1回
2023/09 訪問
期待度を上回る感動を与えてくれるお店でした
2023/12/13 更新
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金沢の片町の住宅街の中にあるイノベーティブ・フレンチのお店「エンソ」さん。
ミシュラン2つ星に加え、2023ブロンズ店、2023フレンチ百名店です。
明治時代の洋裁学校を改装した店舗。
歴史を感じるエントランスは簡素ながら気品ある雰囲気が漂います。
廊下を抜けてダイニングルームに入ると、天井高のある開放的な空間。
右半分がオープンキッチン。左奥にテーブル席４つのみ。
キッチンとの距離も近く、臨場感あふれる贅沢なつくり。
この段階でわくわく感が高まりますが、
白と薄いブルーでまとめられた内装が落ち着かせてくれます。
シェフがメニューの説明にテーブルまで来てくださいました。
メニューはテーブルにおいてある小さなイラストのみで、メインとなる具材を示しているとのこと。想像力を掻き立てる演出です。
予約しているコースに加えて、ワインのペアリングもお願いしました。
この日いただいのは次のとおり。
◯まいたけ
まいたけとネギのスープ。まいたけの香りを初めて認識しました。実に芳醇な香り。
◯米
米の料理がまさかの鯨肉とあおさ。唐辛子のペーストがアクセントに。
◯メロン
芸術的な一品です。ミリ単位の薄いタルト生地に、クリームチーズ、柑橘ピューレ。
そしてメロンが宝石のように敷き詰められています。
◯いくら
いくらと一緒に入っているのは根セロリときゅうり。
味付けは魚醤。組み合わせの妙。
◯とうもろこし
宝石箱のような木箱に入って出てきたのが、とうもろこし尽くしの一品。
ポレンタのピタパン？の中に、とうもろこしの粒が残ったピューレ。
上にブラックオリーブととうもろこしの新芽をアクセントにしています。
とうもろこしの爽やかな甘さが広がります。
◯えび
新鮮なガス海老。北陸の食材ですね。
甘みのあるプリッとした身に合わせるのが桃！
シェフのセンスを感じます。
黒米を発酵させたソースと合わせていただきます。
◯うに
能登うにの茶碗蒸し。パセリのオイルがうにのうまさを前面に引き出した一品。
うにに対してプリっとした食感のなめこをうまく組み合わせています。
◯かつお
ソウダガツオのたたきです。ベビーリーフの下に隠れていますが、ちゃんといます。
ビーツ、ブルーチーズのソースでいただきました。
◯マッシュルーム
泡の下にはマッシュルームが隠れています。このマッシュルームにはミンチ肉が詰まっています。
泡は玉ねぎとにんにくベース。
◯アスパラ
能登のアスパラをレモンバターで。この辺りからフレンチに戻ってきました。
◯クエ
能登の食材ですね。刺身でも鍋でもおいしいクエをベルモットのソースで。
◯牛肉
やわらかい赤身肉は万願寺唐辛子とともに。
◯デザート
クリームチーズにパウンドケーキ。上にくるみ。
テーブルまで持ってきていただいたはちみつをその場でカット、乗せていただきました。
ペアリングもこだわりを感じました。
〇安心院 シャルドネ スパークリング
〇ドメーヌ・トラペ
〇福光屋 黒帯堂々 山廃
〇ココファーム 2020 甲州F.O.S.
〇マコン 2022 シャルドネ
〇ポイヤック 2015
和製シャンパンから始まり、途中でインパクトのある日本酒を入れていただきました。
ペアリングは正解でした。料理との相性もよく、とても印象に残りました。
能登の食材にこだわったメニュー構成。
そしてどの料理のアートのようなディスプレイ。
わくわくの期待度を上回る感動を与えてくれるお店でした。