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美食放蕩
~なぜかくも僕は美しい一皿を追い求めるのか(悲しい程まで)~
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切り刻まれ、瞬発力と濃密さを取り戻した鰻。
そして、ほとばしるパリパリ具合。
僕は瞬間的にここに恋をし、やっと出会えた喜びに浸る。
何も用意も、準備もしていなかった。
名古屋でどのひつまぶしを食べても、いつもどこか満たされなかった。
絶対的な文化はどこ行ったんだろう、と思ってた。
そんな期待感が薄らいでいた時だからこそ、不意に訪れる。
不意に訪れ、すぐに僕を誘う。いつもの、あの誰かがいるとこ。
そして、琴線に触れる。
美味い。
美味い。
美味い。(と言葉を並べる間なく、口に運ぶ速度が勝ってしまう。
よって左脳でなく右脳で食べたもんがちだ)
速度が上がり、動悸も上がる。感覚の間隔がなくなる。
溜息が漏れ、喜びに浸る。
美味い。美味い。美味い。
出会うのが遅すぎたのには、理由がある。
琴線に触れるには、時を待つしかなかったんだ。