gunmadontistさんのマイ★ベストレストラン 2016

gunmadontistの食日記

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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レビュアー活動を始めておよそ1年。
急に世界が広がり、敬愛する多くの料理人様方、素敵なレビュアー様方、心震える料理の数々に出会うことができました。
人生に新たな感動と与えてくれた名店たち、共に語らいその感動を分かち合った友人たち、出会いの場を与えてくれた食べログの皆様に深謝。

マイ★ベストレストラン

1位

新ばし 星野 (内幸町、虎ノ門、新橋 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2016/08訪問 2016/11/30

新橋の鬼才

(2016.8)再訪

最後の晩餐は、新ばし星野で。
食べログを始めて1年が過ぎ、自分自身の課題に現時点の答えを出した。

完璧な料理ではない、未だ進化を続ける未完の料理である。
それでも敢えて、初めての最高評価を付けた。

実際当店で最後の晩餐をとることは非現実的だが、せめて命あるうちに子供達に伝えたい。
優しさと慈愛に満ちたこの味を、父が愛した料理人を。
そんな思いさえ抱かせる、私にとって至高の店。

(お料理)
・焼き茄子とコロの白味噌仕立て
・鱧のあられ
・岡山産 青うなぎの飯蒸し
・ほうれん草の揚げ浸し
・大分産 赤雲丹と鯛骨の
・車海老の天婦羅
・新銀杏
・淡路産 鯛の昆布締めと炙り
・島原産 すっぽんのお椀
・静岡 藁科川産 鮎
・鱧と芋茎と唐辛子、鰯出汁の炊き合わせ
・松坂牛のしぐれ煮
・ちりめん山椒
・香の物
・お食事
・蕨餅

比類なき料理センスと、繊細な仕事から創造される料理は正に唯一無二。
鮎料理の名店「新ばし 鮎正」の山根氏に焼き方を習い、焼き方を変えたと楽しそうに話す星野氏。
未だに進化を続ける孤高の天才は、遥かなる高みへと飛躍し続ける。


(2016.4)再訪

お気に入りの新ばし星野さん、約1年ぶりの訪問。
丁度入れ替わりの時間に重なり、途中から貸切状態。

今宵の星野には、3人の若き小覇王。
30代半ばにして師の料理を引き継ぎ、独自に昇華させている店主 星野さん。
日本狭しと全国を飛び回る、食の貴公子 狮子さん
豊富な知識と鋭い味覚で、天才肌の大熊猫さん
御三方との会話を楽しみながら、滋味深き料理を頂く至福のひととき。

(御料理)
・鯛の桜寿司
・お椀:鯛潮汁 。鯛の身は、鰭の根元の部分。
・焼き物:京都物集女産 筍。生の状態から1時間かけて焼き上げたもの。
・紀州 うすい豆の翡翠煮
・大間の雲丹 鯛の出汁ジュレ
・揚げ物:ぐじとコシアブラの天婦羅:油は揚げる度に毎回交換。
・お造り:淡路産の鯛、鳥貝。お醤油と酢味噌で。
・お椀:鮎魚女、筍。
・焼き物:山形産 桜鱒。土佐酢大根おろしで。
・炊き合わせ:筍 直焼き 鯛の子 蕗
・お食事:山形産 合鴨農法コシヒカリ
・香の物
・松坂牛のしぐれ煮
・鰯の醤油煮
・ちりめん山椒
・蕨餅

(日本酒)
・天領 純米大吟醸(岐阜 天領酒造)
・加賀藩 純米吟醸(石川 吉田酒造)
・麒麟山 純米吟醸辛口(新潟 麒麟山酒造)

予約困難ゆえ心が離れたお店もあるなかで、「新ばし星野」は私の心を固く掴んで離さない。
万難を排してでも訪れる価値がある。
いつの日か師と同様に、稀代の料理人と呼ばれる日がくるのではなかろうか。
星野さんが包丁を置くその日まで、通い続けたいお店である。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

日本橋蛎殻町 すぎた (水天宮前、人形町、茅場町 / 寿司)

3回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥20,000~¥29,999

2018/12訪問 2021/06/13

蛎殻町の鮨名人

2016.11・12(再訪)

今年の鮨納めは、やはり今年一番お世話になったすぎたさん。
マイレビュアー様方と、この日も旨い鮨を満喫する。

最初から最後まで大満足であったが、今回最も印象的だったのはあん肝。
きめ細かい滑らかな舌触り、上品な甘みと濃厚なコク、豊かな香りが絶品。
この一品に合わせて選ばれた、陽乃鳥(秋田 新政酒造)とは最高の相性。

初めて当店を訪れた時、先ず目を引いたのは日本刀のごとく美しく反った包丁。
こちらは佐賀県鳥栖市 二葉商会の包丁造りの名人、坂下勝美氏の作品。
鮨 恵三の萩原氏も同じ包丁を用いる。
鋼ではなくステンレス製だが、その切り口は見事な美しさ。
時々細かい目のサンドペーパーや塩で数回擦る程度で、この鋭い切れ味が維持するとのこと。

名人の包丁を持った鮨名人は、正に鬼に金棒。
今年も最高の鮨で魅了し続けてくれた、杉田さんに感謝。


2016.7(再訪)
夏祭りの準備で賑わう、昼前の蛎殻町。
お店付近の通りには万国旗が掲げられ、普段とは違った趣がある。
祭りの日はお店も臨時休業になり、杉田さんは焼きそば担当として参加されるとのこと。
杉田さんの焼きそばを食べるまたと無い機会故、夏祭りに足を運ぶのも一興かもしれない。

(つまみ)
・北海道 様似産 ツブ貝、佐島産 蛸の塩茹で
 :心地よい歯ごたえの蛸は、噛むほどに蛸の旨味と香りが口中に広がる逸品。
  柔らか煮も魅力的だが、良質な蛸はシンプルな塩茹での方が心に響く。
・釧路産 締め鰯の巻き寿司
 :締め鯖の代わりに、締め鰯を使った巻き寿司。
  脂の乗った鰯と絶妙の締め具合が絶品。
・平貝の西京焼き
・芝海老の頭の焼き身
・北海道積丹産 蝦夷馬糞雲丹の塩雲丹(3週間熟成)
・鱒子
・千葉産 太刀魚の焼き物
 :脂の乗り具合も良く、火入れも絶妙。

(にぎり)
・天草産 新子
 :酢締めは控えめで、新子本来の風味を引き立たせている。
  この時期ならではの至福の一貫。
・天草産 小鰭
 :新子より強めの締めで、少し酢を立たせている。こちらも絶品。
・甘鯛
・北海道 島牧産 芝海老
・鹿児島 出水産 春子
・唐津産 赤雲丹
・小柱軍艦
・縞鯵
・穴子
・玉子焼

(日本酒)
・國権(福島 国権酒造)
・山川光男(山形 小嶋総本店)
 :人名のように思えるが、山形県内の4つの蔵元が結成したユニット名。
  山形正宗・楯野川・東光・男山の各銘柄から、一文字づつ取って名付けられた共同醸造酒。
  実際「山川光男」というキャラクターまで作り、
  鮨にハマって鮨に合うお酒を造ったというストーリーもしっかりある。
・墨廼江(宮崎 墨廼江酒造)
・勝駒(富山 清都酒造)
・喜久酔(静岡 青島酒造)

この日も絶品の鮨達に、顔がにやけっぱなし。
初対面の常連様方とも話が弾み、和気藹々とした昼鮨となった。
ある夏の日の至福のひと時。


(2016.7)再訪
夢にまで出そうな程、恋い焦がれるすぎたの鮨。
今回は有難いお誘いを頂き、二つ返事で再訪問。

(つまみ)
・じゅん菜ともずく
・真子鰈・みる貝
・釧路産 鰯の巻き寿司
・唐津産 塩雲丹
・芝海老
・エボダイの焼き物
・鮟肝
・数の子の味噌漬け
・佐島産 蛸の柔らか煮

(にぎり)
・小鰭
・縞鯵 3日熟成
・真鯛
・サゴチ
・佐渡産 定置網 中トロ
・鯵
・春子
・愛知県産 天然車海老
・壱岐産 赤雲丹
・対馬産 穴子
・干瓢巻
・浅蜊のお椀
・玉子焼

この夜も麗しい鮨達に酔い痴れる。
すぎたの鮨は、やはり私にとって至高の鮨であった。


(2016.3)
はるか以前から、訪れる機会を窺っていた「日本橋橘町 都寿司」。
いよいよ予約と思った矢先、お店は閉店。
遂に橘町 都寿司を訪れる夢は叶わなかった。

しかし程近い場所に、「日本橋蠣殻町 すぎた」として昨秋開店。
満を持しての訪問。
階段を下り、地下の店内へ。

凛とした空気に包まれながら、温かさもあり居心地よし。
美食家の常連さんに囲まれながら、カウンター中央の特等席に座す。

(つまみ)
・鯛子と蕗 ⚪︎
・鹿児島産 鰹塩漬け ◎
・対馬産 虎魚:肝・胃袋・腹身 ◎
・蛸やわらか煮 ⚪︎:福井 麩市 地からし
・真鯛白子 ⚪︎
・茶ぶり海鼠 海鼠腸がけ ⚪︎
・赤鯥焼き ◎
・数の子味噌漬け ◎
・蛍烏賊味噌漬け ⚪︎
・鮟肝 ⚪︎

(にぎり)
・小鰭 ◎
・真鯛 ◎
・春子昆布締め ◎
・中トロ ⚪︎
・鯵 やっこねぎ ◎
・車海老 ◎
・金目鯛 ◎
・青森産 ムラサキウニ ⚪︎
・青柳 ◎
・赤貝 ◎
・穴子(塩)◎
・玉子 ⚪︎

(日本酒)
・羽根屋(富山 富美菊酒造)
・雅山流 (山形 新藤酒造店)
・喜久酔 特別本醸造(静岡 青島酒造)
(その他失念)

待ち焦がれたすぎたの鮨。
五感の全てを満たす鮨であった。

芸術的に美しき鮨と器。
日本刀の如く美しく反った包丁が、種に入る音。
絶妙に脱水された種と、はらりと解ける舎利の感覚。
甘・塩・酸・苦・旨、5味を絶妙に操る名人の技。
江戸前の仕事と上質の種から生まれる香り。

この店唯一の欠点は、予約の難度。
しかし、万難を排して訪れる価値は十二分にあった。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

レフェルヴェソンス (表参道、乃木坂、広尾 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥20,000~¥29,999

2016/11訪問 2016/11/19

心震わせ、時を動かす

(2016.11 再訪問)

修善寺の帰りに、友人とランチで再訪問。
ランチコースは3種類あり、¥7,000のコースが2種類と、¥10,000のコースが1種類。
今回は¥10,000のコース ”おでかけ” を注文。

スペシャリテの4時間かけて焼いた蕪料理、定点。
蕪の力強い風味と甘みが口中に広がる、流石の逸品。
メインは鳩の炙りと浅蜊のジュ。
癖もなく身は柔らかく、絶妙のキュイソン。
鳩と浅蜊をセンス良く合わせる、抜群の感性には思わず脱帽。

次回はまたどのような料理に出会えるのか、想像するだけで胸が高鳴る。


(2016.6 初訪問)

『L’Effervescence』
フランス語で「活気」「泡」「生み出す」「人々を集わす」などの意味があるこの言葉は、
シェフ生江 史伸氏が ”人々が集い、元気になれる場所を創造していきたい” と願い名付けたという。

広尾のアクアパッツァ、洞爺湖のミシェル・ブラス トーヤ ジャポン、
イギリスのザ・ファットダックなど、華麗な修行経歴を経て、2010年に現在の場所に店を開いた。

以前より、お店の存在は知っていた。
評判も自然と聞こえてきた。
しかし今までは、フレンチにあまり興味が向かなかった。

だがこのお店は、経験豊富で慧眼を持つマイレビュアー様方が、例外なく評価されている稀有なお店。
興味を持たずにはいられない。

自らフレンチの予約を取るのはいつ以来であろうか。
上京後初めて足を運んだのは紀尾井町。
その後若さと好奇心でそれなりに散策したが、
興味の終焉は南青山に移転直後の「Les Créations de NARISAWA」。
いつしかフレンチへの情熱を失い、仕事に没頭し、気がつけば10年以上の時が経っていた。
その間日本のフレンチは大きく様変わりし、いつしか時代に取り残されていた。

しかしこの夜、私の心に再び情熱の炎が灯り、止まった時は動き始めた。
失われた10年を取り戻すために。

この日のお料理のテーマは ”おもいがけない美しい出逢い”
一皿ごとにもテーマがあり、テーマを感じながら料理を味わうのも面白い。

(お料理)
加賀産 ブラックオリーブ ⚪︎
 オイル漬け、上溝桜を抽出して香り付けしたもの。

トマトとキュウリのガスパチョ グラニテ仕立て ⚪︎
 2種類のグラニテが口の中で融合し、ガスパチョが完成。
 スッキリとした清涼感のある料理。

エンドウ豆のムース、マックエンのエスプーマ、真鰯、加賀太胡瓜

猪、桜、セロリラブのアップルパイ仕立て ⚪︎
 あえて大手ファストフード店に似せた包装。
 効率や経済性の追求を忘れ、手間暇をかけた作り手の心が伝わり、
 食事で心の充足感を得て欲しいとの願いが込められた品。

大阪 シュクレ・クールのラミジャン
 モチモチとした食感が魅力。

発酵サワークリーム、絹ごし豆腐、オリーブオイルのパンソース
 サワークリームのコクと酸味が、パンを一層引き立てる。

・上昇〜 ⚪︎
 千葉勝浦産 上り鰹の昆布締め
  栄螺と黒にんにくのエミュルション、紫蘇の葉と花、昆布茶で発酵させたセロリと発酵乳

  二枚の鰹の間に紫蘇、セロリ、発酵乳を挟み込んだ品。
  単純に鰹に栄螺と黒にんにくソースのみの方が美味しそうだが、それは野暮というもの。

・定点〜
 蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
 当店のスペシャリテ。
 4時間かけて焼いた蕪に、イタリアンパセリのエミュルションのソースを合わせたもの。
 ジューシーで、蕪の風味が濃縮された逸品。
 冬季は蕪の甘みが強く、夏場は瑞々しさが増す。
 蕪の四季折々の魅力を味わってもらう為、定点観測をする一皿。

・陽だまり〜
 若狭産 甘鯛のポワレ、月山筍、春キャベツ、木の芽
  身と鱗を別に調理。
  鱗は素揚げで香りと食感を楽しむ。
  筍は焼きと、ピューレにしてソースでも使用。

・山風〜
 アオリイカと雲丹、山菜、蛤と長葱のジュレ、発酵クリームとマイクロトマト
  仕上げに蛤エキスと長葱の風味が詰まったスープを注ぎ、完成。
  食材それぞれの風味が融合した、海の恵みを感じる逸品。

・安らぎと〜 ⚪︎
 茶碗蒸しとコンソメ、しじみのジュ、桜の花のピューレ
 全体的に和を感じさせる料理構成であったが、フレンチで茶碗蒸しが出るとは思いもしなかった。
 コンソメ風味の茶碗蒸しは新鮮。

・南から始まる〜 ⚪︎
 今帰仁アグー豚を薪で、沖縄ヨモギのジュとシャンピニオンのピュレ、金時草とアミガサ茸
 豚はトンカツと生姜焼きに限ると思っていたが、認識を改めた。
 表面は少しカリッと焼きながら、身は柔らかくしっとり。
 豚にありがちなパサつきもなく、美味。
 苦味のあるヨモギソースと好相性。

サラダ
 アキレ・島人参・エルバステラ・フルーツ蕪・野生のミント・ボリジー・キオッシャビーツ
 ルッコラ・パープル小松菜・蕗・パープルからし菜・黒人参・マイクロアマランサス
 (エコファームアサノ 千葉)

 クレソンアレノア・ディル・レモンバジル
 (ニイクラファーム 東京)

 ダンデライオン・クレイトニア・ナスタチウム・パイナップルミント・レッドオキサリス
 アカザ・マジョラム・パンプルネル・セルフィーユ・マイクロバジル・マイクロワサビリーフ
 レモンタイム・マリーゴールド・ヒメオゼイユ
 (梶谷農園 広島)

 兼六芋・レッドリーフレタス・レモンバーム・ビオラ
 (高農園 石川)

 スイスチャード・ラディッシュ・小カブ・ズッキーニ・トマト
 (太暮農園 高知)
 
 ヤブガラシ・クサフジ
 (つちころび 山梨)

 インゲン・ヤングコーン・紅芯大根・日向夏・マリーゴールド・ゆすらうめ・おかひじき
 ( Farmer's Market`UNU)
 これだけ多種類の野菜を盛り込んだサラダは、今まで記憶にない。
 野菜の魅力を損なわないよう、味付けは軽い塩のみ。
 東京にいながらして、洞爺湖以上に大地の深い恵みを皿上の野菜達から感じる。

・緑の山〜
 空豆のクレームと桑の実のコンフィチュール、ベネズエラ産 トンカ豆のアイスクリーム

・ノスタルジア〜
 枇杷の実とその種のブランマンジェ、高知産 黒糖のアイスクリームと黒豆、甘酒の泡

ミニャルディーズ ⚪︎
 黒ゴマのマカロン、イチゴ大福、レモンのシュークリーム、ホワイトショコラのケーキ、ショコラ

・world peace〜 ⚪︎
 ピーナッツミルク
 濃厚なピーナツの風味と、さらりとした甘みが美味。

お薄
 千道安の流れを汲む、宗和流のお薄。

(お酒)ペアリング
・Pascal Cotat 2008 Les Monts Damnes
 (フランス ロワール サンセールAC)

・満寿泉 純米大吟醸 SPECIAL
 (富山 桝田酒造店)
 :ドメーヌ・ラモネが使用したオーク樽で熟成させた日本酒。

・Tommy Ruff Nouveau
 (オーストラリア バロッサヴァレー)

・Pouilly Fume Mademoiselle M Alexandre Bain
 (フランス ロワール)

・Nicolas Renard Saint Peray
 (フランス コート・デュ・ローヌ)

・黒龍 火いら寿 純米大吟醸
 (福井 黒龍酒造)

・Beau Paysage Tsugane La Montagne 2013
 (山梨 ボー・ペイサージュ)

・Champagne Le Cotet Blanc de Blancs Extra Brut NV Jacques Lassaigne
 (フランス シャンパーニュ)

・満寿泉 貴醸酒
 (富山 桝田酒造店)
 :能登杜氏四天王、三盃幸一杜氏の貴醸酒。

 
念願の『L’Effervescence』
その名のとおり、新しい時代を生み出し、人々を集わすフレンチの殿堂であった。
グランメゾンの伝統と重厚感を好む人には、変幻自在の料理と、
スタイリッシュな空間やBGMに違和感を覚えるかもしれない。
しかし私にはこの店の全てが、心の充足を得る為のThe Best French Restaurantであった。
『L’Effervescence』おもいがけない美しい出逢いをありがとう。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

虎峰 (六本木、六本木一丁目、麻布十番 / 中華料理)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/05訪問 2018/11/10

モンスター級 チャイニーズ ガストロノミー

『シン・コホウ』
(2016.8 再訪)


あの衝撃の夜から3ヶ月。
六本木に突如現われた怪物、コホウの追跡調査を行った。
今回は助っ人調査員と共に、3名で訪問。

(お料理) *食サー様のレビューより引用
・帆立とトマトのジュレ:柚子で風味付けし、ペンタスを乗せた品。
・富山産 白えびの1秒揚げ
・イカのフリッターとクリームチーズ、青パパイヤ、13種類のスパイス添え
・ボタン海老と凍らせた3種類のチーズ
・蒸しトウモロコシのスープ
・ピータン豆腐
・よだれ鶏
・雲丹の紹興酒漬け ワンスプーン
・藁で燻したアイス:口に入れた瞬間、燻した藁の香ばしさが口中に広がる。
          半分食べて白州をスプレーで掛けると、ガラリと風味が変わり、甘みも引き出される。
・石川産 空芯菜の炒め
・甘鯛の鱗揚げ、トリュフとポルチーニ茸のソース
・冷製鮑と鮑の肝ソース
・上湯と金華豚、冬瓜のスープ
・小松菜の棒餃子
・松茸と香菜の春巻き
・豚トロと甜麺醤の北京ダック風生春巻き
・叉焼
・海老のパン粉揚げ 
・蟹とフカヒレのステーキ
・フォアグラのポワレとマンゴー添え
・和牛イチボとロマネスコ 
・真名鰹の上海風
・黒酢酢豚
・フカヒレの上湯煮込み
・鶏とナッツの炒め物
・大根餅
・フカヒレのリゾット
・イカの唐辛子炒め
・海老味噌塩漬け
・シャラン鴨
・麻婆豆腐
・ライチのソルベ、マスカットのコンポート
・トンカ豆の杏仁豆腐風
・杏仁豆腐
・ヨーグルトとパッションフルーツのフローズンパウダー

やはり今回も圧巻の品数と料理内容。
他店のヌーベル キュイジーヌ シノワーズとは一線を画した、独自の世界観を描いている。

今回特に印象的であったのは、マネージャーの菊池 広志氏の接遇。
客同士の会話から客の名前を把握し、いつの間にか予約者以外も名前を呼びながらサーブを行う。
押し付けがましさは微塵もなく自然体で、タイミングや距離感も程よく心地よい。
そして会計時には、何も言わずとも社名入りの領収書が届く。
3ヶ月前に、たった一度訪れただけの客であっても。

この日は偶然客数が少なく、料理・接遇共に虎峰の真価が存分に享受できたのかもしれない。
シン・コホウ。
放たれる料理は味の核融合を起こし、怪物の体内炉心はこの日も膨大な熱を帯びていた。
コホウは死なず。
その猛々しい雄叫びは、この日も六本木の夜空に響き渡っていた。


(2016.5 初訪問)

GWに差し掛かった卯月の夜。
興奮を抑えきれぬ様子のマイレビュアー様から、緊急美食速報。
六本木にモンスター級のお店が出現した模様。

一刻も早く現場に向かうようとのキャップの指令に、
美食特別捜査隊の末端隊員として、緊急出動。
早速お店とホテルの予約を取り、架空の大義名分を準備、仕事後に新幹線に飛び乗る。

怪物の名前は「虎峰」
イタリアンモンスター「エルバ ダ ナカヒガシ」をも生み出した、
若き天才科学者(オーナー)によって生み出された超弩級モンスター。

しかも双頭を持つ怪物である。
一つの頭は、シェフの山本 雅氏。
非凡なセンスと、無限の引き出しを持つ中華の麒麟児。

もう一つの頭は、マネージャーの菊池 広志氏。
酒・茶・水、3種のドリンクペアリングを駆使し、客に未踏の世界のマリアージュを導く。


(お料理)

・マコモダケの炒め:薄塩で味付けをしたシンプルな品。

・冷製海老雲呑:フレンチの一皿と見間違うほどの美しさ。上品なジュレソースが美味。

・富山産 白海老の瞬間揚げ:表面はサクッと揚がっていながら、身はレア状態でジューシー。

・蕪のスープ:蕪の旨味が濃縮された、香ばしいスープ。

・挽肉と山形産 秘伝豆の雲呑:豆の風味を生かした雲呑。

・雲丹とカリフラワーのムース、海老ソースのワンスプーン
 :シェフのセンスが映える、前衛的なワンスプーン料理。
  3種の食材が口のなかで驚くほど融合。

・ピータン豆腐:ピータンの特有の癖を抑えながら、風味を生かした卵黄と白身のソースが美味。
        ピータンが苦手な人でも楽しめそう。

・四川よだれ鶏 松の実添え:59℃の低温で調理した胸肉は、柔らかくジューシー。

・牡丹海老の紹興酒漬け:古典的な酔蝦も、天才シェフの手にかかるればまるで別物。
            漬け込み具合や火入れの妙で絶品に!

・蕗のアイス:苦味のみを消して、蕗の風味を濃縮したアイス。これまた驚愕。

・甘鯛の鱗揚げ:鱗は揚げてサクサク、身は蒸してふっくら。
        香ばしい鯛に、添えた花パクチーの香りが好相性で美味。

・鮑の肝ソースと山椒油:最初の一口は肝ソースで、次の二口目は山椒の油と肝ソースを合わせて食す。

・筍と金華ハムの上湯スープ:1日半かけて作った上湯スープは、金華ハムと筍の風味が程よく重なり、
              上品な絶品スープに仕上がっている。
              あまりの絶品ぶりに、松田優作でなくとも思わず腹を抑えて叫びたくなる。
             「なんじゃこりゃあ!」(笑)

・加賀蓮根の素揚げ:シンプルな味付けと絶妙の火入れで、素材の魅力を生かした逸品。

・山形産 山独活の炒め :思いのほか独活とXO醬の相性が良く、中華ならではの独活の魅力を気づかせてくれる。

・豚バラ肉のチャーシュー:群馬県 太田市 加藤畜産の「くちどけ加藤ポーク」。
             「くちどけ加藤ポーク」の脂肪酸の融点は31.1℃と低く、口溶けが滑らかで、
             リノール酸が少なく、オレイン酸が豊富なのが特徴。(同社HPより)
             
・牡蠣の唐辛子炒め:表面をカリッと揚げて旨味を閉じ込めた半生の牡蠣に、コクのある濃厚なソースが好相性の逸品。

・上海風 焼きニラ韮雲呑:食べる辣油と合わせて食す。

・蕨、うるい、蛍烏賊の春巻き: 季節感あふれる香ばしい春巻きに、山椒塩を合わせて青島ビールで食す。
                この組み合わせがたまらない。

・フカヒレステーキ XO醬ソース:焼いた香ばしさが食欲をそそる。

・塩漬け豚:前述の加藤畜産「くちどけ加藤ポーク」を1週間塩漬けし、1週間乾燥した品。

・お漬物:中華にも箸休めをと、オーナーとシェフが相談して取り入れた品。

・フォアグラ、アップルマンゴー、グリーンマンゴーの中華風
  :紹興酒に漬けたフォアグラとマンゴーが不思議とマッチする。

・黒酢酢豚:表面はカリッと、中はジューシーに仕上げ、濃厚なソースと好相性。

・大根餅

・フカヒレの煮込み:絶品上湯を使った濃厚なソースが、フカヒレと合わさり美味。

・フカヒレのリゾット:フカヒレ煮込みのソースでリゾットに。

・能登産 パープルブロッコリーの炒め
  :折角のパープルブロッコリーも、火入れしてしまうと緑色になってしまう。
   説明がなければ、普通のブロッコリーの炒め物と思うところ。しかしこれも美味。

・鱸の蒸し物 白子:身は柔らかく、ふっくら蒸された鱸。パクチーを添えて。

・麻婆豆腐:香辛料はやや控えめだが、バランスのいい麻婆で美味。
      添えられた山椒と辣油で、好みに応じて調整する。

・汁なし坦々麺

・十日豆の杏仁豆腐風:杏仁を使わず、代わりにブラジル産 トンカ豆で風味付けしている。
           従って”杏仁豆腐風”。

・杏仁豆腐:口どけ滑らかな、本物の”杏仁豆腐”。

・塩アイス


(お酒ペアリング)
・Laurent - Perrier Brut L・P
  :シャルドネを主体で造られ、36ヶ月間にわたって熟成されたシャンパーニュ。

・CONDES DE ALBAREI
  :アルバリーニョで造られたリアス・バイシャスのワイン。

・Manzanilla La Gitana
  :アンダルシア州の、サンルーカル・デ・バラメダという港町でのみ作られるドライシェリー。

・青島啤酒:ここで初めて中国のお酒。お馴染みの青島ビール。

・満寿泉 貴醸酒(富山 桝田酒造店):能登杜氏四天王と名を馳せる、三盃幸一杜氏の作品。
                  通常の日本酒は、米1:水1.3を使う一方、
                  この貴醸酒は米1:水0.7:酒0.6と、仕込み水の一部にお酒を用いる。
                  酒米の97%に古代米を使用。
                  琥珀色をしたトロリとしたお酒は、貴腐ワインのような甘みがある。

・SHAW + SMITH Shiraz Adelaide Hills 2013:アデレード・ヒルズの従兄弟同士が設立したワイナリー。
                      
・MEURSAULT Michel Picard 2006:フランス・ブルゴーニュ。


(ミネラルウォーター ペアリング)

・イースブレ グレシャルウォーター:ノルウェー・ハダンゲルフィヨルド奥地を水源とする氷河水(超軟水)

・Sant Aniol:ピレネー山脈の火山性地層を源泉とする、スペインのカタルーニャ州の水。
       カルシウム、マグネシウム、サルフェートなどのミネラルを含む、硬度292の中硬水。

・DEEP:アンチエイジングに効果が期待される、高濃度天然シリカを豊富に含有した、
     ニュージーランド ファカタネを水源とする超軟水。

(その他失念)


この日の料理、実に全34品!
これだけでも驚きの品数だが、山本シェフ曰く「いくらでもでも作れる」とのこと。
もし胃袋が許すなら、この天才料理人が生み出す料理を、開店から閉店まで食べ続けてみたい。

多品あるコース料理において、通常ならば多少好みから逸れる皿も含まれるもの。
しかし個人的嗜好において、この日の34品に凡打なし。
当たりの程度に差はあるものの、ホームランを含む34打席34安打!
イチローも驚愕する、驚異の打率である。


(美食特別捜査隊 報告書)
六本木に出現した、超弩級モンスター『虎峰』。
また驚くことに、このモンスターは生後一ヶ月の幼体。
このまま成長を続ければ、東京を一飲みにしてしまう可能性を秘める。
今後更なる捜査隊の追加報告を求む。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

京味 (新橋、内幸町、汐留 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2016/11訪問 2018/10/15

歴史に名を刻む料理人

2016.12(再訪)

晩秋の京味を再訪問。
この日は2階の個室で、料理人の方やマイレビュアー様方と共に京味の魅力を堪能。
1階のカウンター席は、活気ある調理場を眺めながら出来立てのお料理を頂く醍醐味があるが、
2回転制のため予約時間に制限があり、人気の為予約も難しくなる。
一方2階は予約後も4~8人の人数変更が可能で、1回転制のため予約時間も自由が利く。
家族や大勢で会食を楽しむには、2階の個室が重宝する。

今回印象的であったお料理は、追加で出して頂いたぐじの煎り米蒸し。
脂の乗ったぐじに、出汁の昆布の香りと炒り米の芳ばしさが合わさり美味。

来年は何度京味に来ることができようか。
是非四季折々の味を楽しみたいものである。


2016.6(再訪)

初夏の京味を再訪問。
カウンター席中央の、特等席に座す。

この日は私に食の楽しみを教えて下さった、偉大な先輩方との会食。
御二方とも酒豪ゆえ、どんどんお酒が進む。
遂には、あまりの飲みっぷりに呆れた西さんが、普段出していないお酒まで出す羽目に・・・
滋味深きお料理と共に、西さんや先輩方との楽しい会話、至福のひと時を存分に味わう。

(お料理)

・先付:鯛と茗荷の寿司、空豆

・芋茎の吉野煮

・鱧の湯引き、焼き霜

・鮑とじゅんさい

・揚げ物:鮑とトウモロコシ

・賀茂茄子の田楽

・お造り:鯛、真子鰈

・焼き物:京都産 鮎

・お椀:グジ

・炊合せ:蕨の信田巻、里芋、蛸の子

・グジの潮汁
 :酒蒸しか潮汁、好みを聞かれて選んだ一品。
  西さん自ら腕を振るった、至高の潮汁。
  絶妙なバランスと繊細な味付けが魅力の、星野さんの潮汁とは異なり、
  師の潮汁は鯛と出汁の力強さを極限まで引き出した、骨太の逸品。

・お食事
 :ハラスご飯
  今回は、かつての記憶通りのハラスご飯。
  焼きたてで、サクサクと香ばしい皮が癖になる。

・葛切り

(日本酒)
・大吟醸 天禄拝領
・黒龍 

京味はやはり京味。
余人をもって代え難し。


(2016.1)

西新橋交差点から裏路地をしばし歩くと、風情ある佇まいの店が現れる。
看板の赤提灯には「京味」の文字。
言わずと知れた、和の名店である。

この京味から傑出した料理人が多々輩出され、昨今目覚ましい活躍をしている。
お弟子さん達のお店は度々訪れていたが、総本山の京味自体は約15年ぶり。
初めて訪れた当時の感動は、今でも鮮やかに蘇る。

(御料理)
白味噌のお雑煮
前菜:菜の花、くちこ、氷魚
お造り:鯛と鯛の昆布締め
松葉蟹
芋茎の吉野煮
河豚の白子焼
白魚の天ぷら
蛤真薯のお椀: 真薯はさほど印象に残らないが、出汁が秀逸。
焼物: 失念
聖護院大根と合鴨の治部煮: 旨い出汁が存分に染み込んだ大根が絶品。
鮭ハラスご飯: 鮭の身は冷たく、皮も萎びて香ばしさに欠ける。
香の物
甘味:葛切り・蕨餅・ぜんざいから選択
(順不同)

名物の1つ鮭ハラスご飯は、残念ながらかつて感動した味にあらず。
サクサクした食感の香ばしい皮、脂が十分にのった身、炊きたてご飯と共に夢中で食した当時の面影はみられない。
古き良き思い出が誇張されているのであろうか?
また日を改めて確認せねばなるまい。

(日本酒)
冷酒:大吟醸 天禄拝領(岐阜 天領酒造株式会社)
お燗:特別純米酒 飛切り  (同上)
上記2種類のみ。

最後は寒空の下、御大西さん自ら杖をつきつつお見送り。
客が見えなくなるまで見送るその姿に、西さんの歩んできた人生の重みを感じる。
およそ半世紀に渡り料理を追求し、客を愛した孤高の料理人。

味わい深い数々の料理と、歴史に名を刻む料理人の哲学を伺い、「食する幸せ」を噛み締めながら帰途につく。

  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

京都 吉兆 嵐山本店 (嵐山(京福)、トロッコ嵐山、嵐電嵯峨 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.9
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2016/03訪問 2016/08/15

王者の風格

嵯峨嵐山駅に降り立ち、タクシーに行き先を告げる。
「吉兆へ」
今にも雨が降り出しそうな曇り空だが、嵐山は静かに佇み、桂川を見下ろしている。
渡月橋を横目に過ぎ間も無く、京都最後の夜の舞台へ。

苔生した数奇屋門をくぐり、小砂利を踏みしめ母屋へ進む。
通された部屋は、玄関にほど近い中広間。
陽は傾き夕暮れ時、静寂に包まれた石庭を眺めながら暫し寛ぐ。
まずは桃の節句の白酒で口を濡らし、いざ料理へ。

(御料理)¥52,500コース
・向付:いさざ玉〆、春菜、このこ
・お椀:笠子
・お造り:淡路産 オコゼ、鮟肝醤油 
     紋甲イカ
     熊本産 トロ
・茶碗蒸し 唐墨麩
・八寸:雲子、牛タン、厚焼き卵 .etc
・タラの芽白和え
・焼物:石川産 鱒の木の芽焼き
・粕汁、春野菜、
・お食事:河豚飯、白米、香の物
・水菓子:三宝柑ゼリー、苺(白雪小町、章姫)
・菓子:菜の花きんとん
・抹茶
(その他失念)

(日本酒)
・吉兆貞翁(岐阜 白扇酒造)
・松の翠(京都伏見 山本本家)

大変失礼ながら、過去の「吉兆」(西洋銀座・グランヴィア)の印象から、さほど料理に期待はしていなかった。
しかし嵐山吉兆は料理・接遇・風情など全てにおいて、今までの「吉兆」の印象を払拭してくれた。
雰囲気に気後れして、味を過大評価していないかと自問もした。
しかしカウンター席不在の不利点を物ともせず、
特筆すべき椀物の深き味わいは、先日訪れた「草喰なかひがし」「御料理 はやし」に勝るとも劣らない。

いつの間にか降り出した雨は、夜の吉兆を一際幻想的に際立たせる。
露地行灯の灯りを受けた番傘は朱に染まり、濡れ砂利を踏みつつ帰途につく。
また再び訪れよう、嵐山を。
ここでしか得られないものは、確かにあった。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

寿司 いずみ (武蔵小山 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク 4.7 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2016/02訪問 2021/06/02

失われゆく鮨と孤高の矜持

東長崎から電車を乗り継ぎ、JR目黒駅に降り立ったのは午後3時半。
待望の店ゆえ気が早るのも致し方ないが、流石に夕食には早過ぎる。
時間調整を兼ねて、近場の東京都庭園美術館に赴く。

この日の特別展示は、アール・ヌーヴォーの立役者エミール・ガレ
文学・哲学・植物学・鉱物学に精通し、その叡智を作品に反映させ、
陶芸・ガラス・木工家具の分野で活躍した19世紀の鬼才。
日本文化への関心から東洋的な作風も多く、日本人の心の琴線に触れる。
作品に描かれた植物や昆虫の細部までの描写は、ガレの自然への愛情を感じさせる。

頃合いを見計らって美術館を後にし、日の傾いた目黒通りを進む。
道沿いのインテリアショップの明かりが、冷えた体にと心に染み込んでいく。

閑静な住宅街をしばし歩くと、待ち焦がれた『いずみ』の看板が目に入る。
一志治夫 著「失われゆく 鮨をもとめて」のモデルとなったお店だ。
店の奥から明かりが漏れているが、店内はまだ暗く人影もない。
店裏にある林試の森公園を小一時間歩き、昼間の鰻を消費すべくささやかな抵抗。
公園の夜桜を楽しみ店に戻ると、ようやくお店は臨戦態勢。
女将さんに案内され、いざ店内へ。

歴史を感じさせる店構えに、所狭しと貼られた著名人のサイン。
この手の嗜好のお店にいい印象がなく、一瞬不安が過る。
親方と思われる男性と、女優らしき女性の写真が一際大きく掲げられている。
間も無く佐藤親方と思しき、派手な出で立ちの男性が登場。
写真と本の印象から初老の人物を想像していたが、思いのほかお若い。
写真の男性は名人として名を馳せた、先代の佐藤勇親方だったのかもしれない。

本で予習した通り、お酒と料理の説明を受けてから箸を握る。

(つまみ)
・能登産 海鼠と海鼠腸
・松葉蟹の玉子焼き
・蕗味噌
・平貝
・沖縄人参、鱈の白子、タンカンのソース、山葵葉と赤シャリ添え
・マカジキと鰊のお造り:熟成醤油、辛味大根、和辛子で
・モクズガニの甲羅焼き:奄美大島産の蘇鉄の実と味噌焼き、バルサミコ酢ソース
・鰹と鮪の酒盗
・鰡塩辛
・珍味:唐墨、唐墨味噌漬け、紅鮭筋子、鼈甲卵
・細魚の酢橘洗い

(にぎり)
・小肌4種:赤酢、米酢、きび酢、白板昆布締め
・海老
・白魚:芝海老のおぼろと
・マカジキ漬け
・ミル貝
・福岡産 筍
・平貝 磯辺巻き
・赤身 漬け
・鰤 漬け
・焼き白子
・金目鯛 漬け
・鰊 酢橘酢締め
・煮泥鰌
・煮蛤
・干瓢巻き
・玉子焼き
(その他失念)

(日本酒)
・上喜元(山形 酒田酒造)
・手取川(石川 吉田酒造)
・羽根屋 純米大吟醸 斗瓶囲い にごり酒(富山 富美菊酒造)純米大吟醸の各斗瓶から、おりの部分を集めた限定酒
・越の魂(新潟 大洋酒造 )
・奥清水(秋田 高橋酒造)

噂には聞いていたが、正に怒涛の品数!
しかし、名人芸でその魅力を最大限に引き出された食材達は、次々に胃の中に消えてゆく。
食べ始めから退店まで実に約4時間。
至福の時は瞬く間に過ぎ去る。
親方・女将さん・お弟子さん・常連客達に到るまで、一見客にも分け隔てなく鮨の魅力を教えてくれる。

親方がうちと似てると言われた「すし匠」と、通ずる所もあるがをこの店は別次元に存在する。
この境地に到るまで、気が遠くなるほど費やした手間暇、対価を求めては決して及ばぬ領域であろう。
確かに「失われゆく鮨」は下目黒の此の地にあった。
エミール・ガレと同じく、食材を通じて自然を愛し、求道者のごとく細部まで追求した鬼才が、
生涯を賭した鮨が此処にある。

  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

鮨 さいとう (六本木一丁目、神谷町、虎ノ門ヒルズ / 寿司)

8回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥20,000~¥29,999

2020/01訪問 2020/02/15

知れば知るほど凄い鮨

2017年の鮨初めは、六本木の名店"鮨 さいとう"。
新年早々、平日の昼間から極上の鮨と昼酒を堪能する。

この日つけ場に立つのは、世界に冠たるさいとうの看板を背負う、新進気鋭の鮨職人 橋場氏。
接客こそ天才的な斉藤親方とまだ比べる迄もないが、その丁寧な仕事ぶりは見事なもの。
少ない手数で捨て舎利もせず、美しいフォルムの鮨を握る。


(つまみ)
 ・いくら
 ・鱈白子
 ・蒸し鮑、蛸の柔らか煮
 ・鰹
 ・毛蟹
 ・長崎産 喉黒の焼物

(握り)
 ・松皮鰈
 ・鰤
 ・コハダ
 ・大間産 鮪漬け
 ・鮪霜降り
 ・大トロ
 ・墨烏賊
 ・車海老
 ・鯵
 ・釧路産 雲丹
 ・煮穴子
 ・〆鯖の棒寿司
  :当日の即席〆
 ・お椀
 ・玉子

食後感は流石に斉藤親方に及ばずとも、CPに優れた素晴らしい内容。
鮨さいとうの名に恥じぬ、見事な鮨であった。
非凡な師の背中を追う道は、重き荷を負う遠き道である。
しかし若き鮨職人の足取りは、力強く、迷うことなく、
鮨道の頂へとを歩んでいた。
とある夏の日。
お盆休みを間近に控えた六本木一丁目は、人もまばら。
滝のように流れ落ちる噴水の水音だけが、休日のアークヒルズに響き渡っていた。

固く閉ざされたガラス扉には、難攻不落かとも思われた高峰の名が刻まれていた。
「鮨 さいとう」
天才の名を欲しいがままにし、世界最高の評価を得た、言わずと知れた鮨の名店である。
到達するまではK2東壁の如く険しく立ちはだかるこの扉も、その難関を潜り抜けた者には、
春山のように暖かく客達を迎え入れていた。

現在新人登山者がこの山に入るには、熟練シェルパのガイドが必須である。
今回は世界の高峰を踏破してきた、最強のシェルパに導かれ初入山となった。
導かれた先は店主 齋藤孝司氏の目前。
初入山にして登頂達成という僥倖を得た。

若き未来の現代の名工は、2本の刃を自在に扱う。
一つは、切れ味鋭い匠の技。
一分の隙も無い所作で、瞬く間に麗しき鮨を創り出す。

もう一つは、客の緊張を切り裂くそのお人柄。
屈託の無い笑顔と巧みな話術、そして晴れ晴れとした豪快な笑い方に、初めて訪れた客の緊張や不安は霧散する。


(つまみ)
・いくら
・蒸し鮑、煮蛸
・鰹漬け
・平貝磯部巻き
・毛蟹
・穴子白焼

(握り)
・真鯛
・赤甘鯛 昆布締め
・金目鯛
・小鰭
・鮪漬け(青森 三厩産120kg)
・中トロ
・墨烏賊(塩と酢橘)
・車海老
・縞鯵
・雲丹(北海道産 馬糞雲丹)
・穴子(塩)
・穴子(つめ)
・干瓢巻
・お椀
・玉子
 
(日本酒)
・飛露喜
・日高見
・黒龍
 他失念

マイルドな赤酢を用いたシャリは、全ての鮨種との相性を重視して研究を重ねたもの。
真鯛、甘鯛昆布締め、金目鯛、仕事の異なる3種の鯛の食べ比べも面白い。
小鰭・干瓢巻などに施された江戸前仕事も、かねさか本店より硬派な印象。
シェルパお勧めの玉子は、上品な甘みと、カスタードプリンのような滑らかな食感の逸品。
同系統の玉子を出すお店も多いが、滑らかさや味わい深さが似て非なるもの。

孤高の天才鮨職人が握る鮨は、老若男女問わず、万人を魅了する鮨であった。
またいつか必ず・・
そう心に決めて、後ろ髪を引かれる思いで店を後にした。

晴れ渡たった青空と、流れ落ちる水の音。
また来年の夏も思い出すであろう。
脳裏に焼き付いたこの情景を。
夏の日に、友と登った鮨の高峰"さいとう"を。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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9位

麻布十番 ふくだ (麻布十番、赤羽橋 / 日本料理)

3回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2018/12訪問 2019/01/12

ほっこり夢心地

2016.11(再訪)

生涯お付き合いしたいお店。

星の数ほどある飲食店の中で、そう思えるお店との巡り合い。
それは地の底に天上から垂らされた、一すじの蜘蛛の糸。
過食の科から逃れるよう糸を手繰り、辿り着いた先は麻布十番の極楽浄土。
犍陀多のごとく地獄に舞い戻らぬよう、共に蜘蛛の糸を登る者へレビューを記す。

人の好みは千差万別なれど、私にとって当店は掛け替えのないお店である。
ご主人のお人柄を映し出した、手間を惜しまぬ質実剛健なお料理。
正に一期一会を具現化した、ご夫婦の心温まるおもてなし。

前回のご紹介者様を見習って、仕事仲間とカウンター貸切会で再訪問。


(お料理)
⚪️先付け:兵庫県柴山産 セコガニ
     越前ではセイコ(勢子)ガニと呼ばれるが、兵庫県北部ではセコ(背子)ガニと呼ばれるらしい。
     暖かいだし汁が、心も体も温めてくれる。
⚪️お椀:萩産 甘鯛と聖護院蕪
    目前で鰹節を削った取り立ての出汁は、当店の自信作。
    吸い地はスッキリとした味わいながら、芳醇な鰹の香りと力強い昆布の旨みが椀種を引き立てる。
⚪️お造り:三重産 伊勢海老 割醤油で。
⚪️苫小牧産 ホッキ貝の炙り
⚪️焼き物:喉黒塩焼きの蕪掛け、銀杏
⚪️茄子の揚げ浸し、京菜・菊菜のお浸し
⚪️帆立のおかき揚げ
⚪️カマスの炊き込みご飯
⚪️伊勢海老出汁の味噌汁
⚪️ラフランスの白ワインジュレがけ

今回も圧巻のCPに、参加者一同大満足。
来年はどのようなお料理に出会えるのか。
次の訪問が楽しみである。


2016.8(初訪問)

来月ふくだに行きませんか?
マイレビュアー様から、突然の有難きお誘い。

以前より気になっていたお店でもあり、二つ返事で伺うことにした。
話を伺えば、ベテランレビュアー様方の貸切会。
恐縮ながらご同行させて頂き、晩夏の麻布十番ふくだを初訪問。

お店の開店は2014年10月。
店主の福田和人氏は、京都、東京、横浜の日本料理店で18年間研鑽された後に独立。
横浜の修業先で女将さんと出逢われ、ご結婚されたとのこと。

カウンター6席とテーブル6席(最大8席)の店作りだが、
ご夫婦2人で行き届くもてなしが出来るよう、1日2組のみの予約受付。

(お料理)
・先付  :鮑の柔らか煮
      鮑の出汁餡、石川芋、茶豆、オクラ
・お椀  :キジハタの酒蒸し、崩し冬瓜仕立ての吉野汁
・お造り1:京都 舞鶴産 真鯵のたたき風
・お造り2:根室の釣りのキンキの炙り、キンキ肝の時雨煮風
・焼き物 :愛知産 鰻の印籠巻 白瓜の雷干し
・揚げ物 :トウモロコシのかき揚げと銀杏
・煮物  :愛知産 絹皮茄子と煮穴子の炊き合わせ
・お食事 :北海道産 新秋刀魚の炊き込みご飯、秋刀魚の肝
      しじみのお味噌汁
・水菓子 :長野産 黄金桃、白ワインと葛のソース


評判の出汁は、客一組毎に削りたての鰹節と、利尻産の天然昆布を使った店主の力作。
その芳醇な香りと、力強い旨味が料理全般を引き立てている。
お造りは炙りや酢洗いなど一仕事施されており、秀逸な出来栄え。
全てに料理人の技と手間暇を感じる、私好みのお料理。

お料理は¥12,000(10月から¥15,000に改定)のお任せのみだが、価格からは想像もできぬ程料理の質は高く、
比類なきコストパフォーマンス。
倍の価格であったとしても、同様の満足感を得られるお店は少ない。
女将さんが厳選したお酒も充実していて、日本酒以外にも梅酒やワインなどが揃う。
そして何と言っても、福田夫妻の心温まるおもてなしが当店の最大の魅力であろう。

月明かし 蝉泣き止まぬ 晩夏の夜
見初めた店に 夢心地かな

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

東麻布 天本 (赤羽橋、神谷町、麻布十番 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2016/11訪問 2016/12/17

二丁拳銃のガンファイター

両手に構えた2丁拳銃。
茶目っ気のある笑顔で男はニヤリと笑い、
ためらいもなく引き金を引いた。

絶え間なく火を噴く銃口。
次々と倒れゆく荒くれ者たち。
東麻布の夜空に響く、銃撃のシンフォニー。
4時間半に及ぶ銃撃の末、再び店は静けさを取り戻した。

時を遡ることひと月。
都内某所に一癖も二癖もある、食の荒くれ者たちが集った。
片手にカメラをチラつかせ、何やら怪しげな食の裏情報を交換する。
日頃は関西を根城とするギャング団、食サー組の面々である。

ボスを出迎えに合流した関東の3名を合わせ、総勢8名。
我が物顔に店を占拠し、好き放題に振る舞う。
そんな荒くれ者たちの前に、男は一人立ちはだかった。

男の名はデスペラード天本。
アントニオ・バンデラスを彷彿とさせる二丁使いのガンファイターは、
彗星のごとく突如東京の食シーンに現れ、
瞬く間にスターダムに駆け登った男である。

開店時には既に予約困難店。
そして僅か開店半年にして、ミシュランの二つ星獲得。
2016年の食のオスカーは、彼の頭上に輝いたと言えよう。

ギターケースをシャリ櫃に持ち替え、両手に構えた2丁拳銃をフルオートで撃ち尽くす。
右手の銃は、師の「海味」長野氏より受け継いだ鮨の技。
左手の銃は、盟友の「しのはら」篠原氏から引き継いだ割烹の技。

その両手から放たれた料理は、この日も実に30品以上!
嵐のような銃弾が浴びせられる。

しかも更なる追い討ちに、珠玉の日本酒コレクション。
店に置ききれぬほど集められた日本酒は、マンションの一室を借りて保管する程までに充実している。

(つまみ)
⚪️函館産 白子の裏ごしと天草産蛤の茶碗蒸し
⚪️山口 萩産バイ貝の煮つけ
⚪️釧路仙鳳趾産の生牡蠣
⚪️三浦半島 佐島産の煮蛸
 :酢・塩・番茶で3時間茹でたもの。
⚪️長崎県 壱岐産 迷い鰹の漬け
⚪️北海道 噴火湾産 あん肝
⚪️三陸産トコブシ
⚪️長崎 九十九島産 焼き白川の飯蒸し
 :鮨屋のつまみの域を超越した、非凡な飯蒸し。
⚪️能登産 海鼠腸の巻物
 :海苔は木更津 金田産のあま海苔
⚪️宮崎産 半生唐墨
⚪️数の子

(握り)
⚪️玄界灘 水イカ
⚪️天然縞鰺
⚪️江戸前 鱚
⚪️三河湾産 秋刀魚
⚪️玄界灘産 鰆
⚪️三陸産 蝦蛄
⚪️兵庫産セイコガニ
⚪️大間産 はえ縄マグロ 102kg 中トロ
⚪️大間大トロ
⚪️江戸前 小鰭
⚪️函館産 浜中産 蝦夷馬糞雲丹 ・キタムラサキ雲丹
⚪️イクラ
⚪️牡丹海老
⚪️カワハギ肝乗せ
⚪️赤貝
⚪️豊後水道 しめ鯖
⚪️車海老
⚪️穴子
⚪️玉子
⚪️お椀

料理の詳細は、既に同席されたレビュアー様方が記されているため割愛。
10月上旬と11月下旬、二度の訪問で感じたことは握りの進化。
前回訪問時は、極上鮨種の存在感に圧倒されシャリの存在感が希薄に感じたが、
再訪時は両者が見事な調和を見せて、更に完成度の高い握りに昇華していた。

実力があり、華もある。
しかし絶大な人気や外部の評価に奢ることなく、真摯に客と料理に向き合う誠実な男である。
将来間違いなく、日本を代表する鮨職人と呼ばれる日が来るであろう。

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