彼らは防弾チョッキに身を固め、徳利を片手に敢然と危険な飲酒に出動する
これらの口コミは、なぢらねさんの主観的なご意見・ご感想です。あくまでも一つの参考としてご活用ください。
また、おすすめメニューとその金額はなぢらねさんが任意で登録したものです。お出かけ前は、必ず電話等でご確認ください。詳しくはこちら»
私は、こちらのアイスヴァインを見ると、はじめ人間ギャートルズ を思い浮かべます。
…なんですよね! (笑
ちなみに、四谷にある「ラインガウ」で喰わせる「シュバイネ・ハクセ」の容貌が、より「ギャートルズ」的かと。いやホント!
『レストラン名』のように、『』で囲むと、レストラン検索のリンクをはることができます。
「http://」で始まるURLは自動的にリンク表示されます。
現地のビアホールや居酒屋で口にしたビールやシュナプス、各種ソーセージや肉料理の味わいは、繊細にしてたおやか、という訳にはいかなかったものの、滋味に溢れ、実質があり、そしてなにより「盛り」がナミナミで勘定が安い! といったところが、まだ若かったわたくしには大いに愉快であった。
以来、デュッセルドルフ、ゾリンゲン、ニュルンベルグ、ミュンヘン、ハノーバー、ベルリン…と年一度程度訪問しちゃ、行った先々で色々なものをむしゃむしゃとやってきたが、原則「肉と塩」だけで出来上がったお菜たちは、単純ながら、否、単純ゆえに飽きる事がなく、わたくしの舌の上に「華美でない生活者向けの西洋料理」の記憶を植え付け、蓄積させていった…ような気がする。
さて当店、始終音楽隊がブーカブーカやっていたり、「唄のおねえさん」がジョッキ片手に乾杯の唄を叫んでいたりと、ミュンヘンのホフブロイハウスの如し。
静かに一献を傾ける、といった酒食の楽しみ方には調和しないが、仲のよい友人と連れ立ち、大声でバカ話しながら、ビールを、或いは、どこか清酒のニュアンスのある、リースリング種の白ワインなどをぐびぐびやりつつ、ニュルンベルガー(ソーセージ)だの、レーバーケーゼだの、アイスバインだのに噛り付くと、フランス・イタリー料理屋などに伺った時とはまた違う、「異国情緒」みたいなものが感じられて、ま、悪くない。
店内があんまり広くなく、地下の窓のない「穴倉」めいた普請というのも、当地の街角にある居酒屋じみた雰囲気を出している…と考えれば、別に窮屈に感じない。
ビールはちゃんと、ピルスにアルト、ヴァイツェンと一通り揃っているし、ワインのほうも、日によって品揃えはマチマチであるが、価格帯別、地方別、味わい別にいろいろとあるから不足はない。
お菜のほうも、よく言えば「本場のそれと違うことのない、本格の味わい」、形而下的に言えば「凝ったところが表に出ていない素朴な味」を提供。
テーブルに用意してある、酢で溶いたドイツ芥子を薬味にパクついていると、特別に印象深かったりはしないが「裏切られる事のない」「軸足のブレがない」といった感じがして、よくもわるくも「ドイツ的」
洒落ていないのでイマドキのアンチャンやお嬢さんには不満かもしれないが、本邦の「居酒屋好き」のオトウサンには、大抵気に入ってもらえると思う。
とくに名物「アイスバイン」は、圧倒的な量感を誇るのに、実際に口にしてみると想像以上に「軽」く、肉の部分部分に微妙な味わいの違いが出ているところなど、「派手な味」に飽きた、年長者諸兄の口にも合うと思う。
(と、いうか、この「喰いもの」の見た目、昔テレビまんがに出てきた「骨付きのお肉」に酷似しているので、それだけで、往年の「ショーワの少年」には、実に嬉しく映るハズだ。)
勘定、腹いっぱい呑んで喰って、居酒屋の上等よりチョッと高いくらい。ユーロ高の昨今の物価を鑑みると、本国のそれより、寧ろ安いかもしれない。
料理屋に「芸術」や「驚嘆」を求めるのではなく、「世の中とのつながり」や「生活性」みたいなものを感じるのを面白いと思える向きに。オススメ!