アルボスさんのマイ★ベストレストラン 2014

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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【2014年。ベスト10ではなく順不同の「まとめ」って感じです。】

今回、人気店や投稿数の多い評判店を外して印象的だったお店です。
初登録店や情報が少ないお店8軒+信州蓼科〜北八ヶ岳の2軒。
食べログ1投目や初登録店のレビューは緊張しながらのレポートとなっています。
投稿数の多い話題店は安定して満足度が高く、食べログ圏外の知られてないお店でも良店が多い一年でした。

■□ 大扇食堂(イタリアン)
烏丸高辻の人気店「ラットンゾーロ ドーロ」のオーナーシェフであり、
本場ジェノバをはじめ、海外〜国内でも経験豊富なシェフのトラットリアです。
接客や雰囲気はカジュアルでおとなしめですが、その分気軽に利用できます。

■□ まつは(カフェ、バル、ご飯)
姉妹でセルフリノベートされた町家カフェ。ハンドメイドの良い面を表現された心地良い空間となっています。

■□ 喫茶 上る(喫茶、カフェ)
高瀬川沿いのロケーションと町家が織り成す心地良さ。自家焙煎のオーガニック珈琲が美味しいです。

■□ 長島(会席、和食、茶席)
40余年もの間営業。大正ロマンと会席料理が織り成す情景。料理は普通ですが女将さんの人柄が魅力です。

■□ レストラン クララ(フレンチ。ホテルハイジ内)
本場スイスのメルヘンと欧州ロマンが魅惑的。旧宮家東伏見家の元別荘であり、ホテルハイジ内のフレンチレストラン。

■□ cenci(イタリアン)
イルギオットーネ京都本店の料理長をされていた坂本シェフのお店。今では全方位的に超話題店です。
緊張しながら色々考えてのレポートとなっています。

■□ 今原町家(町家ランチ)
築90年近い表屋造りの京町家を今に伝えたいとの思いから週一で営業。おうち御飯と優しいおもてなしが魅力です。

■□ 蓬莱堂茶舗(宇治茶販売専門店)
1803年創業(江戸)。京都の歴史に磨かれた「玄米茶発祥のお店」。商店街でも最古参です。

■□ 縞枯山荘(山小屋&カフェ)
北八ヶ岳ロープウェイで一気に標高2400mへ。天空の別世界と悠久なる情景に目を奪われます。

■□ 季節料理 みのり(割烹、会席)
京都の老舗料亭「菊乃井」で腕を振るわれたご主人の和食が一品でも楽しめます。
知る人ぞ知るって感じで、昭和初期の町家を改装した空間が趣たっぷりです。

マイ★ベストレストラン

1位

大扇食堂 (淀 / イタリアン、バル、惣菜・デリ)

1回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2014/11訪問 2015/05/20

京都淀|本場ジェノバ仕込みの料理が多彩。下町に佇むイタリアンの新店

【2014.11月/夜 再訪】

京阪「淀駅」から徒歩3分程。
本場ジェノヴァ仕込みの料理を楽しめる新しいトラットリアです。

ジェノヴァはじめ海外や国内でも活躍されたシェフの料理は、
北イタリア料理ベースの力強さや濃厚なダイレクト感が抜群。
雰囲気や対応は素朴でカジュアルだけど、
自家製パンやデザートの満足度も高く、
昼はランチ、夜はアラカルトが充実。
ワインはグラス500円、ボトル3800円〜です。

■□気まぐれサラダ 700円
生ハムいっぱいで野菜やオリーブが瑞々しいサラダ。

■□グラハム粉のオレッキエッテ 【手打ちパスタ】
  豚肉ラグークリームソース 1700円

ラグークリームソースの際立つコクと旨味。
グラハム粉のオレキエッテのもちっとした食感と合わせ、
抜群の満足感。こっくり濃厚です。

■□厚切り豚肩ロースのオーブン焼き 2200円【メイン】

豚肉がごろごろ入ってて野菜もいっぱい。
噛みごたえがあり、豚の旨味がギュっと凝縮されています。
ソースやジャガイモとのバランスが良く美味しいです。

■□自家製のティラミス 550円【デザート】

コクと深みがすごくて、めちゃ美味しい。
スイーツ店と思ってもレベルの高さを感じます。

合わせたワインは
■□メンヒル クオータ29 プリミティーヴォ 赤
イタリアプーリア州、メンヒルという生産者による
国内では希少な赤ワインみたい。
濃いのに柔かな口当たりでココの料理にばっちりです。

■□店内の雰囲気は
デザイン性が高く、充実のオープンキッチン。
シェフが調理、新しい男性スタッフが接客を担当。
二人体制で回されています。
料理の説明やかしこまった接客はなく、
普段着感覚のカジュアルな雰囲気です。

▼店頭のテイクアウト用ケースには前菜、デザートが並び、
1000円のお弁当なんかもスタンバイ。
ランチも営業してるので、
腕利きシェフの料理を幅広く楽しめます。

■□大扇食堂という店名については、
シェフのご両親が、淀で長年営まれていた「大扇食堂」を継承。
淀の方に長年親しまれた大衆食堂だったそうで、
地元の方に気軽に来てほしいとの思いから店名を継がれたそう。

今回も風味豊かで力強いイタリア料理の醍醐味を実感。
サービスは素朴でカジュアルだけど
予約なしでも気軽に本格イタリアンを味わえる良心的なお店です。

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【2014.10月/夜】(10/15の投稿)

今年8月頃、ひっそりと開店した本場スタイルのイタリアンです。

赤いタイルが目を引くファザードには
テイクアウト用のケースがありメニューボードも掲示。

充実のオープンキッチンで腕を振るうのは、
烏丸高辻の人気店「ラットンゾーロ ドーロ」のオーナーで、
先斗町で人気だった「カヴァリーナ」のシェフ。

調理する光景を見てるとスムーズで軽やか。
美味しい料理が出てくるっていう雰囲気が伝わってきます。

夜のメニューは前菜、パスタ、ピッツァ、セコンド、
デザートやパンも手作りとのこと。

モダンデザインの店内はカウンターとテーブルが数卓。
イタリア語ラジオっぽい放送が流れ、
接客は、一人で大変そうだけど和やかでイイ感じ。

店内で聞いてみると、海外の大使館料理人としての経験、
ジェノベーゼ発祥の現地ジェノヴァのお店でも腕を磨かれたそうで、
本場スタイルをベースにした料理が充実。
まずはグラスワイン、赤白どちらも500円です。

■□PRAEPOSITUS RIESLING 2008
イタリア、アルト・アディジェ州のリースリング。
芳香な味わいで余韻も十分。
ボトルは3800円から各種見せてくれます。

■□本日のおまかせ前菜 1400円
すごいボリューム。画像ではわからないかも。
いわし、かんぱち、さんまetc魚介系のカルピオーネ(酢漬け)、
フリッタータ、サルシッチャ、コンフィ、サラミ、野菜など
手の込んだアンティパストがとても美味しいです。

■□自家製パン 500円
店内で焼かれるパンはバケット、ライ麦など、かなりのクオリティ。
コレと前菜だけで満足レベルを越えていきます。

■□カルボナーラ 1350円
卵黄とチーズのコクが広がり、濃厚でダイレクトな美味しさ。
以前と変わらず、十二分に満足です。

■□バジリコペーストのスパゲッティ 1400円
大扇食堂のジェノベーゼ。
本場ジェノヴァの味なのか、
バジルの風味豊かで、じゃがいもたっぷり。
カルボナーラの濃厚さとは別の美味しさが広がります。

▼いろいろ食べて飲んで大満足。
レシートも発行されリーズナブルです。

一部の方には注目のお店みたいだけど、
今はシェフ1人体制、サービス面のことを考慮し、
サイトなどでも、ほとんど告知してないんだとか。

下町風情広がる淀に出来た本場スタイルのトラットリア。
腕利きシェフの料理がテイクアウトランチでも楽しめて
値段も良心的。
地元淀の方はじめ、多くの方にオススメです。

  • 厚切り肩ロースのオーブン焼き 2200円(2014.11月)
  • 気まぐれサラダ 700円。(2014.11月)
  • グラハム粉のオレキエッテ豚肉のラグークリームソース 1700円(2014.11月)

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2位

まつは (京都市役所前、丸太町(京都市営)、烏丸御池 / カフェ、バー、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2014/04訪問 2014/04/26

京都御所南|偶然入った町屋は温もりのある心地良さ。カフェから食事&お酒まで

【2014.4/夜】
地下鉄東西線「京都市役所駅」から徒歩6分程。
御所南エリアの二条通りを歩いてると印象的な町家の佇まい。
近寄ってみると、カフェや食事、お酒のメニューが出てて
ちょっと休憩で立ち寄りました。

暖簾をくぐると優しそうな女性が「どうぞ」と感じのよい案内。
アプローチを進むと、木の温もり、抑えられた照明、中庭の景観など
現実の喧噪から遠くへ来たような安らぎに包まれます。

最初は普通の町家カフェかなって思ったけど、
よくある建築デザイン系町家とは一線を画する秀逸な心地良さ。
店員さんによると「自分達姉妹で町家を改装したんですよ」とのこと。
そんな想いが織り成す優しくて趣のある空間です。

メニューはカフェ系からビールやワインetcアルコール類、
フードは各種アテや甘味、ちょっとビストロっぽいアラカルトが充実。
一汁三菜(800円)など御飯メニューも見られます。
最初にコーヒー。ビールとアテも注文。

■□コーヒー 400円|くるみと黒糖のパウンドケーキ500円
コーヒーは酸味と苦み、コクのテイスト感が程良い一杯。
パウンドケーキは5種類前後より選べます。

■エビス生ビール 500円|豚とドライトマトのテリーヌ 500円
キメ細かな泡が盛られる丁寧なサーブ。
一から焼いてくれるテリーヌはハンバーグスタイル。
豚の旨味とスパイス感があってビールやお酒にぴったりです。

■□雰囲気・サービス■□
店内はテーブルと大きな掘りごたつ席からなる空間。
どちらかというと、静かに過ごしたり自然な会話を楽しむ感じ。
訪問日は一人静かに過ごされてる方が多かったです。
お店の女性は物腰やわらかく親切丁寧。音楽は小音量。
丁寧に調理されるので料理提供は遅めに感じたけど
気遣いがあるので居心地は良好です。

▼△店員さんによると今年の2月にオープンしたんだそう。
朝10時から夜まで、カフェ、食事、バル、ダイニングとして
誰もが心安らげると思います。
より多くの方に親しまれてほしい良心的なお店です。


  • 御所南エリアの二条通り富小路東入って2軒目
  • エントランス
  • コーヒー 400円、パウンドケーキ 500円

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3位

喫茶 上ル (京都河原町、祇園四条、清水五条 / 喫茶店、カフェ)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.6
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2014/09訪問 2015/04/30

京都西木屋町|絵になる情景と和みのアンビエンス。有機豆珈琲の喫茶店

【2014.9月/昼】

四条木屋町から五条をつなぐ木屋町通りの1本西、
閑静な「西木屋町通り」にオープンしてた新しいお店。
昔の民家と高瀬川の情景が調和した喫茶店です。

この辺りは夜に来る事が多く、昼に来るとスローなタイム感。
イイ感じの店構えに、これはってことで。

玄関で靴を脱いで畳の間へ。
珈琲を淹れる優しそうな男性、感じの良い女性による案内。

ちゃぶ台席に座ると、ゆるやかにシフトする時間。
高瀬川のゆらぎ、注ぐ陽光、木造の温もりetc、
のどかでアンビエントな空気感に満たされます。

店内はテーブル3卓のみの小空間ながら、
レイアウトよく結構ゆったり。
ジャズ系BGMが流れ、のんびり穏やかな居心地が良好です。

メニューは有機豆の自家焙煎コーヒーをはじめ、
紅茶、ココア、チャイ、ジュース系など。
ビール小瓶、自家製スイーツもあり、
軽食はトーストとホットドッグをラインナップ。

■□有機豆 自家焙煎コーヒー 500円(税込)
■□プリン 400円(税込)を注文。

香りとコク、苦みのバランス良く味わい豊か。
丁寧にドリップされてるのがわかります。

プリンは、コク深い甘味、しっかりした卵の風味が十分。
キャラメリゼはパリパリで苦みをきかせた仕上がり。
自家製だそうで、満足度の高い美味しさ。

■□キリン ハートランド小瓶 500円(税込)
続いてビール。柿ピーが添えられ良心的です。

■□雰囲気・サービス
店内1階は、窓側にちゃぶ台の席が2セット、
他にリーフ型テーブルのソファー席が1セットのレイアウト。

1階が満席になると、2階の和室へ案内されてるようで、
接客の女性は、自然体で優しい感じ、
珈琲を淹れる男性も物腰やわらかい対応です。

▼お店の方によると今年5月にオープンし、
あまり情報は出てないとのこと。
ひっそりと営業されるお店かもしれません。

京都らしい景趣と古い民家の心地良さ。
それぞれのイメージを広げてくれるでしょう。
今後より話題になりそうな新しい喫茶店&カフェです。

  • 席より高瀬川の眺め
  • ソファー席と店内
  • 畳とちゃぶ台、ソファー席など

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4位

長島 (山科、京阪山科、四宮 / 日本料理)

2回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.7
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 3.1 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 ¥6,000~¥7,999

2022/10訪問 2022/11/16

京都|山科に潜む穴場。 和と大正浪漫 家庭的な温もりのある料理処で秋の滋味を

京都市中心街から離れた山科の山麓にひっそりと
ご高齢な女将 長島さん一代で50年ほど。
ホテル等で経験を積んだ板前さんのコース料理
長島さんの気さくで家庭的なおもてなし
和と大正浪漫が織りなす気軽で良心的な料亭です。

長年伺えない間も心に在り続け
今年('22)10月下旬の夜 久しぶりに2名で予約。
ここから近い京都五門跡の一つ「毘沙門堂」を観賞後
玄関で靴を脱ぎ邸宅に上がると長島さんの姿があり
変わらずお元気そうで何より。
邸内には和洋の部屋 離れもあるなか広々とした和室にて
最初に出してくれたお茶をいただきまずは乾杯から。

予約していた神無月の夜コース(9品/税サ込7700円)は
栗 松茸 ぐじ(甘鯛) 蟹 鰻をはじめ
季節感に富み この価格にして充分な質と味わい。
裏手の厨房では2名の板前さんが腕を振るい
配膳や接客はご高齢な長島さんが担当。
料理の説明がなかったり(公式サイトに献立あり)
フレンドリーなサービスなので
丁重なサービスを望む場合には向いてないけど
個人的には毎回心地よく楽しめています。

今回いただいた10月のコース内容は
【先付】白和え(帆立 海老 銀杏 栗 シメジ 三葉 とびこ)
【吸物】松茸と鱧の土瓶蒸し(湯葉 青菜 粟麩 酢橘)
【造り】中とろ イカ 平目 サーモン蓮根巻 マスカット
【焼物】甘鯛のアーモンド焼 鱧の八幡巻き 紫芋
【蒸物】はす蒸し(鰻 蓮根 舞茸 百合根 銀餡 山葵 )
【油物】無花果 南瓜 おくら
【酢物】蟹の湯葉包み(榎木 若芽 黄身酢 彩り野菜)
【食事】自家製漬物とご飯
【甘味】杏酒漬(柿 パイン 梨 白玉 黒糖寒天 ミント
.
以上全9品。全てに板前さんの技が凝らされていて
中でも土瓶蒸しの松茸の豊かな香り お造り全種
甘鯛の焼物 はす蒸しの鰻 自家製漬物が素晴らしく
税サ込7700円がリーズナブルに感じました。

合わせたお酒は日本酒1合(500円)と瓶ビール3本(1本600円)。
配膳時の長島さんとの会話も楽しく
50年ほど前の創業当時は長島さん自ら腕を振るい
長島さんのお母さんが接客を担当。
京都市中心街から離れ ひそやかに宴を持ちたい
隠れた料理処として親しまれてきたそうです。

長島さんがお元気な間はいつまでもと思いながら
ご親族に後継者がいると初めて聞き
嬉しい気持ちになった2022年10月下旬の夜。
夕方から夜へと移り行く綺麗な庭園風景
味わい深い料理とともに
最後に長島さんと一緒に写真を撮っていただき約2時間。
心も味覚も満たされた楽しいひとときでした。

お昼はミニ会席(税サ込5500円)〜11000円まで
夜は既述のコース(税サ込7700円)から11000円まで。
道具貸出し料込みの茶事にも対応する穴場「長島」へ。

大正建築の立派な佇まいに対して
雰囲気や接客はアットホームで
店主の長島さんは人間味のある明るいかた。
ご高齢ゆえ言葉が少し聞き取りにくかったり
料理の説明もなかったりするので(サイトに献立あり)
思いやりの気持ちを秘めて訪れるのがお勧めです。

アクセスは山科駅から徒歩約5分と楽々。
周辺には京都と琵琶湖を結ぶ「山科疏水」
京都五門跡の一つ「毘沙門堂」や「山科聖天」があり
セットで訪れても楽しいと思います。
【2014.11/昼 再訪問】

JR山科駅北側は、山科疎水、瑞光院、毘沙門堂など、
名所旧跡が点在する閑静な住宅街。

そんな中、「毘沙門堂」へ向かう坂道に佇むのが料理処「長島」。
今も住まわれる大正時代の邸宅をお店として始められ40余年。
家族のようなおもてなし和と大正浪漫が織り成す空間に包まれ
のんびりと過ごせる隠れた料理処です。

紅葉も終盤の頃、伺ってきました。

こちらは看板やサインがなく普通のお宅におじゃまする感覚。
邸内は洋室、茶室、広間、別館の完全個室となり、
ご高齢の女将さんは気さくで親しみやすい対応。
配膳の際には楽しいトーク、
食事中は景色を見ながら静かな時間に包まれます。

■□昼の会席料理 霜月【5400円(税サ込)】を。
瓶ビール、白鹿 冷酒と共に。

【先付】かぶら蒸、海苔、甘鯛 百合根 銀杏 山葵 銀
【吸物】粟蒸し。鮭、粟、紅葉麩、菊菜、柚子
【造り】まぐろ イカ 鯛、長芋、しめじ
【焼物】鰆 百合根ピュレ、平目南蛮漬、大豆料理
【油物】豚バラセロリ、むかご、えりんぎ
【食事】ご飯、自家製の漬物
【デザート】りんご春巻(林檎芋 のし梅)、柿


ベーシックな和食に一工夫加えたような献立。
傑出した風味を求めると印象が低くなるかもだけど、
時間や空間とともに楽しむ会席って感じです。
お椀は程良い旨味と素材感が広がり、
まぐろ造りや揚物はテイスト感や風味が弱めでちょっとかな。
自家製の漬物は、目当ての方が多いのも納得の美味しさ。
ご飯も美味しく、漬物と良く合います。

食事の後は庭に出たり部屋を見たり終始リラックス。
大正時代の空間や設え、庭園など、大切に維持されていて、
それらすべてが[味わい]になっています。
そんな空気に包まれ時を過ごすという満足感は十分。

鋭い和食やかしこまった丁寧さを求める方には向かないと思うけど、
京都市中心街から遠い山科にあって、40余年も親しまれる料理処。
いろんな意味で貴重だと思うお店です。
大正建築の重層な趣に対して接客はアットホーム。
気さくな女将さんが優しく迎えてくれます。

====================

【2014.4月/昼訪問】(4/20の投稿)

「大正浪漫と和の趣、親しみのある隠れた料理処」

滋賀と京都の合間。京都の東の玄関口として知られる山科の北部。
大文字山の麓には毘沙門堂、瑞光院、琵琶湖疎水などの名所が点在します。

各線「山科駅」から徒歩5分程。
玄関に入り声をかけると、
笑顔の女将さんが「よう来てくれはったな♪」と気さくな出迎え。
ちょっと田舎へ帰郷したような親近感です。

「家族のようにくつろいで下さい」との言葉があり
靴を脱いで上がると、和と洋が織り成す不思議な安らぎ感。

立派な邸宅だけど女将さんの気さくな人柄もあり、
和やかでアットホーム。肩肘張らずにリラックスできます。

案内いただいたのは庭園を望む奥の茶室。
まずはキリン瓶ビール(648円)。
メニューは月替わりの会席料理です。

■□昼の会席料理 卯月【5400円(税サ込)】

【先付】桜豆腐、一寸豆、花弁百合根、蕨、加減出汁
【椀物】清汁仕立て、蟹どんぶり真丈、筍、桜麩、菜花、木の芽
【造り】お薦め三種盛り、あしらい一式
【焼物】鱒幽庵焼き、レモンみぞれ、ほたるいか、南蛮漬、葉地神
【油物】甘鯛桜葉包み揚げ、筍野菜2種 (こごみ、いんげん、茄子)
【食事】御飯と自家製漬物
【デザート】オレンジムース、オレンジシャーベット、紅茶ジュレ、ミント


清汁仕立ての吸物は、四角い蟹真丈の旨味、筍や菜花の風味がふんわり。
甘鯛桜葉包揚げは、甘鯛の旨味と芋や桜葉の風味が重なり優しい風味。
こごみや茄子、モロッコいんげんも程良い揚がり具合。
ガス炊きの御飯と自家製漬物は多くの方に人気なんだそう。
最後のデザートは、紅茶ジュレとオレンジムースのバランス良好です。

食後には庭に出ることができて、石塔、燈籠、別棟などが巧みな配置。
旧暦の4月だけ雛人形が飾られる広間も見せていただきました。
江戸後期、明治、大正、昭和初期の人形だそうで情感たっぷり。
広間に貼られたガラス戸は、表面が波打ってて景色が揺らいで見えます。
大正時代のガラスでしょうか。不思議な感覚です。

■□雰囲気・サービス

邸内ではベテラン女将さん他、給仕の女性が対応。
親しみやすい普段着感覚のサービスです。
毎月の献立は毎月サイトに掲載。
高級割烹や料亭みたいに食材や料理の説明はないけど、
聞けはいろいろ教えてくれます。

▼女将さんの話しでは何十年もの間、告知や宣伝をせずに営業。
祇園や先斗町の喧噪から離れひそやかに宴を持ちたい
各界の方の隠れ処として親しまれてきたそう。

本来なら常連さんのための隠れ家って感じだけど、
今では一見客も歓迎とのことなので、
女将さんに聞いてみた上で登録投稿しました。

居心地良く料金も良心的です。
※昼5400円〜、夜7560円〜12960円(税サ込)。
※茶事の場合、茶道具貸し出し、席料含めて昼12960円〜。
駐車場も4台分あるそうです。

  • 外観
  • 玄関で靴を脱いで
  • 広間にて会食

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5位

レストラン クララ (茅野 / フレンチ、カフェ)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.2
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 ¥2,000~¥2,999

2016/10訪問 2016/11/26

長野蓼科|欧州ロマンあふれる空間で本格フレンチ。お昼のキッシュも一線級

【2016.10月昼 再訪】
秋色が射し舞うような自然美と高いソラの下
車山高原から蓼科高原のホテルハイジ内レストランクララへ。
以前ディナーコースをいただき感動したフレンチです。

スイス・シャレー様式のホテルは旧宮家・東伏見家の元別荘で
今のオーナーも東伏見宮家の東伏見さん。
自らスイスやアルプスへ何度も訪れながら実現されたという
本格指向の山岳ロマンやハイジの世界観で知られています。

正面から入ると、左に暖炉を備えたロビーがあり
その奥に広がるのがレストランクララのスペース。
窓から自然光が射し込む午後、夜ほどでなくても
赤いクロスとランプシェードが目を引き
メルヘンな雰囲気が心地よく伝わってきます。

ランチのコースは予約制。
飛び込み訪問だったのでカフェメニューより

■□キッシュロレーヌ 1300円
一口でダイレクトに響く風味豊かなロレーヌ風キッシュ。
中にキノコとベーコンが仕込まれ上にチーズ。
いただく前の想定を軽く上回る味わい。
一線級の美味しさに思わず頬が緩みます。

■□ホットサンドとコーヒーセットで1260円
ベシャメルソースと燻製ソーセージ入りのホットサンド。
キッシュほどではなくても十分な満足感☆

■□サービスに関して
女性は愛想よく親切で好印象だったけど
スーツ姿の男性は淡々としてホテルとは感じにくい対応。
それでも、他のゲストのテーブルで
会話されてたシェフがとっても感じのよい方で
再びディナーへという気持ちが高まりました。

シェードから零れる光が紡ぐ
ディナータイムのような雰囲気は感じなかったものの
クラシカルなホテルのレストランクララ。
いつかまたシェフのコース料理をいただきたいな。
そんな思いが深まったランチのひとときでした。

ちなみにこちら同様、東伏見宮家ゆかりの場所として
京都では別邸から現在料理旅館の「吉田山荘
東伏見門主の「青蓮院門跡」が知られています。

-----------------------------

【2014.10月 夜訪問】(投稿2014/11/12)

秋の蓼科高原へ来てビュースポット巡り。
どこも別天地ような情景が広がっています。

そんな蓼科高原の高台に建つのが「ハイジとクララ」。
スイス・シャレー建築のクラシックなホテルとフレンチです。

旧宮家の東伏見家の元別荘で現オーナーも東伏見さん。
スイスやアルプスへ何度も訪れながら実現されたという
本格指向の山岳ロマンやハイジの趣で知られています。

正面玄関から左には、暖炉を備えたロビーがあり
今のモダンデザインとは対称的な極オーセンティックな趣。
少し古い年季が入っていて、それがいい雰囲気。

クララ店内に入ると、抑えられた照明
アンティークとメルヘンが交差する趣たっぷりの空間。

正装の男性、チロル風衣裳の女性が迎えくれて
丁寧で細やかな案内。
高級に飾られた気取った対応ではなく
温かみのあるゲスト目線のサービスがいい感じです。

まずはワイン。コートデュローヌ2012の白から赤へ
パンは自家製ライ麦ぱんと横浜の「ポンパドウル」製とのこと。

■□自家製スモークサーモンのテリーヌ、
  サーモンムースのサーモン巻、ういきょうのババロア

■□フォアグラのフイユテ 根セロリのピューレと栗
■□仔牛フィレ肉のフォワイエと仔羊ロース肉のグリエ
  ジャガイモと共に
■□2種のチョコムース、洋梨のシャーベット 
■□コーヒー


手の込んだ料理はどれも素晴らしく、オークラの食器に映える彩り。
食材とソースが織り成すテイスト感が際立っています。

こだわりはクリームやバターをほぼ使わない調理だそうで、
はっきりとしたコクと力強い旨味は、
多彩な素材から引いたフォン(ダシ)がベースとのこと。

中でもフォアグラと肉料理の満足度は最大級。
パイ生地に挟まれた、濃厚なフォアグラと栗の絶妙なバランス。
仔牛フィレ肉、仔羊の香草グリルもクセがなく秀逸です。

■□途中、オーナーの東伏見さんから挨拶があり
さりげないホスピタリティに包まれました。

スイスの調度品も多いという趣深い空間、料理、対応
すべて満足って思える素晴らしいレストランクララ。
モダンデザインのレストランもいいけど
欧州ロマンに包まれる風情は格別。
親しみやすいカジュアル感も魅力だと思います。

  • ホテルハイジ。蓼科高原の高台(2016.10月)
  • レストランクララ(ホテルハイジ内)
  • キッシュロレーヌ1300円。めちゃ美味しい(2016.10月)

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6位

cenci (神宮丸太町、東山、三条京阪 / イタリアン、イノベーティブ)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2014/12訪問 2015/01/23

京都岡崎|趣のある空間広がるイタリアンの新星。

【2014.12月/夜】

平安神宮の北西。丸太町通りから南へ数メートルに
意匠を凝らした空間広がる新星リストランテが12月5日オープン。

言わずと知れた人気店「イルギオットーネ 京都本店」で
長年料理長をされていた坂本シェフのお店です。

かなり以前から各方面で話題の中、夜に伺いました。

お祝いの花が飾られた店前は華やかな雰囲気。
店内に入ると、信楽の工房で一から焼かれたという
レンガ造りのアーチ型アプローチが趣たっぷり。

最初に小さなカウンター。
階下に広がるメインスペースは天井が高く、
木の温もり、欧風レトロな趣あふれるゆったり空間。
古色に満ちたナチュラルな空気に包まれます☆

夜のコースは10000円(税サ別)。
最初にグリッシーニ。パンは自家製フォカッチャほか数種類。
ワイン共に。

■□ペルシュウ(岐阜産)、自家製モッツァレラチーズ、さつま芋のシート
■□昆〆のふぐと聖護院かぶら、かぶら蒸し、塩ゆず
■□信楽産ほうれん草、雲子(鱈の白子)、黒トリュフかけ
■□北海道氷室じゃがいものニョッキ、丹波猪のソーセージ、そら豆
■□黒ぶり大根(富山の黒ニンニク使用)、マジヤクリ
■□メイン:九条ネギ、ビュルゴー鴨、テンペ(インドネシアの発酵大豆)
■□パスタ:雲丹・海苔・山葵 (数種よりセレクト。リゾットも)
■□カンリーノ(シチリア伝統のお菓子)
■□グラニースミス(青りんごシャーベット)
■□ショコラ(ジェラート、愛媛みかん、カカオショコラ、メレンゲ)
■□ティー(数種のメニューより)

全体にイタリアンの枠をこえたオリジナル料理って感じで、
品数多く、多彩なバリエーションが楽しめる構成。
各お皿ごとに、料理人さんの手間ひまと技を感じながら
上質な素材を引き立てた風味豊かな料理がほとんど。
中でもフグと聖護院かぶら、ほうれん草と雲子、ビュルゴー鴨は印象的。
素材感がダイレクトに広がり、旨味とテイスト感が際立っています。

途中、cenciの名が入った「龍泉刃物」(伝統の越前打)のナイフがセットされ
細部にわたり物や素材にこだわっている様子。
サービスの方も感じが良く、料理の説明も丁寧です。

■□古い民家を改装したという店舗は
プロの方はじめ、お店の皆さん総出で造られたとのこと。
レンガ1個から焼き上げるという正にこだわりのお店。
モダンデザインのレストランとは一線を画する心地良さです。

チェンチとは古い、素材etcの意味があるそうで、
そんな素材感あふれる料理と古色豊かな空間が絶妙でした。
きっと誰もが心満たされるリストランテだと思います。

お昼はコース5000円(税サ別)とのことです。

  • ファザード。スタッフさん自ら焼かれたというレンガ造り
  • エントランス。左へ入ると煉瓦造りのアーチ型アプローチ
  • 高い天井のゆったり空間。右下にもフロアがある2段フロアです

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7位

今原町家 (丸太町(京都市営) / 日本料理、豆腐料理)

3回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.4
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 4.1
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥2,000~¥2,999 ¥1,000~¥1,999

2019/03訪問 2019/03/09

京都|西陣の京町家。金曜ランチは'19.3月15・22・29日で終了 今後は鍋コースのみ

【2016.7月夜 再訪問】
京都市バス「堀川下長者町」から徒歩1分。
店主さんの自宅であり組み紐職人だった祖母さんから受け継ぎ
大切に維持されてきたのが築90年近い「今原町家」
車が往来が激しい大幹線・堀川通から1本入るだけで
ホッと寛げるアットホームな京町家の世界へと導いてくれます。

京町家の魅力を知ってほしいとの思いから
普段は金曜限定ランチ、週末の予約限定料理のみ営業されながら
この7月、金曜夜限定で「ちょい呑み処」をスタートという新情報☆

その「ちょい呑み処」とは京町家の空間を楽しみながら
一人でもグループでも和気あいあいと語らい日本酒を呑み比べるという趣向。
お代はチケット制で3枚1000円(税込)、5枚1500円(税込)。
飲めない方にはコーヒーやウーロン茶もあり
一枚でお猪口1杯の日本酒、料理にも使えるというシステムです。

夏の空気をまとった西陣の夕刻、暖簾からアプローチを進み伺うと
店主の柴田さんと女性が温かく迎えてくれました。

お猪口でいただいた日本酒、合わせた一品は
■□緑川 緑 雪洞貯蔵酒 純米吟醸(新潟)
■□十一州(北海道) 番外品 限定2000本 
  純米大吟醸 無濾過生原酒(酒米:吟風)
■□八海山(新潟) 発泡にごり酒 スパークリング
■□三笑楽 蔵出しにごり 生(富山五箇山)

■□入山さんのお豆腐(冷や奴) ■□麩の田楽
■□おあげの網焼き ■□焼きおにぎり 他。

選りすぐられた日本酒は限定品や希少酒が多く
雪洞貯蔵マジックとも評される緑川『緑』のフレッシュ感はワインの如く
三笑楽 蔵出しにごり、八海山スパークリングも趣向に富んだ味わい。
アテは江戸創業「入山豆腐店」や「麩嘉」など
今原町家のある上京の食材や調味料を使った素朴な一品です。

夜へと移り行く中庭、紺碧へと深まるソラの色を眺めながら
店主の柴田さんは、気さくに話される方で
注文以外にも貴重なお酒をふるまって下さり
団欒のような時間がゆっくりと流れていきます。

店主の男性と女性だけで回されてるので来客が多いと大変そうだけど
金曜ランチ、週末の予約限定料理に、金曜夜のちょい呑みが加わり
京都の知り合い宅にお邪魔してるような楽しいひとときを。

伝統的な京町家とそこに住む人の温もりを感じたい方。
気軽に立ち寄れて、心地よく安らげる「今原町家」へぜひ☆
店内はもちろん禁煙。観光で上洛される京都好きな方にもお勧めです。

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「京都西陣|築90年近い京町家の自宅で金曜昼のみ営業。週末は予約のみ」
【2014年8月昼 再訪問】(8/24投稿)

京都市バス「堀川下長者町」から徒歩1分。
京町家を今に伝えたいとの思いから金曜お昼のみ営業。
そんな築90年近い表屋造りの「今原町家」に伺いました。

前回同様、ゆるやかな時間が流れ、
よくあるデザイン系町家では得られない心地良さ。
町家の空気感、家主お二方の温かい出迎えに心和みます。
酷暑の京都、クーラーもきいて涼しいです☆

**器楽膳・味わい 1500円(税込)を注文**
■□あわ麩の白味噌煮
■□天橋立サーディンと万願寺とうがらしオーブン焼き
■□豚しゃぶの五目薬味添え あっさり胡麻だれ
■□絹ごし豆腐の冷奴|おあげの九条ネギ味噌焼き
■□ご飯|お漬物|レモンスープそうめん
■□生麩田楽|コーヒー|デザート

前回いただいた器楽膳(1000円)より
江戸創業「入山豆腐店」の豆腐が多くて、
同じく江戸創業「麩嘉」の生麩を使った田楽、珈琲がプラス。
上京の食材をたっぷり使った
京都おうちの味に一工夫加えた優しいテイストを楽しめます。

そして、今回もいろんな話しを聞かせてくれたり
町家や中庭を見せていただき、疲れもリフレッシュ☆

▼△最近ではフランスの方が大変気に入り
短い京都滞在中に何度か来られたり、地方から来られる方もおられるそう。

京町家の郷愁とアットホームで温かいおもてなし。
より多くの方に親しまれてほしい希少な一軒です。
週末は京楽御膳(4320円)のみで予約営業されてます。

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【2014年6月 初回訪問】(6/29の投稿

京都市バス「堀川下長者町」から徒歩1分。
築90年近い表屋造りの京町家が、ほぼ当時のまま残されています。

町家保存に尽力される店主さんの自宅であり、
組み紐職人だった祖母さんから受け継ぎ
手入れしながら維持されてきたのが「今原町家」なんだそう。

京町家が減少する中、町家の魅力を味わってほしいとの思いから
金曜お昼のみ、食事処として限定的に営業。
2名より京楽御膳(4320円)を予約すれば金土日祝も営業されるとのこと。

今回お昼に伺いました。
石畳を進み呼び鈴を鳴らすと、お店の方が笑顔でお出迎え。
すぐに優しい方だとわかる対応にほっと一安心です。

靴を脱いで上がると、古時計の振り子の音、古い柱や畳など
長年磨かれた風情と温もりがたっぷり。
のどかで昔へ来たような心地良い空気に包まれ、
水琴窟や燈籠を配した坪庭がキレイに見えます。

最初にランチの説明があり1000円の御膳を注文。
1500円の御膳は豆腐と一品が追加されドリンク&デザート付。

<<< 器楽膳【1000円(税込)】>>>
■□あわ麩の白味噌煮
■□賀茂ナスと万願寺トウガラシの冷製
■□鶏肉と野菜の和風マリネ 新しょうが風味
■□絹ごし豆腐の冷奴|おあげの九条味噌焼き
■□御飯|お漬物|紅麹味噌汁
■□ひとくちデザート


二段六角の朱器に入った京食材の数々
どの料理も京都家庭の味に一工夫加えた美味しさです。
江戸創業「入山豆腐店」のおくどさんで炊いて作る豆腐やおあげ、
麩嘉」の生麩、「本田味噌店」の味噌、「山中油店」の手絞り油、
周山地域のお米など、お店の方が慣れ親しんだ上京の食材がたっぷり。
これで1000円は本当お値打ち☆

配膳は女性と男性の二人でされてて
料理の説明は丁寧だし、気のきいた言葉までかけてくれます。

さらにプラスαの魅力は町家の案内と説明。
お客さんが多くなければ、できるだけ案内されてるとのこと。
2階へ上がり、クラシックな洋間、組み紐の道具、木彫りの装飾
柱の由来や古いガラスなど、親切な案内に終始リラックス。

▼△女性家主さんのお話しではメディアで紹介されることもあるけど
今は知る人ぞ知るって感じなんだそう。

京都から町家がなくならないようにとの願いから
自宅を開放して営業される今原町家の食事処。
親しみやすいおもてなしと優しい温もりに包まれる希少な一軒です。

  • まだ明るい時間帯【2016.7月】
  • 緑川 緑 雪洞貯蔵酒(新潟)。入山さんの豆腐。金曜夜ちょい呑み処【2016.7月】
  • 三笑楽 蔵出しにごり生(富山五箇山)。金曜夜ちょい呑み処【2016.7月】

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8位

蓬莱堂茶舗 (京都河原町、祇園四条、烏丸 / 売店)

4回

  • 夜の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2020/08訪問 2020/09/26

京都|江戸から現代へ 玄米茶発祥の老舗が令和2年春に新装

200年以上の時を重ねられた趣ある佇まい。
現代的な店舗が多い「寺町京極商店街」で
今も盛業する江戸後期創業の老舗が
工期を終え令和2年3月4日に新装オープン。

補強的な意味合いが強いらしく
柱の新調やレイアウトは変化したものの
古色を帯びた調度や茶壺などはそのままに
歴史ある茶舗だけに
過去にも何度かの改修を経ての今回。
以前の雰囲気を継承した空間が広がります。

特色は店主の男性による産地や
農園別の茶葉を合組(ブレンド)する味造り。
こちら発祥の玄米茶は蓬莱茶の名で
煎茶 玉露 抹茶 番茶 雁金のバリエーション。
ここならではの茶味を表現されています。

今回買って帰ったのは
【蓬莱園(100g税込850円)】。
8種類 販売される煎茶のなかでは
お手頃価格なので甘みは感じにくいけど
渋みがほどよく食事と一緒に好適な味わい。

店主ご夫妻は上品で穏和なかたで
質問すれば色々と話してくれる丁寧な対応。
英語も堪能で観光客が多い
「寺町京極商店街」の好立地にあるため
欧米の方々が多いのも特徴の一つです。

京都の茶舗では「一保堂」や「柳桜園」と同じく
有名料亭や寺院でも愛用され
一般的にも親しまれる「蓬莱堂茶舗」。
画像の湯のみは以前こちらで購入したもので
普段使いの茶器や茶道具も販売されています。

多くの人が行き交う「寺町京極商店街」にあり
令和2年春の新装で より買い物しやすい空間へ。
近年注目されるシングルオリジンも楽しいけど
産地や農園を見極め合組(ブレンド)する
伝統的な日本茶の滋味をぜひ。
アクセスは阪急河原町駅から徒歩数分です。
【2014.〜10】
京都でも人が多い寺町京極商店街のアーケード内に立地。
1803年創業(江戸)の宇治茶専門店です。

店内にイートインはなく、
古来からの宇治茶(京都産緑茶の総称)と茶道具ほかを販売。
種類は、煎茶、玉露、番茶、雁金、抹茶など。
古色を帯びた設えもあり、江戸時代のような趣に包まれます。

トピックは「玄米茶発祥のお店」という事。
そして、店主さんや奥さんは上品で温和、
聞くと、いろいろ話してくれる親切な方です。

玄米茶については、大正末期の店主さんが懐石の湯斗をヒントに、
お湯におこげを投入してみたというのがきっかけなんだそう。

海外でも有名みたいで、
いつも欧米の方が多く、店主さんは英語でも対応。
宇治茶へのこだわりなど、聞いてるだけで
品質の高さやお茶の深さを感じます。

■□玄米入り「蓬莱茶」 上200g1050円(税込)

玄米茶発祥のお店らしく「蓬莱茶」の名で販売。
持ち帰り、淹れてみるとフレイバー上品で美味しい。
旨味と香味のバランス好く、まろやか。
「抹茶」もコク深く「雪舟寺」(東福寺の塔頭)でも供される逸品。

■□雰囲気は
江戸時代からの歴史を感じる佇まい。
清水焼の器やオリジナルの茶具なども充実しています。

▼普段使いの京都人から有名料亭や寺院でも愛用。
一保堂」や「柳桜園」はじめとする有名店同様、
京都の歴史に磨かれた宇治茶専門店。

現代のお店が多い寺町商店街で、古くから店を構え、
今も盛業してるのは美味しいからだと思います。
京都らしいお土産としてもイイ感じです。

  • 外観 令和2年3月4日新装
  • 茶壺や調度は変わらず
  • 店内のワンシーン

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9位

縞枯山荘 (茅野市その他 / 旅館・民宿)

1回

  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 -
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2014/11訪問 2015/02/16

長野蓼科|建物も人もあったかい山荘。優しく迎えてくれます。

【2014.10/昼】
アルプスの遠景、森から零れる色彩を求めて、
秋の蓼科高原へ来ました。

東山魁夷画伯で知られる奥蓼科「御射鹿池(みしゃかいけ)」、
天空の「高見石(2300m)」はじめ、どこも絵本のような美しさ。

こちらは縞枯れ現象で知られる縞枯山に佇む小さな山荘(山小屋)。
「高見石」からも縦走で来れるけど、
北八ヶ岳ロープウェイ(旧ピラタス)の山頂駅からだと徒歩20分程。

好アクセスで、宿泊はじめ喫茶だけでもOK。
標高2400mの空気が気軽に楽しめます。

山小屋というと、ザクっとした飾らないイメージがある中
こちらは、女性による笑顔の出迎えなど、
ウェルカムな空気に包まれる優しい雰囲気。

使用電力は風力と太陽光発電だそうで、
山小屋らしい薪ストーブやランプ、
堀りごたつのある空間は温かい趣があります。

テラス席は登山の皆さんが多く、私はこたつ席へ。
切り盛りする女性は物腰やわらかく、
炭を入れてくれたり、言葉をかけてくれたり、
とても親切です。

メニューは珈琲、紅茶、栗ぜんざい、山菜うどん他
ビールや地酒もラインナップ。

すべて先払いシステムなのでキャッシュオンで、
■□コーヒー 400円(税込)を

天然の掘りごたつで飲むコーヒー。カップの絵もいい感じ。
小屋の方とも話せて、心地良い時間が流れます。

▼入口には30周年贈答レリーフが見られ、
縞枯山荘オリジナルグッズも販売。
ここまで来てホント良かった。そう思える温かい山荘です。

  • 北八ヶ岳ロープウェイで一気に2240mの天空へ。
  • 見えてきました。
  • 標高2400m

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10位

季節料理 みのり (墨染、JR藤森、藤森 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2014/12訪問 2015/03/19

京都藤森|本物感漂う町家で本格京料理。知る人ぞ知るって感じのお店です。

【2014.12月/夜】

京阪「墨染駅」と「藤森駅」の中間位。
本町通り沿い、藤森神社近くに隠れるように佇んでいます。
一見普通の古民家、ほとんど情報がなく
知る人ぞ知るって感じの季節料理のお店です。

ある店の方にいいよって聞いて訪問。
暖簾をくぐると、予約なしでも感じ良く迎えてくれて、
靴を脱いで、掘りごたつ式のカウンター席へ。
店内は昭和初期の町家を改装したという本物感漂う空間。
高い天井、町家の温もりに包まれ、めちゃ落ち着きます。

店主さんは京都東山の超有名料亭出身とのこと。
若い女性料理人さんは修行中だそうで、
笑顔や気配りのある接客が好印象です☆

メニューは会席コース(要予約)をはじめ、
吟味された季節の一品料理が気軽に楽しめる様子。
焼物、煮物、揚物、ご飯物、すし、旬の一品など種類豊富。
最初にお通し、一品とエビスビール生(500円)からスタートします。

■□あんこう肝(お通し)
■□ポテトサラダ 700円 
■□キス天ぷら 1000円 

食材は日々市場から厳選して仕入れているそうで、
熟練の技を感じる料理がほとんど。
キス天ぷらのふっくら食感で白身の美味しさが十分。
トマトやキュウリが瑞々しいポテサラもしっかりとした風味。

■□ぐじ焼き 2000円
■□くも子焼 1500円
■□出し巻き 500円
■□自家製千枚漬け 500円 (※値段はすべて税別)

ぐじは焼き加減と塩梅良く、ほっくり感と上質な風味が良好。
そして食後のアラをお吸物に。いい出汁がきいて美味しいです。
出し巻きは普通かな。くも子焼だけはあれって思ったけど、
今日いただいた全体の満足感は十分。
器もキレイで、自家製の千枚漬けも味わい深いです。

■□店内の雰囲気は
かしこまった空気はなく穏やかな心地良さ。
掘りごたつカウンターの他、テーブル1卓、離れの個室、
2階には宴会スペースも。
料理の説明はないけど聞けば親切に教えてくれます。

▼店主さんは老舗料亭「菊乃井」で腕を磨かれた後
長年経験を積まれたベテランの料理人とのこと。
このお店は、ほぼ宣伝なしで営業されてるそうで、
知ってる人は知ってるって感じでしょうか。

アラカルトで気軽に楽しめる割烹として、
会席料理のお店として、値段的にも良心的。
観光エリアから遠いローカルにありながら
京都らしさを感じる希少なお店だと思います。

イチ推しの会席コース(5000円or8000円)は予約が必要とのこと。
敷居を感じることなく居心地の良い古民家の料理処。
年末になって、いいお店に行けて良かったって感じです。

  • 京町屋のゆったり空間。趣たっぷり<2014.12>
  • あんこう肝(お通し)。<2014.12>
  • きす天ぷら(1000円+税)。サクっとふんわい<2014.12>

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