lealtaさんが投稿したオーベルジュ・ド・リル トーキョー(東京/六本木)の口コミ詳細

lealtaのお食事&お酒ガイド

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lealta (50代前半・男性・神奈川県)

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オーベルジュ・ド・リル トーキョー六本木、乃木坂、麻布十番/フレンチ、イノベーティブ

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  • 昼の点数:4.3

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス 4.3
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 3.7
      • |酒・ドリンク 4.3
2回目

2023/11 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.5
    • | CP3.7
    • | 酒・ドリンク4.3
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

およそ2年ぶりに・・・

訪問しました。
とにかくお昼はパーティ予約が多く、ランチが全く入らない状態でしたので、
11月のこの時期に予約が取れたことは本当にラッキーでした。

このお店は、内装が豪華でいかにもグラン・メゾンな雰囲気なので、階段をつたって
ホールに降りる時から期待感でワクワクさせてくれますね。
ただ、アルザスの本店の方は、オーベルジュということもあって、実はこれほどバブリーな
内装のダイニングではなく、もっと抑えめで、”上質なサロン”という雰囲気なだけに、
東京店とは好対照です。(参考までにアルザス店のダイニングの写真もを載せてみました)

さて、早速お料理ですが、
アミューズブッシュ
「ほうれん草のキッシュ(エスカルゴ)、西洋牛蒡のポタージュ」
やや強めの塩気が食欲を刺激します。西洋牛蒡は、多少の酸味を利かせた爽やかな風味。

次にもう一つの小さなアミューズとして、
「金華鯖と甘エビのタルトレット」
ベースはマッシュルームのソースと共に味わいます。

前菜としては、
「名古屋コーチンと白菜のショーフロワソース・フォア・フォ・ド・ヴォライユ 春菊のアクセント」
名古屋コーチンのすり身を固めてあり、ベースに煮詰めた白菜。プレートの回りに春菊のソース。
”鶏のかまぼこ”という表現が近い印象。
冷製で見た目以上に弾力があり、チキンブイヨンのような上品な味。

魚料理は
「金目鯛の鱗焼き、軽く燻製をかけた蕪のポタジェール、蟹味噌のフランとカラスミ」
金目鯛は、表面から2mmほどしか火が入っておらず、ブルーレアのような焼き加減で、
軽く燻製をかけた印象。身が引き締まっており、これだけも十分な一皿ですが、ソースは蟹味噌で
味を調えており、何とも贅沢で豊潤な味わいになっています。

メインの肉料理
「青森産津軽鴨のロティ 蜂蜜のエピスのラケ林檎とトランペット茸のフイユテ ソース・カルヴァドス」
メインは何ともアルザス地方を彷彿させる一皿でした。
鴨肉は、絶妙な火入れによってギリギリ火を通しているので、食感がパサつかず、柔らかい中にもジビエ
らしい確りとした歯応えを感じられます。これは最高。口の中に染み渡る鴨の脂がジューシーでした。
トッピングでトリフを削っています。これがカルヴァドスソースと良く合いました。
もう一つは、トランペット茸に鴨肉のミンチを混ぜ、パイ生地で包んだもの。
柔らかい茸の香りがアクセントになって、パイとの相性も抜群。ただ鴨肉のロティにトリフを
トッピングしたので、香りが多少減殺されてしまった感は否めません。これは少し勿体なかった。
ただ、ロティとフィユテを同時に楽しめるというのは素晴らしい。長女も絶賛した一皿でした。

久しぶりにメイン料理がコース料理の頂点に座った感じで、ワクワクしましたが、
良くを言えばもう少しボリュームが欲しいかな。メインはもう少しボリュームが欲しい。

デセールは、
「シャインマスカットとマール酒のヴァシュラン、白ワインのジュレ」
見た目からしてシャインマスカットです。飴細工のようになっており、これを砕くと中からマスカルポーネ
のムースが現われます。ベースソースの白ワインジュレとマール酒に、軽く焼き色をつけたメレンゲを
合わせると、歯切れの良い食感にブドウの芳香な香りが加わって、素晴らしい味になります。


アペリティフは、3種類のシャンパーニュ(シャルドネ、ピノノアール、ロゼ)から
ピノノアールのをグラスで。
ワインは・・・珍しく迷いました。
前回はフォアグラに合わせる形で、Gewurztraminer種を選択しましたが、今回はメニューに
フォアグラはなく、これ!というモノがない。
価格帯的も考えて、Bauneの1erか、Alsaceの白に絞り込んだものの、どうも決め手にかける。
タイミング良く伺いに来たソムリエに相談すると、ミネラル感に富んだ白ならメインにも十分
負けないので、Rieslingでどうかとのアドバイスがあり、最終的にMarcel Deissを注文しました。
ところが一旦は注文を受けたソムリエさん、再度やって来て。同じくらいの価格帯で、
ワインリストには載せてないRieslingがあるのでどうでしょうか、とのオファーが。

同じAlsaceの白でも、Zind Humbrechtの「Heimboury」2020年です。
私はこの作り手は知らなかったのですが、フランスで初めてマスターオブワインを獲った、
伝統的なRieslingワインの味にこだわらない気鋭の生産者だとか。
テイスティングをすると、特有のペトロ香は感じるものの、それほど際だったものではなく、
軽めの口当たりながらも、Riesling特有の香り高い、輪郭のクッキリした味わい、
そして林檎の蜜のような余韻が印象的。いやー、美味しい。
しかしこれはブラインドで飲んだら”アルザスのリースリング”とは分からないかも・・・というのが
私の率直な感想だったので、提供してくれたソムリエにも感想を伝えました。
いずれにしても。料理に合わせても、それ単独で飲んでも十分に楽しめるワインでした。
ちょっと得した気分ですね。

今回のメニュー、全体的に日本産食材を中心に構成されていました。物価、輸送費の上昇が著しい中、
コストを抑える目的もあるのかもしれません。
いずれにしても、雰囲気といい、お料理といい、サービスといい、グランメゾンに相応しい
素晴らしいお店であることは間違いありません。
またいつかお邪魔したいですね。

  • L’AUBERGE DE L’ILL(Alsace)

2023/12/01 更新

1回目

2021/11 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.5
    • | CP3.8
    • | 酒・ドリンク4.3
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

アルザスの三つ星店に恥じないグランメゾン

家族のお祝い事のホストを務めることになり、訪問しました。
7月頃から予約してましたが、緊急事態宣言期間延長の為”お酒NG”が続いた為、お酒が解禁される
10月以降まで待つ羽目になりました。
せっかくこのクラスのお店に行くのに”ワインなし”はあり得ませんので、慶事もやむを得ず延期
させていただいていました。

お店に入店してダイニングへ案内される前に、まずはウェイティングルームへ。
部屋の壁紙はピンクで、暖炉やバーカウンターが設えてあり、雰囲気は欧州の”シャトー風”ですね。
しばらくしてメイン階段を下りる形でダイニングへ。
昔雑誌でみた”ジョージアンクラブ”の光景そのままが広がっていました。
ダイニングは何となくロココ調の雰囲気(ただUKからの移築だそうです)、ジョージアンクラブ時代
から引き継いだマリーアントワネットと見紛う伯爵夫人の大きな肖像画がかかる一方で、アルザス
イローゼンの村に流れる小川の辺に建つオーベルジュ・ド・リル本店の外観写真がそこかしこに
飾られています。

・アミューズ
 「ミニ・タルトフランベとミニ・クロックムッシュ」
 タルトフランベという、出だしからアルザス名物での”お出迎え”。
 ”懐石風”のミニサイズとはいえ、気分が盛り上がります。
 まさにアミューズに相応しい演出ですね。

・プチオードブル
 「鴨のテリーヌのムース パースニップのピューレと共に」
 コクが素晴らしい。テリーヌの下にあるパースニップ(ヨーロッパ原産の白人参)と一緒に味わう
 ことで鴨のテリーヌの香りが一層引き立ちます。

・オードブル
 「鰯とジャガイモのミルフィーユ トンナートソース・ラヴィゴット」
or
 「フォアグラのテリーヌ、子牛のブイヨンと共に」
 本日の出席6人の内、長女、妻、私はこのフォアグラのテリーヌを選択しました。
 アルザスの本店で印象に残った数々のお料理の内でも、フォアグラのテリーヌはその最たるものであり、
 ここのフォアグラは私たち夫婦にとって人生最高のフォアグラという評価だったからです。
 従ってここ東京でもその再現を狙った訳ですが、実際のお味はまさにその期待を裏切らないものでした。
 一口にフォアグラといっても色々ある訳ですが、ここのフォアグラはガチョウのフォアグラを使用し、
 その濃厚な口当たりとコク、口内を進むごとにゆっくりとじっくりと広がる旨味は他のフォアグラでは
 中々お目にかかれない。滑らかな舌触りは純度の高いカカオのアイスクリームを連想させ、
 口の中でスーッと余韻を残しながら溶けるように消える味わいはまさに至福の瞬間です。
 アルザス店訪問時はまだ小学校低学年で、このフォアグラを食べる機会を逸していた長女も、あまりに
 高品質なフォアグラに完全に言葉を失っておりました・・・。

・魚料理
 「天然平目のポワレ ナッツのクルート 牛蒡のラグーソース・アルベール」
 この平目料理は見事でした。ナッツのクルートが素晴らしいアクセントで、牛蒡の硬質な味のソースが
 引き締まった食感の平目と絶妙にマッチしています。

・お肉料理
 「フランス産鴨の2種の調理法にフォアグラを添えて」
 このメイン料理も期待に違わぬ素晴らしいお料理。火入れも完璧な鴨の脂の甘味がフォアグラのポワレ
 と絶妙なハーモニーです。
 
・デセール
 「洋梨のヴァシュランとそのコンポート、キャラメルのアイスクリーム添え」
 このデセールも素晴らしかった。メレンゲにキャラメルアイスクリームを挟んで、コンポート
 された洋梨と一緒にいただくのですが、まず全体の甘さ加減、絶妙な塩加減のアクセントが
 つけられたキャラメルのアイス、洋梨コンポートとのバランスがお見事。
 メインの鴨の脂で若干疲れた舌が癒やされます。お口直しのデセールのようですね。
 私はこのデセールを食べながら、何度も声にならない唸りを上げておりました。

・本日のチーズ
 久しぶりのチーズワゴンです。目移りするほど豊富なフランス産チーズが並んでいます。
 アルザス地方特産のMunsterが無かったのが非常に残念でしたが、Brie、Comteのようなマイルドなもの
 から、Roquefort、Epoissesのようなアクセントのあるものまで華麗に並んでいます。

・小菓子

本日ワインは最初からアルザスワイン(必然的に白)でいこうと決めていました。
アルザスのオーベルジュ・ド・リル本店訪問時に飲んだアルザスのグランクリュが感動的な程
美味しかったからです。
今回はオードブルとメインのフォアグラをしっかり楽しみたかったので、
Trimbachのゲブルツトラミネール2007を選択。久しぶりにライチを思わせるゲブルツの文字通り
ちょっとだけスパイシーで深い味わいを堪能。
最初のアタックは貴腐ワインかアイスワインと似た”甘味”を感じるのですが、余韻はスッキリなのでくどさ
を感じない。このワインは特にフォアグラとの相性が良く、アルザスでは冬の脂ののったフォアグラとこの
ゲブルツのマリアージュが”鉄板”の楽しみ方とされています。
私たち夫婦の肝臓(財布も)では一回の食事で2本のワインを空けるキャパはないので、通常ワインは1本
で通すのですが、今回は食後のチーズまで楽しみたかったので、ハーフボトルを追加しました。
Château Haut-Bages Averous 2000。
カベルネ・ソーヴィニヨン,メルロ, カベルネ・フラン,プティ・ヴェルドのブレンドです。
Pauillacらしい豊潤で凝縮された黒系果実の甘やかな香りです。
カシス、湿った土のような香りとBordeaux左岸特有の柔らかく果実味があって、タンニンはまろやか、
酸味が強くない味です。20年経って十分飲み頃に入ってる印象を受けました。

実は今回の慶事のお祝いにこのお店を選ぶのに若干の迷いがあるとすればこのワインだけが気がかりでした。
オーベルジュ・ド・リル東京は、日本ではひらまつフループが展開しています。
3年前のひらまつ訪問時、昨年のポール・ボキューズ訪問時共にワインリストが昔に比べてかなり簡素化
されており、正直物足りなさが残りました。
今回のリストを見る限り、さすがにアルザスの本店ほどの品揃えはありませんが、それでもアルザスの
お店に恥じないワインの品揃えはあると感じました。

お値段的にそう頻繁に通えるお店ではありませんが、食事もワインも完成度の高い伝統的なフレンチを堪能
できるお店です。忘れた頃にでもまた訪問したいですね。

2021/11/27 更新

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