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キール(ささみ)
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リブ(胸)
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ウイング(手羽)
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サイ(尻)
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ドラム(腿)
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立体感。やはり鶏である。
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鶏なので・・・
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せ~の・・・
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飛翔!!
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骨格。やはり鶏だった。
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紙粘土ヘッド。食べられません。
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「帰ってきた・・・」としたのにはちょっと訳がある。コアな読者殿ならばご記憶かも知れないが、丁度通算100レビューの時に、「一回きりのケンタ研究会」って企画モノレビューを打ったのだ。ケンタッキーフライドチキンは奇跡の味だと未だに頑なに信じる私は、この「一回きりのケンタ研究会」で、それはもう極めて真面目に、ケンタトリちゃん五部位の中で一体どれが一番なのかについて、論理的、実践的手法により分析を行った。その結果は決して私の望むものではなかったのだが・・・
ところが、このケンタトリちゃんを大真面目に弄くり回しているうちに、更なる大疑問に行き着いた。バカバカしい事この上ない疑惑。「コレって、ホンマにトリか!?」いや、鶏肉だって事は私にだって解る。かじってるうちに、肋骨みたいな細いのや、大腿骨らしきぶっといのがゴロゴロ掘り出されてくるので、そりゃあ多分、いや絶対トリちゃんなんだろう。だけど、「サイ下さいなっ」て注文して渡してくれる一個、ホントにお尻なんかなぁ・・・
と言う訳で今回の私の企みは単純明快。ケンタッキーフライドチキンを正しく組み立てれば、ケンタトリちゃんになるかどうか!?の実証実験である。もう、殆ど合体ロボットアニメ、ゲッターロボのノリであるが、当の本人は実は大真面目なのだ。
【フライドチキン(9ピース)】\2080
さて、バラバラにされたケンタトリちゃんを組み立てて、なるべく元の姿に復元するには、ケンタトリちゃんがどう解体されているかを知る必要がある。首チョンパされたら先ず、ささみ(キール)を切り取られる。その上で脊椎の所で左右真っ二つに両断され、更に各々の半身は、手羽(ウイング)、胸(リブ)、尻(サイ)、腿(ドラム)に四分割される。従って、ケンタトリちゃんの完全合体に要する全パーツは、ドラム二個、サイ二個、リブ二個、ウイング二個、キール一個の計九個となる。
【ドラム】
腿。鶏なのでほぼレッグ全体になるのだが、惜しい事に足の先っちょは付いてない。でもまあ、もし付いてたらさぞかしキモかろう。肉質は脂もそれなりなのだがちょっと水っぽい。何と言っても食べ易いのが美点である。
【サイ】
尻。猥雑な響き。肉質は柔らか目、脂も多く味わい深い。肉厚が厚すぎないので、ケンタ自慢のスパイスが浸透し易いところも宜しい。私の最も好きな部位である。やはり尻肉がイイ。
【リブ】
胸。普通なら脂も無くバサバサで味気ないって印象なのだが、ケンタの場合は骨付きの胸全体なのでちょっと趣が異なる。確かに脂は少ないのだが意外に味わいは良い。小さな骨が多く食べ難いのが欠点。
【ウイング】
手羽。飛べない鶏でもバサバサはする。バサバサ良く動くからか肉質はちょっと硬め。だけど脂が程々に乗っているので味は良い。ドラムに次いで食べ易いところも美点である。残念なのは可食部が少ない所。
【キール】
ささみ。喉下の部分。肉質は硬く脂も殆どないのでパサパサとしている。スパイスも浸透足らずでハッキリ言って味わい薄い。特徴は骨が殆ど無いこと。圧倒的に食べ易い。可食部も多くてお得ではある。
【ヘッド】
これは非売品。「首チョンパした頭が店の奥にあるんでしょう?お願いだから売って~」と店の姉ちゃんに懇願してみても、そんなモノある訳が無い。折角ボデーが合体しても、ドタマがなけりゃあ完全合体にゃならんのだ。仕方ないから作った。素材は紙粘土。この歳にして初めて、フライドヘッドを塑像する事になろうとは・・・
ちょっと衝撃を伴う完全合体画像かも知れない。いや、私自身、ここまで鶏そのものの容姿になるとは、正直、予想してなかった。このリアルな立体感は何なのだ。いや三次元の鶏をさばいてる訳だから、組み立てれば立体に戻るのは自明の理ではあるのだが、それでも、しかし、頭では解っていても、そこに横たわる身長30cmを超える鶏の丸揚げ体は余りに生々しい。普段、ピースとして何気に食べているケンタッキーフライドチキンは、間違いなく鶏の身体の一部であることが否応なく直感できる。更に驚くべきは、頭を除けば、鶏のほぼ全身を利用している事実。食後の骨格標本はそれを如実に物語る。やはりケンタの弁は嘘じゃなかった。
まとめ:
私は、このレビューでケンタトリちゃんを茶化す積もりは毛頭無い。それどころか、ケンタトリちゃんは、頭以外、その身の全てを我々に献体してくれているのだ。こんないじらしいケンタトリちゃんを、決して疎かにしてはいけない。残す無かれ。骨までしゃぶり尽くせよ。そんな事を改めて痛感した、私にとって本当に意義のある実験であった。ケンタトリちゃん、全部食べたよ。ありがとう。