4回
2024/01 訪問
「グリルグランド」昭和レトロな雰囲気と洗練された料理の数々に魅力されて
東京は魅力的な洋食店が多く、その選択には迷うばかりである。現在、東京の洋食店の中で最も行きたい場所を問われれば、私の答えは「グリルグランド」であり、気になるメニューは「特製オムライス」と「牛ヒレカツ」である。
仲見世通りの喧騒を避け、馬道通りを進むと、観音裏エリアに位置するこの店にたどり着く。開店前からの行列は、その人気を物語っている。おひとり様だと混雑時には相席となる可能性があるが、これは些細なことに過ぎない。
料理は「特製オムライスSET(サラダ・スープ付き)」と「牛ヒレカツ(単品)」を注文した。サラダとスープは平均的な品質であるものの、セットメニューとしては満足のいくものだった。
牛ヒレカツは、その柔らかいヒレ肉が印象的である。塩、マスタード、とんかつソースの3種の調味料で味変ができる点も秀逸である。個人的には塩との組み合わせが最も好ましかった。
「特製オムライス」は、これまで食べた中で最高レベルのふわとろオムライスだ。半熟の玉子とチキンライスの組み合わせは他の追随を許さないレベルである。特にデミグラスソースの味わいは、ビターさとコクが絶妙に調和しており、その芳醇な香りが至福の時間を演出している。
店内は昭和レトロな雰囲気を保ちつつ、懐かしさと洗練された料理が共存している。今回の訪問で、グリルグランドへの愛着がより深まった。次に東京を訪れる機会があれば、間違いなく再訪するだろう。
2024/01/26 更新
2024/01 訪問
浅草で3代続く老舗の「グリルグランド」で、心温まる洋食を
待望の再訪を果たした。昨年11月の初めての訪問以来、『ベスコングルメ』での放映や、ビブグルマン獲得など、その評価は高まるばかり。年末に予約を入れ、心躍らせての訪問である。
店内は落ち着いた雰囲気で、昭和の時代を感じさせる。テーブルクロスが赤色で、前回訪問時の緑色とは異なっていた。新年を祝う演出は、とても良いと思った。
メニューは、ハンバーグ、オムライス、ビーフシチューといった日本人にとって懐かしくもあり、馴染みある品々から、シャトーブリアンのような高級ステーキまで幅広い。多くの人が単品で洋食を注文すると思うが、私はアラカルトメニューから選んで独自のコースを組み立てるのが好きだ。今宵も、その楽しみを存分に味わうことができた。
特に印象的だったのは、ビーフシチューとオムライスである。2週間かけて作られるデミグラスソースは、そのビターな味わいがクセになること間違いなし。旨味と苦味が絶妙に絡み合うこのソースは、食べても食べても飽きがこない。ホロホロ食感の牛肉も素晴らしい。そして、オムライスは昔ながらの王道スタイルで、ケチャップ、バター、卵の風味がチキンライスと絶妙に調和している。また、接客も大らかでアットホーム、居心地の良さは格別だ。
1941年創業のこの店は、3代にわたって受け継がれてきた伝統の洋食の味を今も守り続けている。
2024/02/18 更新
2023/11 訪問
浅草で3代続く老舗「グリルグランド」で心温まる洋食を堪能
資生堂パーラーでのランチの後、銀座を散策し、浅草へと向かった。目指すは創業80年を誇る「グリルグランド」。一ヶ月前に予約して待ち望んだ訪問である。期待を胸に店内に足を踏み入れる。昭和レトロな雰囲気が漂う内装に心を落ち着け、早速、料理を堪能することにした。
提供された前菜の「和牛のタタキ」は、フィレ肉の旨みが際立ち、非常に上品な味わいであった。醬油を少し加えることで、その美味しさはより一層引き立つ。続く人気メニュー「カニクリームコロッケ」に至っては、自家製ラードで揚げられたためか、他の店とは一線を画す芳醇な風味を持つ特徴的なコロッケであった。
メインのビーフシチューは言うまでもなく絶品であった。特にデミグラスソースは、2週間をかけて作り上げられるその味わいが独特のビターさを持ち、クセになる。これまで多くの洋食の名店でデミグラスソースを味わってきたが、ここでのものは私的にはナンバーワンのクオリティを誇る。旨みと苦味が調和したデミグラスと、7時間煮込まれたビーフの組み合わせは、非常に美味であった。
〆のオムライスも、昔ながらのスタイルを守りつつ、高いクオリティを持つ王道の味わいであった。バターと卵で風味付けられたチキンライスは、ちょうど良いバランスが取れていた。
長男さんの気さくで、温かなもてなしは、食事の満足度を一層高めてくれた。時代の変化と共に、多くのものが変わっていく中でも「グリルグランド」は、今後も変わらぬ価値を提供し続けてくれることだろう。
2023/12/16 更新
旅行初日のディナーは、浅草の観音裏エリアに位置する「グリルグランド」にて。1ヶ月前に予約をしていたため、スムーズに訪問することができた。
この地域はかつて花街として栄えた歴史があり、仲見世通りから少し離れると静寂が広がり、昭和の雰囲気を色濃く残す外観が迎えてくれる。店内は下町の洋食屋特有の温かさがあり、ゆったりと食事を楽しむことができる。
今宵の注文は以下の通り。
- ミックスサラダ(ハーフ)
- ミニ甲イカのガーリックソテー
オードブルとして最適な一品。
- シャトーブリアン ステーキ(200g)
洋食界の王様であり、熱した鉄板に特製ソースを目の前でかける演出が魅力的。紙エプロンも提供されるため、はねる心配はない。火入れの加減はさすがの一言。肉質は非常に柔らかく、ソースはサラッとしていてあっさりとした味わいが楽しめる。
- ビーフシチュー
デミグラスソースのビターな味わいが特徴で、牛肉はトロトロ、付け合わせの野菜もクオリティが高い。
- ナポリタン
細めの麺にケチャップベースの味付け、デミグラスソースが加えられた味わいが、家庭では再現困難なプロの技。
- オムライス
「King of オムライス」。ビジュアルも味も完璧。玉子の半熟加減、バターの風味、チキンライスの調和が絶妙。
昭和レトロな雰囲気を保ちつつ、料理は時代の変化に合わせてアップデートされており、誰もが慣れ親しんだ洋食の数々が訪れる人々の心を温める。下町ならではの大らかな接客も居心地の良さを演出し、創業から80年経過した今も、訪れる人々に喜びと満足を提供し続けている。