0141さんのマイ★ベストレストラン 2018

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マイ★ベストレストラン

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植木シェフが奏でる食材と食材、そしてワインが創る新しい物語を、鑑賞し、味賞する。日本のエル・ブリではないだろうか?

マイ★ベストレストラン

1位

AZUR et MASA UEKI (乃木坂、六本木、表参道 / フレンチ)

2回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2019/12訪問 2019/12/14

それは、食事の概念を超えた「出来事」。まさしく「アミューズ」♪

今回も長い文章ですが
是非最後まで読んでいただければ幸いです。

食材が持つ独自の物語を視覚化するために、
お皿は極力使わず。

不思議なことに、
お皿が無くて、しかも、お料理を
時々手で摘んでいただくと、
ひとつひとつの素材と
五味が混ぜ合わさる一期一会の変化と
対話しているような
楽しく優しい気持ちになれる。

食事する相手との会話に加えて
素材や料理との会話が加わり
お店の方々との会話も加わり
心から、楽しい♪

食事というよりも、
素材と対話しながら
料理という物語を楽しむ。
一期一会の驚きのある楽しみ。

食事という概念を、
遥か昔に超え、
食事ではない。

敢えて言うならば、

「出来事」

このレストランでの
「出来事」は、
 まさしく
「アミューズ」
そのものだと思います。

これって、冷静に考えれば
凄いことです。

お店に到着し
ウェイティングバーで待っていますと
ほうじ茶がグラスで供されます。

グラスの形状の御蔭で
ほうじ茶の香りが、
離れていても分かるほど立ち上り
お店に足を踏み入れた人々を
現実世界から一気に
AZUR世界へ旅立たせてくれます。

今までの仕事の世界から、
リラックスしたアミューズ世界へと。

席に通され
ナパのスパークリングをいただきながら

なんと
メニューの扉を開けるスターターとして
供されたのが写真2
ラディッシュや七面鳥や
お花など。
それらを手で丸めていただきます。

いろいろな香味食感が
口の中で化学反応を起こしつつ
なんで、こんなに楽しいのでしょう?

自然と会話も弾みます。

そして、いよいよ
メニューという部屋の中へ入っていきます。

それぞれをいただく前に、
店員さんから丁寧で楽しい説明を受けて、
その時は覚えているんですが。
最後に残るのはただひたすら
「楽しかった♪」
それで、良いんだと思います。

私の記憶力が曖昧なので
曖昧なまま書いていきます。

1:望郷
アミューズ
ナパのぶどうの樹になったパイです。
中には確かお出汁が入っていた気がします。

石の上に
確か太刀魚のお刺身とその下に大根、
その上にキャビアを始め、3つのアミューズ♪

2:甘美なる憂愁
フォアグラ 海老 カカオ 柿
それぞれ切っていただいても良し
混ぜていただいても良し。
甘、苦、酸、塩、旨味の全てが味わえる

3:冬の風物詩
香箱蟹 白子 シェリーヴィネガー
シェフが石川県ご出身ということで香箱蟹。
石川県でいただくのとは趣が変わりますが
白子や銀杏なども入りたのしい。

4:清澄
シャンピニオン 軟水 能登塩
箸休め的な、シャンピニオンの香り豊か。

5:荒波を乗り越えて
寒鰆 天然昆布 かぼす
鰆でこの焼き加減が素敵です。

6:里山里海
あんがとう農園大根 発酵海藻バター
ラディッシュなど野菜の旨味たっぷりの
ジュレ仕立て

7:はんなり
自然放牧仔牛 紅はやと いしる
ストレスフリーの放牧仔牛、
合わせ素材によってここまで
さっぱりとできるんだと驚き♪

8:森の中に包まれて
天然茸 蕪 コンテ
茶器を思わせる形です。
チーズや蕪の香味が新鮮な刺激♪

9:揺れる想い
土佐ベルガモット 大根 洋梨
洋梨に大根を混ぜつつ
ベルガモットで香りを立たせる

10:新たなる旅路
発酵舞茸 赤菊芋
なんといったら良いか、
面白くおいしい♪

11:三つのパラフレーズ
卵 バターナッツ 味醂
プリンに3つの塩をかけていただきます。
プリンのソース自体も
可変があっておいしい。

そして、ハーブティー♪
このハーブティーが、
アミューズの国のハーブティーで
本当においしい♪

さて、すべての「出来事」が終わり
私たちは、なんと、
すっかり金曜の夜だと思ってしまうほど
アミューズの国の魔法にかかりました♪
まだ、月曜なんです。。。笑

このお店の雰囲気が大好きです。
自由で、楽しくて、品があり、上質。

たいへん、ごちそうさまでした。
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

ちょっと今回のレビュー文字ばかりで長いのですが
ぜひ最後まで読んでいただきたい!

なんと!
シャンピニオンコンソメ以外、
お皿がありませんでした。

お皿は、石であったり、昆布であったり
氷であったり、紙であったり、
ソースの敷き方も、
ひとりひとり当意即妙に変えてみたり。

ぶどうの木に、スープを生らす。
スープは衣に包まれていて
それを一口でいただく。
口の中でスープが広がる。
信じられない面白さです。

固定概念から抜け出る
いろいろな刺激を受けました。

AZURはナパのワイナリーの名前で
そのワイナリーのワインは、
日本では、ここでしかいただけない。
ワインは、料理と合わせてこそ、
本領発揮ということで
ワインに合う独創的な料理を楽しむ。のが
このお店の由来だそうです。

ワインも3本いただき
そのセレクションも素晴らしかったです。
スタッフの方々も非常に気持ちがよく
世界に250人しかいない
トップソムリエの方(外国人)も
いらっしゃいまして、流石ですね〜。

シェフの植木さんは金沢御出身で
金沢の食材と、ナパのワインと、フレンチの
マリアージュなんですね。
凄く素敵な表情と力のある声で
メニューのご説明をしてくださいます。
まさしく、一流シェフ。

お皿を使わないのは、
食材の物語を大切にしているとのことで
それが、メニューの名前にも現れています。
例えば、
焼かれた石に抹茶が薄く敷かれて、
石の上の苔を模しすことで
物語を視覚表現しているとのこと。

そして、不思議なことに
お皿がなく、料理を時々手で摘んでいただくと、
すごくひとつひとつの料理と
対話しているような気になります。
おもしろいですね。

食事というよりも、作品と対話しながら
物語をいただくという、なんというか、、
食のアートミュージアムとでもいいましょうか?
アートを観るのを鑑賞というならば、
アートを食べるのを味賞とでもいいましょうか?
新しいジャンルだと思います。

メニューの名前の付け方も詩的ですね。

1:来たれ愛しい人 
アミューズ 5品
いきなり、白いテーブルクロスに
小石が敷かれて供されます。
そして、なんと!ぶどうの木に、
ぶどうの実を模したスープが成ります!

2:甘美なる憂愁 
フォアグラのキャラメリゼ 車海老 ショコラシャンティ
紙がテーブルに敷かれ、
お客さんの雰囲気を観ながら、
その人に合わせて当意即妙にソースが敷かれます。
全ての食材を切り刻んで
混ぜて食べて欲しいとのことでした。
お客が作業することで、
いっしょに作品を創っている感じ。
いや〜、もったいない!
私達はフォアグラや車海老など
まずは、ひと切れづつ、混ぜずにいただき、
その後で、指示どおり、
ごちゃ混ぜていただきました。
へ〜、車海老とフォアグラが合うんですね。
とてもおいしい!
唸ってしまう美味しさです。

3:幸いなる出会い
香箱蟹と白子のグラタン 椎茸 シェリーオニオン
まず、びっくりするのは、
蟹の甲羅が、小さな分厚い座布団に乗せられます!
座布団ですよ!!!
そして、その蟹の甲羅を手でとっていただく。
金沢の香箱蟹の食べ方に似ていますが、
似て非なるもので、こちらはクリーミーでおいしい。
そこは、フレンチですね。

4:清澄 
シャンピニオンコンソメ
たしか、お皿というか、食器で出てきたのはこれだけ。
とても、薫り高いシャンピニオンでした。

5:東光西風
寒鰆 オランデーズタプナード カラスミ紅芯大根
一口サイズですが、こんな分厚い寒鰆って初めて!
分厚い石の上に、抹茶を苔のように模して登場!
うつくしいです。

6:北の国から
羅臼昆布 もずく 醤 抹茶泡
昆布ってこうやって食べるとおいしいんですね。
北の国から、名のとおり
分厚い氷の上に丸く輪になった昆布が乗っています。
その昆布を指でつまんでいただく。
昆布単体をいただくのは、
しかもフレンチでは初です!

7:荒波を乗り越えて
能登イノシシの藁焼き 沢野ごぼう 零余子 銀杏
能登半島を泳いで島に渡るイノシシの肉です。
焼いた大きな昆布をテーブルに敷いて
その上に泳ぐように猪肉、ごぼうなどが乗っています。
昆布は物語の視覚化で、能登の海底を表現しつつ
その昆布の香りが猪肉に移って、おいしい!
(しかも、その昆布を少しかじったらおいしい!)

8:静かなる微笑み
イクラ 大葉 ジェノベーゼリゾット
これ、大葉で包んでありまして、一口サイズです。
形が崩れないように、優しく確かに手に取りまして
慈しむように口の中へ〜♪
ほんとに、メニューの名前のとおり、
おいしくて、静かに微笑んでしまいますよ〜♪
おいしい〜♪

9:湖畔に想い浮かべて
洋梨の香の物のスープ ヨーグルトシート 新生姜 レモン 
香り!香りの絶妙なマリアージュ!
新生姜が良いアクセントです。

10:編み物日和
発酵ぶどうと和栗のヴァシュラン
ぶどうと栗ってすごく合う!

11:小さな宝石たち
プティフール&フレッシュオーガニックハーブティ
これ写真に取りました。
石の上に厚いアクリル板、その上に美しく
コンポジションされている。

あまりに、素敵で、楽しむことに夢中で
かなり、ざっくりとしたレビューでスミマセン♪
写真は、撮り忘れです。笑

私は行ったことがないのですが、
エル・ブリというレストランの
ドキュメンタリーを観たことがありまして、
ひとつひとつの素材の物語を大切にしつつ、
素材同士の化学反応を起こし、更に、
それをいただく人との化学反応も予想しつつ
まったく新しい物語を、
メニューとしてつむぎだしていく。
そういう部分が、
このレストランと似ているのかもしれないと
思います。

再訪確実!
素敵な夜でした!
一期一会の追体験をしたくなりますよ♪

  • ほうじ茶です
  • メニュー前です
  • 1:望郷

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