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夜の点数:-
2017/08 訪問
肉を焼くということ
見事に滑らかに均一に焼き上げられた肉が流行になって久しい。タンパク質の変性、離水温度が意識されだしたのは、真空パック調理が出てきたころからか。chef. Alain Passardや日本では北島シェフ等が、積極的に「低温で長時間焼く」ということを発信し、世界中に低温長時間加熱が広まったと認識している。なるほど、美しく均一なピンク色に焼き上げられた肉は、美味いものである。あまり語られないが、ちょっとした知恵があれば技術が無くとも上手に焼けるのもポイントで、私も随分美味しく肉が焼けるようになった。しかし、そうなると、肉の別の美味しさも楽しみたくなる。つまり、しっかりと焼き込まれたメイラードのうまさと香り、白くなるまで焼けた層が薄くあって、微かなグラデーションをもったロゼの層、中心部はギリギリうま味が活性化する温度-冷たくはないがピンクでもない-そういう肉を食べたくなる。ところが、これがなかなか難しい。一件粗雑に焼けば良いようで、粗雑にやると絶対に上手く行かない。この店で、土佐のあか牛を焼いてもらうとする。大ぶりにカットされた野菜類が各種、茹でるなり焼くなり生であったりされて皿に敷かれる(この野菜類もまた非常に美味である)。分厚くカットされた肉がその上に並べられるわけであるが、歯ごたえを楽しむためには、当然薄切りなどにはされていない。全体に濃い焼き色がつき、所々、黒い焦げ目まで付けられている。大雑把にはロゼと言ってよいが、厚みの中にグラデーションが見え、また、所により火入れにバラツキがある。まさに、上で述べた焼き方ではないか! かみ応えのある「あか牛」のそれも腕周りを使うことが多いので、多めの量と相まって、肉をかみしめる喜びは最大に達する。「いやー普通にやっているだけです。特別なことは何もできません。」とシェフはおっしゃる。それは、おそらく本当のことなのだろう。普通のことをキッチリとこなすことが如何に難しいことか。シェフの見た目は豪快だし、盛り付けも、黒い焦げも豪快なイメージを与えるが、それは、とても細かい心遣いとセンスに裏付けられているのである。牛肉以外なら、一件無造作に鍋に放り込まれて焼かれるはちきん鶏-私ならあんなに高温になった鍋に胸肉を入れる勇気は無い、定番の犬鳴豚、季節ならエゾジカなどが焼き物で登場する。もちろん、焼き以外も素晴らしいので、煮込みなどが仕込まれていたら、是非お試しいただきたい。まだ書き切れない。魚は、高級割烹でお目にかかるのと同じグレードのものが惜しげも無く使われる。パスタにも抜かりがあるはずが無い。全ての皿について、量が多い目なので、一人で行くとなかなか大変なことになる。しかも、ワインがとても安いので、ついつい飲み過ぎる。結果として、現代においては背徳感に通じる満腹感を得て、それもまた楽しみなのである。一人だと、店の人に心配されるぐらい飲み食いしても、1万円は超えません。普通の量だとお二人で1万円前後のご予算だと思います。上に書いたことは、値段も加味して---のお話しではありません。絶対的なすばらしい価値のお話しです。
2017/08/13 更新
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見事に滑らかに均一に焼き上げられた肉が流行になって久しい。
タンパク質の変性、離水温度が意識されだしたのは、真空パック調理が出てきたころからか。
chef. Alain Passardや日本では北島シェフ等が、積極的に「低温で長時間焼く」ということを発信し、世界中に低温長時間加熱が広まったと認識している。
なるほど、美しく均一なピンク色に焼き上げられた肉は、美味いものである。あまり語られないが、ちょっとした知恵があれば技術が無くとも上手に焼けるのもポイントで、私も随分美味しく肉が焼けるようになった。
しかし、そうなると、肉の別の美味しさも楽しみたくなる。つまり、しっかりと焼き込まれたメイラードのうまさと香り、白くなるまで焼けた層が薄くあって、微かなグラデーションをもったロゼの層、中心部はギリギリうま味が活性化する温度-冷たくはないがピンクでもない-そういう肉を食べたくなる。ところが、これがなかなか難しい。一件粗雑に焼けば良いようで、粗雑にやると絶対に上手く行かない。
この店で、土佐のあか牛を焼いてもらうとする。大ぶりにカットされた野菜類が各種、茹でるなり焼くなり生であったりされて皿に敷かれる(この野菜類もまた非常に美味である)。分厚くカットされた肉がその上に並べられるわけであるが、歯ごたえを楽しむためには、当然薄切りなどにはされていない。全体に濃い焼き色がつき、所々、黒い焦げ目まで付けられている。大雑把にはロゼと言ってよいが、厚みの中にグラデーションが見え、また、所により火入れにバラツキがある。まさに、上で述べた焼き方ではないか! かみ応えのある「あか牛」のそれも腕周りを使うことが多いので、多めの量と相まって、肉をかみしめる喜びは最大に達する。
「いやー普通にやっているだけです。特別なことは何もできません。」
とシェフはおっしゃる。それは、おそらく本当のことなのだろう。普通のことをキッチリとこなすことが如何に難しいことか。
シェフの見た目は豪快だし、盛り付けも、黒い焦げも豪快なイメージを与えるが、それは、とても細かい心遣いとセンスに裏付けられているのである。
牛肉以外なら、一件無造作に鍋に放り込まれて焼かれるはちきん鶏-私ならあんなに高温になった鍋に胸肉を入れる勇気は無い、定番の犬鳴豚、季節ならエゾジカなどが焼き物で登場する。
もちろん、焼き以外も素晴らしいので、煮込みなどが仕込まれていたら、是非お試しいただきたい。
まだ書き切れない。魚は、高級割烹でお目にかかるのと同じグレードのものが惜しげも無く使われる。パスタにも抜かりがあるはずが無い。
全ての皿について、量が多い目なので、一人で行くとなかなか大変なことになる。しかも、ワインがとても安いので、ついつい飲み過ぎる。結果として、現代においては背徳感に通じる満腹感を得て、それもまた楽しみなのである。
一人だと、店の人に心配されるぐらい飲み食いしても、1万円は超えません。普通の量だとお二人で1万円前後のご予算だと思います。上に書いたことは、値段も加味して---のお話しではありません。絶対的なすばらしい価値のお話しです。