来た、見た、食べた =思考する胃袋=
財布が空っぽになっても、美味しいものが食べたい。
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土曜日の6時過ぎに訪問するが、店には客が一人もいない。あまり流行っていないのだろうか、僕が最初の客だ。蒲焼きができるのに大分待つのか聞くと、そんなに待たせないという。それなりの料金をとるにもかかわらず、客の顔を見てから鰻をさばく店ではなさそうだ。
この時点でいやな予感がしたのだが、思い直し、棚盛りという二重構造になった鰻重を注文してみた。蒲焼きが出来るまでに、肝焼きとう巻きでビールを飲むことにした。
肝焼きでビールを飲んでいると、う巻きの代わりに白焼きが出てきた。注文の時に少し迷ったので、店員が間違えたようだ。タダにするというので、白焼きを食べてみたが、ごく普通だ。
20分くらいで鰻重が出てきた。鰻は、しっぽの方から一口かじるとなんかスカスカな感じがする。タレはかなり濃く甘めだ。御飯にもタレが多めにかかっているが、なんかびしょびしょだ。棚盛りなので鰻の量は十分あり、ボリューム満点だが、はっきり言って期待はずれであった。
ジャズがかかっている感じよい店だ。インテリアもモダンで垢抜けている。飲み物もワインのほか、シャンパン・リストもそろっており、4万円弱のKrugまで出す店だ。でも、これが高級シャンパンに合う鰻だろうか。
壁を見ると、お奨めとして、天然ブリやシメ鯖の刺身、タラの白子などの高級食材のメニューが貼られている。鰻屋で、こんな居酒屋メニューをお奨めにしていることに対して、根本的な違和感を感じる。
駅から遠い隠れ家的なおしゃれな場所で、夜に車で乗り付けて、シャンペンでつまみを頼んで、最後に鰻でシメるというような使い方を想定しているのだろうと感じる。僕は、どうも関係ない店に紛れ込んでしまったようだ。ごめんなさい、もう来ませんので。
■2008/2某日