されて、保守施設らしい
堅牢なイメージです。
大きな窓が取られているのは、
1階の車庫部分を全てガラス張りにした
からで高い天井でそれが偲ばれます。
インテリアは白木のファニチャーと
コンクリートでモダンですが格子を
カウンターに使っているので、
和の雰囲気を醸し出します。

テーブル席に着いて
Kaikadoチーズケーキのセットを
玉露雁金でオーダーしました、
1300円。
まずお茶が運ばれました。
2つの湯飲みに入り、
1煎めは低温で甘みと少しの塩み
2煎めは高温で深い苦みが出ています。
干菓子(落雁)付き。
続いてのチーズケーキは茶筒を模して
あり食べてみると、甘さは控えめの
酸味のあるさっぱりとしたお味ですが
チーズのコクは感じられます。

店内には当時に書かれた落書き?や
ドアノブを市電のハンドルにするなど
昔の様子が随所に見て取れて
興味深いです。

カイカドウ カフェ

カイカドウ カフェ - Kaikadoチーズケーキ

カイカドウ カフェ - 玉露雁金

カイカドウ カフェ - 高い天井

カイカドウ カフェ - 当時の落書き

カイカドウ カフェ

なか卯 七条新町店

なか卯 七条新町店 - 七条新町にあり

京都駅から新町通りを上がり、
七条通りに見えてくる近代建築。
1925(大正14)年ころに
T型フォードの輸入代理店として、
自動車の販売を手掛けていた、
日光社の社屋として竣工。
戦後は、富士ラビットがスクーターの
販売や修理を請け負っていたので、
その名が刻まれます。
ファサードにシンメトリーに配された
飾り柱と、中央上部にはアーチ型の窓。
自動車に因んだタイヤや
T型フォードのステンドグラスが、
大正建築らしく華やかです。
そしてこのビルの1階には、
なか卯が入店しています。

店内に入ると券売機があるので、
好きなものを購入してカウンターで
受け取るシステム。

コンニャク麺使用で低糖質の、
担々麺小にしました、340円。
コンニャク麺は喉越し良くつるつる、
スープの味付けは胡麻ベースですが、
大変薄味。なので、卓上の七味と醤油を
少々入れたら良い塩梅になりました。
肉味噌はコクがあって美味しい、
薬味の葱もたっぷりです。

富士ラビットビルにある、なか卯。
このユニークな取り合わせも、
気軽に近代建築を利用できる
貴重な存在だと思いました。

なか卯 七条新町店

なか卯 七条新町店

なか卯 七条新町店

なか卯 七条新町店 - 担々麺小

なか卯 七条新町店

※本記事は、2020/05/13に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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