『薔薇のない花屋』jaisalmarさんの日記

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■言わずと知れた野島伸司氏書き下ろしの月9ドラマ。
■まず、ドラマ・タイトルに使用している「薔薇」という言葉から連想されるのはサン=テグジュペリ、「星の王子さま」ですね。王子の星に咲くたった一輪の「薔薇」は、「愛しいもの」の象徴でしたかな。
■それと、竹内結子演ずるところの白戸美桜は、盲目の(フリをしている)女性であり、これは明らかにチャップリンの「街の灯」を意識したものだ。*しかも、「街の灯」における盲目の娘は"花"を売っている。■野島氏は、以前「世紀末の詩」(第2話:パンドラの箱)においても、この二つを組み合わせたドラマを作っていた。これらによほどの思い入れがあるようです。
■さて、ここでもう1つキーワードを挙げるとするなら、「星の王子さま」の「大切なものは目にみえない」« l'essentiel est invisible pour les yeux » というフレーズだろう。■そこからは、第5話までの「街の灯」(i.e目が見えないフリ)から、それ以降の「街の灯」(i.e手術して本当に目が見えなくなる)というパターンへの変遷、展開も予想できるのですが、現実味に乏しくなるのでこれはさすがに避けるでしょう‥か?しかも、月9には少々重すぎる内容になってしまいそうな予感もあります。
■斯くいう私、第1話を見たきりスッカリこのドラマの存在すら忘れていましたが、先日の第5話を観て感じたのはこういうこと。■大筋の「こういう展開にしたい」という氏の思いは感じられるけれど、ディテールや「理由づけ」の部分でちょっとサボってしまったンじゃないかな?(だから、"厚み"が失われている)
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