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グラスワイン オーストラリア ソーヴィニヨン・ブラン
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ブランダードのプチシュー
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蕪のムース
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新牛蒡のフラン ズワイ蟹とコンソメ
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白身魚のムースリーヌ キャビア飾り サフランソース
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白グラスワイン ブルゴーニュ ルイ ラトゥール シャルドネ
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春キャベツのクリームポタージュ 駿河湾産桜海老のコンデュマン
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香川県産にじいろサーモンのプランチャ ジャガイモとブールノワゼット
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赤グラスワイン コート・ド・ローヌとボルドー
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牛ミスジの低温調理 濃縮赤ワインソース
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苺のムース ハチミツのグラスを添えて
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予約は2日前までという事で、10日前に金曜日の午後6時から2席を予約して行ってきました。
当日は6時から我々ともう一組で計4名、残り3名は午後7時から開始で7席全て埋まっている状況でした。私の連れ以外は全て女性でした。
夕暮れの景色から宵闇に美しい中庭がライトアップされていく風景の変化を背景に、シェフが目の前で料理を仕上げ、黒服の男性がサーブして丁寧に解説してくれるという一連の流れにのって、素晴らしく美味しくて美しい料理が次々と供されていきました。
シェフもサーブしてくれる男性も交互に話しかけてきてくれるので、料理に関する質問などもしやすくてスタッフの方との話もはずみ、7名のみのお客さんなので他のお客さんの質問に他の人が別の質問をするなどして、徐々にダイニングが一つの会話に包まれていくのも醍醐味でした。
味、香り、景色、会話と五感がゆったりと贅沢な物に触れて心地よくなれる場所。上質というプールにトプンと入って自分の中に上質が浸透してくるような感覚を体験できるそんな2時間でした。
<今回のチョイス>
通常は15000円のコースのみのこちらのレストランで、2023年の3月4月に期間限定で8000円のコースを行うという広告をフリーペーパー「リビング高松」でみつけたので。
<注文したもの>:2名
季節限定ディナーコース \8000x2=\16000
グラスワイン 白x2杯 \0
グラスワイン 赤x2杯 白x2杯 計4杯で\4600
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合計 \20,600
<お料理の感想>
○アミューズブーシュ 蕪のムースとブランダードのプチシュー
淡い甘味の蕪のムースの上にはややスモーキーな味わいのジュレがかかっていて、やんわりとした味の中にも様々な味が絡み合う最初から手の込んだ一品。プチシューの皮にはチーズが入っているようで、白身魚のクリーミーなブランダードにチーズのアクセントが白ワインによく合って美味しかったです。
○アミューズブーシュ 新牛蒡のフラン ズワイ蟹とコンソメ
牛蒡というと色が黒ずんでくるだろうから、どうやって盛られてくるのか興味津々でしたが、真っ黒な器を使って超スタイリッシュに振ってやってきました。土の味の牛蒡とズワイ蟹をつなぐ役目をしているのがコンソメのジュレだったと思います。どちらとの相性もよくて、結果として全体をつないでまとめていました。上に乗った牛蒡のチップスがパリパリとした食感と揚げた油のコクで、途中のいいアクセント。アミューズブーシュなのに既にメインに突入しているかのような高い満足感でした。
○オードーブル 白身魚のムースリーヌ キャビア飾り サフランソース
魚のすり身に卵や生クリームを入れて蒸したムースリーヌには優しい味のサフランソースが敷いてありました。アクセントとしてキャビア、ほうれん草のチュイル(葉っぱ型に抜いて焼かれたもの)、ディル、添え物野菜としての芽キャベツとカブ。
優しさVS苦味で春らしい味わいを楽しめるお料理でした。一口に苦味といっても素材ごとに異なる味をベースにした苦味があるんだなぁと、感心する一皿。これもまた楽しかったです。
〇スープ 春キャベツのクリームポタージュ 駿河湾産桜海老のコンデュマン
いつもながら濃厚で旨味のあるシェフのポタージュなのですが、昼のThe Gladでは見る事のないコンデュマンというのが乗っているのが夜ならではでした。コンデュマンというのは「薬味」のような意味だそうで、決まったレシピではなくシェフのインプロヴィゼーションで創造力豊かに好きに創れるみたいですね。今回のコンデュマンは、桜海老をオイルに入れて熱してエビの旨味をうわーっと出した後に刻んだオリーブとドライトマトを加えて塩で味を整えたそうです。
ポタージュの濃厚さを存分に味わってから、コンデュマンの部分を口に含むと、まずトマトの酸味がキュッと感じられた後にエビとオリーブの旨味が作るコクが感じられて、ポタージュの味が一気に変化して驚きました。今回のコースの中でも特に驚きと喜びを覚えた瞬間でした。
〇魚料理 香川県産にじいろサーモンのプランチャ ジャガイモとブールノワゼット
鉄板で丁寧に焼かれたサーモンがミルキーなクリーム状になったジャガイモの上に置かれて、エディブルフラワーも美しくお皿に盛られてやってきました。ジャガイモのピューレの下にはブールノワゼットが敷かれていました。ブールはバター、ノワゼットはヘーゼルナッツなので、ヘーゼルナッツ味のバターソースなのかと思ったのですが、そうではなくヘーゼルナッツのような色になるまでバターを焦がしたソースの事だそうです。シェフはここにお醤油も加えて、焦がしバター醤油ソースにしていました。これがサーモンのソテーに合わないはずがないと日本人なら誰でも直感的にわかる味で、食べてみるとまさにその通り。
特にカリッと鉄板で仕上げられた皮とソースの相性の良さは抜群でした。
シェフは「運動部の男子高校生ならこのソースをご飯にかけたら何杯でもいけるやつです」と仰ってましたがその通り。焦がしバターはフレンチの「基本のキ」だそうで、学校に入るとまず何度も練習で作るソースなんだとか。
〇肉料理 牛ミスジの低温調理 濃縮赤ワインソース
最初に味わった感想として「ソースが甘っ!」って事でした。欧米の脂少な目の赤身の牛肉ではなく、脂の甘味が備わった牛ミスジには、このくらい甘味が強いソースがくると本当においしい。理由は赤ワインの三分の一の量にポルト酒を使っていることと、玉ねぎの甘味が加わっているとの事でした。
牛肉はかなり赤い色合いにもかかわらず全く血が滴っておらず、血生臭くもなくて火が通っているのにとても柔らかい仕上がり。58度で1時間半の火入れでこうなるそうです。
こちらのお肉料理が終わるまでにパンが2切れ出されましたが、おいしいソースを全てパンで拭って完食したらかなりお腹が一杯になりました。
〇デセール 苺のムース ハチミツのグラスを添えて
〇最後のドリンク ホットコーヒー
苺のムースとイチゴのソースの上にハチミツのアイスが乗ったデザート。飾りにはイチゴ味のチュールと蜂型のハチミツ味のチュールが乗っていて、遊び心満載でした。たっぷりした量ですが甘さが控えめな事もあり、全部食べて大満足の一夜を終えました。
〇グラスワイン
「リビング高松で広告を見ました」と言うことで最初の白ワイン一人一杯を無料でふるまって頂けました。オーストラリアのソーヴィニヨン・ブラン。華やかな香りがスターターとして気分をパーンと高めてくれるのと同時に、今までソーヴィニヨン・ブランでは感じた事のない軽い苦味が食欲を喚起する面白い効果があってアミューズ・ブッシュをより楽しめました。
この一杯で魚料理の終わりまで行こうかなと思っていたら、あまりの美味しさにスープの途中で終了。ということで魚料理用にあらためてグラスワインの白を注文。ソムリエのおススメしてくれたのは「ルイ ラトゥール キュヴェ ラトゥール ブラン」。しっかりしたミネラルが感じられるシャルドネで、ブールブランや醤油などを使ったパンチのある魚料理との相性はばっちりでした。
肉料理には赤ワインをお願いしました。私はコート・ド・ローヌのシラーメイン、連れはボルドーの定番ブレンド。ソムリエ曰く、お肉自身にはコート・ド・ローヌ、今日の赤ワインソースにはボルドーとの相性がいいと思いますとの事でした。確かにどちらのワインでもお料理がとても美味しかったです。
<お店の感想>
ドラマにでも出て来そうなスタイリッシュな空間でのお食事ですが、スタッフの方の紳士的ながらもフレンドリーな対応で、とてもリラックスして楽しめました。なんだかね、人として格が上がった気分にさせて頂ける場所です。