驢馬人さんのマイ★ベストレストラン 2012

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

草喰 なかひがし (元田中、茶山、出町柳 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2012/05訪問 2012/06/04

「草喰なかひがし」|横浜発 驢馬人の美食な日々

 このお店を知ったのはもういつの頃やら。「美山荘」に泊ったとき以前からでしょうから7年前以上でしょうか。念願のこちらにこれたのは本当に幸せ。
 野菜にこだわり、草にこだわる。シェフは「美山荘」の次男と聞く中東久雄氏。
 筋の通った独特の和食は素晴らしいの一言。どんな高級和食よりも心に響きます。

 木造の古い2階建て日本家屋です。周辺が近代化する中、ポツンと昭和の香りを残している感じ。
 入り口には綺麗に洗われているけど年月を感じる白い暖簾。
 ガラガラと扉を開けて中に入れば、そこはもう漆を塗ったようなつややかなL字型のカウンターです。
 ご飯を炊く大小の信楽雲井釜のご繁用土鍋に、炭火で焼き物をする場所が真ん中に。カウンターの目の前で調理はすべて行われます。
 
12年5月19日夜の来訪。
 夕食はこちらを予約していました。一見が予約できる4月1日朝9時過ぎの電話で1人カウンターに滑り込めたのは奇跡かも。1人だと逆に入れるときがあるのだそうです。

 最初に緑茶。旨味を感じるややぬるめの温度で出されたのはさすが。舌の木の皿は葉っぱのようにやや反り返っています。

 最初だから八寸なのでしょうね。大きな茶色に竹の葉に緑の葉をのせて、上に盛りつけています。五月のイメージなので、飾っていいるのは剣を模しているという菖蒲の葉に薬を表した蓬の葉。
 中央の小さな白い器にもみじがさのお浸しで、えごまで和えられていました。
 手前にはコリコリした穂先のタケノコ。それにひらおいわしを炭火で焼きカリカリにした物を添えています。その下には実の大きなスナップエンドウ。鯉のぼりを模しているのだそうです。どれも素材の味をしっかり味わえる素晴らしい物。
 奥にはコシアブラを焼いたもの…とは言っていましたが、茹でた物みたい。天ぷらでいただくこれをそのままの形では初めていただきました。
 それに初鰹の生干しの桜チップによる燻製。鰹の生臭さはなく、適当に火が入っているので食べやすいかな。
 その上に乗っているのは虎杖の穂先にとろろ昆布をまとわせた物です。虎杖殻滴り落ちる汁はピンク色なのだそうで、それを固めた物がその前に添えられていました。何とも美味しい。。。
 最後に長細く作られたちまき。中は日本海の鯖を使った鯖寿司です。これも美味しい!!最高の鯖寿司です。
 
 飲み物はawa心水。こんなボトルもあるのは知りませんでした。
 
 コゴミの白和え。それに空豆を添えています。たっぷりかけた白胡麻がガツンと強烈。白和えは甘みが適当に強く美味しい。ザクザクといただけるコゴミも美味。ツルンとした口当たりの空豆も良いものでした。
 ちなみにお皿は三角形に近いおにぎり型。先ほどの笹の葉で包めなかった分なのだとは大将の弁。
 
 赤い塗りの椀に白味噌のお椀です。ウワッ!!激ウマ。そして素晴らしい香り。甘い白味噌の風味は最高で旨味も驚くほどに濃い。具として浮いているのは新玉葱で、これがまた白味噌に負けぬ独特の甘み。それに絹鞘です。
 5月3日は流鏑馬が京都で行われたとのことで、それをイメージしていると。玉葱が的、絹鞘が弓です。玉葱の上に乗っている黄色いマスタードは“当り”なのだそうです。その辛味も白味噌に溶け込んで美味しい。
 
 イワナです。生涯最高のイワナ。4つに分割されています。頭と尻尾はカリカリに焼かれて小気味よく、特に頭はその苦みまで好ましいもの。下には紫蘇の葉が敷かれています。「ふく西」で旬は苦味を伴うと言っておられましたが、この店は本当に旬を上手く使います。その身はホックリと焼かれてました。

 手前には日本酒に漬け込んでアルコールを飛ばした酸葉の入り酒。この酸味のあるつけダレを鮎の蓼酢のように使います。
 それと蛇腹に切れ目を入れている朝顔胡瓜。通常の胡瓜よりもさっぱりとしていました。上にはポロポロになっていますが、20年物の味噌です。その塩分と濃縮された旨味がまた良いですね。

 鯉の形をした器に盛られているのは蕨の海苔巻き。トロリとした食感の蕨を香りある海苔に包むとは!素晴らしいなぁ。上には花のように見えるねぎぼうず。これがきちんとネギの味です。
 横には独活とカラスノエンドウ、とろとろのくみ出したような湯葉とおろしワサビ。これらを食べると、食材にはすべてそれ独特の味わいがあることが感じられます。そんなことを考えるとは自分でも驚き。
 尻尾の方には矢車を模した虎杖を切って開いたものです。スクリューのように前に進んで欲しいという思いがあるのだと言っていました。

 このお椀も素晴らしい味。嫌みがないのに濃厚な昆布の味わいの汁。美味しいね〜。「吉兆嵐山本店」も昆布は濃かったけど、ここまでおいしいとは思わなかった気がします。
 サテこの椀、とろみあるじゅんさいをたっぷり入れて池に見立てています。そこに入るのは鯉。炭火で焼いてバリッとした皮目、鱧のように細かく包丁を入れて骨切りしてある身、鯉とは思えない美味しさ。じゅんさいの池に鯉が泳いでいるのだと大将はおっしゃられていました。
 一番上の緑は何だったかな? 記憶に漏れています。

口休めと言われて出されたのは鯖のなれ寿司。食わず嫌いでなれ寿司は臭いと思い込んでいたのですが、その思い込みはここで覆されました。何たる濃厚な味わいの鯖!熟成されて濃過ぎるほどの旨味と塩気、とろりとした米の部分がもの凄い。横に添えられているのは大根の花に、その後に実る大根の実、そしてシャーベットにしてある二十日大根です。この時期だからこそできる大根の一生とのこと。大根の実はやはり大根の辛さを持っているのですね〜。
 これにあわせるのが甲州のナイアガラの葡萄酒。白ワインですね。

 炊き合わせは琵琶湖の稚鮎、破竹、蕨です。上には花のついている山椒の葉。このためか炊き合わせの出汁自体も痺れる辛味があります。それに笹がいてあるのは山蕗だそうです。
 稚鮎は骨ごと食べられる柔らかさまで煮てありました。苦みごといただく。

 ここでいきなりご飯。お米がご飯に変わった代わりななをよそったのだそうです。すぐに食べるよう言われます。透き通るお米。普通のご飯とは違うし、固いお米でもない。なるほど〜。

 初鰹を4日間塩漬けにして生ハムのようにしたもの。臭みなくネッチリとした口当たりの鰹。塩漬けにした後氷につけて寝かせるのだそうです。かけられているジュレはその鰹と昆布の出汁。それに各種野菜。上に巻いているのは二段葱。葱の上をとって植えると花は咲かないけど、また同じようにのびてくるのだそうで。それにリアス
という水菜の一種。聞き間違いかも知れません。それにラディッシュの赤玉の小さい物みたいだけど、あやめゆきという赤い蕪とおっしゃられていました。そして山葵菜の菜の花。細切りの人参を巻いたホウレンソウです。
 手前にはこういうのが苦手なぼくも美味しいと食べた酒盗。両側の粉末は醤油を乾燥させた物とのこと。
 ジュレは銀の匙で最後まで余さずいただきます。

 ここで唯一のお肉。蕨を薄いしゃぶしゃぶ用の牛肉で巻物にしたもの。炭火で焼き外側は香ばしく中はとろんとしている。さしの多い牛肉で美味。
 左は甘い茹で汁で煮たのではないかと思うほど甘さを感じる極太のアスパラ、それに蔓人参の根を笹がいて茗荷と混ぜたものが葱のように添えられています。
 右には油につけ込んでから焼いた蕨、辛味を感じるクレソンの花、極小の生人参です。コリッと小気味良い食感で爽やかな香りの人参はよいですね。下には炭火で温められていた甘い醤油ダレが敷かれていました。

 山独活、野三つ葉、たらの芽、焼いて香ばしい椎茸のお浸し。

 ご飯の段になって、漬け物です。蕗の葉と帰りちりめんを炊いた物に胡桃を混ぜた物が真ん中。右は京都らしいさっぱり目の漬け物。タクアンはやや酸っぱくちょっと好みではなかった。それに小さな里芋のような芋をさいの目にして何かの葉っぱと和えた物が左です。
 ご飯の前に炭火焼しためざし。これもまた頭からバリバリいただき、その苦みをいただく。
 ご飯はまず目の前で炊きあがったもの。
 で、さらにお焦げです。
 お皿にイギリスの塩と米油に胡椒野香りを移した油がいただける。バリッとして香りよいお焦げをその塩屋胡椒油でいただくのは面白いですね。フランスフランスと言っていましたが、お焦げのパリパリとかけているようです。
 次は山椒ご飯。この時期だけと言う山椒の葉と花をのせ、粉山椒をかけています。強烈な痺れる香り。それがまた美味しい。
 さらにニューヨークのご飯もあったらしいのですが、お腹が一杯で遠慮しました。出汁をかけてお茶漬けにし入浴とかけているそうです。

 デザートは朝取り苺と高知県の一口黄金という金柑に似た果物。中央には蓬と豆腐を混ぜたシャーベットに、白い苺です。シャーベットは確かに豆腐の味わい。白い苺はコリッとして未熟な苺みたいでした。こういう物を食べられるのも中東さんのセンスでしょうか。

 一緒にいただく番茶はとても香りが強い!!

 さらにその後。「美山荘」でもいただいた金平糖です。蕎麦の実を核にして周囲は黒糖。それに牛乳を4時間煮込んで作られたというなら時代のお菓子“ソ”です。チーズのような外観ですが、ほろり徳だけで脱脂粉乳のような味わいが広がります。
 これにあわせるのはガラスの急須より注がれる水出し珈琲。すっきりして美味しい。お替わりもいただけます。
 
 もてなしを自ら行うご主人に和服で給仕してくれる女性陣も気がきいています。お客に甘えることなく接客する姿勢は見ていて気持ちよい物がありました。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

Toshi Yoroizuka Mid Town (六本木、乃木坂、六本木一丁目 / ケーキ、洋菓子)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

2012/11訪問 2012/12/04

「トシ・ヨロイヅカ 東京ミッドタウン店」|横浜発 驢馬人の美食な日々

 日本屈指のパティシエ鎧塚俊彦氏の新たなるステージは情報発信都市六本木の東京ミッドタウンに。
 ライブ感を重視したサロンでいただける極上のスイーツには感涙。
 有名になってもお客を大切にするシェフの姿勢は変わっておりません。素晴らしいの一言に尽きます。
 
 お店はミッドタウンでも外に面しています。お店はガラス張りでシルバーの柱、黒い看板に白抜きの文字。恵比寿と大きくは変わっていません。
 入って、右にはショーケースがあり、ケーキはこちらで。黒と銀の横縞の模様の壁がスタイリッシュな感じです。
 一方、左は奥まで続くカウンターが。黒い大理石の立派なカウンターで黒い壁に間接照明のライト。黒い椅子がずらりと並び、恵比寿よりも多くの人がお茶できるようになりました♪
 
07年8月15日の来訪。
 休みの平日に一人で食べ歩き。最初の目的地はこの店。事前に電話すると、10時に行って先に店員に言っておけば大丈夫かもしれない、という手ごたえをえた。実際行くとその通りで、店の人がでてきてくれる。電車の遅れがあったために10時を過ぎたが、先に4人のグループがいるだけで名前が11時に書き込まれました。
 待っている間どこかでお茶をと考えたが、クーラーが効いたミッドタウンの中のソファで待つ。
 10分前集合。ちょうどズームインスーパーの撮影隊が来ていたようですが、ぼくは取材を受けず。残念〜。ま、男一人取っても絵になりませんね。女性二人や子供連れの家族の方が確かに良い(笑)。でも写っているかもしれませんね。

 先に4人が入ります。ぼくも続いて案内されて入ると鎧塚シェフが。写真撮らせていただきました♪
 おまけに座った場所はシェフのすぐ右前。作っている手元も見える場所です。これは特等席!!
 デザートは一律1200円。そのほかに飲み物もあれば、ケーキなども注文できます。
 でもせっかく目の前で作ってくださるのですから、二つも頼んでしまいました。いいって言うのですもの(笑)
 
スイカのミルフィーユMillefeuilleauxPasteques 1200円
 ふんわり重ね合わせてあるサクサクのパイ、甘さ控えめのカスタードクリーム、ミルフィーユ用に切られたスイカを五重塔のように重ね合わされたミルフィーユ。ミルフィーユが持つ問題である食べにくさはかわらないけど、スイカの甘みと水気がとても美味しい。水の多いスイカをこのように使うのは目の前で作って出すからこそでしょうね。上にはカシスのグラニテをのせています。ソースもべり計だと思いますが、添えてあるのは黒い皮のチェリーらしいです。
 あまりに美味しそうなので、隣の女性が感想を聞いてきました(笑)。
 
ビスキュイクーラントショコラ夏バージョンBiscuitcoulantchocolateestival 1200円
 出来立て熱々のチョコレートのスフレを崩すと、中からとろりとショコラが流れ出すフォンダンショコラです。チョコレートの中にはチェリーが入っていました。味わいがあいまってとても美味しい!! 上にはバニラのアイスがのっていますので、その冷たい甘さと熱いチョコレートの甘さのコントラストがたまりません。皿の上のソースは、パッションフルーツ、カスタードソース、ベリー系のソースなどで、フランボワーズ、オレンジのシャーベット、チェリーなどとともに絵画のように美しくお皿を飾っています。
 
FRAIS 650円
 TOSHIオリジナルのマスカット&レモンの紅茶。砂時計とともに出してくれます。白いポットに白い幅広のカップ。淡い色合いの紅茶で、セイロンティーがベースでしょうか。マスカットとレオンの爽やかな香りがほんのり香ります。
 
 総評はもちろん恵比寿時代からの引継ぎでもありますが、シェフの素晴らしい姿勢を垣間見たためでもあります。テレビカメラが入っていたのですが、最初のお客らが店に入ろうとすると、テレビのクルーが邪魔になっていました。シェフ自らテレビクルーに注意を促してお客を通しておりました。テレビよりも目の前のお客を大切にする姿勢が感じられます♪
 

08年4月16日の来訪時の記録。
 昼食は「イル・ボッロ」で11時半の予約ですが11時前に店についてしまったため、ミッドタウンへ。
 一時期のような行列はなくなり、11時前で開店とともにすぐ入れる混み具合。イートインもあまり並んでいないようでした。鎧塚シェフは本日も朝からきちんとお客の出迎えをされています。さすがですね。

イリュージォンCremechocolatblancetfraise 490円
 透明なカップに積み重ねるように作られたスイーツ。上には酸味の強いカシスのムースが柔らかなクッキーにのって蓋のようにされています。その下にはナッツとココナッツ、生クリーム、ベリーのソース、カットしたイチゴ、そして底に濃厚なホワイトチョコレートでした。これがふんわりと積み重ねられていて、中に空洞がある作り。その軽さがすべて合わさったときに美味しさのハーモニーを生み出しているようです。
 
シューペイザンヌChouxpaysanne 400円
 初めて恵比寿の「トシ・ヨロイヅカ」に行ったときも購入したペイザンヌとは田舎風のということ。表面にはノワゼット、アーモンド、ピスタチオのアーモンドをたっぷり貼り付け、中にはノワゼット(ヘーゼルナッツ)のクリームとクレーム・パティシェールことカスタードクリーム。
 
MTフレーズGateauxauxfraise 490円
 四角いショートケーキ。娘があっという間に食べてしまいましたが、スポンジの軽さと生クリームの軽やかな甘み。は健在
 
MTショコラGateauxchocolat 480円
 フレーズと同じ四角い形のショコラのスイーツ。バナナとの組み合わせ。
 
クレム・ピスターシュCremepistache 330円
 とろけるように柔らかなピスタチオのプリン。かわらず美味しく、この店に来たら必ず食べていただきたい味。
 
KITANOMousseauchocolat 490円
 中はショコラのムースに花山椒のクレムブリュレ、柔らかなミルクチョコレートとクッキーの土台。スパイシーなピンクペッパーが仕込まれ驚きの味。グラサージュされたチョコレートに3種のナッツです。
 
シュー・ア・ラ・クレームChouxalacreme
 ナッツを表面に置き、パリッと焼かれたシューに注文を受けてからカスタードクリームをつめるシュークリーム。
 

12年11月28日夜の来訪。
 17時35分に到着して、店の前に待ちはお二人だけ。並ぶことにしました。
 
 アヴァンデセールですとだされたのは細長く小さなグラス。
 緑色のピュレみたいなのは蕪と生姜のスープ。蕪の葉まで使っていると思われるスープは生クリームも入っていて、それだけでも旨味がたっぷりで美味しい。上には少し甘い生クリームを落とし、クラッシュアーモンドを散らしています。甘いのは生クリームだけなので、立派なレストランのスープにまったく引けを取らない。この後のデザートを考えるとレストランのそれの逆転という風にも取れて面白い。
 
ラゴルゴンゾーラピスターシュ 1300円
 鎧塚シェフのスペシャリテのゴルゴンゾーラのアイスと温かいビスキュイを合わせたデザート。
 右にほんわりとゴルゴンゾーラが香るクリーミーなアイス。匂いと味が素晴らしいですね。上にはバリッとした焼いたパルミジャーノのせんべいがつきたっています。
 左には上にピスタチオのクリームを乗せたビスキュイ。中にレーズンも入っていて、これ自体もレーズンを中心として匂いが強め。平凡なそれとは一線を画しています。アイスにあわせてあるのだなぁと感心しました。上には軽く焼かれたYの文字。
 周辺の緑のソースもピスタチオ。そこに林檎と砂糖をまぶしたピスタチオやアーモンド、ヘーゼルナッツなどです。
 素晴らしい香りの競演でした。
 
TAHITI 650円
 オリジナル紅茶。グァバとマンゴです。
 グァバの爽やかな香り、マンゴーの甘みをほんのりと感じます。それでいてベースの紅茶を壊さず美味しくし上がっている。この辺りのバランス感覚の絶妙さが好きなところなのです。デザートは味だ!とテレビで言い切っていたそのむいている方向性に間違いありません。
 
 ところでアヴァンデセールとデザートの間に鎧塚シェフご自身が入っていらっしゃいました。お客全員に挨拶をしてそのまま黙々とデザートを作り始めます。凄いのはスタッフにこれこれ指示したりしないこと。たまに怒っているシェフもいますが、ぼくも見習いたいその姿勢…。日本一のパティシエだとぼくは勝手に思っています。奢ることなくお客やスタッフに接しているのを見ると、尊敬の念が沸き上がってきました。
 ぼくにとっては唯一無二のパティスリーです。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

ヌーダ (みなと元町、元町(JR)、元町(阪神) / スペイン料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥10,000~¥14,999

2012/12訪問 2012/12/06

「窯焼きレストラン ヌーダ」|横浜発 驢馬人の美食な日々

2012-12-0607:49:32「窯焼きレストランヌーダ」テーマ:スペイン料理「窯焼きレストランNuda(ヌーダ)」@神戸(☆☆☆)
http://parrillanuda.com/

 
 スペインのバスク地方にある「エチェバリ(AsadorEtxebarri)」という熾き火焼きレストラン出身の坂井剛シェフによる窯焼き料理のお店。
 とにかく、素材の味を濃縮しいじらず極上に仕上げるその技は素晴らしいという言葉につきる。
 スペイン料理というカテゴリーには当てはまらない希少な熾き火料理レストランです。
 
住所:兵庫県神戸市中央区元町通3-14-5
電話:078-335-1077
定休:水曜
営業:12時〜15時/18時〜21時半
 
 元町駅から少し行った場所の路地にありました。白い壁の建物の1階。赤いひさしのある入り口はダークウッドの木の扉。
 前面の壁はガラスでぼんやり中が見えます。

 中は奥に深い長方形の箱型の空間。左に階段、右はダイニングです。ダークウッドの床にベージュの壁、白い天井。壁側にはクリーム色のベンチソファでテーブルクロスは真っ白。

 ナイフやフォーク、スプーンに黒い箸が置かれています。
 厨房の坂井剛シェフはまだ若く髪を借り上げちょんまげみたいに結っている方?
 ホールにいらっしゃるのは元「アラン・シャペル」のソムリエ西川正一氏一人。軽部アナみたいな感じの方でした(笑)。
 
12年12月2日昼の来訪。
 「UCCコーヒー博物館」から移動し、三宮からは歩いてこちらに移動しました。
 完全予約制のお店で、12時に入れていました。
 
メニュー・デギュスタシオン 8662円(税サービス料込み)
 コースはおまかせのみで11皿くらいあると最初に言われます。
 
 この日はぼくの他は2組のカップルのみ。意外にまだ空いています。

 飲み物はガス入りの水でお願い。Ferrarelleのボトルです。スペインで修行したシェフだったと思ったけど、ガス入りの水がイタリア産なので不思議に思いました。ソムリエがスパニッシュというよりも窯焼きの店で、地の美味しい物を料理しているから、お店にはスペイン料理とは書いていないと言われる。なるほど、スペイン料理というカテゴリーではないのか。
 

 最初はざらりとした四角いプレートに。
 メインは自家製のカラスミです。半生でしっとり素晴らしい。塩気といいコクといい、いうことありません。
 下には紅芯大根と大振りのラディッシュのような蕪。しゃくしゃくした紅芯大根は生で美味い。ザックリと軽くジューシーな蕪もまた美味。塩水かなにかをマリネみたいに絡めてあり塩気が良く美味しいのです。
 最初からこの店の塩梅の良さと味の確かさ、野菜の確かさなどを実感できる一皿。こういうインパクトもあるんだ〜!!
 できるだけ新鮮な素材を、できるだけシンプルに、と言うのがポリシーのようです。

 こちらもざらりとした黒いプレートに。
 ゾロリと大きく切られたクリームチーズ。下には薪窯で焼いた香ばしいバゲットでカナッペのようです。手で持って食べます。上には削りおろしたクルミと黒胡椒。クルミは最初チーズかと勘違いしていました。香りをとても重視するお店ですね。もちろん、ビジュアルも味も良いのですが。
 

 ここでパン。パンも薪皮で焼いた物です。皮は少し厚めでバリッとし、巻きの香りが食欲をそそります。
 

 地のさざえです。アンチョビとガーリックのペーストのようなソースで。一緒に薪窯で火を通した芽キャベツ。ブリンとした食感で大ぶりに切られたさざえとまったりした苦味あるプリンと美しい肝も添えられています。芽キャベツも凝縮された旨味。素晴らしいね^_^
 

 昨日取れたという淡路のサバ。一日寝かせ、表面だけ火をいれて人肌に。
 これがまたとろけるような口当たりで激ウマ。乗っている玉ねぎも凄く甘い。味付けは塩とオリーブオイルだけなのだろうが、オイルは本当に最小限のようです。
 

 アグー豚のチョリソーの煮込み。
 チョリソーはゼラチン質もあってプルプルとしていてうまい。
 下にはトウモロコシの香り良いむっちりしたポレンタ。
 
 ルベルトと呼んでいました。原木シイタケを刻んでオリーブオイルで炒め、卵を混ぜトロトロのオムレツ状態にしています。オリーブオイル分が玉子をまとめてこのようにオムレツみたいになるのだと。まるでチーズかなにかのように濃厚な口当たりです。
 上にはスライスした生の原木シイタケと辛味あるクレソン。クレソンにもすでにわずかながらの塩気があり、シェフの塩梅の技量の素晴らしさに感服します。
 

 野菜の窯焼き。ホウレンソウ、密芋、京人参、むかご、葉巻のようにまいてあるキャベツの葉など。野菜はあちこちから入れているそうで、信州のほうれん草、京都のキャベツや根菜、他にも兵庫のものもと。調べると関西最高と名高いGGファーム(http://ggfarm.exblog.jp/)の無農薬野菜をメインで使っていたみたいです。今無くなってしまったみたいで苦労しているのかな?
 どれも素晴らしく野菜の味がとても濃厚。ゴボウですら甘いのは魔法のようです。イタリアンのようにオイリーでなく、ごくわずかに使うのみ。実にシンプルに旨味を引き出していますが、それがまた難しそう!

 魚料理はマナガツオ。
 これも窯焼きで皮はバリッとして旨味を濃く残し、厚切りの身は半生でしっとり美味い。香り付けに柚子の皮がほんのわずかに。
 上には飛騨高山のネギとフキノトウ。山奥ではもうあるそうです。小ぶりな分か苦味がしっかり。
 素晴らしい。確かにこの魚料理にソースはいらない。
 

 肉料理は2種類盛り合わせです。ビジュアルからしてすでに美味そうです。
 それに加え上にかかっているのは白トリュフです。北イタリアのアルバの白トリュフ。1kg80万円の買値。これをプラス2500円で。目の前で削りかけてくれました。久しぶりですが、さすがの香り!! 幸せになれます。
 そしてお肉。左は土佐の赤牛。充実した赤身の美味さはやはり魔法だとしか思えない。赤身でこれほど美味いとは…昨日の「あら皮」も良かったが、コストパフォーマンスを比べれば、断然こちらに軍配が上がります。
 右の肉は瓜坊。要は仔猪です。最初は鴨かと勘違いしました。皮が薄くパリッとしていて、身は癖がなく美味い。
 間には短冊状のチコリみたいな野菜。イタリアのものだそうです、苦味少なく焼いて甘い。

 デザートは熟した柿、そして無加糖の柿のシャーベットです。それ俺に柿の素直な甘みが良い。
 それになんとチーズです。イエサバルというチーズらしい。しっとりしていてチーズらしい旨味があります。林檎とチーズを合わせて食べるのだそうですが、それを元に柿で再現。これが意外にあいますね〜。

 最後のデザートは「エチュバリ」で出るというアイスの燻製。ミルキーなアイスですが、とても強い燻製の香りがするのです。
 

 食後の飲み物は焙じ茶。香りを立てすぎず優しい感じの仕上がりです。
 
 このお店、神戸に行く時は必ず再訪したい素晴らしいお店です。総評は☆☆☆(三ツ星)。
 子供も食べられるのであれば入店可能で子供メニューはないとのこと。娘がもう少し大きくなったら、必ず神戸に遊びに来よう。その時はここも一緒に!!
 

  • (説明なし)
  • (説明なし)
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4位

レフェルヴェソンス (表参道、乃木坂、広尾 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2012/05訪問 2012/08/10

「レフェルヴェソンス」|横浜発 驢馬人の美食な日々

 分子ガストロノミー(美食学)の総本山の一つ「ザ・ファット・ダック」の元スーシェフのお店。
 日本人らしいテイストも加わった驚きと美味しさが両立する驚愕のフレンチは、また通わなければならないと思わせる素晴らしさ。
 まだ若いながらもスタッフも充実し、名店へと駆け上がったのも頷けます。小学生以上OKのとことでしたので、地下の個室に家族で訪問しなくちゃ!!

 マンションの1階に見えます。タイル張りの床の向こうにガラス張りの壁の部屋。その前面を覆い隠すように横縞模様の壁が建てられています。
 入り口は向かって左の階段状のアプローチから。緑の間の階段を登っていくような感じでよいですね。
 中からスタッフが扉を開けてくれます。レセプションがすぐにあり右は先ほどの前面のガラス張りの部屋。

 ウェイティングルームは黒いソファが並べれていてゆったりできる広さ。土金先生らはいつも通り遅れてきました。入り口左のダイニングに移動です。

 ダイニングは左がガラス張りで庭の碧に面し、奥がベンチソファのシートのテーブル席、右にはボックスのテーブル。奥の壁は気泡を詰め込んでオレンジの帯に塗ったような不思議な壁。手前にはカウンター席があり、そちらから下に降りていく階段がなぜかあります。実は階段の下降りたところに厨房があって、降りて左が個室。その先にトイレがあります。

 テーブルには白いテーブルクロス。見せ皿はキラキラ光るもので、上に本日のコースのメニューが置かれていました。
 お店の人はフレンドリーで気持ちよい接客。
 
12年5月3日夜の来訪。
 親友の土金先生と姐さんとともに会食。
 有楽町からは日比谷で日比谷線に乗り、六本木は3駅目。
 途中の道で小学生が買い物の荷物を持ちながらついてくる。なぜ?と思いながらもお店までちょっと会話。
 公式サイトのオープンテーブルからの予約で、18時から3人をお願い。前日に確認の電話がありました。

 飲み物はノンアルコールのバージンモヒート。ライムたっぷりにミントの葉です。
 
Unsouhaitetlalumière 願いと光 15750円
 夜はこのコース一本だけとのことです。
 
 つきだしにグリーンオリーブです。6個ありますが、3個はカリフォルニアのレモンに漬け込んだオリーブとのこと。混ざっているとのことでしたが、見た目で結構判別できたみたい。

ホタルイカ、独活、セルポレタイムを2口で
 左はタイムの香る泡に覆われたグラス。その泡の中にホタルイカが突っ込んでいます(笑)。
 底にはホタルイカの肝まで使った独特の香りのペースト、泡との間にはタイムの香るゼラチンの膜が。その上に刻んだ独活や濃厚な味わいの刻んであるホタルイカの頭などが入っています。
 右には口直しのタイムのシャーベットだったと思います。こちらは液体窒素で作られたものみたい。爽やかで美味しい。
 最初から見た目面白く、そして臭みを旨味にする美味しい皿で、この日のコースが楽しみになりますね。
 
アップルパイ#3〜熊野地鶏のコック・オ・ヴァン、フルムダンベール、クルミ
 黒い板の上にメッセージとともに赤い紙の箱が。黄色いMのロゴこそないけど、いつも行くあの店の箱と作りは一緒です。
 中に入っているのは四角形の本当に小さなパイ。
 中にはリンゴ、赤ワインで煮込まれた熊野地鶏、香りよいブルーチーズであるフルムダンベール、食感と香りが好ましい胡桃が詰め込まれています。
 遊び心ある一品ですね。
 
 ここでパンの登場。
 白い石にのせられたバター。浮き彫りの模様つきです。
 右はぶどうのような香りのするパンで、左は外がカリッとしたミニバゲット。
 
3年かけて出逢う〜北海道産帆立のポワレと泡立てたココナッツ香るジュ&ライム、アスパラガスをさっと火入れ、甲殻類のカラメルとアニス風落花生、香菜の葉
 北海道は野付の肉厚の帆立貝のソテーです。うむむ、美味しい。上にライムの皮を極細に切ったものが乗っています。これにさっと茹でただけの那須高原産のアスパラガスです。こちらも茹で加減よく良い歯ごたえ。
 ソースはココナツミルク風味の泡。下には海老蟹出汁のソースも。アニス風味の砕いたピーナツに、パクチーも添えてあります。エキゾチックな風味を狙ってのパクチーだとか。周辺にはバルサミコです。
 
丸ごと火入れした蕪とイタリアンパセリのエミュルション、ハモンイベリコ&ブリオッシュ
 富士山の溶岩でできた黒いプレートにこの店のスペシャリテである蕪。このプレートからして熱々でした。
 4時間じっくりと火入れしているという蕪は半分に切った面が程よく焼かれて見えます。これが切ると中の水分が流れ出るほどジューシー。塩をして素材のまま焼いているだけだとのことですが、不思議な酸味があります。説明を受けるまでは何かに漬けてあるのかと思いました。
 周辺のクルトンに見えるのはバターを使った甘みのあるブリオッシュと塩気のあイベリコ豚の生ハムの砕片。イタリアンパセリの香る緑のソースと一緒にすべて混ぜて食べると、なんと美味しいことか!! 素材の味わい、特に水分を抜かないように調理に気をつけ、十二分に手をかけた調理法、そして斬新なアイディアをもって仕上げるのは、この後の皿でも感じた生江シェフのスタイルなのだなぁと思いました。
 
アイナメの低速調理とアサリのピュレ、オリーブオイルのエミュルション、菜の花、酸味のある葉たち 
 青森県下北半島のアイナメ。低速調理ですからじっくりと調理したのでしょうが、信じられないほどに瑞々しいアイナメです。生ではないけど、とてもレアな仕上がり。美味しいですね〜。
 これにつけるのはオリーブオイルのソースとアサリからとった出汁の濃縮のような塩気の濃いソースです。旨味が濃いのでぼく好み。
 付け合わせは菜の花。
 それに身に乗っている緑は珍しいハーブでオクサリスとオゼイユです。
 
海と大地と〜フォワグラのナチュラルと昆布のピュレ、日向夏、マスカルポーネ、ピスタチオ、セルフィーユ
 フォアグラのテリーヌ。滑らかにナチュラルに仕上げたもの。上には結晶の塩をちょっとし、ピスタチオを振っています。横には宮崎県産の日向夏にまったりしたマスカルポーネ。ソースは濃いなぁと思うほどの昆布のピュレ。それにセルフィーユです。
 フォアグラというと甘いものを合わせることが多いと思いますが、塩でいただくのはぼくも大賛成です。
 
右と左で〜金宣烏龍茶
 台湾産の金銭烏龍茶を小さなカップに。一つのカップですが、右から飲むのと左から飲むのとではなんと温度に差があります。
 混ざり合っている部分もありますが、熱い方の飲み口が冷たい方とは違ってとろみがついている気がします。ということで間にオブラートのようなものを挟んでいれているのではないかと推測しました。しかし、実際は最初から熱い方にとろみをつけてその濃度の差で分離するようにしているのだとか。葛を使っているのかもしれません。

 にしても、それでもまだわかりません。それぞれをどうやってカップに注いだのだろう? カップの底が丸いのにも何か秘密があるのだろうか?
 中国茶好きとしてはあくまで烏龍茶にはスッキリあって欲しいけど…こういう口直しを考える発想は素敵ですね。フレンチで台湾青茶というのも驚きです。
 
春の匂い〜オーストラリア産仔羊ロース肉ロティとそのジュ&トマトのコンフィチュールほろ苦いフキノトウとブロッコリーのピュレ、新玉葱、胡椒草 
 肉料理の前にナイフを選ばせていただけます。ラギオールの柄がすべて違う材質や色。

 メインのオーストラリア産仔羊はこれまた驚きの肉質。かぎりなく柔らかく、優しく焼かれています。
 そのソースは焼いたときの肉汁を濃縮して甘くしたものの中央に一筋、トマトを濃縮したコンフィチュールが敷かれています。
 それにほろ苦い蕗の薹とブロッコリーの味がよくわかるピュレ、一味唐辛子が添えられていました。
 付け合わせの新玉葱は佐賀県産。ちょうどこのとき、昼の「季楽」でお土産にもらった佐賀県産新玉葱がかばんに2個入っていました。旬なだけあって甘くて美味しい! それに胡椒草というクレソンの一種の葉。

厳選チーズあるいは時季のお野菜
 山羊乳のチーズであるサントモール、ウォッシュチーズのアフィネ・オ・ゲビュルツトラミネール、黒胡椒がスパイシーなブリーチーズの3種類。チーズの名前は憶えられなかったので、食べログのbottanさんの記録を拝借。写真を見ると同じようです。

 土金先生はサラダを。発芽したレンズ豆や筍などが入っているのが面白い。
 
春の畑に日が沈む〜苺とルバーブのコンポテ、新生姜とフロマージュブランのアイスクリーム、牛乳の泡を焼いて
 上の円盤は牛乳の泡を焼き固めたような生姜の香る甘い煎餅です。
 中央にはその生姜とフロマージュブランののアイス。苺にルバーブのコンポート。
 
軽快なクレームブリュレ
 パッションフルーツにマスカルポーネのソースでしたか。上はクレームブリュレらしくバーナーで炙った飴で閉じてあります。パイナップルがいっぱい沈んでいますが、その中にキャラメルソースをアルギン酸ナトリウムでボールにしたものが入っていました。
 
カフェ・紅茶ミニャルディーズ
 小菓子もアイディアが盛り込まれています。
 小さなバラのマカロン。ダマスクローズのソースが中に入っています。バラの香りですね〜。
 チョコレートの器に茎に見立てたチョコレートの棒を刺して、アプリコットのジュースをアルギン酸ナトリウムで固めたボール。
 それにレモンのチュールを巻いた棒。銀色の絵の具みたいのはレモンのジュレが入っていてお絵描きできます。穴が太いため、上手くかけないなぁ。
 最後に食べるのはチョコレートのチュッパチャップス。ポンと棒から外れますので、一口で食べるよう言われました。中は空洞になっていて、ドンパッチ(今知っている人はイルのかな?)のように口の中ではぜる飴が入っていました。

 飲み物はハーブティーを選択。ブルーマローというハーブが入っていて、最初は青が出ています。このときはレモングラスを強く感じました。
 次に注いだときは黄色っぽくなっています。このときはミントが強いかな。ブルーマローの色素が最初でて青いハーブティーになるそうです。
 
 最後にお土産をいただく。ライスパフをチョコレートで閉じ、先ほどのパチパチする飴も入っているのだとか。娘へのお土産にちょうど良かった♪
 
 シェフにもご挨拶をいただきました。
 また早いうちに再訪したいですね。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

レストラン リューズ (六本木、六本木一丁目、乃木坂 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2012/03訪問 2012/04/24

「レストラン リューズ」

2012-04-1412:19:10「レストランリューズ」テーマ:フランス料理「RestaurantRyuzu(レストランリューズ)」@六本木(☆☆☆)
http://restaurant-ryuzu.com/

 ジョエル・ロブションのシェフが独立したと聞く極上のフレンチ。
 フレンチなのに肉にもこだわり、美味しい肉の香りが漂う店内。
 フレンチは前菜は良いけどメインがね…ということが往々にしてあると思っていたのですが、こちらは前菜からメイン、デザートに至るまで美味しさが上り詰めて行くような素晴らしい構成です。
 
住所:港区六本木4−2−35アーバンスタイル六本木B1F
電話:03−5770−4236
定休:月曜
営業:12時〜15時半/18時〜23時
 

 ミッドタウン脇を奥に入り込んだ通りにあるビルです。地下へと降りて行く幅の広い階段の奥には緑の竹が美しくライトアップされています。

 お店はその左。壁は石タイルに店名をつけガラス張りで。その奥のガラス張りの扉が入り口です。
 中は広くも狭くもない空間。天井が地下とは思えないほど高く、外に面したガラス壁も竹が見えて開放的なので、地下には全く思えません。

 奥の方に半個室が2つ。間の仕切りは灰色に輝く半透明のガラスのよう。カーテンといいシックで大人な空間。フローリングの床に黒い壁、白い天井です。
 一角にはカウンター席もあり、オープンキッチンであるためか、凄いステーキの匂い!(笑) フレンチの店でこれは珍しいなぁ。お腹がとてもすきます。
 
12年3月22日夜の来訪。
 両親と弟に義弟とともにこちらへ。
 

 最初の飲み物は白ぶどうジュース。

 WeisserTraubenmost。オーストリア産のワイン用白ぶどうを絞ったジュースとのこと。透明ですが濃厚な味わいに甘み。それでいて飲んだ後もべとつかずスッキリです。ネットで調べると1本1500円。
 

 2杯目はジンジャーエールベースのノンアルコールカクテルとのお願いで出てきました。多分サラトガクーラーです。
 

 3杯目はロイヤルブルーティーのフォールインラブ。

 台湾産青茶を使ったアイスティー。すっきりした苦みにどこまでも透き通るような飲み口が心地よい。
 ネットで調べると3675円。
 
 テーブルの上には彩られた見せ皿。
 この日は6名以上なのでお任せメニューです。

 つきだしは小さな陶器のカップ。表面は緑色のブロッコリーのブルーテ。サラリとして癖がない。その下にはアサリや貝から取ったジュを使ったフランです。アサリの旨味がたっぷりで美味しかった。最初からこの後を期待できるつきだしはうれしいですね♪

 このパンが激美味い。厚めの表面の皮はサクサクと硬く食感がよく、中はむっちりし小麦の香り、ライ麦の香ばしさが素晴らしい。残ったパンは持ち帰らせていただきましたが、今までに食べたどのパンよりも美味しいのです。聞いてみるとルクセンブルクから取り寄せているのだそうで…。やはり小麦からして違うそうです。
 添えられたバターは多分エシレバター。これまた激ウマ。
 

 中央が窪んだお皿にソフトクリーム!?(笑) これはカリフラワーのクリームだそうです。
 この中の一番下には北海道産の毛蟹のほぐし身、その上に野菜で取ったスープのジュレをかけ、最後に表面をカリフラワーのクリームで覆ったものでした。毛蟹の旨味溢れる美味しさに出汁と塩分がガッチリ詰まったジュレ、穏やかなクリームが良い感じで混ざり合います。
 食感のための茹でたカリフラワーの小片に彩りのシブレットを振りかけています。
 
 鴨のフォアグラのソテーです。塩胡椒がばっちり効いていました。中はとろとろ。さすがに上質なフォアグラのソテーです。甘くしていないのがぼくの好みとばっちり。フォアグラは十分い美味しいので甘くしない方が好きなのです。
 付け合わせはジューシーなホワイトアスパラガス。上にはルッコラの葉と太陽をあてずに育てたタンポポの葉。パッションフルーツのソースを添えています。
 

 帆立貝をソテーしてそのまま煮込んだものがメイン。中はレアな感じで実に美味しい。
 これに同じくソテーした筍。それに白バイ貝です。それぞれに食感が良い。
 ソースはパセリの緑のソース。こりこりと食感が良いグリンピースも添えられています。
 

 信じられないほど肉厚な熊本産の平目のソテーです。
 下には刻んだキノコのピュレ。
 周辺にはパンツェッタを煮込んだソースにパセリなどの緑を移したオイルのソース。
 これらが実に力強く美味しい。トランペット茸もハッとするほど香りよく美味しかったです。
 

 肉料理は山形県産和牛のロース肉。これがお店を満たす香りの正体ですね!
 中は真っ赤なレアに焼かれていて美味しい。その肉汁のソースと共に。塩気はやはりしっかりしていて黒胡椒も荒くて刺激的です。フレンチでこれだけのメインが出てくるのは素晴らしいと思います。前菜からの満足感がずっと続くのですから。
 付け合わせは三浦野菜の数々。つぼみ菜、ヤングコーン、スナップエンドウ、自然に甘い玉葱、紅芯大根、紫芋、ほっくり甘いサツマイモのようなじゃがいもです。
 

 デザートは金箔を散らした黒い皿の上に。アートしていますね〜。
 メインにしっとりしたスフレの上にピスタチオのクリームとフレッシュ苺。その上にパリッとした円盤状の飴に砕いたピスタチオです。
 横には練乳を利かせたアイスに、フリーズドライの苺、ハーブのジュレです。カスタードソースと苺のソースをピスタチオとともに散らしています。
 

 もう一皿デザートがきてびっくり。ほろ苦いキャラメルソースの中央に塩キャラメルのアイス。上には白い棒のような甘いメレンゲ。塩梅良く美味しい〜。
 

 飲み物はハーブティーを。自家製のフレッシュなものだそうで、レモングラスとミントを感じました。
 

 お茶菓子は小さなフィナンシェに、プラスティックの匙を突き刺してある生チョコレート。
 

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

ビーチェ 東京 (汐留、築地市場、新橋 / イタリアン、バー)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2012/08訪問 2012/09/07

「ビーチェ東京」|横浜発 驢馬人の美食な日々

2012-09-0721:34:05「ビーチェ東京」テーマ:イタリア料理「ビーチェ東京」@汐留(☆☆☆)
http://www.bicetokyo.com/home.html

 カレッタ汐留の最上階にあるミシュラン星付きのイタリアンレストラン。
 遠くは筑波山から房総半島、近くはスカイツリーや東京湾に築地を上から見ることができる景色は絶景。コスパも抜群に良い。
 本当に希有なほど味、箱、接客と三拍子揃った極上の子連れOKリストランテなのです。
 
住所:港区東新橋1−8−1カレッタ汐留47F
電話:03−5537−1926
定休:無休
営業:5〜9月は10時〜22時(4・10・11月は10時〜18時)
 
 カレッタ汐留の駐車場から地下2階にあがり、そこからで46階への直通エレベーターに乗り換え、シースルーエレベーターに興奮しながら上に。

 47階へのエレベーターも帰りには気がついてのりましたが、赤い壁のお洒落な階段があったのでそれで上がりました。

 階段上がって右にお店はあります。
 大きく開かれた入り口から奥の光る光景が見えます。壁にはアート。店名は小さなプレートですね。
 レセプションから入って突き当たりは一段通路よりも低い場所に待ち合いのソファラウンジ。海の見える視界を邪魔せずこういう配置にするのは素敵だなぁ。

 高い天井まである窓は海から東京駅までぐるりと広がっています。

 最初は外壁のガラス壁にそったテーブル席がズラリと並ぶ。

 一番奥にはちょっと開けた感じのスペースがあります。ここに大きな円卓がありますので、こちらを用意していてくれました。

 とにかく、このお店の眺めは最高。スカイツリーはもちろん、遠く筑波山まで見えました。築地市場は上から。房総半島や海ほたるもよく見えます。

 
この日は空に飛行船も浮いていました。
 
12年8月19日昼の来訪。
 娘のお友達ご一家と「有明そらスタジオ」に遊びに行った後のランチで訪れました。ここはランチであれば子連れOK。ディナー時は7歳以上。有明でバーベキューとどちらが良いか聞いたところ、こちらが良いとの意向です。もちろん、ぼくもこっちが良かったのですが(笑)
 13時から7人で予約してありましたが、14時ラストオーダーなので電話してその旨を伝えておきました。
 そして14時ラストオーダーなのに駐車場がわからずうろうろして遅れました。
 カレッタ汐留の先の入り口から入り、広大な地下通路をぐるぐる回って、カレッタの下に来て分かれ道に入り、駐車場に停める形式だとは知らなかった。どうりでカレッタの周りに入り口がないはずだ。
 
サマーデライト SummerDelighy 1575円

 ライムに砂糖、ソーダです。ライムのさっぱりした飲み口がうれしい。
 
シャーリーテンプル ShirleyTemple 1575円

 ジンジャーエールにグレナデンシロップ。赤い色が綺麗と好評。
 
 ビールは素晴らしく木目細かな泡。美しく美味しいそうです。
 
NERO 5250円
 コースはいろいろですが、2番目のコースです。
 

 つきだしはマンゴー(だったかな?)のキューブ。果汁をゼラチンで固めたもの。これに少量の生ハムをのせて塩気と甘み灯真美をワンスプーンでいただく。
 

 パンは盛り合わせ。グリッシーニに、フォカッチャ、2種類の四角いパンです。自家製みたいです。
 つけるオリーブオイルはテーブルの上の飾りのようなガラスのきゅうすに。
 
トリッパとモッツァレラのコロッケグリンピースのソースオレンジ風味 CROCCETTADITRIPPAEMOZZARELLACONCREMADIPISELLIALLAMENTA

 球状のコロッケです。中にはトロリンとしたモッツァレラにクニクニのトリッパがトマトのソースと共に詰まっています。
 下にはこれぞグリンピースという味わいのソースと、フレッシュバジルのソース、それにプチグリーン化と思うような酸味の利いたオレンジの小片。葉もの野菜として苦みのあるエンダイブが飾られています。
 
アーティチョークのリゾットマジョラムの香り RISOTTOCONCARCIOFIALLAMAGGIORANA

 これがまた激ウマのリゾット。ベースの出汁が美味しいのだろうけど、優しいリコッタチーズとともにふくよかな味わい。上にはマジョラム。中には茹でたアーティチョークも入っています。
 周囲にを飾るのは肉の出汁のソース。ねっとり濃厚です。
 
タジャスカオリーブのキタッラサフラン風味に仕上げた鰯とポロネギのソース MACCHERONIALLACHITARRACONORIVENERESARDEALLOZAFFERANOEPORPI

 「サローネ」でもよく食べたタジャスカオリーブを練り込んだ自家製麺のキタッラ。じっくりしたオリーブの味わいは独特。
 上のラグーはサフランで染まった黄色い鰯にポロネギです。仕上げにパルミジャーノを少量振りかけているみたい。イタリアンでは旨味調味料なのだと落合シェフが言ってましたものね。

近海産のシーフードのスティームカポナータ添え FRUTTIDIVAPORE,SULETTODICAPONATACROCCANTE

 これ…赤座海老じゃない!? ウヒャ〜贅沢!! 海老の頭は乾かした飾り。
 スチームしたカジキの身に、2匹分の尻尾付き赤座海老の身が隠されています。ほじくり出して全部いただきます。
 その下にはセロリ、茄子、タマネギ、黒オリーブのカポナータ。それほど煮込んでいない感じです。独特だなぁ。
 

 三脚になっているガラスのコップに口直し。ピンクグレープフルーツのグラニテ。これが面白かったセラチンで固めてキューブになっていてシャリシャリした食感です。それが甘いシロップに使っている感じ。
 
シチリア産アーモンドのプリンういきょうのアクセント赤ワインソース BUDINODIMANDORLECONFINOCCHIOZUCCHERATOEGELATINADIVINOROSSO

 アーモンドの香るプリンです。上には甘さ控えめの生クリームとグリルしてパリパリにしたウイキョウとローストアーモンド。
 横に添えられているのはウイキョウのマリネと赤ワインのゼリーです。
 ウイキョウは好みがあるので、家内はそれほど好きではなかったみたい。

コーヒー又は紅茶 CAFFEOTE

 カプチーノでいただきました。飲みやすく美味しい。

 お茶菓子はフワフワのラズベリーのマカロンにサクサクのクッキー。

BAMBICARBONARA 2000円
 子供のメニューはカルボナーラを。

 ショートパスタだとペンネ、娘はロングパスタを選択。

 かなり美味しかったようで、子供3人みな満足しておりました。

 子供のデザートはバニラアイス。上には♪型のチョコレート、下には砕いてあるドライな苺みたいです。食べていないのでわかりません。
 
 このお店は接客も素晴らしかった。ラストオーダーに遅れても優しい接客でした。イタリア人の方もイタリア人らしい(笑)。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

レストラン クレッセント (大門、御成門、芝公園 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2011/12訪問 2012/01/01

「クレッセント」

2011-12-2406:39:40「クレッセント」テーマ:フランス料理「クレッセント」(☆☆☆)
http://www.restaurantcrescent.com/

 東京タワーのお膝元にある歴史ある洋館のミシュラン二つ星フレンチ。
 その昔、ナンシーさんが美味しいとお勧めしてくれたレストランで、ようやく行ってみれば勧められたのがよくわかる素晴らしさ。
 クラシカルでいながら新しい。歴史ある店はこうでなければというものを体現したようなお勧めの一軒です。
 
住所:港区芝公園1−8−20
電話:03−3436−3211
定休:日曜
営業:11時半〜13時半/17時〜20時半
 

 東京タワーの見える緑の公園の前の煉瓦造りの小さなビルでした。50年は経っているものらしく、趣があります。
 石階段を上がり、金色の店名の小さなプレートがかかる入り口にはすでに給仕の方がスタンバッています。

 中に入るとレセプションには大きなクリスマスツリー。このもみの木は本物でした。

 一旦、向かって左側の通路の先にある待ち合いのお部屋へ。西洋のソファやテーブルが置かれた大きなお部屋でした。全員がここで集まると、エレベーターで3階の個室に。

 円テーブルにややクラシカルなイス。天井からはシャンデリアが下がり、窓の外には東京タワーが美しく浮かび上がっています。

 
11年12月12日夜の来訪。
 いつもより早めで19時40分過ぎに到着。

 見せ皿は美しく、上にこの日のメニューが置かれています。クリスマスメニューにはこの紙に絵が描かれ、50年に渡るその絵が2階と3階の間の階段の壁を埋め尽くすように飾られています。

 これも凄い。
 
 徳島県産のブンタンに木いちごのノンアルコールカクテル。
 ブンタンの皮まで入るようなフレッシュなブンタンにトニックウォーターでしょうか。さっぱりして甘く飲み心地よい。木いちごは隠し味くらいかな。

 次はロイヤルブルーティーのフォールインラブ。薄めの水色ですが、渋みはしっかり。透き通るような口当たりはさすが。

 最後はロイヤルブルーティーのクイーンオブブルーです。発酵をやや強めにして香りよく、やはり渋みは強い。
 

 つきだしに供されたのは3品。
 銀色の串に刺さっているのはグリーンオリーブで、中にはピスタチオが詰められています。それだけではなく、お肉のような濃厚な旨味も。
 四角いのはサブレ。黒胡椒とパルミジャーノのサブレです。
 葉っぱ型の焼き物に挟まれているのはクリームチーズ。ハーブのような香りがしました。
トマトのコンプレッションプラムオイル風味

 このレストランのスペシャリテです。2種類のトマトを使っていると聞きます。
 四角いキューブはとても複雑な構造。上に乗っているのはへたに見えますが、ほうれん草でできています。
 
キューブはまさにトマト料理の複雑な集合体。一番上にはシンプルにトマトの旨味を凝縮したようなゼリー、真ん中にはつぶつぶが美味しいタルタルサラダ、下にはクリーミーなトマトのムースでした。四方はトマトの果肉と皮で壁を作っています。混ぜて食べて特別な味。爽やかな旨味てんこもりで美味しかった。
 周りの泡もトマト味。トマトの汁の上澄みなのか、味は確かにトマト。それに赤いトマトのソース、散らされているのも乾燥したトマトの皮を砕いた粉なのです。
 
 ここでバター。これも良いものです。

 パンは2種類。小さなフランスパンと、芥子の実でコーティングした巻きクロワッサン。
 これがどちらも美味しくてバゲット2個にクロワッサン3個を食べてしまう。
 クロワッサンは極薄の層でとても軽い仕上がり。表面の黒い芥子の実も良い食感。
 バゲットはその小麦の味わいが美味しく、香ばしい端っこもふんわりした中もそれだけで美味しいのに、バターとの相性もよかった。
 
ブルターニュ産オマール海老と黒トリュフのサラダ

 尻尾はついていますが、レアに近い火入れのオマールはブリッとしていて甘みがあり美味しい。下にはバターとクリームを使ったタルタルみたいなソース。右に添えられているのは、その鋏の中の肉を詰め込んであるとうもろこし生地の揚げ物。薄い皮もとうもろこしの良い香りでサクッと良く、海老の旨味が詰まっています。
 奥のサラダは生ハムの他には綽々とおいしいレタス。黒トリュフをスライスし、黒トリュフ入りの酸味あるドレッシングでまとめています。うれしいなぁ。
 散らされている赤いのはオマール海老の卵を乾燥させたものだそうです。
 
ひ熊のコンソメスープとムイエット

 濃い色合いに見合った独特の風味のコンソメ。材料はヒグマの脛と肩肉だそうです。重厚な感じで美味いかと言われると悩むが力強い味。上には刻んだシブレットかな。
 ムイエットは軽めに焼かれた細長いパンの上にヒグマの肩肉のミンチが乗っています。熊の肉と思って食べると独特の香りに感じますが、すりつぶした感じなので正体は不明(笑) そういえば、「アウストロ」で熊の肉を食べて美味しかったのを思い出しました。これをコンソメスープに浸していただきます。
 
蝦夷鮑のエチュベベルデュソース

 なんと丸まる1個の蝦夷鮑の蒸し煮です。結構塩気が強いけど、自然のものなのかな。むっちりとして柔かく美味。
 その下にはイタリアンパセリに白身魚の出汁を混ぜた緑のソース。「オステルリースズキ」のパセリのソースを思い出しますが、こちらは水ではなく出汁で割っているのですね。
 その肝の端が立てられ横に添えられていました。ソースは甘いバルサミコに帆立貝の出汁のソース。
 横に添えられた野菜はウイキョウです。ザックリといただけます。ホワイトソースで。
 
蝦夷鹿の炭火焼と温野菜

 メインは和牛か仔羊かでしたが、今日は特別に蝦夷鹿があるのだと聞き、義弟に合わせてこれを。
 これぞ赤身肉と言うブロックで焼き上げた蝦夷鹿は臭みなく実に良い赤身です。セルと言う腰の部分だったと聞きました。砕いた黒胡椒になにやら乗っていました。ソースは甘めのハスカップのソース。その横にあるにはその蝦夷鹿の脂身がついた小片の肉。こっちの方も美味しいなぁ。
 奥にあるのは蝦夷鹿の肩肉の煮込みです。こ、これは獣らしい香りに深いワインのコクを感じます。こちらは好き嫌い別れそう。
 添えられているのは和牛と同じ野菜のグリル。小さな小さな芽キャベツ、クリームグラタンのようにしたジャガイモ、二十日人参、かぶ、椎茸など。

 こちらは和牛。肉質が素晴らしい。こっちにしてももちろん良かった。

 さて、ここでチーズの登場です。

 厳選されたモンドールとロックフォールなどをいただく。

佐渡産ル・レクチェのクリスタリーヌ
 洋梨のシャーベットに飴でコーティングしてある極薄にスライスしたパリパリの洋梨をその洋梨型に飾り、へたにはチョコレートを使用。ソースも洋梨のソースです。完成度高いなぁ。そういえば、パンもパティシエが毎朝焼いていると言われたような気がしますが、かなり実力のあるパティシエかと思います。
 
プティフールとコーヒー

 抹茶、木イチゴ、ラムレーズンのマカロン。食用ホウズキ、ブンタンのゼリー、アマンドショコラ、生チョコレート…というよりトリュフかな。
 余ったものは持ち帰りさせてくださいました。

 コーヒーは結構ストロングでコク深いもの。

 それに練乳のような極甘のクリームタルト。柔らかく薄い生地に甘〜いクリームをのせて焼いています。これは素晴らしい!!

 そして、ハチミツを練り込んだ焼きたてのフィナンシェ。まさに山盛りです。厚く表面はカリッとしていて美味。
 

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

ブラッカウズ (代官山、恵比寿、中目黒 / ハンバーガー、ビストロ)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2011/12訪問 2012/01/01

極上素材のオーケストラ的グルメバーガー

 現在ハンバーガーで一番美味しいのはと聞かれれば間違いなくここであると答えるグルメバーガーのお店。
 ヤザワミートの黒毛和牛を使ったビーフパテに、メゾンカイザーのバンズ、それをまとめる自家製BBQソースをはじめ、すべてにこだわり尽くした極上のハンバーガーです。
 
 坂の途中に落ち着いた色合いながら目立つ外観でお店はありました。掲げられた店名の文字や壁のマークが目立つのです。
 中はレンガ壁で床はウッドのフローリング。木のテーブルに木の椅子で奥はベンチシートでした。
 天井には木の梁で照明は間接照明とテーブルを照らすダウンライト。
 一番奥にはステンレスの壁にガラス窓。PATTYFACTORYと書かれています。中ではハンバーグのパテをパンパンと両手の間で成形する女性。
 
09年12月
 たしかAKIKOさんが食べて美味しいと書かれていたので気になっていました。夕食は予約してあったので近くのこちらで遅い昼食を取ることに。ええ、先ほどのラーメンは朝食でした。
 恵比寿駅から歩いてちょっとでした。
 16時前の中途半端な時間にもかかわらず結構にぎわっていますね。それでも奥の方は空いていたので、すぐに一番奥の席に案内してくださいました。
 
白ぶどうジュース 380円
 甘い白ぶどうのジュース。
 
ベーコンチーズバーガー 1575円(土日祝) + アボカド 210円
 平日だと200円安いのですがこの日は日曜日。
 ハンバーガーに使う肉はヤザワミートのお肉。それを使いながらハンバーガーはバランスだと言い切るこのお店、すべてが上質であると言っています。もちろん、良い意味で素晴らしい。そしてその調和こそ命だと言うのですから。
 そのハンバーガーはもう外観からしてたまりません。
 バンズはメゾンカイザーとのコラボレーションによるオリジナルバンズ。日清製粉とメゾンカイザーが共同開発したメゾンカイザートラディショナルを100%使用。外側がパリッとしていて中は軽やか。焼いてある面はカリッとしていました。上には香ばしい白胡麻をトッピング。
 ビーフパテはヤザワミートのA5ランクの黒毛和牛中心のビーフ100%。中はやや赤身が残るくらいの焼き加減。本格的にもほどがあるかもしれません!!
 上に乗っているチーズは黄色い弧ルビーチーズと乳白色のモントレージャックチーズのミックスでとろけています。
 ベーコンは佐賀県産酵素ポークのスモークベーコン。充実した味わいと脂身がうれしい。
 ビーフパテの下には刻んだオニオンのマリネ。ハーブとスパイスとオイルでマリネしてあるオニオンは甘みと食感と酸味がとても素晴らしい。わざわざ土台のバンズの上に撒いているのも納得です。
 アボカドトッピングはサイトに紹介されていましたのでわざわざ。濃厚な脂分がたまりませんね。
 ソースは自家製のバーべニューソース。野菜をはさむ代わりにフレッシュ野菜をふんだんに使ったトマトベースのこのソースが適当な量入っています。これがやや濃い目の味に感じるものの旨味が濃く、ガッツリ噛み合わさったときにハンバーガーらしくすべての食材をまとめるのです。正直、ソースは好きではないのですが、このハンバーガーにはこのソースが必要不可欠かもしれません。
 また、タルタルソースもこのハンバーガーを語るのに不可欠。自家製でコクのあるタルタルで絶妙に場べキューソースと混ざり合います。
 ちなみに添えてあるポテトは皮付きでよい塩気。小さなピクルスもコリコリと小気味良い食感で素晴らしい。手抜かりはありません。
 
 いやぁ、激ウマです。ハンバーガーはここまで行き着いたのかと嘆息しました。
 
 ちなみにトイレですが、大きな鹿の骸骨が飾られていました。
 あらためて見ると、壁の飾りなどにも鹿の骸骨が飾られていますね。何かこだわりがあるのでしょうか。

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9位

和さび (鎌倉 / 寿司、日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.4 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2012/07訪問 2012/07/17

「和さび」|横浜発 驢馬人の美食な日々

2012-07-1701:58:27「和さび」テーマ:和食「和さび」@鎌倉(☆☆彡)

 
 これまで鎌倉で寿司と言えば「以ず美」でしたが、また惚れ込む寿司に出会いました。
 駅から遠い立地の古民家を改造したお寿司屋さんで、まさに味でここまで足を運ばせてしまいます。
 今までになく固めで量の少ない酢飯は塩梅よくネタと供宴してくれるのです。
 
住所:鎌倉市浄明寺2-2-1
電話:0467−25−2767
定休:月曜
営業:11時半〜14時/17時〜22時
 
 鎌倉も分かれ道からかなり離れた場所の細い道の脇に。
 板張りの古い壁の外観。壁にかけられているはずのメニューの板は下においてあり、すでに字は読みにくくなっています。

 中に入れば両側からせり出すような笹野間の小道が白い暖簾のかかる民家の玄関へと続いています。

 玄関を入ると古い民家のそれで、3畳の畳の前室。

 廊下をへて大きな木の一枚板のテーブルのある和室に。古い蔵の扉をそのまま流用した障子は開け放たれ、大将のいるカウンターが隣りにありました。ぼくらは2人用の窓際のテーブルに。
 
12年7月11日昼の来訪。
 報国寺を出て、12時前にはこちらに伺うことができました。
 カウンターは平日でも満席です。ちなみに写真の許可を取るとOKがでました。

おまかせ 5250円
 13時にはここを出て小学校から帰ってくる娘を迎えに行かねばならなかったので3000円の握りと5000円のおまかせでおまかせは間に合うか確認しました。大将は大丈夫と言ってくれたのでこのおまかせを。

 二人でテーブルで食べるのに、木の板にのせてだしてくださいます。店名の焼き印入り。二人ともが食べやすいように両端にちょこりとのっています。
 
 最初は右がスズキ、左がイサキです。
 握りの酢飯の量は今までに類を見ないほど少ない。この酢飯が固めの滝加減で、まためちゃくちゃ美味い!! 握りとしては正直どうかなとも思うのですが、ネタをのせて寿司として完成しています。ネタとの間に塗る山葵はその都度擦りおろして香り良く甘さを感じるくらいで。
 そして、ネタのスズキは食べると昆布締めしてあるのではないかと思うほど濃厚な旨味。やられますね〜、これは。素晴らしく美味しい。
 イサキは一方ねっとりとして後引く食感。これまた美味しい〜!!
 

 次は右にタイ、左にクロムツです。その都度、板の上にのせて板ごと取り替えてくれました。
 タイはさすがのネタ。クロムツもピンク色の美しいもの。双方とも皮際まで美味しい。
 

 右に赤貝、左にヒラメです。
 初夏でも旨味がしっかりしていて赤貝は美味しいね♪
 ヒラメには大根おろしがのっています。酢橘がかけられて爽やかな仕上がり。
 

 右に煮ハマグリ、左にアオヤギです。
 煮ハマグリは凝縮された食感に甘いタレで仕上げられています。
 アオヤギは海苔で巻いていました。握りの形がそり発つような舟型であることがわかります。
 

 右に平貝の炙り、左にタコです。
 平貝は薄切りにして焦げるほどに炙っていました。水分を飛ばし旨味を凝縮して感じ。その固めの食感が良いかも。
 タコは煮てあるものにツメをまんべんなく塗ってあります。

 右にアジ、左にコハダです。
 コハダから食べましたが、今までで食べたどの寿司屋にコハダよりもぼくの口に合う締め方! 美味いッ!! 酢飯の量も絶妙で、この配分が良いのだろうなぁ。
 アジも締めてありますが、その脂ののりがとても凄かった。
 

 右にイカ、左にトロです。
 イカには塩がふられ、酢橘がかけられています。包丁を細かく入れてその甘みを引き出してあり、ゴキュゴキュいうような食感を残してあります。間には海苔を挟んでいましたが、この香りがまた良いのかも。
 トロはなんとまあ口に入れて食べるとその身がとろける口当たり。凄いね、これ。昼に5000円の握りで出てくるネタではないよ!
 

 右に穴子、左にエビです。
 穴子はホロリと下柔らかさでツメが塗ってあります。ここでも結構山葵が効いていますね。
 エビは煮たものでブリブリ。中にはおぼろが仕込まれていました。
 
 お椀は金箔の絵柄。
 アラのお椀でこれがまた美味い。刻んだネギも甘い。
 

 最後は表面をきっちり焼いた玉。甘くて魚介の旨味がしっかりしている。
 かんぴょう巻きはワサビがこれまた効いています。かんぴょうの食感や味、海苔の香りにシャリの美味さが絶妙な組み合わせ。次もまた絶対に食べたいものです。

 ここで、13時ちょっと前。大将も早めの進行で出してくださいました。ありがとうございます。
 

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10位

いちかわ (上野毛 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2012/09訪問 2012/12/28

「鮨いちかわ」|横浜発 驢馬人の美食な日々

 「あら輝」を継ぐ店。
 そう、「あら輝」のお弟子さんの店です。「嘉瑞」が震災後の放射線を心配して、上野毛にしてミシュランの星を取りながらも関西に帰られた後、もと「あら輝」跡地で開店することになったそう。
 師匠の店の味を継ぎながら独自のラインナップ。今は空いていますが、きっと昔のような感じへと登り詰めていくことと思われます。
 
 元「あら輝」@上野毛の場所。シンプルな和の面持ちで紺色の短い暖簾。縦の細かな木の格子の扉です。
 中はL字型のカウンターがある部屋。「あら輝」かの居抜きで変わっているところと言えば壁の「ありがたし」の額ぐらいなものでしょうか。
 市川氏はまだ若く、そいうえば「あら輝」で見たことがあるとお互いに話しになりました(笑)
 
12年9月27日夜はみぃさんのお誘いでこちらに。
 19時半の予約でわずかに遅れてしまいました。すみません〜。
 
 白木のカウンターの上に箸と塩。この塩、とても美味しい。東京…とは言っても八丈島の方の青ヶ島のものだそうです。磯の香が強く、ミネラルが多そう。

 飲み物は冷たいお茶を。
 山葵は目の前でおろしたて。甘さを感じるおいしい山葵です。それだけつまんでみても良かった。
 
 最初のつまみは淡路島の鯛。
 薄切りだけど、その適度な弾力と歯ごたえは良いもの。
 醤油ではなく、青ヶ島の塩でいただきます。すると、その磯の香に驚く。塩に合わせるために「あら輝」のような厚切りではなく、薄切りにしているのだろうか?
 
 愛媛の白甘鯛。これも塩でいただく。2週間寝かせたものとのこと。臭みなど感じない良い仕上がりで旨味は濃い。
 
 鹿児島和泉の鯵。香ばしい白胡麻を振りポン酢をかけて刻んだ万能葱を。味の脂の香りと白胡麻の香りの供宴が良い。加えて、ポン酢が絶妙な味わい。
 
 房総の鮑です。酒蒸しにした大きなものを殻からゾロンとだしてざく切りに。むっちりして極上の美味さ。
 
 ここでなんと玉。芝海老を使っているそうです。ふんわりして、甘くカステラのよう。口当たりがもう少し滑らかになるとより良いかも。「渥美」@港南台を思い出して、また食べに行かねばと考えました。
 
 ここから握りです。お手拭きと刻んだような細かなガリが出ます。ガリはさっぱりして美味しい。
 目の前で若き大将はてきぱきと魚を切り分け適温にして握っていきます。その魚のさばきを目の前で見られるのは楽しい。このあたりは師匠ゆずり。
 
 握りの最初は石川の本あら。高級魚です。これも寝かせて熟成してあるのだそう。ツメは最初から塗られています。
 赤酢を使ったシャリは美味い。米が一粒一粒きちんとして程よく固め。
 
 次は昆布締めにしたえぼ鯛昆布の旨味の余韻がとても口に残る。日本酒で戻すのではなく酢で戻すと程よくまろやかになるのだそうです。
 
 これは三宅島のシマアジのづけ。鮪の漬けはあるけど、シマアジの漬けなんて初めて。
 なるほど、漬けです。
 
 串をうち表面を炙ってあるカマス。このザックリ大きめの鹿の子の包丁が入っているところが良いのだ。だす直前に酢橘を絞り、手に乗せてくれます。カマスの身は柔らかめだからかな。
 
 ここからは大間のマグロです。切り置いて温度がこなれるまで置いておくのは師匠ゆずり。まずは赤身から。もうちょっと熟成させても良いかな。
 次は中トロ。
 そして大トロ。凄い脂ののりです。このほぐれ具合、なかなか良いのです。
 
 ここから光り物三昧。ズラリと並べられ、調理されていく光り物たち。
 熊本のコハダから。酢の締め具合もよく美味しい。
 
 大阪のイワシ。少し柔らかな身を重ね合わせて握る。「あら輝」でも計10日くらいしかだされていないという幻の鮨。これがこの日一番美味しかったかも。
 
 釧路の鯖。鯖の脂の美味さは素晴らしい。
 
 氷見のシンイカ。柔らかく繊細なイカだなぁ。
 
 握りにも似ていますが、丼風に。酢飯の上に山葵をのせ、香ばしく焼いた甘鯛の味噌漬けが。
 温かい鮨のよう。身をほぐしていただく。
 
 ここで温かいお茶を。この湯飲みが良いデザイン。
 
 サヨリです。酢橘をかけています。
 
 いくらの軍艦。美味しい。いくらでも食べられそうな味です。
 
 対馬のアナゴ。塩と煮切りでそれぞれいただく。
 
 最後は干瓢巻きです。しみじみ美味しい。
 
 ちなみにこの日の会計は16000円でした。
 
 ところで、「あら輝」の大将がロンドンに行くことが決まり、年内いっぱいで営業が終了するとき来ました。
 久々に食べたい!! 電話してみると、やはり満席。ただし、1月の昼であればまだ開いていると言われる。予定がちょっと延びたみたいですね。しかしそれでも、定休の水曜しかぼくの平日休みはなく、夜でないと駄目。名前を伝えると昔通っていたことを憶えてくれていて、キャンセル待ちを受け付けてくださいました。入れると良いな♪


12年12月27日夜に再訪。
 本日夜はこちらに急ぐ。10分遅れで到着です。
 
 左に男性二人、右にご家族3人、そしてぼくら4人です。
 
 最初に握りではなく、つまみから。
 長崎五島のクエです。1週間ほど熟成させたものらしい。白身でさっぱりしながらも味の深いもの。塩でいただく。
 
 千葉竹岡の太刀魚の塩焼き。皮目に細かく切れ目を入れた身はふっくら柔らかく火が通されていて美味しい。「ヌーダ」の熾き火料理を思い出しました。
 
 蒸し鮑。むっちりとして美味。小さく肝もついてきます。
 
 ブリと蕪の煮物。ブリの皮際のゼラチンがまた泣けます。柚子の皮を振りかけて爽やかな煮物に。蕪も驚くほど柔らかい。汁まで飲み干しました。
 
 ここから握り。
 愛媛八幡浜の白甘鯛。これが激ウマ! 白身の甘さと昆布締めの旨味、熟成度合いが本当に素晴らしい。赤酢と塩だけだというほんのり暖かな酢飯の味わいも相まって極上の握りに。最後におかわりでこれをお願いしたくらいです。
 
 包み込むように握られたキス。これも薄い皮には切り目が入れられています。昆布で締めてありますが、それほど昆布は主張せず。とろりと口で溶けるような白身でした。
 
 十文字に切れ目を入れているカスゴ。昆布締めしてその旨味がカスゴの魅力を引き出しています。これもお替わりしたかった。
 
 能登のブリ。本当にブリなのかと思うほどの刺しの入り方に驚愕。口の中で溶けます。
 
 金目鯛。串に刺して皮目を炙ってあるので香ばしい。これまた脂がのっていて金目らしく美味しい。これもお替わりしたい一品でした。
 
 長崎壱岐のマグロの赤身。ねっとりとした赤身らしい口当たり。
 
 ここからは大間の鮪。まずは中トロ。程よい鮪の味。
 
 これは大トロ。やはり口溶けよい脂の旨味が素晴らしい!!
 
 のどぐろの味噌漬け。小さな丼仕立てです。西京焼きのようでノドグロもしっかり美味い。酢飯が握りではあまりわからないけど、きっちり酸味が効いているのがよくわかります。間には酸しと同じく山葵が。
 
 コハダ。きっちり酸味が利いて脂が程よいコハダは良い仕事ぶり。
 
 北海道昆布森の雲丹。これまた小丼仕立て。臭みなどなくトロリンと溶ける生雲丹は本当に美味。
 
 松輪の鯖。薄切りにして3枚づけで握られています。これが鯖らしい口当たりに旨味と香り。素晴らしいです。
 
 千葉県竹岡のサヨリ。酢橘を搾ってあり爽やか。
 
 スミイカ。包丁を細かく入れて甘みを引き出してあります。
 
 対馬の穴子。左が塩、右がタレです。
 
 巻物は干瓢。これに穴子の切り身を混ぜています。海苔がまた美味しいな。
 
 これに海老を使った甘い玉子焼きで一通りです。
 
 追加注文でトロ鉄火。増してあります。
 
 それに白甘鯛の握りをもう1回。
 
 次回は3月に予約を入れて帰りました。

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