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| 店名 | レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ (Les Creations de NARISAWA) (HP) |
|---|---|
| 最寄駅 | 青山一丁目 |
| ジャンル | フレンチ |
| 住所 | 東京都港区南青山2-6-15 (地図を見る) |
| TEL | 03-5785-0799 |
| 営業時間 | 12:00~13:30 18:30~21:00 |
'07/11/30 ('07/11訪問)
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- :料理・味、
- :サービス、
- :雰囲気、
- :使った金額(夜)/1人
- :使った金額(昼)/1人
- :おすすめシチュエーション









冬のナリサワへ。シェフのジビエに会いにディナー訪問。
自分の中の(普段はあまり表に現れない)饒舌さであり静謐であるものが、
ここではある夢幻力に導かれるかのようで表出される。
シェフとのマダムとも会話もメートルドテルとの会話もソムリエとの会話も、
すべて静寂に近付く終焉になるに連れ、程よくも幸福感。
レストランにおける最高かつ無比の音楽は静寂であり、そこに付け加わるものとして。
フォークの音でありナイフの音でありそれぞれのテーブルでの会話であり、
その場に居合わせた人達自身がある。
だからこそこの最高の音楽を/うっとりするような音楽を聴くためには、
なるべく遅めのディナー開始がよく、少しづつ晩餐を終えた隣客が空白を作っていくとよく分る。
「あれ、音楽って始めからかかってなかったけ?」と。
ジョンケージ「4分33秒」を聴くまでもなく、始めから音楽などなかったし、
終焉に向かうにつれ、静寂に近付く官能感を僕ら自身が演出していたのである。
テーブル分の一づつ。そう。
普段はバターは全く使わない僕が、ここのボルティエのバターだけは楽しみにする。
このボルティエのバターから晩餐は始まり、幸せを実感。
無塩、海藻、有塩のバターがあり、特に海藻が絶品。
そして幕開けは、《ラグジュアリーコンソメ、冬瓜とともに》
シンプルに冬瓜の歯応えがスープに広がる。旨い。
暖炉のようでもいて有り難い序章。
続いて、《フランス・ヴァンデ産フォアグラとイチゴのコンビネーション》
大好きなフォアグラだが、これは鮮度とも最高。
フォークは鋸のような感覚を必要としながらも、この弾力性。
そしてイチゴと合わせてみる快感。
次は、《静岡県・戸田産活ラングスティーヌのポワレと冬の菜園、チーズフォンデュ》
地下の水槽に生きていたばかりの、活手長海老。
これがメインではないのが疑わんばかりの充実度高い一皿。
興奮歓喜に包まれる。
そのまま食べてもチーズフォンデュに浸しても絶品。
冬の菜園と銘打った野菜たちもそれぞれ非常に旨い。
これからのメイン二皿を不安にさせてしまうくらいの一皿。美しすぎる。
メインの魚料理、《山口県・萩のマダイの便長炭焼き、タマネギのエッセンス》
ここでも成澤さんは手を緩めない。いや緩めた。
今までのこの流れに緩急をつけたこの一皿を見て唸ってしまった。
ここまでの満足感、そしてジビエを控えている感での大事な中間地点。
そこにおいて本当にさすが、この小さくまとまった美しきマダイ。
ポーションの小ささは時に人をここまで幸せにさせる。宇宙の凝縮感。
そしてタマネギで作ったソースと絡めるとなんとも喜びが。
付け合わせのオータムポエムもまた美味しい。
さすがだ。
さあ、いよいよ。メインの雌キジ。
悶絶。いや、悶絶を奏でてしまった。
倒れるだけでなく、饒舌にもなるという気力充実感を与えてくれる、この雌キジ。
ゆっくりと焼き上げ、最後に少し備長炭に通して作り上げたとの事。
本当に本当に旨い。肉厚は逞しくも、繊維のこの密集具合。
素晴らしい比率。美しき比率。
ポーチドエッグに絡めて食べてまた驚き。溶け合い、次元が高まる。
メインまでを白のアルザスのゲベルストラミネールで合わせ、
雌キジを赤のHautes Terrasse Syrah(Domaine des Amouriers)で合わせる。
白は毎度好みのゲベルストラミネールなので風吹き抜ける感はいつもと通り。
赤のこのシラーはは空気に触れさせる前と後でかなりの覚醒具合が実感、驚き。
辛くも一気に樽香に包まれた。葡萄がドカンと来る感がいい具合。
お口直しの、《マロンのカクテル》
丹波の和栗が光る。この季節、最後になるだろうか。旨い。
デセールにて登場は、《紅玉の赤ワイン風味》
紅玉の目映い赤く美しさ。はじらいのようで、直視出来ない。
あ!だからこの糸状の飴細工で覆ったのかな(笑)
そして大満足のラストは、やはりナリサワ流のミニャルディーズにて締め。
ワゴンから選び放題のこのミニャルディーズ。
このワゴンの景色はあらゆる誘惑よりも強い(笑)
ほぼ全種類をお願いする。中でもガトーアラヴァニーユとヴァサランが絶品。
和三盆を入れたダージリンでいただく。
レストランは人で作られるし人を作る(いつも言ってるけど)
サービスしてくれる人との距離感を作るのはやはり食べ手であると思うし、
充実度、幸せを引き寄せるのもこちら次第だと思う。
引き寄せる事を怠らず、自然に振る舞い、ハッピーな時間を手繰り寄せよう。
世界には取り残された時間と場所がまだまだあるから。
行方不明の時間を、迷子の空間を、レストランに呼んであげよう。
席は少しだけど、必ず少しだけど、あるから。