『インド(デリー&ムンバイ)』Trimeresurusさんの日記

出張先・知らない町でのおひとりメシガイド

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Trimeresurus (男性・東京都) 認証済

日記詳細

 1年ほど前からはまっているインドカレーを生んだインドという国を体感したくなり、先月はデリー、今月はムンバイへ、1泊3日の週末弾丸旅行を敢行しました。
 インドは食べログ海外版の対象外となっていますが、将来対象に追加された時に備えて、こちらに写真と簡単なレビューを投稿しておきます。

 インドは評判通りのカオスそのもので、個人旅行だと常に緊張感を持って行動していないと厄介なことになりかねません。タイやベトナム、マレーシアを旅するのに比べると、かなり疲れます。
 現地で正味一日は勿体ないかとも思いましたが、中年オヤジがこういう緊張感を維持するのは1日が限界で、それ以上滞在するとお腹をこわすか、悪い人に騙されるか、とても無事には帰国できなかった気がします(たった1日でもデリーでは全く無事とまでは言えない小事に巻き込まれましたので...)。

 デリーとムンバイを比べると、ひっきりなしに怪しい客引きが寄ってくるデリーに対して、ムンバイでは街中を普通に歩行させてもらえるので(マリファナどう?とか声をかけられることはありますが)、かなり動きやすいです。
 また、どちらも空港から市内へのアクセスがいろいろ悩ましく(デリーはタクシーが全く信用できず地下鉄もニューデリー以降の路線が激混み、ムンバイは基本タクシーしかないですがどこまで信用できるかよくわからない)、そのあたりはよく調べた上で渡航することが必要です。
 レストランに関しては、デリーではお店に入ってもこちらから強く主張しないとほぼ無視されますが、ムンバイはちゃんと注文を取りに来てくれるのに驚きました。但し、どちらも注文してからの対応は、相当のんびりしていますが。

 では、食事をとったレストラン等について。

【デリー 1軒目】
 宿泊したザ・ロイヤルプラザ(古いホテルで客室の設備は結構厳しいですが、一応四つ星)で、朝食バイキングを利用しました。
 混雑していて席の確保に苦慮しましたが、なんとかプーリーとサンバル、ダールカレーを食することができました。
 カレーはまぁ、思った以上に普通です。

【デリー 2軒目】
 デリーのカレーの有名店「カリームホテル」です。インドでは「ホテル=レストラン」を意味することが多いようで(飯店=ホテルの中国の逆ですね)、ホテルのレストランというわけではなく、カレー中心のインド料理店です。
 オールドデリー(デリーの旧市街)を代表する観光スポット、ジャマー・マスジットの南側のディープな通りをさらに入った路地裏にあり、相当わかりにくい場所にあります。
 大人気でいつも混雑しているとのことなので、お昼の早めの時間(11時過ぎ)に訪問したところ、テーブルは半分くらいしか埋まっておらず、スムーズに席を確保することができました。ただ、その後、12時前には満席になったので、早めに訪問するのが良さそうです。
 客層は、現地駐在らしき日本人グループが1組いた他は、みんな地元風のインド人です。
 ハーフサイズを注文できるメニューが多いのが有難く、マトンコルマのハーフ(195ルピー)、チキンティッカのハーフ(270ルピー)、プレーンライスのハーフ(80ルピー)を注文。日本円で計約900円くらいです。
 ただ、注文しようとしても、店員さんはわかったけどちょっと待って、といった身振りをして去って行き、なかなかオーダーを取りに来てくれません。で、レジのあたりで駄弁ってるだけみたいなんだけど。
 マトンコルマは、コルマの名称そのままにヨーグルト味がかなり強いカレーで、日本で食べるインドカレーに比べると、やっぱりクセがある印象です。また、ライスが長粒米ではあるのですが、バスマティライスよりかなり太くてポヨンとした食感のお米です。これがイマイチということもあり、日本の人気店のカレーの方が美味いな、というのが率直なところ。
 チキンティッカはなかなか美味かったですが。
 食べ終わって店を出ると、ヤギを連れたお爺さんが目の前を歩いて行ったので、インドにいることを実感させられます。

【デリー 3軒目】
 コンノート・プレイス(イギリス植民地時代に発展したニューデリーの中心部)Gブロックの向かいにある「サラワナバワン」で、夕食をとりました。
 18時過ぎの訪問でかなり混んでいましたが、ちょうど空席ができたタイミングだったので、待たずに着席できました。
 お店の雰囲気は、日本のファミレスみたいな感じです。
 ここでも注文までが一苦労でしたが、マサラドーサ(145ルピー)とインディアンティー(60ルピー)を注文(合計で300円強)。インディアンティーはいつまでたっても出てこず、食後に何度かオーダーを繰り返してようやく出てきました。食後のドリンクは、最初に注文してもまずダメみたいです。
 マサラドーサは、サンバルとチャトニが3種類付きますが、これは日本で食べるマサラドーサとほとんど差がない印象。
 日本のドーサって、結構忠実に再現されているんだな、と感じました。

【ムンバイ 1軒目】
 デリーへの直行便は深夜着ですが、ムンバイは夕刻に到着するので、宿泊するタージマハルホテル(アジア有数の五つ星の有名ホテルですが、オフシーズンなので1泊2万円弱で泊まれました)にチェックインした後、ホテル裏手の「フード・イン」で夕食。21時過ぎの訪問です。
 近くには「レオポルド・カフェ」という超人気店があり、そちらは激混みで待ち行列ができている状況でしたが、こちらは待たずに入店できました。ただ、こちらもほぼ満席の状態で、外国人が多い「レオポルド・カフェ」とは異なり、ほとんどが地元民という印象です。家族連れ風が多く、ファミレスっぽい雰囲気。
 マトンマサラとプレーンライスを注文しましたが(デリーのお店と違って、ちゃんと注文を取りに来てくれるのにちょっと感動しました)、マトンマサラはかなりスパイシーです。他のお店も含め、ムンバイで食べたカレーは、食べている時以上に後から胃が熱くなり、胃にジョワっとくる感じでした。
 羊肉はたっぷり入っていますが小骨が多く残っており、神経質な日本人にはそこが結構気になります。魚の干物の骨みたいに食べちゃっていいものなのかな?
 ライスはデリーのカリームホテルと同様、ポヨンとした太めの長粒米で、これが北&西インドの標準的なお米なのでしょう。
 食後にチャイを飲みたかったのですがメニューになく(街角ではチャイの屋台をよく見かけるのですが、レストランのメニューには意外にありません)、ブラックティー=紅茶を注文しました。ブルックボンドのティーパックを入れたまま出てきましたが、インドではブルックボンドなどの札が付いたティーパックが高級と考えられているので、お店ではブルックボンドですよと見せつけるためにティーバックのまま出すことが多い、という噂は本当だったようです。

【ムンバイ 2軒目】
 タージマハルホテルの朝食バイキングです。
 ここはもう別世界で、他国の高級ホテルの朝食と変わりません。
 ドーサは注文してから焼いてもらえますが、付合せのカレーもココナツチャトニもとても美味。
 インド料理のメニューがあまり多くないのがやや残念ですが、さすがタージマハルホテルです。
 タージマハルホテルから見るインド門、インド門から見るタージマハルホテルはいずれも幻想的で、久しぶりに息を飲むような絶景を見た思いでした。

【ムンバイ 3軒目】
 こちらもタージマハルホテルの裏手にある、「カフェ・モンデガー」で昼食をとりました。
 お昼の12時頃でかなり混んでいましたが、テーブルの数が多いので、待たずに座れる状況でした。
 パブみたいな雰囲気のお店ですが、料理のメニューの半分くらいはインド料理です。
 ベジタブルカレーとロティ2枚、カルダモンティーを注文して440ルピー(約700円)。こちらでもちゃんと注文を取りに来てくれる上に、スタッフがテーブルの横を通る時に、時々「もうちょっと待ってね」とか、声をかけてくれます。尤も、ちょっとではなく、オーダーから30分以上待たされましたが。
 ベジタブルカレーは、たぶんインドで食べたカレーで一番美味しかったです。コクがあり、かなりスパイシーで、とても印象的なカレーです。後から胃がジョワっと熱くなるのは、昨晩のフード・インのカレーと同じです。
 ここにもメニューにチャイがなく、食後のドリンクにカルダモンティーを選びましたが(これも最初に注文したのは忘れられてしまったようなので、食後に改めてオーダーしました)、香りが良く、なかなか美味しいお茶です。ミルクを入れて飲むので、マサラチャイをソフトな口当たりにした感じです。

【ムンバイ 4軒目】
 最後に空港のGVKラウンジのカレーとビリヤニ、ジーラライスです。
 ここでは町のレストランとは異なり、お米はバスマティライス。日本人にもわかりやすい美味しさです。

 尚、ムンバイの空港(チャトラパティー・シバージー国際空港)は、インド門やタージマハルホテルのエリアから30km強離れており、渋滞がひどいので(高速が途中までしかない上に、五叉路や六叉路、ロータリーやらがあって、わざわざ渋滞を酷くしている印象です)往路はタクシーで2時間近くかかりましたが、復路は渋滞を避けるべく、郊外列車を利用してみました。
 映画などで見た通り、激混みなのに扉全開で走るという、常識を覆すような列車でしたが(毎日何人かが転落して亡くなっているとの噂)、途中でメトロとオートリキシャーを乗り継いて、意外にスムーズに空港にたどり着くことができました。
 実はその行程が、今回の旅行で一番面白かったかも。
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