3回
2019/11 訪問
旭川行きが決まったら真っ先に予約すべきお店です。
元々札幌へ遊びに行く予定でしたが、鮨みなとさん行きたさに初日は旭川へ。
新千歳空港から車を飛ばしてお邪魔しました。
相変わらずストップをかけるまで延々と出てくるつまみが楽しいですね。
ちなみに特に印象に残ったのはしゃこ、あん肝、ぶりの生ハムあたりでしょうか。
シンプルに焼かれたしゃこは殻の中で蒸し焼きになって瑞々しい仕上がり。
噛み締めるとしゃこ本来の香りと旨味が強烈に口の中に広がる逸品でした。
だしで炊かれたあん肝はムースの様な滑らかな食感。
甘めの味付けがあん肝の味わいをさらに膨らませていますね。
個人的にはもう少し甘さ控えめでも良いとは思いますが、前回同様美味でした。
お初のぶりの生ハムはスモーキーで、凝縮された旨味、後味の酸味が堪りません。
ちびちびやりながら、いくらでも酒が飲めてしまいそうな酒肴でした。
一方たちの茶碗蒸しはだし餡が甘過ぎて苦手。
みたらし団子みたいな甘さでした。
総じてどのつまみも美味しかったのですが、時々甘さやだしの強さが引っ掛かりましたね。
もう少し品良く仕上がっているとなお良いかなと思います。
握りは初っ端のにしんからほっき貝、毛蟹、きんき、うに、いくら、大助など北海道らしいネタ多めで楽しかったです。
というか、追加しなければまぐろが出なかったのがビックリ。
追加でいただいた赤身はさほどでもなかったので、この日は良いまぐろがなくあえて出さなかったのかも。
小振りな握りなので、つまみをたらふくいただいた後でも、意外とたくさんいけちゃいました。
シャリは固めの炊き加減で、ほろりと口の中で解けます。
やはり塩も酸味もあまり強くはなく、自己主張は控えめ。
ネタと伍するのではなく、縁の下の力持ちタイプでしょうか。
バランス的にはネタ>シャリの握りが多かったかと思います。
特に良かったのは大助、ぶりあたりでしょうか。
なんか旨味の濃いネタ大好きみたいで恥ずかしいのですが、この日のラインナップではこうなっちゃいました。
ねぎを叩いた薬味も良いですけど、大助→あじの連チャン含め、ちょっと多用し過ぎかなとも思いましたが。
あと、にしんも良かったですね。
サービス面はスタッフの方がたくさんいらっしゃいますし、どなたもきちんと教育されていて申し分なし。
相変わらず大女将が元気(笑)で町場の寿司屋みたいな雰囲気もありますが、そんな緩さも居心地の良さに繋がっているのかなと思います。
ただ、そういう町場の寿司屋的な雰囲気や大箱故の慌ただしさは、大将の本意ではないような。
本当はカウンターのみの緊張感のある雰囲気の中で、目の前の客に全力投球したいんじゃないかなと。
まあ、あくまで私の勝手な想像ですけどね。
それはともかく、酒もガッツリいただいて、この日も心の底から寛がせていただきました。
次回は路面凍結のない来年の初夏くらいにお邪魔したいなと思いました。
どうもご馳走さまです。
2019/12/06 更新
2019/04 訪問
旭川行きが決まったら、真っ先に予約するべきお店です。
今回の旭川旅行で一番楽しみにしていたお店です。
良い評判ばかり聞いていましたので、期待に胸を膨らませながらお邪魔いたしました。
店内は広々とした間取りで、清潔感があって居心地が良いですね。
カウンター席だけでなく奥に個室もあるので、子供連れの方も利用しやすそうです。
食事はおまかせ1本かと思っていましたが、かなり融通が利くようです。
腹具合や好みに合わせて、つまみや握りの量、食べたいネタなど聞いてくださいました。
ストーリー性のある一斉スタートのおまかせコースも良いですけど、こういう自由な感じも楽しいですね。
つまみは10品程いただきましたが、どれも一手間かけられていて酒が進む佳品ばかり。
1品目のひらめはぷりっとした弾力と淡白な旨味、鼻に抜ける品の良い香りが素晴らしいです。
食べやすく細かく包丁を入れたつぶ貝もコリコリとした食感と香りが良く、美味しくいただきました。
一番気に入ったのは甘めのだしで煮含められた余市のあん肝。
濃厚でふくらみのある味わいですが一片の臭みもなく、ムースのように滑らかな口溶け。
無くなるのを惜しむように、少しずついただきました。
かつおの漬けも間違いのない美味しさ。
しっとりと脂が絡んだ鉄っぽい旨味に、漬けによって少し締まったねっとり感がたまりません。
にんにくを感じさせるような、叩いた浅葱のアクセントも良かったです。
鱗はパリパリ、身はふんわりと仕上げられた甘鯛もしみじみ美味しかったです。
一方きんきの炙りは普通に美味しくはありますが、ほぼ生で個人的にはあまり好みではありませんでした。
のどぐろもそうですけど、こういう身が柔らかくて脂が乗った魚は、もっと加熱した方が好みですね。
道外からお邪魔したからか、握りは北海道らしいネタが多かったですね。
新鮮なネタをただ切り付けて握るのではなく、つまみと同じく一手間加えて美味しい寿司に昇華されているのが嬉しいです。
1貫目は軽く昆布締めされたさよりでした。
軽い弾力と歯切れの良さで、淡白ながら十分な旨味。
シャリは固めで粒感があり、ふんわりと握られていて解け具合も上々。
塩酢ともに程々でさほど主張はありませんが、変な甘味はなくキリッとした仕上がりです。
ネタとのバランス、一体感も申し分なく、とても美味しいです。
一発目の握りが美味しいと、俄然テンションが上がりますね。
しかし、どの握りも水準以上に美味しかったのですが、次の中とろから上がったテンションが少しダウン。
というのも程度の差はありますが、どのネタも厚めの切り付けで、シャリが小さめなんですよね。
それほど味に主張のあるシャリでもないですし、どうしてもシャリの存在感がネタの味わいに飲まれがちな気がします。
地元の方はこういうネタの美味しさがどーんと前面に出た塩梅が好みなのかもしれませんが、個人的にはネタとシャリのバランスは要改善に思われました。
さより以外で特に良かったのは、あじですかね。
細かく包丁を入れられたあじは柔らかな食感で、無論僅かな臭みもなくクリアな旨味が素敵。
最初に叩いた浅葱が主張し、噛み込んでいくとシャリに噛ませた生姜と大葉の香りが膨らんでいく感じが面白いですね。
臭みはないので薬味は不要にも思えましたが、これはこれで楽しい1貫です。
その他比較的しっかりめに締めたしめ鯖もしっとり滑らかな舌触りで、シャリとの絡みが抜群で美味。
味噌を混ぜ込んだ毛蟹にジューシーな北寄貝、手割きのほたても、北海道に来た甲斐のある味でした。
サービス面もとても良かったですね。
大将は気さくでユーモアたっぷりですし、大女将もフレンドリーな接客で楽しく過ごせました。
アルバイトの女性スタッフも良く気が付きますし、従業員教育もしっかりされているようにお見受けしました。
手間暇かけた美味しいつまみを10品、握りを11貫いただいて、おまけに酒もたっぷり飲んで、勘定はわずか17,500円。
コスパだけでなく味、接客ともに高水準で、旭川行きが決まったら真っ先に予約するべきお店ですね。
というか、この店来たさに札幌から旭川まで足を伸ばしたくなるような、そんな素晴らしいお店でした。
どうもご馳走さまです。
2019/04/25 更新
色々つまんで握りも18貫いただいて、酒もたっぷり飲んでも勘定は約2万円。
大将や大女将もとても気さくで親切ですし、実に楽しいお店ですね。
やはり旭川に来たらマストなお店だと思いました。
この日のつまみはあん肝が白眉。
雑味皆無で、ふわっと滑らかかつクリーミーな口当たり。
ちびちびいただきながら、酒がぐいぐい進みました。
鮎の身や皮、わたの美味しさが凝縮された鮎の塩焼きペーストもまた酒泥棒。
その他、からすみを羽二重餅で包んだ物や、酒盗で味付けした太刀魚の焼き物なども良かったです。
握りはやっぱり圧倒的にネタ>>シャリなバランスですね。
塩も酢も弱くあまり主張のないシャリなので、総じてネタの味が前面に出た握りといえます。
正直1貫の完成度としてはまだまだだとは思いますが、北海道らしいネタが存分に味わえるのは魅力的。
この日はにしんや毛蟹、ぼたんえび、ほたて、うに、大助、ほっき貝、きんきなどが楽しめました。
次回はいつになるかわかりませんが、また必ず再訪したいお店ですね。
どうもご馳走さまでした。