10回
2024/02 訪問
ついに食べログGOLDかー
2024/03/18 更新
2023/01 訪問
熊の一頭買い
恒例のジビエ懐石
今年のコース内容は以下
そばがき
熊の首肉の椀
猪と紅玉のおやき
天然仔鴨の半身焼き
熊の腕肉ハンバーグと香茸ポテト
猪角煮の黒酢風味
冬野菜のサラダ
熊ロースと一本葱の熊白湯鍋
熊白湯ラーメン
真鴨と芹の炊き込みご飯
自家製プリンと苺
メイヤーレモンのシャーベット
牛や豚を一頭買いする店は数あれど、熊を一頭買いしてコースに仕立てられる店など世界中探してもほぼ無い。熊の首肉のお椀や熊の腕肉のハンバーグなど、独創的かつとんでもなく美味しい料理が次から次へと出てくるのだから、毎年毎年北海道からわざわざ通ってしまうのである。
もちろん熊以外もすごい。真鴨の炊き込みごはんは鴨の美味しい脂が米をコーティングして、もう米一粒一粒が美味いもんね。人生で食べた鴨料理ベスト3には入りました。
この立地ながら最近は海外からの客も増え始めているらしく、知名度はワールドワイドになりつつあるようです。
2023/01/09 更新
2022/09 訪問
松茸が霞む香茸ごはん
秋に来るのは久しぶりですな。
松茸のシーズンから少しずれていたために2ヶ月前でも予約がとれたが、10月の週末なんかは1年前からの予約客で大半が埋まってるらしい。
本日のコース内容は以下
焼き茄子とたたみいわし
信州スモークサーモン
松茸のみの土瓶蒸し
鯉のお造りとやたら(郷土調味料)
松茸のおやき
松茸の炭火焼き
子持ち鮎の炭火焼き、長野栗の甘露煮
アカヤマドリタケのクリームコロッケとソテー
松茸入り茶碗蒸し
松茸と信州牛のすき焼き風
香茸ごはん
デザート3種(ルバーブとミルクのアイスモナカ、梨入りヨーグルトムース、わらび餅)
松茸は部屋に炭火を持ち込んで焼いてくれるのだが、上を紙で覆って水を吹きかけて焼くことで最初に舌に触れた時の食感がガサガサしないようにしているとのこと。そのおかげで松茸の香りの水蒸気が部屋中に充満して、自分の服にも松茸の香りが(笑)
これはカウンターではなく全席個室のこちらからだからこそ出来る工夫だね。
そしてそんな松茸料理の数々が霞んでしまうほどに衝撃を受けたのが〆の香茸ごはん。今までの人生の累計で食べた香茸の5倍くらいの量が入った炊き込みごはんは、トリュフを超えるほどの芳香と干したキノコ特有の旨味が米に染み込んで驚愕の美味しさ。松茸の最旬ではなくたまたま香茸がたくさん採れたこの日だからこそ出せたごはんだったようだが、過去にこれほど美味しい炊き込みごはんは食べたことが無い。。。
すっかり満足して来年の1月のジビエ懐石まで予約して帰途に着いてしまいました。
2022/09/25 更新
2022/01 訪問
2022ジビエ懐石
今さらここに関して言うことはあまり無いけれど。
昨年は農林水産省の「料理マスターズ」にも選出され、いよいよ知名度は全国区になってきた様子。
今年のジビエ懐石コースの内容は以下
蓮根と熊の脳味噌の挟み焼き
熊舌と菊芋のすりながし
本州鹿の刺身
鹿の心臓のユッケ
猪と紅玉のおやき
仔猪のスペアリブ、香茸フライドポテト
焼き熊の手
猪生ハムと有機野菜のサラダ
熊バラ肉と葱の白湯鍋
熊脂のガーリックライス
猪チャーシュー
鹿カレー
苺と山羊チーズのデザート
毎年毎年進化していてすごいね。
ジビエと信州の食材を確かな日本料理の技法で組み合わせたこのコース、東京や大阪ではどんなにお金を出しても食べられない美味の1つです。
2022/01/10 更新
2021/05 訪問
初夏の柚木元
長野旅行に来ておいてここに寄らないわけにはいかない。
冬は毎年来ているがこの時期の柚木元は初めてだな。
「今は食材が一番厳しい」と言いつつも店主が用意してくれた本日のコース内容は以下。
鮎豆腐
グリーンアスパラのすりながし
千代幻豚とぎょうじゃニンニクのおやき
天竜川の鮎の塩焼き
猪のベーコンと地物野菜
塩いかの白酢和え
あまごとアミガサタケ
トマトとワサビとクリームチーズの最中
ツキノワグマの実山椒鍋
猪チャーシュー載せ猪白湯ラーメン
山羊乳のアイスクリーム
うーむ、今回の旅行でもあちこちで長野の美味しいものを食べたのに、やはりここは別格だなと思い知らされた。トマトとワサビとクリームチーズの最中なんてどんな思考過程を経れば思いつくのか分からんが、食べてみるとめちゃくちゃ美味い。
近年無駄に高額になってしまった花山椒ではなく生の実山椒を使用した熊鍋は、コクがあるのにすっきりと香り高くこれまた激うま。
ちなみにおやきで食べた時にその旨味に驚いた千代幻豚の実山椒鍋がお取り寄せで食べられると聞いて、帰ってから早速注文してしまった。
最後は猪のチャーシューが載った猪白湯ラーメンという、どこの中華料理店でも出てこない絶品ラーメンで〆。
秋の松茸や冬のジビエが有名な店ではあるが、店主の腕とセンスがあればどの時期でも満足できると確認できた1日でした。
2021/06/19 更新
2021/01 訪問
柚木元はまだ進化する
毎年の冬の楽しみである柚木元ジビエコース。
今年のコース内容は以下。
鹿の麻婆玉子豆腐
猪のおでん
本州鹿の刺身
猪と紅玉のおやき
猪ベーコンとちぢみほうれん草のサラダ
鴨バーグと鴨ロースト
猪の角煮、黒酢風味
百合根の柚子風味
熊鍋
熊脂で作るガーリックライス
おからりんごケーキと酒粕のブラマンジェ
今年は野菜の食べさせ方と冷たい料理の出し方が去年より上手く、満足度は非常に高かった。
去年も出た鴨バーグは今年は鴨の内蔵を肉に混ぜ込まずに内部にタネとして仕込んでおり、より味わいが深くなっていた。
〆の熊の脂で作ったガーリックライスは、牛脂のようなくどさが一切無く単体でもめっちゃ美味しかったが、半分食べたあたりで直前に食べた熊鍋のスープを餡にしてかけてくれてこれまたすごい旨さ。
北海道から通う価値が間違いなくある一軒です。
2021/01/13 更新
2020/02 訪問
ここに来ないと冬は越せない
今さらコメントすることも無いのでメモ代わりに。
今年のジビエ懐石コースの内容は以下。
熊の脳味噌のフライ
ムクドリと自然薯の椀
本州鹿の刺身
猪角煮の黒酢餡かけ
鴨バーグと紫白菜
アナグマ焼きと地物野菜各種
猪と紅玉のおやき
新玉葱と猪コンソメのスープ
ツキノワグマと松本一本葱の熊白湯鍋
ふきのとうと百合根の炊き込みごはん
熊バニラアイスクリーム
完熟苺(あきひめ)
今年はコースの中にどのように野菜を組み込むかというのがキーポイントだったようだ。確かにどんなにジビエ好きでも肉ばかりが続くと疲れてしまう。
鴨のハンバーグの下に敷いた紫白菜が鴨の骨や血からとったソースを吸って非常に美味だった。
そして今年の熊鍋はなんと白湯。味噌や醤油で臭みをごまかすことが出来ない中で、熊ロースと細切りの葱のみというシンプルな鍋を作るのは進化の証拠でしょう。
個人的にはもう少しだけ肉を食べたかったので焼き物がもう一品あればと店主にも申し上げたが、妻は今までで1番の満足度とのことだった。これで今年も冬が越せます(笑)
2020/02/15 更新
2018/12 訪問
今から来冬に思いを馳せる
まさか北海道から長野の飯田を1年間で3回訪れることになるとは!
そりゃ店主も驚くわ・・・
今年の1月に食べたジビエ懐石に感動し、10月の松茸に驚き、そしてまた12月に信州のジビエを味わいに来ました。
今年度のジビエコース(18000円)の内容は以下。
前菜3種(熊の白モツと辛み大根、鹿の脳みそと水菜のサラダ、熊の和風タンシチュー)
仔猪のすりながし
鹿ロースの刺身
ハシブトカラス料理3種(胸肉の唐揚げ・脚の唐揚げ、手羽の煮込み)
コガモの半身ロースト・仔猪のリブロース焼き
柚子とカブのゼリー
猪の角煮
九条ねぎのおひたし
猪肉と紅玉のおやき
かぶの塩もみ
熊鍋(醤油味)&猪鍋(味噌味)(両方とも熊の骨出汁)
熊ロースの卵とじ丼
デザート3種(完熟柿、自家製プリン、最中とじイチゴアイス)
いやー、素晴らしい。熊や猪を手の込んだ日本料理として食べられる店がそもそも稀有なのに、肉の質自体も一級。さらにカラスやコガモなどの珍しい食材も食べられるとなると、ライバルになりそうな店すら無いのでは。
このような料理は東京でも大阪でも絶対食べられないと分かっているので、北海道からでも飯田に来るしかないのだ。
研究熱心な店主の料理は1年後にはどんな進化を遂げているのだろうかと、今から来年が楽しみである。
2018/12/17 更新
2018/10 訪問
人生を肯定してくれる松茸料理
冬のジビエ懐石に感動し、現在2018年マイベストレストラン第1位の有力候補店であるこちらに今度は秋に来た。妻と一緒に新宿からバスで5時間かけて・・・
松茸コース(20000円)の内容は以下。
朝どれキノコ数種の和え物
土瓶蒸し
焼き松茸
アケビの天ぷら
松茸とクリームのおやき
松茸フライとアカヤマドリ茸のフリット
松茸と飛騨牛のすき焼き風
いちじくとクリームチーズ
松茸の茶碗蒸し
土鍋松茸ごはん
ポーポーの実、パッションフルーツのシャーベット、栗粉わらびもち
冬と同様コース内の各所に店主の光るセンスを感じる内容だった。
もちろん大きな焼き松茸を口に頬張っている間も幸せなのだが、松茸とクリームのおやきなどの各種料理もそれに負けない素晴らしさだ。
松茸と飛騨牛のすき焼き風を食べた時は、「こんなものを口にできるなんて、今までの人生は間違っていなかったな・・・」などと感傷的にすらなってしまった(笑)
ちなみに帰る時にはしっかりと12月の予約を取ってきました。
今から楽しみである。
2018/10/25 更新
2018/01 訪問
日本は深い
今回の食べ歩きで1番満足度が高かったのはこちら。名古屋からバスで2時間かけて行く価値はお釣りが来るほどあった。
1か月ほど前に電話で予約した際には我々の好みや食べる量を少し聞かれた。ジビエ慣れしていない方や食が細い方への配慮だろう。
ちなみに「今までたくさん食べ歩きされてきた方ですか?」という問いには、「それしか趣味がありません」とお答えした(笑
そして当日。広い個室でいただいた本日のジビエ会席の内容は以下。
ちなみに今回の料金は18000円だったが、その日にジビエ会席を予約した人数で多少上下するようだ。
大根と豆の煮物(節分仕様)
仔猪のすり流し
鹿の刺身・味噌ヅケ
鴨焼きと飯蒸し
熊の舌と新タケノコの焼物
仔猪のスペアリブ
猪と紅玉のおやき
鹿の脳味噌のフリットとすっぽんの卵を載せた茶碗蒸し
熊の頭蓋骨の出汁で炊いた熊頰肉と大根
熊の骨で出汁をとった熊ロースとセリの鍋
ふきのとうのアイスクリーム
熊肉のすき焼き&土鍋ごはん
果物(甘平)
イチゴとチョコレートムース
うーん、思い出すだけでよだれが。。。
店主は「少人数にしか作らないから1番良いものだけを出せる」と食材の良さを挙げていたが、それよりも店主のセンスに非凡なものを感じた。
味噌を醸造した際の”たまり”に鹿の腿肉の刺身を漬け込むという発想。少し脂身のある猪肉に酸味の強い紅玉を合わせて「おやき」にするというアイディア。そして熊の頭蓋骨で出汁をとるなんて・・・などと一品一品コメントしていたらきりがないのだが全て素晴らしい料理ばかりだった。
人口10万人くらいの町にこのレベルの店があるとは、日本は深いよねぇ。
しかし、島根の『美加登家』、長野の『わらび野』、石川の『鈴おき』みたいな店に行くと、東京や京都でばかり食べ歩いている「自称グルメ」は滑稽に見えるよね(もちろん私はグルメではありません)。
秋の松茸コースも気になるから必ずまた来ます。
2018/03/18 更新
初訪問は6年以上前。
当時はほぼ無名だったが、初めてこちらの料理を食べた時に「ここは絶対にすごい店になる」と信じてコロナ禍でも北海道から飯田の山中に通い続けた。
そんな店がついに今年食べログGOLDになった。
レビュアーの投票で決まるシステム上、人口が多い街の店の方が絶対的に有利なこの条件下でお見事。
本日のコース内容は以下
熊の脳みそのから揚げ、菊芋すりおろし
鹿ダシ玉子豆腐の鹿ダシ椀
鹿の心臓の薬味和え
猪と紅玉のおやき
鹿のシンタマのロースト、低温調理白菜とわさび菜
鴨のロースト、内臓ソース
レンコンの酢あえ
熊のすね肉のハンバーグ、香茸ポテト
大豆のすりながし
猪の角煮、黒酢ソース
こんにゃくの胡桃和え
熊と一本葱の鍋
熊の内臓脂肪を使ったガーリックライス
猪出汁ラーメン
熊レバーとカカオのクッキー
メイヤーレモンのゼリー載せババロア
今回も素晴らしかった。毎年はっきりと進化の形が見える。
このジビエ懐石を7シーズンも食べている客はあまり居ないらしく、最近は店主から過去の料理と比べた改善点や意見を求められるようになってしまった。私のような素人の意見なんて・・・と言っても、「一般のお客様に美味しいと思ってもらうことが全て。プロの評価など全く気にしない」と言いきる店主は、金メッキではなく本物のGOLDだな・・・などと思った夜であった。