酒野夢蔵さんのマイ★ベストレストラン 2016

酒野夢蔵の酒場放浪記

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1位

御料理 光安 (二条、二条城前 / 日本料理)

12回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 ¥10,000~¥14,999

2022/05訪問 2022/05/05

リピートを繰り返しても毎回刺激と満足をさせていただける,よくよく考え抜いた料理でおもてなしの心が一品一品に表れる ” 日本料理 光安 ”

この間は自粛もしていましたので,
なかなか更新できずに申し訳ありません。
これも昨年12月に伺った分をアップさせていただきます。

京都に来ています。
何度訪れても,新たな魅力に出合う街,京都。
なぜ,京都はこれほどまでに私たちを惹きつけてやまないのかと,
つねづねと思ってしまいます。

それはそうと,
日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・真鯛出汁の聖護院かぶらのすり流し椀
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙です。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・氷見の寒ブリと聖護院大根
氷見の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
大黒しめじ,人参葉,紅芯大根,安納芋,海老芋,姫人参,白人参,宿儺かぼちゃ。

今回はきれいな彩りが素敵です。
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
大黒しめじは本しめじなのですが,
通常のしめじよりもプリっと大きく,
食感もプリッとして,コリコリのような気もします。
宿儺(すくな)かぼちゃは,
自然の甘味がしっかりと有り、南瓜の青臭みもありません。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・間人産セコガニの鍋仕立て風の椀
間人産セコガニは内子と外子も入っていました。
鍋には聖護院かぶらとそのすりながしと合わせています。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
セコガニと相性がいいと思います。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感です。
外子はぷちぷちした歯ざわりがいいですね。
内子は成熟していない卵で,
ねっとりしていて味が濃く,
歯ごたえはしっかりしています。

・淡路産天然とらふぐの白子焼き
天然での白子ですが,なかなか大きかったですね。
白子は養殖の白子とは,焼いた時の張りかたが違うように感じました。
天然の白子は,濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいで,
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし,
“ 白いダイヤ ” の称号そのものでした。
九条ねぎは,繊維が軟らかくてシャキシャキ感が強く,
甘みが強いですし,長ねぎ特有のエグみもほとんどありません。

・三重県答志島産釣り鰆の幽庵焼き
答志島近海では曳き釣り漁という釣糸を海に流して,
船を走らせながら獲る漁法でサワラを漁獲するそうです。
釣りゆえに身の状態が良いのがわかります。
トロ鰆というか脂が乗って,
中トロのような,味わいで格別に美味しく,
身は上品で、嫌みのない味わいです。
幽庵焼きで身にも皮目に味が染みこんでいます。

・自家製からすみと根付きセリの炊き込みご飯
自家製からすみと根付きセリとはとても嬉しいです。
最大の特徴は、セリが根付きであること。
この根っこから,いいダシと強い香りが出るんです。
セリの魅力はなんといっても独得のほろ苦さと香りの強さ。
良質なセリは胸のすくような香りがするんですよ。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・柚子葛湯

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

何度訪れても,新たな魅力に出合う街,京都。
なぜ,京都はこれほどまでに私たちを惹きつけてやまないのかと,
つねづねと思ってしまいます。

それはそうと,
” 日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

日本酒はいろいろいただきました。
写真を参考にしていただければと思います。

・味来とうもろこしの冷やし寄せ
蓮の葉の上に,
裏漉ししたトウモロコシをジュレ状に仕立てています。
梅雨らしい演出というか,涼しげでいいですね。
余計なお味付けをされていないので,
とうもろこしの優しい甘みを感じて美味しいです。
また,味来(みらい)トウモロコシは,
果実のように甘みが強く,旨さが凝縮されています。

・真鱧の焼き霜 杉板の香り ちり酢で
淡路産真鱧は小さめですが,フワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
皮そのものがとても美味しくて,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜を主体にしています。
賀茂茄子,オクラ,青イチジク,ルビンストマト
インカのめざめじゃがいもです。

・丹後産黒アワビと芋茎の椀
鮑のお椀はインパクトがありました。
「鮎」「鱧」「鮑」などの食材は,
日本の暑い夏を最高の贅沢で飾ってくれますね。
とても大きな鮑で切った鮑も当然大きくこれだけでも驚きます。
丹後産の黒アワビですが,柔らかいですね~!!
八方地の出汁の効いた椀は,
弾力のある鮑に肝が添えられて旨味が感じます。
しっかりと熱めで今までの味を洗い流すようで,
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・淡路産赤ウニの飯蒸し あおさ海苔と
北海道産バフンウニや紫ウニも確かに美味しいのですが,
若干の苦みを有すために,苦みがなく,甘みが強い,
淡路の由良産のものとは差が生じてしまうように思います。
これほど甘く,上品なウニは味わったことがないように感じました。

・オコゼの酒蒸し
目は飛び出し,顔はデコボコ・・・。
そんな風貌の姿からは想像しにくい美味しさです。
食べた感想は,ふっくら煮つけた身はホロホロと言う感じではなく,
プリップリと言った感じで,その食感が楽しめます。
特にお腹の脂の乗った身が不思議な弾力があって,
とっても美味しかったです
クセのない,上品な白身ですし,ひれにはゼラチン質がたっぷりと。
煮付けとの相性もいいようです。

・安曇川の若鮎の炭火焼き
緑豊かで清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。


・琵琶湖産天然うなぎの炭焼きと黒枝豆のごはん
養殖ウナギの腹は白いのですが,
天然ウナギの腹は黄色っぽく表面にはラードのような脂が付いていますね。
違いがわかるような気がします。
天然なので小ぶりではあるのですが,
旨味がすごいっ!皮はパリッ!
身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。
ふっくらと口の中いっぱいに広がります。
皮が柔らかく,脂が乗っているわりには,
さっぱりした味が何とも言えません。
風味が半端ないですし,香りも高いです。
これなら皮も美味しく食べられます。

・餅麩の抹茶ぜんざい

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
京山科茄子もそうですし,その他の京都の野菜など,
図抜けていた淡路産真鱧,
琵琶湖産天然うなぎ,有田川の天然鮎,
素材へのこだわりが半端無いのです。
驚く食材を探求して,いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

京都に来ています。
何度訪れても,新たな魅力に出合う街,京都。
なぜ,京都はこれほどまでに私たちを惹きつけてやまないのかと,
つねづねと思ってしまいます。

それはそうと,
日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・真鯛出汁の聖護院かぶらのすり流し椀
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙です。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・能登の寒ブリと聖護院大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
大黒しめじ,人参葉,紅芯大根,安納芋,海老芋,姫人参,白人参,宿儺かぼちゃ。

今回はきれいな彩りが素敵です。
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
大黒しめじは本しめじなのですが,
通常のしめじよりもプリっと大きく,
食感もプリッとして,コリコリのような気もします。
宿儺(すくな)かぼちゃは,
自然の甘味がしっかりと有り、南瓜の青臭みもありません。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・天然クエのしゃぶしゃぶ風椀
これから美味しい時期を迎えるクエ。
しゃぶしゃぶ風ということで,火加減が絶妙でした。
クエの旨みも十分に感じました。
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるようなお椀でした。

・香住産セコガニのクリスマス仕立て
これには驚きました。
セコガニの内子と外子でクリスマスツリーに仕上げています。
その下には赤大根で,X’mas感が満載です。
外子はぷちぷちした歯ざわりがいいですね。
内子は成熟していない卵で,
ねっとりしていて味が濃く,
歯ごたえはしっかりしています。

・琵琶湖産ホンモロコの炭火焼き
京料理の高級食材でもあるホンモロコ,
身のしっかりして,張りもあり,目が澄んでいますね。
炭火で焼いたその味わいは,琵琶湖の王様と呼ばれるぐらいに,
骨も硬くなく身の淡白すぎない旨味が凝縮されていて,
思わず「美味しい!!」とつぶやいてしまいました。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・みかんの葛湯
トロリとしたくず独特の口当たりがおいしい。
体の芯から温まる甘酸っぱい和スイーツです。

今回は驚きのX’mas感でもてなししてくれました。
店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

京都に来ています。
昼過ぎまでのどしゃぶりの雨も夕方にはあがっています。
” 日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・京山科茄子の煎り浸し
山科なすは山科地区で古くから栽培され続けてきた茄子です。
食感や風味などの特性はしっかりと,
肉質も水分が多く柔らかいので,加熱調理すると出汁を良く吸い,
とても柔らかくとろける感じになります。

・真鱧の焼き霜 ちり酢で
淡路産真鱧は小さめですが,フワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
皮そのものがとても美味しくて,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・広島産ジュンサイと羅臼産エゾバフンウニの冷やしよせ 井戸水のジュレ
蓮の葉の上に,広島産ジュンサイと,
羅臼産エゾバフンウニをジュレ状に仕立てています。
梅雨らしい演出というか,涼しげでいいですね。
初夏の時期より季節限定の生じゅんさい,
この時期しか流通しない貴重なものです。
広島の山奥で採取された天然ものは、ヌメリも味も一味違います。
初夏を感じる涼しげな味ですね~!!
国産の中でも一級品と言われ,京都の一流料亭御用達なのです。
余計なお味付けをされていないので,
エゾバフンウニも優しい甘みを感じて美味しいです。

・おこぜの薄葛仕立て 変わり椀
目は飛び出し,顔はデコボコ・・・。
そんな風貌の姿からは想像しにくい美味しさです。
クセのない,上品な白身ですし,ひれにはゼラチン質がたっぷりと。
お椀との相性もいいようです。
しっかりと熱めで今までの味を洗い流すようで,
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜を主体にしています。
ルビンストマト,賀茂茄子,オクラ,
インカのめざめじゃがいも,蓮根です。

・琵琶湖産天然うなぎの炭焼き
養殖ウナギの腹は白いのですが,
天然ウナギの腹は黄色っぽく表面にはラードのような脂が付いていますね。
違いがわかるような気がします。
天然なので小ぶりではあるのですが,
旨味がすごいっ!皮はパリッ!
身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。
ふっくらと口の中いっぱいに広がります。
皮が柔らかく,脂が乗っているわりには,
さっぱりした味が何とも言えません。
風味が半端ないですし,香りも高いです。
これなら皮も美味しく食べられます。

・宮津産天然トリガイ
天然なので小さめながらも,
肉厚で甘みがあり,食べ応えも味も超逸品です。
お聞きすると,漁ができる期間も5~7日ぐらいだそうで,
数も少なく、関東や関西の料亭などからもひっぱりだこで,
なかなか手にはいらないそうです。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・有田川産天然鮎の土鍋ごはん
高級な天然鮎が贅沢にもたくさん入っていました。
鮎には香気があり, 天然の鮎でいっそう風味が引き立っています。
内臓の苦みをみを感じながらも,ウマさが全然違います。
ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと鮎の香ばしさ,そしてダシと醤油の塩梅,
そのどれもが素晴らしく,
また軽いので,何杯でも食べられちゃいます。

・羊羹の薄どまり

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
京山科茄子もそうですし,その他の京都の野菜など,
図抜けていた淡路産真鱧,
琵琶湖産天然うなぎ,有田川の天然鮎,
素材へのこだわりが半端無いのです。
驚く食材を探求して,いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
京都に来ています。
令和の冬の京都はいつもより暖かく感じました。
” 日本料理 光安 ” さんへ,
今回もIZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
月曜日の昼は休みのようで,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせででお願いしました。

・熟成ゆりね椀
ゆりねは熟成で,とっても甘く仕上がっています。。
栽培する農家が極端に少ないのも,この栽培の難しさが一つの原因。
味は抜群に良いのに栽培数が少ないため,なかなか市場に出回りません。
そういう意味で「奇跡のゆりね」と呼べるかもしれません。
八方地の出汁の効いた椀は,
しっかりと熱めで,まずはこの椀で刺激を感じます。
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・明石産ひらめ造り
エンガワも添えています。
これを食べてみると,
ヒラメの旬は間違いなく冬だと感じます。
冬のヒラメは産卵前で栄養をしっかり蓄えており,
造りにした時の食感と旨み,風味がいいのです。
天然ヒラメの歯ごたえはなんともいえないものがあり,
また,ヒラメの縁側のコリコリした食感もいいのです。

・能登の寒ブリと聖護院大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
今回は特に八寸らしさを感じました。
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
くわい,紅芯大根,海老芋,ヒラタケ,栗海老芋,金時人参,人参葉です。
今回はきれいな彩りが素敵です。
伺ったのが12月第3週ということで,
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・津居山産セコガニと小蕪の小鍋仕立て
津居山産セコガニは内子と外子も入っていました。
鍋には聖護院かぶらとそのすりながしと合わせています。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
セコガニと相性がいいと思います。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感です。

・自家製からすみ
京都産の青大根を添えています。
自家製からすみはしっとりと,ねっとりと。
塩分の中にもコクがあり,
まろやかな甘みすら感じる,
あとを引く旨味が感じられます。

・マナガツオ幽庵焼き
マナガツオには独特の香りがありますが,
身自体はクセがなく,繊維感が少なく柔らかいです。
幽庵焼きで身にも皮目に味が染みこんでいます。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・能登産のどぐろ炊き込みごはん
具材は「のどぐろ」のみなので,香ばしい風味があり,
のどぐろの味がシンプルに味わえる炊き込みご飯です。

・紅マドンナの冷やし葛よせ

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
日本酒は京都久美浜の玉川にも伺われており,
あとは驚く食材を探求して,
いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

IZNM師匠,
今回も遠路はるばるとありがとうございました。

店主さま,
ごちそうさまでした。



梅雨入りもして,令和の夏の京都は,
” 日本料理 光安 ” さんへ,
IZNM師匠と共に硬派に伺います。

現在は昼は1組のみとなり,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

厨房をはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせで15,000円(?)程度でお願いしました。
ひょっとすると,もう少し高い値段かもしれません。

・トウモロコシの冷やしよせ 井戸水のジュレ
蓮の葉の上に,
裏漉ししたトウモロコシをジュレ状に仕立てています。
梅雨らしい演出というか,涼しげでいいですね。
余計なお味付けをされていないので,
とうもろこしの優しい甘みを感じて美味しいです。

・真鱧の焼き霜 ちり酢で
真鱧は大きくフワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・境港のホンマグロ大トロ
今年も境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まりました。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でして,
醤油のジュレと山葵でいただきました。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜を主体にしています。
静岡産皮をむかれたトマト,賀茂茄子,インカのめざめじゃがいも,
新たまねぎ,蓮根,トマト,オクラです。

・三重産アワビの椀
鮑のお椀はインパクトがありました。
「鮎」「鱧」「鮑」などの食材は,
日本の暑い夏を最高の贅沢で飾ってくれますね。
とても大きな鮑で切った鮑も当然大きくこれだけでも驚きます。
三重産の赤アワビですが,柔らかいですね~!!
八方地の出汁の効いた椀は,
弾力のある鮑に肝が添えられて旨味が感じます。
しっかりと熱めで今までの味を洗い流すようで,
塩分はやや強めながらも,昆布の出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさにため息でした。

・安曇川の若鮎の炭火焼き
緑豊かで清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。

・熊本産海鰻の白焼き
川の鰻もいいのですが,
「鰻の中の鰻」は,やはり天然の海ウナギかなと思います。
天然なので小ぶりではあるのですが,
旨味がすごいっ!皮はパリッ!
身はすごく脂がのってジューシー!でも全然くどくないんです。
かなりサラッとした脂で,川魚特有の臭みもありません。
海なのでエビや魚介を食べて育っているので,
風味が半端ないですし,香りも高いです。
これなら皮も美味しく食べられます。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・若狭産甘鯛の土鍋ごはん
高級な若狭の甘鯛が贅沢にもたくさん入っていました。
皮に香気があり,身との間に脂があるのでしょう。
甘鯛は柔らかすぎない歯ごたえで,かむと甘みとうま味が広がります。
ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと甘鯛香ばしさ,そしてダシと醤油の塩梅,
実山椒のアクセントといい,そのどれもが素晴らしく,
また軽いので,何杯でも食べられちゃいます。

・波照間島の黒糖の葛よせ
波照間島の黒糖は鮮やかで色も濃く,
風味の良さが吉野葛に馴染んでいます。
ミネラルたっぷりで,味は少しの苦味があり,
ビターな大人味の黒糖でその風味がとてもいいのです。

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

今回は特に感じたのが食材へのこだわりです。
徳島で小ぶりののどぐろが能登産以上だったとのこと,
徳島産野菜も気に入ったのがあったそうで,
徳島にも来られるそうです。
驚く食材を探求して,いろいろな産地へ伺われているんですね。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

IZNM師匠,
今回も遠路はるばるとありがとうございました。

店主さま,
ごちそうさまでした。



二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
今回は祇園又吉さんに続き,
京都冬慕情編で,渚ゆう子じゃないけれど,
IZNM師匠と再訪を決めました。

4月からは昼は1組のみとなり,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のおまかせで15,000円程度でお願いしました。

飲み物は自家製柚子ジュース,
ビールはエビス瓶ビール,
日本酒は山形の上喜元,岐阜の醴泉の蘭奢待です。

・聖護院かぶらのすり流し
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙です。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・能登の寒ブリと聖護院大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。

・冬野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
人参葉,紅芯大根,海老芋,海老芋,金時人参,白人参,里芋。

今回はきれいな彩りが素敵です。
人参葉はXmasバージョンでツリー仕立てにしています。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・雲子と九条ねぎの小鍋
これも素敵な料理です。
鱈の白子を鍋に入れることで,九条ねぎの良さと相まって,
一段と旨味が増しています。
九条ねぎは柔らかく,甘くて風味のよい青葱でした。
これは他の葱にはない「ぬめり」があったのですが,
このぬめりに、香りと甘さが凝縮されています。
あんかけ鍋なので,
アツアツをふうふうと食べるのがいいですね~!!

・琵琶湖産ホンモロコの炭火焼き
京料理の高級食材でもあるホンモロコ,
身のしっかりして,張りもあり,目が澄んでいますね。
炭火で焼いたその味わいは,琵琶湖の王様と呼ばれるぐらいに,
骨も硬くなく身の淡白すぎない旨味が凝縮されていて,
思わず「美味しい!!」とつぶやいてしまいました。

・淡路産天然とらふぐ,その白子と九条ねぎ焼き
とらふぐの身はぷりんプリッとした感覚です。
白子は養殖の白子とは焼いた時の張りかたが違うように感じました。
天然の白子は,濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいで,
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし,
“ 白いダイヤ ” の称号そのものでした。
九条ねぎは,繊維が軟らかくてシャキシャキ感が強く,
甘みが強いですし,長ねぎ特有のエグみもほとんどありません。

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・香住産ズワイガニとそのカニ味噌の炊き込みご飯
カニは鮮度が命ですから,
獲れたてを美味しく召し上がることができました。
そして,身のつまりがいいですね~!!
かに味噌はクセがなくウマいです。
このかに味噌では今までの中では一番かも。

ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさとズワイガニの香ばしさ,
そしてダシと醤油の塩梅,
カニ味噌のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・みかんの葛湯
トロリとしたくず独特の口当たりがおいしい。
体の芯から温まる甘酸っぱい和スイーツです。

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。

二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
今回はIZNM師匠と再訪を決めました。

4月からは昼は1組のみとなり,
夜は2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

IZNM師匠と堀川五条で車に乗り込んで,向かうのですが,
スマホナビでは二条城方面から裏方向に案内されて,
行き止まりになってしまいました。
二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるのですが,
けっこうわかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は昼のおまかせで10,000円でお願いしました。

飲み物は自家製柚子ジュース,
日本酒は長野の大信州,岩手の日高見です。

・じゅんさいの冷やし葛寄せ
じゅんさいは水面下にある新芽で,ゼリー状のぬめりに覆われていて,
つるんっとした喉越しとぷるぷるの食感があります。
この「じゅんさい」の食感の冷やし吉野葛のとろみがなんとも爽やか〜!
暑い日にはつめたく冷やした「じゅんさい」で,
お酒を楽しむのもいいですね。
ビールもいいけど,なんだか日本酒が飲みたくなるお味です。

・境港のホンマグロ大トロ
今年も境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まりました。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でして,
醤油のジュレと山葵でいただきました。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
見た目も鮮やかな京野菜は皮をむかれたトマト,
酢蓮根,オクラ,とうもろこし,賀茂茄子,いんかのめざめです。

・三重産アワビのすまし汁
鮑のお椀はインパクトがありました。
「鮎」「鱧」「鮑」などの食材は,
日本の暑い夏を最高の贅沢で飾ってくれますね。
とても大きな鮑で切った鮑も当然大きくこれだけでも驚きます。
八方地の出汁の効いた椀は,
弾力のある鮑に肝が添えられて旨味が感じます。

・淡路島の岩もずく、明石のタコ
岩もずくは色みは黒っぽいというより深みのあるグリーン。
一度食べたら忘れられない!
「天然岩もずく」の美味しさに心打たれました。
天然の岩もずくは糸のように繊維が細く,
繊細ながらしっかりと存在感のある食感と上品な香りがあります。
口に入れた瞬間に磯の香りが広がり,
そのとろみと口当たりのなめらかさに圧倒されます。
これまで食べてきたものとの違いを感じました。

・安曇川の若鮎の炭火焼き
緑豊で清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・甘鯛の土鍋ごはん
高級な若狭の甘鯛が贅沢にもたくさん入っていました。
京料理や関西で「ぐじ」と呼ばれる甘鯛のうち,
若狭湾でとれた500グラム超えの大物を「若狭ぐじ」と呼ぶのです。
皮に香気があり,身との間に脂があるのでしょう。
甘鯛は柔らかすぎない歯ごたえで,かむと甘みとうま味が広がります。
ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと甘鯛香ばしさ,そしてダシと醤油の塩梅,
実山椒のアクセントといい,そのどれもが素晴らしく,
また軽いので,何杯でも食べられちゃいます。

・おうすの抹茶寒天
濃厚な抹茶は鮮やかで色も濃く,
風味の良さが寒天に馴染んでいます。
底にはぜんざいもあって,抹茶寒天ぜんざいですね。

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理にまた巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
京都に伺った今回も再訪を決めました。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるのですが,
けっこうわかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のコースで少々アップ(値段はたぶん17000円程度)をいただきました。

麦焼酎は青一髪,芋焼酎は佐藤黒,
日本酒は島根の裏月山,秋田の真人です。

・真鯛とゆり根のかぶら蒸し
日本料理では冬の蒸しものの定番のかぶら蒸し。
かぶのすりおろしの絞り加減が難しいのですが,
絞りすぎると味が抜けるし,絞りたらないとうまく形作れないし,
これは絞り加減が絶妙で,真鯛の食感をウマく感じながら,
カブの甘みがしっかりと残っているけれども,
蒸し上がった形もきれいでさすがです。

・白甘鯛の昆布〆を煎り酒で
白甘鯛は甘鯛ながらの脂が乗って美味しいですよ!
しっかりとした身,皮と身の間には,
うっすら脂肪の層が入り如何にも上質な身だ。
食感はもちっとした中にしっかりと噛み応えがあり,
ふわっとした昆布の香りの後に濃い甘みが感じられました。
甘鯛のグズグズとした柔らかい身を
一切感じさせない気品高い昆布〆なのでした。

・天然とらふぐ白子と九条ねぎ焼き
養殖の白子とは焼いた時の張りかたが違うように感じました。
天然の白子は、濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいで,
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし,
“ 白いダイヤ ” の称号そのものでした。

九条ねぎは,繊維が軟らかくてシャキシャキ感が強く,
甘みが強いですし,長ねぎ特有のエグみもほとんどありません。
後で市場のかたに聞いたのですが,
生の天然の本鮪の大トロが取れる腹上(はらかみ)と
呼ばれる部位よりも高いそうです。

・野菜の八寸
ここは野菜にこだわりがあり,
とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の八寸は,華やかなヴィジュアル。
菜の花,海老芋,にんじん,さつま芋,
紅芯大根,里芋,黒しめじ。

黒しめじとはもう何年ぶりでしょうか。
香りというか,香りも味わいも違います。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
海老芋は,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったです。

・ハマグリとせせりのもち米雑炊
美しさにため息を漏らしてしまいます。
ハマグリとせせりのもち米雑炊とは考えましたね。
ハマグリは肉厚でぷりっぷり,生姜がいい風味を出しており,
ふっくらとして柔らかく,ジューシーな甘さがあるのです。
多少とろみがありますが,出汁がしみわたります。
じんわりと奥まで沁みてくるような美味しさに,
ため息でした。

・自家製からすみと聖護院大根
ねっとり感もあのカラスミ独特の熟成したような臭いもあり,
塩加減もちょうど良かったです。
聖護院だいこんは,甘味が強くとろけるような食感で,
冬の味覚の代表です。

・マナガツオと青首大根
白身で肉質はやわらかく,味もあっさりしていますが,
マナガツオ独特の香りがあって,
甘味と旨味がしっかりしていて美味い。
身の味もすばらしいが,やはりこの香りが身上なのだろう。
何とも例えがたい香りなのだが,
これこそがマナガツオだ!という感じで心地よいのです。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・香住産ズワイガニとそのカニ味噌の炊き込みご飯
カニは鮮度が命ですから,
獲れたてを美味しく召し上がることができました。
そして,身のつまりがいいですね~!!
かに味噌はクセがなくウマいです。
このかに味噌では今までの中では一番かも。

ご飯は薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさとズワイガニの香ばしさ,
そしてダシと醤油の塩梅,
カニ味噌のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・まとひょう(みかん)の葛湯

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理に巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
(※加筆修正いたしました。)
今回は二条城近くの町家にある,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
前々回,前回もよかったので再訪を決めました。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるのですが,
けっこうわかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

今回は厨房手前の入口に近い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回は夜のコース(15000円:税別)をいただきました。

・和ぐるみのくず豆腐
東北地方にもともとある,日本固有の和グルミ。
現在はくるみのほとんどが,カリフォルニア産か中国産です。
和グルミの葛豆腐はやっぱりおいしいです。
ナッツとしてのコクのある深い味わいがあります。
しかし,しつこすぎる感じは全くといっていいほどないです。

・明石鯛の昆布〆
実は今が旬の明石鯛。
上品なうまみとプリプリの食感があります。
昆布〆ながらも,身がきりっと引き締まり,
脂乗りが良いのです。

明石の料理屋さんから聞きましたが,
明石の漁師さんは,一晩水槽で『活け越し』し,一切のストレスを取り除き,
水から出した魚が暴れないうちに一瞬で魚の頭を手かぎで刺して『活け締め』,
『神経抜き』という処置を施すからでしょう。

・新潟産のどぐろの焼き霜。
のどぐろの身はフワッとしています。
焼き色がついて香ばしく,身はしっとりです。
本わさびが甘く感じてしまいます。
やはり,脂のノリや旨みがひと味違いますね。
脂た~っぷりの白身がとても美味しいんです。

・野菜の吹き寄せて
ここは野菜にこだわりがあり,とても美味しい野菜を食べられます。
野菜の吹き寄せは,華やかなヴィジュアル。
高山の宿儺(すくな)かぼちゃ,海老芋,天然舞茸,
島根県安来産いちじく,とうもろこし,銀杏。

天然舞茸とはもう何年ぶりでしょうか。
秋の香りというか,香りも味わいも違います。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
宿儺かぼちゃは,ホクホクとした食感と甘みが特徴ですね~!!
はぁ~!旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったのですが,
今回はかぼちゃ,とうもろこしが特に至福の味かも・・。

・熊本産天然すっぽん鍋
すっぽんは日本料理店では養殖物が殆んどで,
温泉地などで養殖が行なわれています。
「すっぽんの味は?」と聞かれても,養殖と天然では違いますし,
天然でも違いますので,答えるのに苦労します。
これは,一度食べてもらうしかないと思います。

時間をかけてじっくりと煮込むことで,
スープに溶け込んで最高の出汁になり,
しかも女性が喜ぶ良質のコラーゲンです。
すっぽんの肉はしっかりとした歯ごたえ。
まったく臭みはなく,噛めば旨みが溢れ出てきます
鍋のスープの旨さには脱帽しました。
皮下脂肪と腕肉は滋養たっぷりの濃厚な旨み。
なによりこのスープの旨みがたまりません。

・安曇川の子持ち鮎塩焼き
緑豊で清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。
びっくりしたのが,ヒレが開かれた状態で焼かれていること。
どうやって焼いてるんだろう~。

・そばがき椀白味噌仕立て
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,柔らか~い蕎麦がきが入っています。
そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。

・岩手産松茸と鱧の炊き込みご飯
味覚の秋到来ですよね。
新米・新サンマ・栗など魅力的な食材が登場します。
なかでも,松茸は秋の味覚の王様。
日本人だけが好む極上の香りでしょうか。

松茸は産地ごとに異なりますし,
旬の時期も短いのが特徴です。
それゆえ希少価値が高いけれど,
その味と香りは「キノコの王様」と称されるほど格別です。
この岩手産松茸は,味と香りがいいですね~!!
やっぱり鱧松というか,鱧の出汁も存在感があります。

薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと松茸の香り,そしてダシと醤油の塩梅,
松茸の食感と味のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・羊羹のうすどまり
・信州コンコードぶどうジュース

店主と帰り際に少しお話させていただきました。
とっても謙虚で穏やかなかたなのですが,
料理はいろいろとかなり考えて提供するのだそうです。
ここに何回か伺っても,ここのスぺシャリテはかぶりますが,
飽きることがありません。
この時期食べたい料理が登場しますし,
リピーターにも考え抜かれた料理なのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理に巡り会えた気持ちです。

ごちそうさまでした。
前々回,前回もよかったので再訪を決めた,
” 日本料理 光安 ” さん。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの☆☆もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるので,わかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労します。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

古民家を改築したもので,外観はなかなか年期が経過しています。
暖簾はなく,目立たないですし,表札も控えめです。
築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

カウンターをはさんで奥の坪庭が見える広い部屋へ。
静寂な町屋の雰囲気が和みます。
今回はお昼のコース(10000円:税別)をいただきました。

・京都産塚原産筍と淡路産わかめ
当然に八方地の吸い地もいいのですが,
今年の塚原産白子筍は抜群ですね~!!
食べごたえがあり,柔らかく甘い筍でした。

・太刀魚の焼き霜 ちり酢ジュレ
鮮度がよく,良い歯ごたえがあります。
直前にバーナーで炙り,焼き霜造りにしています。
塩の扱い方がダイナミックですし,
身の中に眠った脂が引き出され,
程よく皮が焼けた香ばしさが美味しいです。

・大分産天然トリガイ 醤油ジュレ
天然モノなので小さいのですが,
やわらかくて,最後の歯ざわりもなんともいえないのです。
肝ごとなのですが,これが素晴らしいですし,
肉厚の歯ごたえと,噛んでいくうちに広がる甘み,
季節のおいしい贅沢を感じました。

・こだわり野菜の盛り合わせ
(五郎島金時サツマイモ,ほおつき,吉野わらび,トマト,新豆)
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品です。
毎回思うのですが,野菜への尊敬とこだわりがあります。
五郎島金時は粉質ではあるのですがパサパサではない,しっとりホクホク。
トマトは爽やかで心地よい酸味があり、新玉ねぎは優しい甘さ。
ほおずきは酸味と甘みのバランスが良いのです。
野菜の美味しさを存分に感じられる一品となっています。
 
・三重県桑名産はまぐり椀
ヤマトハマグリという種類ですね。
身が大きくふっくらしていて甘いのです。
はまぐりの本来の美味しさがわかります。
ぷりぷりした弾力性と,
真ん中のぷしゅーとなるはまぐりの味とだしの味が絶妙です

・金目鯛焼き
金目鯛を焦げ目が強いほどダイナミックにあぶっていました。
身はきれいでほど良いというか,
脂のノリが素晴らしいと思います。

・そばがき椀白味噌仕立て
甘くコクのある白味噌ですが,個性の強い白味噌に負けず,
出汁の味をしっかりと感じることが出来ます。
そばがきは柔らかく,そばの風味がふわっと香る優しい仕上がりです。

・桜えびとグリーンピースの炊き込みご飯
旬のフレッシュな桜えびの炊き込みご飯です。
薄味なのですが,思わず唸る程の美味しさです。
ご飯の香ばしさと桜えびの香り,そしてダシと醤油の塩梅,
グリーンピースの食感と味のアクセントといい,
そのどれもが素晴らしく,また軽いので,
何杯でも食べられちゃいます。

・吉野葛と小豆の冷製抹茶仕立て

厨房も近いのですが,それほど騒がしさはありません。
会話もゆくりとできますし,美味しい料理と向き合えます。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。
京都で15000円前後の日本料理店ではがっかりすることが多いのですが,
ここはしみじみと美味しいと納得してしまいます。

奥さんの細やかな接客も心地良く,
ご主人とまさに二人三脚でお店をなさっています。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。
適度な非日常性がありながら,日常の心地よさもあります。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧な仕事,繊細な味加減を楽しむに相応しい空間と言え,
料理と空間とに一体感があります。
こういう満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

ごちそうさまでした。

(再訪)
前回かなり良かったので再訪ということで,
” 御料理 光安 ” さんに伺います。

昼と夜、2組しか予約が取れないお店です。
二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあり,
築150年の織屋を改装されています。

5ヶ月ぶりの更新アップになります。
写真39枚追加しました。

初回にこの店で感じたことを書いていますので,
感じたことはダブルかもしれませんが,
参照にしていただければ幸いです。

奥のお部屋に通されました。
人数に関係なく,1部屋には1組のみ。
2部屋しかないため,お客は2組に限られます。
お部屋から厨房がちらりと見えますし,
ライトアップされた「中庭」も見えますので,
景観がいいので心も和みます。

・聖護院かぶら すり流し
聖護院かぶらのすりながしから始まります。
すり流しは日本料理の定番料理で,
季節により旬の食材を使って作っています。
相性のよい野菜は,冬野菜のひとつである聖護院かぶらでしょう。
寒い身体がほっこり温まり,これですでに満足感。

・能登産天然寒ブリ 辛味大根
能登の寒ぶりの醤油のジュレと辛味大根をからめていただきます。
トロのような上品な脂ですが,脂がのっているのに上品な味わいです。
辛味大根が脂に合うんでしょう。
穂紫蘇のつぼみは,飾りじゃなくて食べられます。

・野菜の八寸
  :こかぶら,金時人参,ヒラタケ,紅芯大根,
   にんじん葉,安納芋,海老芋
冬野菜の八寸,天ぷらというか,素揚げにした野菜。
ひとつひとつの味がぎゅっとつまった一品。
お野菜にはそれぞれひと手間加えられています。
はぁ~!旨みが口に広がります!!
どれもが素晴らしかったのですが,
海老芋が特に至福の味かも・・。

・鱈白子と九条ねぎのあんかけ鍋仕立て
これも素敵な料理です。
鱈の白子を鍋に入れることで,九条ねぎの良さと相まって,
一段と旨味が増しています。
九条ねぎは柔らかく,甘くて風味のよい青葱でした。
これは他の葱にはない「ぬめり」があったのですが,
このぬめりに、香りと甘さが凝縮されています。
あんかけ鍋なので,
アツアツをふうふうと食べるのがいいですね~!!

・鯨の鹿の子(あご)
鹿の子とはクジラのアゴを覆っている部位で,
アゴの付根部分だそうです。
脂が乗り,口の中で旨味が広がります。
とにかく文句無しに美味しいです。

・マナガツオ幽庵焼き
脂ののったマナガツオです。
ふっくらとしたやわらかなマナガツオの焼物。
たぶんですが,醤油,味醂,酒の漬けダレに,
柚子の柑橘類をいれて香りをつけています。
ほんのりと柚子が効いた味が何とも言えません。

・カラスミと青味大根
ねっとりとして優しい味です。
レベルの違いを感じました。
酒のつまみは数々ありますけれど,
カラスミはこりゃもう最高の酒肴ですね

・蕎麦がきの白味噌仕立て
白味噌がホント美味しいこと!!
これもここの名物そばがきの白味噌仕立てです。

・香住蟹釜めし
香住蟹は紅ズワイガニです。
土鍋のカニ釜めしの蓋を明けたとたんに,
蟹の風味が広がりノックアウトです。
蟹身のふっくらした食感と,
濃厚な蟹味噌の味わいが相性良くて,
まさにごちそうごはんです。

・柚子の葛湯
柚子のくず湯で 風邪予防にもバッチリです。
柚子の味が濃厚なくず湯でほっこりしました。

いや~!!
今回も大満足な料理でした。
どれもこだわりを感じますが,
野菜にこだわりがあり,
美味しい野菜を食べれます。

野菜などの旬のモノは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わえることができます。

店主の「丁寧な仕事がしたい」という思いから,
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。

奥さまは丁寧な接客ですし,
個室を貸切で,静かな中でゆっくりといただけます。

料理は心が和む滋味豊かな日本料理ですし,
見た目がシンプルながらも,
あちらこちらに創意工夫がほどこされた味わい深い料理。

何か月待ちの予約をしてでも,
訪れる価値ありの素敵なお店です。

ごちそうさまでした。


(初回)
今回は二条城近くの町家に移転された,
京都の ” 日本料理 光安 ” さん。
フォロワーのmisspepperさんのアップで,
どうしても伺いたかった日本料理店でした。

昼と夜,2組しか予約が取れないお店です。
予約はなかなか困難かもしれません。
ミシュランの星もとられています。

二条駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にあるので,わかりにくいです。
通常のナビでは出てこないので,お店を探すのに苦労しました。
食べログからグーグルマップで調べた方がいいでしょう。

築150年の織屋を改装したこちらは,
趣のある空間があります。
お客様からも見える開放的な厨房をはさんで,
二つの座敷をしつらえています。

・茄子の煎りだし
茄子は揚げていますね。
茄子の味が濃くて,口に入れるとトロトロ。
味付けは醤油と生姜を使用されていますが,
これは今まで食べたことの無い絶品なものでした。

・真鱧の焼き霜。
真鱧は大きくフワッとしています。
骨切りも絶妙でこういう調理にも出会ったことがありません。
ハモは、焼き色がついて香ばしく,
身はしっとりでホロホロとするのです。
本わさびは甘いけれど,ピリリとした辛さが引き立てています。

・季節野菜の冷製ジュレ仕立て
ここは野菜にこだわりがあり,とても美味しい野菜を食べられます。
イタリアンを思わせるような,華やかなヴィジュアル。
眩しさに目がくらみそうです。
ジュレのお味 が優しいのでお野菜の旨みを味わえますし,
暑い日には冷たい食感も心地いいのです。
旬の野菜はインカのめざめ,オクラ,トウモロコ,和歌山のイチジク,
あとは冬瓜が入っています。
関西では和歌山がイチジクの名産地のようですね。

・あわびの椀
全て器が違っていて,素晴らしいの一言につきます。
アワビはとても素材の良いモノです。
身はほのかに甘く,食感は固すぎず,軟らかすぎないですね。
中からアワビの香りと旨みが染み出しますし,
口中にはまったりとしたうまさが充満します。

・蕎麦がきの白味噌仕立て(椀)
白味噌がこっくりとして美味しい!!
レベルの違いを感じました。
中には,わらか~い蕎麦がきが入っています。
いい白みそを使用されていますので品のいいお味です。
それにしてもこの「椀」も美しいこと。

・卵黄の味噌漬け
外にはとろっとした出汁が入っていて,
この柔らかいゼリーのような出汁が美味しくて。
卵黄の味噌漬けは,辛すぎずにさすがのお味でした。

・安曇川の鮎塩焼き。
緑豊で清流の郷,安曇川最上流部の鮎。
まるで泳いでいるような風景。
天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
ヒレがカリカリで,身は柔らかく,内臓のほろ苦さを感じました。
鮎はコンフィやムースなど色々あるけど,
やっぱり塩焼きが1番美味しいと思います。
びっくりしたのが,ヒレが開かれた状態で焼かれていること。
どうやって焼いてるんだろう~。

・穴子の炊き込みご飯
この穴子炊き込みご飯が絶品なのです。
アナゴが好きな人は多いのですが,
これは大人気になるのではないでしょうか。
これ以上の品を他店で頂いたことがないと
思えるほどウマいのです。

シンプルかつ味わい深い料理を出すことで,
丁寧な仕事が図りとれます。
素材の仕入れから料理の仕上げまで,
すべてを店主が1人で切り盛りしています。
各地から取り入れた野菜など,
旬の食材を使った料理は丁寧な仕事ぶりが伝わるものばかり。

野菜などの旬のものは,
できるだけ素材が持つ繊細な味や香り,
旨みを味わうことができます。
見た目はシンプルながらも,
いずれの料理にも創意と工夫がほどこされているのです。

奥さんの細やかな接客も心地良いのです。
おもてなしの心が一品一品に表れる,
個室を借り切りで静かな中でゆっくりいただけます。

京都でも高級食材のオンパレードでお値段を釣り上げて,
客に満足感を与えようというお店が多い中でも,
” 光安 ” さんのように,派手さはありませんが,
丁寧なお料理で満足感を与えて下さるお店は貴重だと思います。

お店に入ってから出るまで,
とても心地よく過ごさせていただきましたし,
想像以上のおもてなしをしていただきました。
私も素晴らしい日本料理に巡り会えた気持ちです。

帰り際に,店主の光安さんとお話しさせていただいたのですが、
とっても謙虚で穏やかな方でした。

ごちそうさまでした。


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2位

しのはら (三雲、甲西 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥6,000~¥7,999

2016/08訪問 2016/08/23

湖南ではこの8月で終了,10月からは銀座へ移転,奇をてらうことのない骨太な料理と満足させるキレ味 ” 日本料理 しのはら ”

(再訪)
” 日本料理 しのはら ” さんへ伺います。
もう1年ぶりになるんですね。
今回で全ての部屋を伺うこともできました。

・毛ガニの北海道産ウニ茶巾包み 蒸し黒アワビ添え土佐酢ジュレ
・明石産あこうのオクラすり流し椀
・造り盛り合わせ(明石産真鯛・愛知産本マグロ・越前産剣先イカ・琵琶湖産鯉・淡路産真鱧・韓国産真鱧)
・琵琶産鱒のフライ タルタルソース 鱒の子添え
・八寸(琵琶湖産鮎と鯉の有馬煮の蓮根春巻き・近江八幡の鮎イチジク 胡麻ダレ・
    瀬戸内真鯛の笹巻寿司・奈良の西川ファームのトマト モモタロウ 黄身酢・
    モロヘイヤ・玉子真薯・和歌山産枝豆)
・九十九里浜産3年モノのハマグリ蒸し
・琵琶湖産天然ウナギ焼き
・とうもろこしご飯と木下牧場の近江牛すき焼き 松茸入り
・甲賀スイカ,デラウエア,ベリーエース,梨の蜂蜜ゼリーのパッションフルーツソース

この店に関することは,前回までに書いていますので,
参照していただければ幸いです。

琵琶湖産鯉や鱒,蓮根春巻きなど,
今回はいつもとは違う食材や調理法をしてきました。

毛ガニの北海道産ウニ茶巾包み 蒸し黒アワビ添え土佐酢ジュレは,
高級感過ぎる気もしますが,こういう組み立てにはうっとりしてしまいます。
琵琶湖産天然鰻は身が引き締まっており,
鰻の美味しさをしっかりと味わえ,脂の甘み。
九十九里浜産ハマグリは身が厚く食べごたえのある食感と濃厚な旨みがありました。
木下牧場の近江牛は口の中でさらりととろけるあま~い脂に,
きめ細かな肉質で,噛めば噛むほど肉本来のうまみがあふれます。
また,この肉はサシを無理やり入れることもしていません。

なんといっても,店主の料理人としての気質及び探究心といいましょうか,
料理に対する愛情,仕事に対する真摯な姿勢で,
美味しいお料理をお客に出すことを注いでいらっしゃっています。
基本的には奇をてらうことのない骨太な日本料理ですが、
それでいて随所に感じさせる新鮮さと斬新さが印象的でした。
京都の日本料理店と比較して,リーズナブルな値段,
それに対しての極上素材と組み合わせの巧みさ。
私にとっては移転されることは残念でなりません。
こういう店はやはり京阪神で勝負し続けて欲しい気がします。
銀座店では税・サ込で23000円だそうです。

ごちそうさまでした。


(再訪)
” 日本料理 しのはら ” さんへ伺います。
一昨日の月曜日に行ったのですが,
もう1年ぶりになるんですね。
京都の日本料理店と比較して,リーズナブルな値段,
それに対しての極上素材と組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

今回は1Fカウンター席です。
店主の父がオープンさせた鉄板焼きの思い出がある場所です。
カウンター席は厨房と隣り合わせなのですが,
厨房内での気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回ここに座らせていただいくと,部屋でいただくのと違って,
店主の料理に対する真摯さと客をもてなす心尽くしに感動してきました。
それが,海味にいらっしゃった寿司職人の天本さんを含めた
スタッフも凛として,オーラを感じますし,
店主も,スタッフさんの態度もというか,
取り組む姿勢が全然違うように感じます。
「遠くから来ていただいたお客様にともかく満足してほしい」
という店主の思い入れが伝わります。
日本酒はおこぜ(睡龍)20BYと地元の松の司生酛。

・唐津産赤うにと北海道産ボタンエビ 紹興酒に漬けて
紹興酒に漬けたボタンエビがとてもいいですね~。
唐津産赤うにとの相性もいいのです。

・有明産あげ巻き貝
同じような貝に「マテ貝」があるのですが,
マテ貝とは違う種類の貝で,有明海等の干潟に多く住んでいた貝です。
殻ごとの塩焼きにするとぷりぷりの食感が楽しめ,うまみが口中に広がります。
あげ巻き貝の殻長は8cmから10cmほどで,細長い円柱の形をしています。
主に有明海,瀬戸内海湾内で漁獲されています。
国産の「あげまき」は絶滅状態なのですが,
これをいただけて,幸せでした。

・造り:大原産金目鯛・愛知津島産ヒラメ・長崎産アオリイカ・
    愛知三河産マイワシ・福井産ホンマグロ・長崎産ヒラゴマサバ

・大原産マダカあわびと冬瓜の椀
5月中旬~8月末に千葉県大原にマダカアワビが揚がります。
この大きさは4kgもある日本最大なものです。
今では200枚に1枚揚がるか否かの幻のアワビです。
一般にアワビと言えば黒アワビとメガイアワビですが,
実は一般では手に入らない幻のアワビなのです。
今回はその幻のアワビを食させていただきました。
身はほのかに甘く,食感は固すぎず,軟らかすぎないですね。
中からアワビの香りと旨みが染み出しますし,
口中にはまったりとしたうまさが充満します。
これを食べたら,他のアワビの水貝は食べられなくなります。
椀はカツオ・昆布の八方地にアワビの出汁をとても感じます。

・八寸:仁淀川産天然鮎・イカのすり身天・白バイガイ・カマス寿司・枝豆煮
    サツマイモ甘露煮・蒸し玉子・タコ柔らか煮・フルーツトマトレモン煮
仁淀川の天然鮎は皮がうすく,身がやわらかく,
コクがあるというか,とてもおいしい香りがある天然鮎ですね。
この鮎は皮の色が違います。
仁淀川は成長・産卵に理想的であり,
天然鮎が成長する中・上流域の石には,
天然鮎の主食のコケがたくさんあり,
仁淀川天然鮎はコケを食べて大きくなります。

・能登産ごまふぐの白子焼き

・琵琶湖産天然うなぎ

・江戸前握り寿司:玄海灘あら・大羽イワシ・金沢八景のあなご
天本さんの渾身の握りを堪能しました。
ネタと赤酢と個性あるシャリとの組み合わせは絶妙です。
玄界灘のあらも大羽イワシもいいですし,
この金沢八景のあなごは野島産に匹敵します。

・鱧の玉子丼
卵のときかたも火の入れ方,鱧の味わいも格別です。

・白桃とさくらんぼとブランマンジエ

誠実で真面目な料理です。
何度も来店したくなる,美味しいものをコスパ良くいただけます。
どの価格帯のコースでも,全身全霊をこめた気合いを感じます。

なんといっても,店主の料理人としての気質及び探究心といいましょうか,
料理に対する愛情,仕事に対する真摯な姿勢で,
美味しいお料理をお客に出すことを注いでいらっしゃっています。
基本的には奇をてらうことのない骨太な日本料理ですが、
それでいて随所に感じさせる新鮮さと斬新さが印象的でした。


(夜・再訪)
二回目は夜に伺いました。
部屋も2階に案内され、ドリンクメニューを見ますと、
日本酒やワインにも精通しています。
日本酒は松の司が多いのですが,不老泉や日置桜や竹鶴などもあります

・先付:由良うに・新潟産あわび・ゴマ豆腐・ズッキーニ・トマト・こなぎ をあわびダシで
こなぎをあしらっていますね。
こういう先付なので,滋賀の銘酒 不老泉の天秤搾り山廃純米吟醸酒,竹鶴純米秘伝にしました。
ずっと徳島産あわびを使用していたとのことですが,今回は新潟産。
素材はどれもこれも文句ありませんし,内容から女性に喜ばれそうですね。

・椀:オクラのすり流し椀 毛蟹・毛蟹真薯・原木椎茸・きくらげ・新じゃが
汁が主体の椀です。オクラを裏漉しにかけ,出汁をのばしながら加熱します。
すましの他に白味噌をいれて濁りにすることもあります。
昔から日本料理では、吸い物の “あたり(味)” と造里の “包丁さばき” が 板前の真骨頂とされてきました。
「椀もの」は日本料理の特徴とそのおいしさをもっとも表現した料理といえます。
「吸い物」は、どんなに旨くても季節の表現ができていなければ、よい吸い物とはいえないのです。

・造り:長崎産ヨコワ・北海道産ツブガイ・ミナミマグロ・千葉産金目鯛・ひらめ・愛媛産鯛
おかひじきをあしらっています。
ほとんど料理店で見ないミナミマグロがあるのがいいですね。愛媛産鯛は,かのこ包丁さばきで。
合わせ醤油・ちり酢・塩酢を添えています。

・鮎の風干しとひらめちまき

・松輪の鯖のきゅうりおろしと大根おろし
三浦半島南端の松輪地区では,6~11月の漁期に沿岸域に来遊するマサバを
一本づつ大切に釣上げるサバ一本釣漁業が盛んです。
夜明け前に出漁,釣上げた魚はガッチリ氷を効かせて,
昼過ぎには水揚げしてすぐに出荷するので鮮度がいいのです。
松輪サバは「これが鯖か?」というほど肉付きが良く,
脂がのって美味です。8月のお盆過ぎに旬を迎える松輪サバは,
胴体から尾にかけて黄色い筋が入り,
「松輪の黄金サバ」と称され,サバの最高級品と言われています。

・八寸:岐阜産鮎・スッポンだしおから・トマトの甘露煮ゼリー寄せ・
    サンド豆胡麻和え・あおいオクラ・玉子真薯・下津井産タコ酢・木の芽酢
岐阜産鮎がとても良いと思いますし,
八寸のどれもが手間暇かけた素晴らしい料理でした。
玉子真薯は厚焼き玉子と違い,柔らかくもっとふわっとした感じです。

・焼物:徳島産伊勢海老・ヤングコーン・新じゃがいも
・炊き合わせ:かぼちゃと玉葱のすりおろし ひりゅうず・韓国産鱧・ささごぼう・はちく
・もろみとべちゃめし
・オマールエビと玉葱 胡麻油と大根おろしのドレッシング
・くちこごはん

・琵琶湖産スッポン雑炊
土鍋でご飯を炊いていただいたので,別注でスッポン雑炊を。
出汁がとてもいいです。肉質はとても鍛えられています。
養殖は薄い色をしていますが,
天然は茶褐色や黄色や緑がかった色をしていて色が濃いのが特徴です。

・甘夏白ワインゼリー寄せ
甘夏もいいのですが,店主はワインにも精通していますので,
この白ワインゼリー寄せは絶品でした。

・葛

篠原さんが挨拶に来られ,いろいろとお話させていただきました。
お人柄も優れています。ご主人の実家は徳島ということです。

何度も来店したくなる,美味しいものをコスパ良くいただけます。
どの価格帯のコースでも,全身全霊をこめた気合いを感じます。
素材に走りがちなところを感じますが,原価無視と思う程の素材をふんだんに使った料理は,
誠実で真面目なところを感じます。
通えば通うほど,いいお店だと感動するでしょう。

お料理の質と腕を上げる事に重点を置いておられるので,
接客は普通にいいと思います。
爽やかで親しみやすく,いつの間にか寛いでしまうような感じです。
サービス料をしっかりとる店よりも好感がもてる接客です。
田舎者の私は安くて質が良くければ納得してしまいます。
高級料亭みたいなものをイメージすると少し肩透かしを食らうかもしれませんが,
リーズナブルなお値段で,日本の美味を堪能できる
素晴らしい日本料理屋さんだと思います。


 (昼・初回)
日本料理 しのはら さん。

JR草津線三雲駅から2キロ。
周りには住宅と田んぼしかない場所にお店がありますので、
ここに本当にあるのかな?と迷いました。
正面が玄関でないのも要因のひとつです。

店主は篠原武将さん。
招福楼本店、山玄茶出身という世界に誇る日本料理の名店という、
輝く経歴の持ち主。西宮の子孫、吹田の柏屋 、金沢の幸庵、
ミシュランの3つ星をとる日本料理といえば招福楼本店出身です。

さて、料理は初回でもあり、昼ということで、6500円(税別)にしました。

・ホタルイカ漬け・厚焼き玉子・筍の木の芽あえ・フォアグラムースと市田柿・烏骨鶏の肝
これはどれも素晴らしい出来映えでした。
筍の木の芽あえは白味噌を練り味噌にしていますので、他店とは味わいが違います。
フォアグラムースは秀逸な仕上がり。市田柿は南信州を代表する特産品です。
あめ色の果肉と小ぶりで品のある外観、もっちりした食感と口に広がる上品な甘さとマッチしています。
烏骨鶏の肝もうなぎのタレとは相性抜群だと感じました。

・熱海産金目鯛・五島列島アオリイカ・目板カレイ
金目鯛は焼き霜に、アオリイカは包丁の切れ込みがひと味違っています。目板カレイもいいですね~。

・ゴマ豆腐の押し寿司
ゴマ豆腐はプリンプリンとしており、おこわを使って酢飯にしています。

・ウチワ海老真薯のお椀 
利尻昆布7年物の出汁だそうですが、とてつもない出汁の深みを感じます。
天然の鳴門わかめを思ったより煮込んで、本来の固さを無くしています。
力強さを感じる吸い地です。といっても雑味があるわけではなく、
澄み切った染み渡るような味わいです。ウチワ海老は身がつまっており、
歩留まりはイセエビよりも上で、非常に甘みが強く旨みもあります。
エビの中でももっともうまいとも言われます。蕗の千切りと花ゆずをあしらっています。
花ゆず(一才ゆず)は、名前のとおり花の香りを楽しめます。

・カナダ産オマールエビと福岡県合馬の筍の炭火焼き
福岡県北九州の合馬(おうま)の筍は、
良質な粘土質土壌で土層も深く質の良い筍が取れます。
合馬たけのこは、アクが少なくやわらかな筍として知られています。
添えられた台湾産はちくと食べ比べさせてくれます。
木の芽醤油・割り醤油・千鳥酢のマヨネーズで。
オマールエビといえば、私はブルターニュ産が好きなのですが、
値段からして文句はいえません。
でも、カナダ産でも味噌はレアー状態にしていますが美味しかったですね。

・原木椎茸とうるいの胡麻酢かけ
原木椎茸は食感をだすために素揚げして炭火焼きしています。
胡麻酢の酸の使いかたが好みでした。

・山菜(筍・わらび・つくし)の天ぷら みぞれあんかけ
どれも朝獲れの山菜の香りがします。

・三雲猪のバラ肉タスマニア産マスタード添え 有機野菜自家製オニオンドレッシングソース
三雲猪は内臓に近い部位のバラ肉です。
タスマニア産マスタードの粒マスタードは「プチプチ」した食感が特徴で、
程よい酸味で、猪バラ肉のいいアクセントになっています。
「香」「風味」「食感」ともにマスタードの粋を越えています。

・筍・粟麩・ふき・菜の花の炊き合わせ
薄味ではなく程よいダシですが、奥深い奥行きを感じます。

・たけのこご飯
福岡県合馬産筍を土鍋で炊き上げます。

・伊勢海老の赤だし
焼いた伊勢海老の頭を赤だしの味噌汁です。

・パンナコッタ黒蜜かけ 金柑添え

・土山の煎茶


地元客の普段使いにも、口の肥えたお客さんの高度な要求にも応える事のできる
本流の会席料理とフレンチやイタリアンや中華料理の素材なども取り入れる柔軟さ。
そして満足させる切れ味。

「遠くから来ていただいたお客様にともかく満足してほしい」「客人をお腹一杯に満足させてあげたい」
という大将の思い入れが伝わります。
この内容で、それでいてかつこれでもかというくらいのボリューム感、
変に気取ることなく、とにかく「勢い」がある料理、これが最大の魅力です。

店主は30歳半ばと若く、挑戦する姿勢でコストパフォーマンスの高い料理を提供されています。
京都で同じ物をいただけば2倍から3倍はするでしょう。
日本料理は「しのはら」でと決めるお客さんの気持ちがよくわかりました。

なんといってもご主人の料理人としての気質及び探究心といいましょうか。
料理に対する愛情、仕事に対する真摯な姿勢で、
美味しいお料理をお客に出すことを注いでいらっしゃっています。

基本的には奇をてらうことのない骨太な日本料理ですが、
それでいて随所に感じさせる新鮮さと斬新さが印象的です。
また、豪華な食材を揃えても、全体のバランスが崩れていないところがさすがです。
日本料理としての完成度を競えば、現状のしのはらさんを超えるお店は数十軒はあるのかもしれません。
けれども、しのはらさんは、これから先もっともっと美味しいものを食べさせてくれそうな予感がします。

店の休日には、全国の有名店を訪問されています。
これからも刺激をうけて、変化をしていくでしょう。
今後も、定期的に訪れて変化を楽しみたい店だと思います。

  • 毛ガニの北海道産ウニ茶巾包み 蒸し黒アワビ添え土佐酢ジュレ
  • 明石産あこうのオクラすり流し椀
  • 八寸(琵琶湖産鮎と鯉の有馬煮の蓮根春巻き・近江八幡の鮎イチジク 胡麻ダレ・瀬戸内真鯛の笹巻寿司・奈良の西川ファームのトマト モモタロウ 黄身酢・モロヘイヤ・玉子真薯・和歌山産枝豆)

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3位

レーヌ デ プレ (神宮丸太町、京都市役所前、三条 / フレンチ、創作料理、イノベーティブ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥10,000~¥14,999

2016/12訪問 2016/12/20

誠実で熱い思いあふれる繊細な料理,お客様に喜んでいただける皿を提供する ” レーヌ デ プレ(Reine des pres) ”

(今回)
前回に訪問してかなり良かったので,
” レーヌ デ プレ(Reine des pres) ” さんへ再訪します。

5ヶ月ぶりの更新アップになります。
写真32枚追加しました。
この店に関する感じたことは初回時に書いていますので,
参照していただければ幸いです。

・師へのオマージュ
半熟卵のスペシャリテ
初めて口にした時の衝撃は,今でもしっかり記憶されています。 
中原シェフの通年のスペシャリテです。
一口ごとに新しいお味に驚きます。
他でも同じレシピのものが出されますが,
コクや風味に違いがあります。

こちらは修業先パリのアルページュ,
そしてヴィザヴィからラ・ビオグラフィのスペシャリテを継承してるのですが,
作り方は全く同じですが,仕入れる卵が違うので,
味わいも違うとのことです。

・シェフの遊びゴコロ
なかなか手に入らない天然ヒラマサ。
ブリに比べ,ヒラマサの方が身が薄い色をしています。
カルパッチョというか,お造り的なのですが,最高です!!
上品な脂と身の甘さ,堪りませんよ〜!!
その中でもヒラマサは脂肪分が少なくさっぱりしていました。
しかし,独特の風味と歯ごたえがあります
ラヴィコットソースと松の実をかけています。

・オマール海老のサラダ
オマール海老に,季節の野菜スカーカネを添えた冷製の前菜です。
一口食べてみたら,オマール海老に驚きました。
オマール海老は15秒単位で加熱することで素材に火を通しながらも,
まるで生のような仕上がりにしていることと,
繊細な甘みとシャキシャキした食感がありました。
大味なイメージのあるオマール海老の印象が変わりました。

・海の幸のマリネ
辛いフラワーのスライスに,
貝柱,サザエ,ツブ貝などを合わせています。
ほんのり感じる貝の苦味が何とも爽やかですね~!!
そして,カリフラワーのピューレを引き詰めています。
ほんのり感じる貝の苦味が何とも美味しいのです。
低カロリーで高タンパク質の貝類がたっぷり。
これが海の幸のマリネなの?
嬉しい誤算というか,出てきた時からびっくり驚きです。

・長岡天神のサンクのパン
Fujiya1935(ミシュラン大阪☆☆☆)のようなスタイルです。
パンは,木箱に入って出てきました。
中には熱く焼かれた石が敷いてあり,
必要なだけちぎって食べればパンがなかなか冷めないです。
バターは無塩の高山のバターでしょうか。
最後までホクホクでいただけるようにというシェフの細やかな心遣いが嬉しい。

・浜笛吹のロースト(低温調理)
ホタテとビーツ,ちぢみほうれん草を添えて,
黒オリーブのパウダーをかけていました。
シェフの火入れ技の高さを存分に発揮された仕上がり。
浜笛吹の皮面はかなりパリッパリッ,
皮はカリカリに香ばしく焼かれているのに,身はふんわりしっとり。
中は余熱で火が通った感じの食感で本当に抜群の火入れです。
一体どうしたらこんなにも違う仕上がりになるのか・・・?
低温調理の質の違いを感じさせられました。
ビーツのソースとの相性も抜群でした。

・熊本産黒毛和牛の低温ロースト
60度で2時間じっくり火入れをされた美作産鹿。
これも余熱で火が通った感じの食感で本当に抜群の火入れです。
芯まで温かさをしっかりと感じながらも,
弾力の中に妙味を潜ませて,
熱々さを感じながらのレア感が絶品!
こちらもきめ細やかな肉質を楽しめる焼き方でした。

・洋梨のソルベ
・林檎とカラメル
・ミニャルディーズ

野菜は生産者から直接仕入れています。
風光明媚で自然豊かな広大な農地で作られる,
本当の意味で風味豊かな野菜ですし,
そんなみずみずしくてとてもウマい旬の野菜です。

いわゆる今までの古典的なフランス料理と違います。
中原さんの料理はシンプルで,
使う色も調味料も最小限にしています。
全体のストーリーを考えてのメニュー構成です。

オマール海老や浜笛吹,貝など,
今までの概念を覆すような繊細で優しい食感に心も奪われます。
禅の世界にも通じる,無駄を省くことでものごとの
本質を浮き上がらせる美意識と力強さがありました。

素材のみに頼るのでは無く,
素材の持つ力を最大限引き出し、
素材を出来る限り美味しくということを実践しているのです。

ごちそうさまでした。


(初回)
今回は京都でフレンチかイタリアンの店を探します。
京都は今や激戦区,
Cenci(チェンチ)祇園MAVO山地陽介ランベリーナオトキシモトさんなど悩むのですが,
キメララ・ビオグラフィレーヌデプレMotoi(モトイ)さんの4店を選び,
実際に予約の電話で3件目で出てくれた,
” レーヌ デ プレ(Reine des pres) ” さんに決定させていただきました。

一軒家でシャレた雰囲気です。
想定したよりも小さなお店ですね。
予約は昼夜と各3組までとこだわりを感じました。

” レーヌ デ プレ(Reine des pres) ” とは,
接客の奥さまにお聞きしますと,
西洋夏雪草(バラ科の多年草)のこと。
薔薇のように華やかではなくとも,
多年草のように,しっかりと長く咲き続けたい
という意味が込められているのだそうです。

オーナーシェフの中原文隆氏は,
京都ブライトンホテルの「ヴィ・ザ・ヴィ」で,
現ラ・ビオグラフィの滝本さんのもとで7年間の修業を経て,
渡仏し,パリの三つ星「アルページュ」でも働かれています。
そういえば,「イレール人形町」の島田さんも
「アルページュ」出身なので,恵比寿の「イレール」時代から,
よく伺っていましたので,ここに決めたこともあります。

低温調理について少しふれますが,
パリの☆☆☆「アルページュ」のアラン・パッサール氏や「アストランス」のパスカル・バルボ氏,
そしてその弟子である日本の☆☆☆「カンテサンス」の岸田周三氏の低温調理が有名でしょう。
「アルページュ」のオーナーシェフである “火入れの魔術師” アラン・パッサール氏。
時間をかけながら加熱調理をする “火入れ”なのです。

・師へのオマージュ
半熟卵のスペシャリテ
初めて口にした時の衝撃は,今でもしっかり記憶されています。 
何と甘味,酸味,塩味,苦味,うま味の5つの味が入っているのです。
中原シェフの通年のスペシャリテです。
1度で5つのお味を楽しむことの出来る魔法の卵料理。
卵の黄身にエピスクリームを混ぜながらいただきます。

メープルシロップの甘味、,ぺッパーの辛味,
アニスの風味,シェリービネガーの酸味,
生温かい黄身の食感と温度,
一口ごとに新しいお味に驚きます。
他でも同じレシピのものが出されますが,
コクや風味に違いがあります。

こちらは修業先パリのアルページュ,
そしてヴィザヴィからラ・ビオグラフィのスペシャリテを継承しています。
こちらをオープンされる時に,滝本シェフにお願いをし,
取り入れさせてもらったという想い入れのある一品です。

・シェフの遊びゴコロ
カンパチを松の実と松の実オイルをかけています。

・冷製ブイヤベース
冷製コンソメジュレとツブ貝などを合わせています。
ほんのり感じる貝の苦味が何とも爽やかですね~!!
低カロリーで高タンパク質の貝類がたっぷりの「ブイヤベース」。
見たら,これがブイヤベースなの?
出てきた時からびっくり,
混ぜて食べたら,びっくりします。
冷製ブイヤベースなのです。
素敵で楽しいですし,ウマいですし,
私の予想したイメージを裏切るものでした。

シンプルだけど,臭みや雑味をとるために,
しっかりと骨洗いをしたり,いくつもの工程を 重ねることで,
コクがあり,あっさりとしたスープです。
この臭みがないというか,魚の味や匂いがありません。
暑い日だったので、この冷製スープは嬉しいですね。

・長岡天神のサンクのパン
Fujiya1935(ミシュラン大阪☆☆☆)のようです。
パンは,木箱に入って出てきました。
中には熱く焼かれた石が敷いてあり,
必要なだけちぎって食べればパンがなかなか冷めないです。
バターは無塩の高山のバターでしょうか。
最後までホクホクでいただけるようにというシェフの細やかな心遣いが嬉しい。

・ヒラメのロースト(低温調理)
シェフの火入れ技の高さを存分に発揮された仕上がり。
ヒラメの皮面はかなりパリッパリッ,
皮はカリカリに香ばしく焼かれているのに,身はふんわりしっとり。
中は余熱で火が通った感じの食感で本当に抜群の火入れです。
一体どうしたらこんなにも違う仕上がりになるのか・・・?
低温調理の質の違いを感じさせられました。
焼きナスのソースとの相性も抜群でした。

・美作産夏鹿の低温ロースト
60度で2時間じっくり火入れをされた美作産鹿。
芯まで温かさをしっかりと感じながらも,
弾力の中に妙味を潜ませて,
熱々さを感じながらのレア感が絶品!
こちらもきめ細やかな肉質を楽しめる焼き方でした。
鹿肉特有の臭みも全くなく,なんて上品なお味なのでしょう。
本当にしっとりと柔らかでジューシーでした。
素晴らしい素材と素晴らしいソースによって,
素材だけでは出来ない新しい魅力を作り上げるのが,
プロにしか出来ない仕事のひとつなんだと思います。

・清見タンゴールのソルベ
芳香があり,果汁たっぷりでトロリとろける,
まろやかな甘さの愛媛県今治の清見タンゴール。
素材100%で作られたソルベは肉料理の後には,
ピッタリのサッパリとした清涼感と円やかな甘味があり,
とてもピュアなテイストが心地良く,
次のデザートに味覚を誘導してくれます。

・ショコラフランボワーズ
色のコントラストも素晴らしい!
緑色はピスタチオ,
ショコラ筒の中にはガナッシュクリームです。

低温調理に掛かる手間と時間は,
私の想像をはるかに越えたものでした。
手間ひまを惜しまず,
常に最高のものを提供するべく努力を怠らないのです。
そして,ホントの低温調理というものを考えさせてくれたのです。

日本人らしい感性が光るフレンチを味わえるお店です。
素材選びからこだわり抜いた料理は
火の入れ方,仕上げまで徹底しています。
「禅」を意識された料理は,控えめながらも,
凛とした美しさや力強さがあります。
シンプルさを大切にし,ひとつの料理の中に
同じ食材を調理法を変えて使うスタイルです。
ひとつのお皿にアレコレ盛り込まず,
主となるものが何かをきちんわかるようにしています。

食事中と食後にシェフの中原さんがご挨拶に来てくださって,
いろいろとお話を伺いました。
誠実で真っ直ぐでお優しくて,
心根がおありの素敵な方でした。
そのお人柄が,そのままお料理にも表れていて,
中原シェフの情熱と技術力の高さには,
大変に感動させられました。

京都の中でも賑やかな中心街から,
少し離れた鴨川の畔にしっかりと根付いて,
身体に優しい本物の次世代フレンチを
私達に届け続けてくださることでしょう。

ごちそうさまでした。

  • 師へのオマージュ
  • オマール海老のサラダ
  • 海の幸のマリネ

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4位

菊水鮓 西店 (西明石 / 寿司、海鮮、日本料理)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.9 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥15,000~¥19,999

2020/09訪問 2020/09/08

江戸前寿司をベースに上質素材をオリジナリティ溢れる創意工夫した仕込み,おもてなしの気持ちが伝わる " 菊水鮓西店 "

前回の明石では元祖の " 菊水鮓 " さんに伺ったので,
" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
1年ぶりの再訪になります。

明石駅近くの "菊水鮓" さん," 明石菊水 " さん,
西明石駅近くの " 菊水鮓西店 "さんと,
もともとは菊水鮓さんが本家で,
親戚関係で新店へと暖簾分けしていったようです。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は相模灘,宗玄などです。

日本酒や焼酎は息子さん柏木裕太さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。
ワインはスペイン白ワインでした。

*酒肴
・真蛸の卵
・明石鯛
・真蛸造りを隠し包丁で
・真蛸柔らか煮
・真蛸吸盤
・シロトリガイ
・メクリアジ

*握り寿司
・鱚
・車海老
・ミナミマグロの昆布〆
・剣先烏賊
・淡路産赤ウニ
・あなご
・あなご山椒
・カワハギ
・ホンマグロトロ
・真蛸
・あなご巻き寿司
・赤だし


酒肴というか一品として提供された,
真蛸の卵や吸盤,柔らか煮は,
日本酒のアテにいいですね~!
吸盤はさっと湯引きしても生感覚です。
真蛸の造りは隠し包丁で生ながらも,
なんとも柔らかい食感が凄いです。
シロトリガイは形はほとんどトリ貝です。
黒っぽいトリ貝に対して,この貝は白っぽいですね。
柔らかい触感で甘みと旨みがあり,確かにウマい。

メクリアジとは,
マアジの中の黄アジ(黄金アジ)のことで,
回遊性と瀬付きの2種類あるマアジのうち,
瀬付きのことを言うそうです。
脂感が多く美味しいですね。
このアジはなかなか市場には出回りません。
高級料亭のみに卸されるのです。
価格は通常の味の約4倍はくだらないとか。

生ウニに関しては,
淡路島由良産の赤ウニ,
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

ミナミマグロ赤身の昆布〆も,
昆布が馴染んで相性がいいと思います。
境港産本マグロ大トロはとろける味わいでした。

車海老は茹でて甘さを引き出しています。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地や
よりよい場所から分析して仕入れています。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。
大阪から明石にやって来ました。
" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
5ヶ月ぶりの再訪になります。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は香川の凱陣純米山廃オオセトです。

日本酒や焼酎は息子さん柏木裕太さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

*酒肴
・あなごハラス
・アオリイカエンペラ
・あこう(キジハタ)
・北寄貝を昆布出汁で煮て
・鰆焼霜
・スミイカゲソを酒煮
・ヒラメ昆布〆
・めくり鰺(ヒラアジ)

*握り寿司
・新イクラ
・サヨリ
・生車海老と茹で車海老
・ホンマグロ中トロ
・アオリイカ
・北海道産バフンウニと由良産ウニ
・カワハギ
・めくり鰺(ヒラアジ)酢〆
・煮あなご(山椒)
・煮あなご(バラ海苔)
・あなご新子巻き寿司
・赤だし

酒肴として提供された,
あく抜きを北寄貝も美味しいですし,
さっと湯引きしても生感覚の真蛸の吸盤,
きれいな脂感のある鰆の焼き霜,
あなごのハラスはとても軟らかく,
味は意外と淡泊なので醤油つけ焼きでとか,
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

メクリアジとは,
マアジの中の黄アジ(黄金アジ)のことで,
回遊性と瀬付きの2種類あるマアジのうち,
瀬付きのことを言うそうです。
脂感が多く美味しいですね。
このアジはなかなか市場には出回りません。
高級料亭のみに卸されるのです。
価格は通常の味の約4倍はくだらないとか。

サヨリは他の魚と比べると上品で淡泊な味わいですね。
昆布〆で水分をきれいに抜いています。
細長くてしなやかな姿そのままに,香り高く上品な味わいで,
特にこの旬の時期には,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

生ウニに関しては,
北海道産エゾバフンウニ,
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

境港産本マグロ中トロ,
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,
生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
中トロながらもとろける味わいでした。

車海老は1匹を半分にして,
生の握りと茹での握りで食べ比べです。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地や
よりよい場所から分析して仕入れています。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。

" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
今回は初参加のIZNM師匠と共に,
私にとっては半年ぶりの再訪になりました。

場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

ビールはコエドビール,キリンクラッシクラガー,
日本酒は明石の大和鶴,京都久美浜の玉川アイスブレーカー,
徳島の芳水高垣木純米吟醸でした。

*酒肴
・あなご肝煮
・造り(明石鯛,マコガレイ,つぶ貝,蒸し真蛸)
・真蛸吸盤
・あなごハラス醤油つけ焼き
・マナガツオ焼き霜
・舞鶴産生トリガイ
・真鱧白焼き
・赤だし

*握り寿司
・鱚昆布〆
・生車海老と茹で車海老
・ミナミマグロ(インドマグロ)漬け
・剣先イカ
・北海道産バフンウニと由良産ウニ
・明石真鯛
・煮あなご(山椒)
・煮あなご(バラ海苔)
・カワハギ肝のせ
・境港産本マグロ大トロ
・蒸し真蛸
・〆鯖
・あなご新子巻き寿司

*デザート
・抹茶くず練りプリン
・みかんのパンナコッタ
・びわのコンポート

日本酒や焼酎は息子さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

酒肴として提供された,煮込まれた あなごの肝,
あく抜きをしっかりしたつぶ貝,
さっと湯引きしても生感覚の真蛸の吸盤,
きれいな脂感のあるマナガツオの焼き霜,
あなごのハラスはとても軟らかく,
味は意外と淡泊なので醤油つけ焼きでとか,
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

今回は舞鶴産生トリガイ,
活の殻付きトリガイと言えば,
最近は地方の和食店では,
ほとんどみかけなくなりました。

京都舞鶴産や宮津産の丹後の殻付き活トリガイは,
その大きさと肉厚な身質,味の良さなのですが,
最近は本当に生のトリガイの価格が高いため,
2~3万円越えの食べログ高得点の高級日本料理店や
超高級寿司店御用達になってしまいました。

トリガイ特有の黒々としたきれいな色ですね~!!
これらはかなり大きく身も肉厚です。
噛むほどに舌の上で広がる甘味と磯の香りが最高です。

握り寿司では,
マコガレイを捌いてくれたのですが,
見た目のきれいさ,大きさとふくよかさがありました。
カレイの中でも美味しいと評判のマコガレイです。
ウマみや味わいがありながらも,
とても爽やかでさっぱりしています。

サヨリは他の魚と比べると上品で淡泊な味わいですね。
昆布〆で水分をきれいに抜いています。
細長くてしなやかな姿そのままに,香り高く上品な味わいで,
特にこの旬の時期には,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

剣先イカは海の波風と言うか,
東海道五十三次のしぶきのように隠し包丁を入れて,
さっと火を通しています。

生ウニに関しては,
北海道産エゾバフンウニと由良産生ウニ,
この2種を揃えての握りとは驚きました。
ウニのきれいな色とウマさに感激しました。
濃厚ながらも上品な甘さがあります。

ミナミマグロ(インドマグロ)のヅケ,
ミナミマグロの赤身には,ホンマグロに比べ,
脂感がありますし,味わいが濃いのが特徴ですね。

境港産本マグロ大トロ,
境港でクロマグロ(本マグロ)漁が始まっています。
鳥取県境港は蟹と魚で知られていますが,
生の本マグロ水揚量日本一にもなっているそうです。
希少品の近海産マグロ,しかも一度も冷凍していない生クロマグロ(本マグロ)です。
とろける味わい『極上のトロ』でした。

車海老は1匹を半分にして,
生の握りと茹での握りで食べ比べです。
徳島では車海老をなかなか食べれないのですが,やっぱり違います。
まずは香りがたまらないですし,身がぶりぶり。
これくらいのサイズのほうが,鮨としてはバランス良いと思えます。
生車海老の良さもそれはそれで感じますが,
茹でたての香り高くて,ほんのり甘い海老はただただ美味しいのです。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,
煮あなごの柔らかさとウマさを感じます。

そして,あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺えるお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しており,
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

個人的に思うことなのですが,
最近,人口の多い地方都市にも江戸前寿司店が登場していますが,
江戸前寿司を食べるなら,東京やその近郊で食べるのがいいと思うのです。
地方においては,その地方らしい,その土地らしい,
それぞれに工夫した寿司店こそを食べるべきではないでしょうか。

ごちそうさまでした。



" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
1年半ぶりの再訪になりました。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

息子さんも店に入られています。
あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

*酒肴
・なまこ
・マダコの頭
・ヒラメエンガワ
・からすみ
・新いかなご炙り
・ホンマグロムナビレ炙り
・真牡蠣スモーク
・太刀魚

*握り寿司
・さより
・インドマグロ昆布〆
・北海道産ムラサキウニ
・蒸しあなご(山椒)
・蒸しあなご(バラ海苔)
・かわはぎ肝載せ
・サツキマス
・マダコ
・ホンマグロ中トロ
・平貝
・サゴシ酢〆
・穴子新香巻

飲み物はキリンクラッシクラガー瓶ビール,
日本酒は地元明石の大和鶴,
大震災前は福島,今は山形の磐木寿,石川の宗玄にしました。

日本酒に合わせて,酒肴的なものをお願いしたのですが,
これがすこぶる良いのです。
なまこは内幕を外して柔らかく,
からすみはしっとりとしています。

いかなごは関西では,
一番は早く春を告げる海の食材として珍重されています。
炙った新いかなごは独特の風味とうまみがあります。
ホンマグロの胸鰭は,筋肉質で脂感がたまらないですね。
真牡蠣は燻製していますが,
牡蠣の濃厚な味わいがより一層引き立っていました。
太刀魚はきれいで味わいも抜群,
造り(刺身)でこんなのは食べたことがありません。

*握り寿司
サヨリは11月から5月に旬を迎えますが,
この時期は香り高く上品な味わいで,
旨みや脂が適度にのってとてもおいしいのです。

スミイカは塩にひと手間かけられていますし,
スミイカらしい食感が楽しめました。

インドマグロは北海道産昆布と明石の海塩で,
鮮やかな色を保ちながら,ねっとりとした旨みの濃い身質,
余分な水分をカットして,旨みが口の中でトロッと広がります。

ムラサキウニは北海道を代表する美味しいウニの1つ,
味も濃くて,甘みも強いように感じました。

サツキマスは本来の天然遡上のモノです。
脂が豊富で,しかもその脂がでサラッとしているので,
とても美味しいです。

さごしを美味しく食べるなら,なによりも刺身なのですが,
刺身感覚で酢〆をして,ウマく仕上げていました。
さごしはクセのない上品な味わいで,
皮と身のあいだに旨味があり,皮の歯ごたえと
身のやわらかさが楽しめます。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
穴子新香巻は〆はやはりこれだと思います。
こちらの穴新は具だくさんで,風味がいいのです
塩山椒ともう一品はバラ海苔,今回はありませんでしたが,
煮詰めの押し寿司といつもと違う変化球で。
蒸しかたもすごく良いと思います。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,
日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。



" 菊水鮓西店 " さんに伺います。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも落ち着いた趣きの佇まいです。

1年ぶりの更新アップになります。
写真28枚追加しました。

今回は雨の平日の夜,
西明石駅周辺も閑散としていましたが,
満席御礼となっていました。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回も日本酒のツマミやアテを出してもらい,
その後はおまかせで握って頂きました。

息子さんも店に入られています。
あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

・酒肴
あなご肝
マコガレイ
マコガレイ肝
真鯖

白トリガイ
ツバス,ヒラマサ,カンパチ(天然)

・握り寿司
車海老
スミイカ
蒸しあわび
車海老
真蛸
由良産生うに
北海道産すじこ
ぼうぜ(エボ鯛)
〆鯖
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(バラ海苔)
ホンマグロ大トロ
穴子押し寿司

・デザート
みかんのパンナコッタ

日本酒や焼酎は息子さんのセレクトで,
日本酒は香り系では無く,米の旨みを感じるものになっています。

酒肴として提供された,煮込まれた あなごの肝,
さっと湯引きしても生感覚のマコガレイの肝
こういう日本酒に合うアテが素晴らしいのです。

変化球では三陸産の白トリガイ。
旬は終わりのようですが,形は似ていますが,
食用となる足はトリ貝が紫色なのに対して,
白~薄黄色をしています。
味はトリ貝に似ていますが,肉厚で甘味があり,
トリガイよりもソフトな食感でクセが少なく食べやすく,
少し柔らかめで美味しいです。

鰆は2.4キロものでしたが,脂のノリが素晴らしいのです。
そして,天然のツバス,ヒラマサ,カンパチの食べ比べです。
天然ヒラマサは徳島産なのですが,徳島では食べたことがありません。
どれも素材の抜群さがありましたが,
その中でも天然ツバスの脂のノリと上質さがあり,
ツバスのイメージを覆しました。

握りでは,
マコガレイを捌いてくれたのですが,
見た目のきれいさ,大きさとふくよかさがありました。
カレイの中でも美味しいと評判のマコガレイです。
ウマみや味わいがありながらも,
とても爽やかでさっぱりしています。
夏から秋は,まだその卵巣や白子に栄養を摂られていない時期なのでしょう。

由良産ウニのきれいな白さとウマさに感激しました。
あっさりと上品な甘さがあります。
キタムラサキウニのような感じでしょうか。

車海老はやっぱり茹でたてに限ります。
甘みと香りが違います。

あなごは蒸しあなごを3種類,
こちらの蒸穴子はいつ食べても最高なのです。
塩山椒ともう一品はバラ海苔,煮詰めの押し寿司といつもと違う変化球で。
蒸しかたもすごく良いと思います。

それはそうと,
奥さまの特製のデザートがとてもウマいのです。
いろいろあるスイーツ専門店を凌駕しています。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの白身魚の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。
混雑していてもお客さん一人一人に気配り、
目配りされる大将と女将さんの接客は心地よい空間を作っています。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,
日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。


(再訪)
明石でお寿司と言えば,
有名老舗店 ”菊水鮓” さん。
創業明治30年から続く老舗のお店です。
明石菊水 桜町本店さんや,
菊水鮓西店さんも,
有名なお鮨屋さんですが,親戚関係のようですね。

やっぱり,西明石の " 菊水鮓西店 " さんに伺いました。
場所は西明石駅から歩いて5分程度の2号線に位置します。。
この通りには雰囲気の良い外観のお店が多く,
その中でも代表的な佇まいです。

1年10か月ぶりの更新アップになります。
写真26枚追加しました。

店内はL型のカウンターに,
その後ろにテーブル席が2つ。
大理石がベースの非常に贅沢なカウンターです。

ここは昔から守り続けてきた伝統の味に,
独自のスタイルを織り交ぜた寿司が味わえるお店です。
今回もおまかせで握って頂きました。

あいかわらずに私たちお客さんに気遣い,
優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
ここは最初から人懐っこい笑顔,
とても話しやすい店主なので,
他のお客様も交え,会話もはずみ,
ウマい寿司と共に楽しい時間を過ごせると思います。

・明石真鯛,天然ツバスの造り
 スミイカ,真鯛皮
 蒸しあわびの肝,ひも
 マダコの真子のスライス
 真鯛の胸鰭
 
・握り寿司
スミイカ
蒸しあわび
車海老
由良産生うに
北海道産すじこ,
明石産真鯛
マコガレイ
〆マイワシ
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(煮詰め)
天然ツバス
ホンマグロ中トロ
穴子新香巻

自家製味噌の味噌汁
小豆のデザート

酒肴として提供された 真鯛の胸鰭,
蒸しあわびの肝,蒸しあわびのひも,
マダコの真子のスライスも絶品でした。
こういう手間ひまかけた酒のアテが素晴らしいのです。

今回は天然ツバスの脂のノリと上質さ,
由良産ウニのウマさに感激しました。
あなごは蒸しあなごを2種類,
塩山椒と上品な煮つめでいただきました。
蒸しかたもすごく良いと思います。

あなご新香巻,
明石といえば、穴新巻とのことでしたが,
こちらのあなご新香巻は,風味,食感,味と絶品です。
焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

明石の寿司屋さんとなると,
明石海から取れた魚がベースなのですが,
それ以外にも場所柄に縛られないネタのこだわりがあります。
それぞれのネタがその時々の良い産地やよりよい場所から分析して仕入れている。
会話の中でそういう追求心が伺える,やはり一流のお店です。

江戸前寿司をベースにしたオリジナリティあふれる寿司を提供しています。
どうやったら魚が旨くなるのか,考え尽くしたものです。
江戸前寿司店にしないところが素敵です。

ふんわりとした穴子の握りや,熟成された旨みの明石鯛の握り。
食べた瞬間に口の中にひろがる香り,食感,旨みに感動します。

素材に最適な調理法で,最大限の旨味をひきだした寿司だと思います。
主人は食材や技法に関して抜群の見識をお持ちです。
味わいに関する分析力も卓抜だと思いました。

店主の温かな人柄がつくりだす居心地の良さと上質なウマさがあるのです。
さりげない気遣いから好みやお腹の具合,そして料理の説明など、
全ての配慮と飾らない人柄での接客で,すごく良い時間を過ごせます。
個人的には,今まで伺った寿司屋さんの中で一番温かい接客だと思います。

また,店主は東京や金沢などに何度も足を運び,
江戸前寿司を食べ歩き,研究し尽くしています。
さらに寿司だけにとどまらず,日本料理店やフレンチ,イタリアンにも・・・・。
女将さん手作りのデザートは,相変わらずレベル高いですね。
価格は,銀座や北新地からすれば,お値打ち感があります。

ごちそうさまでした。


(再訪)
久しぶりに西明石の「菊水鮓西店」に伺いました。
おまかせで握って頂きました。

明石鯛
スミイカ
車海老
タコ
蒸しあわび
ウニ
北海道産です。実に濃厚な味わい。

福井産天然ブリ
のどくろ
蒸しあなご(山椒)
蒸しあなご(煮詰め)
〆鯖
穴子新香巻
自家製味噌の味噌汁
抹茶のくずプリン


車海老は生か茹でたものかを選べます。
やはり車海老は茹でたほうが,甘みと香りがありますね。

明石産の鰆は,今年食べた鰆では1番で,かなりの素材力を感じました。
皮目だけを炙っています。

福井産天然ブリは脂が上質であり,きれいで旨みがあります。

あなごはフワッとして,脂のノリがいいですね。
甘ダレの上には岩のりをのせているのですが,素晴らしいセンスです。

のどくろは自家製味噌を焼いたパウダーをかけています。
上品な脂とスモークされた香りで驚きます。

穴子新香巻は風味が良く,図抜けています。

ごちそうさまでした。


(再訪)
菊水鮓西店さんに伺います。

あいかわらずに私たちに気遣い,優しく声をかけてくれる店主柏木延浩さん。
高級寿司屋に行くと必要以上に固くなり緊張してしまい,撃沈してしまうこともありますが,
ここはアプローチから人懐っこい笑顔,とても話しやすい店主なので,他のお客様も交え,会話もはずみ,
とても楽しい時間を過ごせると思います。


本日のお料理。
肴:
淡路産もずくと淡路産ウニ。
マコガレイの肝
鯛・ひらめ・鰆のカラスミ

握り:
マコガレイ
車海老
スミイカ(ハリイカ)
タイラギ
天然ヒラマサ
明石タコ
サヨリ
蒸穴子・塩山椒
蒸穴子・煮詰め
由良産ウニ
トリガイ
伊豆産金目鯛
鯛の白子軍艦巻き
あなごと大根巻き寿司
デザート(3品から1品選べます)

どれも美味しいのですが、なかでもマコガレイ(アマテガレイ),
肝も煮つけていますが,フレッシュと固さも香りも変わりません。
マコガレイの寿司ネタも味わいは深く奥行きがあります。

カラスミは鯛・ひらめ・鰆のカラスミを3種類も作っています。
大きい真子ですね。
どれも良いのですが,鰆のカラスミが図抜けています。
寿司にあう日本酒,そして日本酒に合う肴をよく考えています。

天然ヒラマサも脂のノリは少ないですが,いいですね~。
サヨリ、鯛の白子にも感服しました。

こちらのお店はいわゆる江戸前ではありませんが,江戸前にヒントを得た独自の仕込みが光ります。
隠し包丁を入れたり,煮込んだり・・・と大将の魚の持つ旨味を引き出す卓越した工夫が素晴らしいと感じます。
煮あなごの丁寧さ,熟成させて旨味を増したネタ,ナラのチップでスモークした金目鯛,
すべての鮨が素材の持味を十二分に引き出されたものになっています。

鯛の白子などは昆布ダシで,旨味と濃厚さが伝わります。
シャリの良さ,シャリとのバランスも私は好みです。
本当に旨いものを追及する店主の心意気を充分感じることでしょう。
店主のおもてなしの精神と創意工夫が光ります。とりわけ魚の旨味を引き出す工夫は卓越したものを感じます。

酒2合とビールで11,500円ですので,大阪や神戸の寿司店と比較しても良心価格だと思います。
店主がお客さんに美味しいものを食べてもらいたいという気持ちが伝わります。


(主レビュー)
西明石駅にほど近い菊水鮓西店さん。

カウンター10席、テーブル席8席の小さなお店です。

ご夫婦で切り盛りされています。

菊水鮓西店となっていますが,明石の菊水鮓さんとは、本支店関係ではないということでした。

店主柏木延浩さんは,菊水鮓本店さんのご親戚と聞きました。また,他の菊水さんとも遠いもののご親戚のようです。

店内は店主と奥さまで十分な対応ができる規模のお店です。清潔感溢れ,こじんまりとした雰囲気があります。

寿司屋にありがちな,緊張しすぎることなく,くつろいだ気分にさせてくれます。接客も良く,会話も上手です。

店主は食材や仕込みなどに関して,抜群の知識と見識を持っています。

味に関するこだわりも素晴らしいと思います。

ネタケースやメニューが無いために,おまかせで握っていただきました。

まずはきちんと本わさびをさめがわですりおろしてくれます。

鯛は熟成させており,旨味が引き出されています。徳島や四国で天然鯛を食べていますが,これは旨いと思います。やや硬い感はありますが,旨味のバランスがいいです。

大きい車海老は生ではなく,ボイルしたもので,身がしっかりと,旨味かつ甘みがあります。

スミイカ(ハリイカ)は,仕込みよく,包丁で細工しています。いい歯応えと甘みがあります。

赤貝は山口産でしたが,観音寺産や徳島産の上物にも劣らない素材でした。赤貝の身は握りで,赤貝の肝はひもと軍艦巻きにしてもらいましたが,身も肝も赤貝はあわびより数段美味しいと思います。

ただし,赤貝は回転寿司では赤貝と呼んでいる南米のサルヴォア貝や韓国産では食べれないので,良い国産のフレッシュでないと難しいと思います。

たいらぎ貝もさすがだと思います。

カワハギは和食店でも肝が大きいのと,一般的にはあまり天然との区別がつきにくいので,養殖モノが多いのですが,ここは天然モノです。比較して旨味があるように感じました。

伝助穴子の炙りは,もともと大味で固めの感はありますが,煮こみかつ焼きで上手く提供してくれます。

ウニはミョウバンを感じず,濃厚な味わい。

あなごは蒸しあなごを2種類,塩山椒と上品な煮つめでいただきました。蒸しかたもすごく良いと思います。

トロは大阪・神戸・明石あたりで,このレベルのトロが食べられたら文句はないでしょう。

あなご新香巻は,明石といえば、穴新巻とのことでしたが,こちらのあなご新香巻は、風味、食感、味、絶品です。焼き穴子とタクアンの細巻きの海苔の食感と香りは絶品でした。

デザートは奥さん手作りで抹茶ムースとトマトのコンポートでしたが,和食店や寿司屋では考えられないレベルの高さです。

ちなみにトマトのコンポートは梅酒で煮るそうです。

店主のお任せに委ねられる安心感があり、何が出るのかとの期待感もあります。

店主のおもてなしの精神と創意工夫が光ります。江戸前の仕込みではありませんが,とりわけ魚の旨味を引き出す工夫は卓越したものを感じます。

店主のお客さんに美味しいものを食べてもらいたいという気持ちが伝わります。

一見さんにも是非ともオススメしたい菊水鮓西店さんです。

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5位

みょうが屋 (宮崎、南宮崎 / 焼肉、ホルモン)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2016/07訪問 2016/07/07

焼肉屋としては宮崎牛の質が凄すぎるし,CPの高さからしても圧倒的な優良店 “ みょうが屋 ”

今回は徳島出身のフォロワーpiipiiunkodaoさまと
イチオシの “ みょうが屋 ” さんに伺います。

宮崎で食べるべきものといえば,
いくつか頭にうかぶものがありますが、
チキン南蛮や肉巻き,辛麺,宮崎らーめん,
冷汁や地頭鶏,うなぎ,マンゴーでも有名ですが,
宮崎牛というブランド牛がいるところでもあります。
宮崎に訪れた際に宮崎牛の美味しさに触れるきっかけになればと思います。

いまや全国区となった宮崎牛ですが,
その牛肉の真価を味わいたい時にまずおさえておきたいのが
こちら “ みょうが屋 ” さんじゃないでしょうか。

正直言って,
この外観からは,計りしえない,
実はものすごーいお店なのです。
宮崎牛というブランド自体にはわかるのですが,
阿波牛でガッカリしていますし,肉よりも魚や野菜が好きな私,
それほど惹かれない気分だったのですが,
師匠の牛肉王子のおススメということもあり,
宮崎に行って牛肉を食べたいと思うことは,
あんまりないのだけれども,
ここではやっぱり牛肉を食いたいと思うのでありました。

実は住宅地にある焼肉店ながら,
多くの焼き肉ファンの支持をうけている,
このみょうが屋は常に満席になる人気店で,
ブランド牛である宮崎牛のメス牛を主体にこだわっていまして,
内臓部分に至っては,鮮度にもこだわり,
その日に仕入れたモノしか使わない,
こだわりに満ちたお店です。

ここは宮崎の繁華街から,ちょっとはずれた住宅地にあります。
飲み屋街のニシタチからは旧遊郭街を通り抜け,少し歩きます。
外から見ると,1階がお店で2階が住居っぽい地元色あふれるお店のようです。
看板がなければ民家のような佇まいなのです。
かなり渋い感じかと思いきや,
カウンター席も小上がりも清潔感もあって意外と落ち着ける感じです。

余談なのですが,piipiiunkodaoさまは,
ここの常連客では顔馴染みの有名な達人であり,宮崎牛王子であり,
宮崎という土地が食に関して,
いかに狭い世間かを思い知らされたものです。

ここはコースのみでした。
・タン(タンもとも含む)
・ハラミ
・刀根鶏モモ
・サーロイン
・ヒレ
・ソトヒラ
・トウガラシ
・肩ロース
・カイノミ
・サンカク
・インサイドスカート
・レバー
・センマイ
・マルチョウ
・シマチョウ

焼き物はこちらの牛タンとサガリ,刀根鶏モモからスタート。
良いタンなので,焼きすぎには注意が必要です。
さらにタンも部位(タン元やタン先など)によって,
脂のノリや固さが違いますね~!!
レモン汁でさっぱりとします。

ハラミはこれぞ肉!という,
独特の臭いを持つ柔らかい繊維質の肉でした。
塩もいいのですが,タレで甘く焼くのが良いと感じる,
珍重されるのも納得の部位です。
ここのハラミは,柔らかくて独特の味を持つのです。
利根鶏はジューシー感があり,
地鶏のような旨みとコクと深みがありました。

続いてサーロイン,ヒレ,ソトヒラ,トウガラシ,
肩ロース,カイノミ,サンカクの盛り合わせ。
例えばヒレでも脂のノリが違いますし,上品で甘いのです。
こういうのなら,ナンボでも食べられます。
こちらはポン酢でもいただきました。
ひと口ほおばると,熟成した牛肉ならではの,
コクのある美味しさが口いっぱいに広がります。

私にとってはこのお店,
けっこう種類も量が多いのです。
「宮崎牛~ホルモン~ご飯ものと続きま~す。」
と言われた時には,ちょっとびっくり。
ウマいからって,ビールや日本酒をガバガバ飲んでる場合じゃないですね。

ここは基本的に味をつけすぎないようにしているようです。
揉みダレを肉に揉み込むようなことをしていませんし,
店主が目利きした厳選した肉を,いろんな形で食べさせてくれる店です。
私があまり霜降り黒毛和牛が好きでないことを知っている,
piipiiunkodaoさまがそれでもおススメしてくるだけあって,
店主が選ぶ部位は深みのあるいい香りの肉なのです。

人気の秘密は店主の岩永光明さんが独自のルートで
仕入れる最高クラスの宮崎産牛肉なのです。
今ハヤリの熟成肉や赤身肉ブームに踊らされているかたは困ったものに思うのです。
というのは,ドライエージングビーフというのは,
基本はA3以下,経産牛などを,
肉質が硬い経産牛をお金をもらえる肉にするために考えられました。
この店がこだわり続けるのは,
極上の肉質とサシの深くまろやかな味わいなのです。

宮崎牛の魅力は,なんと言っても安定感がり,
甘みが強く,脂に臭みが無いところです。
すべてを食べ終わる頃には,
舌もお腹もすっかり満足してしまいました。

この質と量で5000円は驚異的としか言いようがありません。
マスターの心意気に感動することは間違いなしなのです。
ちなみに〆のガーリックライスもウマいので,
そのための食べれるようにしておくことも忘れないようにしたいですね。

マスターは温和そうな方だが,肉の話をしだすと止まりません。
カウンターに座ることがあれば色々と話を聞いてみるのもいいでしょう。
肉好きにとってこの店のカウンターは特等席です。

宮崎牛を存分に味わいたいと言うのであれば,
間違いなく,みょうが屋さんを訪れるべきであると断言できます。
焼肉屋として,扱う肉の質が高いばかりか,
これでコースがなんと5000円という,
徳島の阿波牛や四国三郎牛,いやそうでもないモノを扱っている焼肉店よりも,
安いですし,CPの高さからしても圧倒的な優良店なのです。
日本酒も小左衛門や竹泉,焼酎も選別して,良いのを選んでいますし,
店主は京都で高級日本料理店も足しげに伺っています。

はっきり言って,宮崎を訪れ,宮崎牛で美味しいものを食べたい,
美味しい酒を飲みたいと考えている人ならば,
是非とも真っ先に訪問するべきでしょう。
それなら,絶対にカウンター席がオススメです。
お客さんなら,食にかける熱意さえあれば,
それに応えてくれますし,さまざまな情報を提供してくれます。

ここは通い詰める価値があります。
ごちそうさまでした。


  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

和ごころ 泉 (四条(京都市営)、烏丸、五条(京都市営) / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2016/06訪問 2016/06/25

恵まれた素材と素晴らしい出汁の融合 “ 和ごころ 泉 ”

今回は“ 和ごころ 泉 ” さんに伺いました。

昔に招福楼の神戸ポートピアホテル店が在ったときに
櫻田五十鈴さんの料理を食べて感動したことが,
日本料理を食べに行こうというきっかけになりました。
桜田さんの女将さんから,
「お弟子さんの中での一番のおすすめのお店」として,
“ 和ごころ 泉 ” さんとおっしゃられましたし,
この櫻田の場所でされることに感慨深いものがあります。
内装はほとんど櫻田時代と同じですね。
カウンター7席,奥にテーブル席などの個室が2室あります。

・車海老と湯葉
車海老,汲みあげ湯葉、中には雲丹が入っています。
酸が柔らかめの土佐酢のジュレをかけています。
こういう蒸し暑い日には,
さっぱりとした酸味で食欲がそそります。

・徳島県牟岐産鱧とジュンサイの椀物
椀は徳島県牟岐産の真鱧,冬瓜,ジュンサイ。
枕崎産の鰹節,2㎜ほどの厚さに削り,軽く蒸してから炙ります。
北海道真深産の真昆布を使っています。
まず八方地の出汁が図抜けています。
大将が鹿児島県枕崎まで行って,鰹節にこだわったそうです。
昆布と鰹節のバランスがとても良いと思いました。
徳島県牟岐の漁師から直送の真鱧は,箸を通すとフワッと広がります。
真鱧は何度も食べていますが,これは良い素材です。
すっきりとした控え目な出汁,鱧は骨切りがお見事でした。

・お造り
佐渡産赤身,和歌山県加太産金目鯛と真鯛,徳島県牟岐産アオリイカ。
素材は真鯛はいまひとつ,あとはまずまず良いとは思いましたが,
前回ほどの感動はありませんでした。
ホンマグロは関西ではまずは食べられない質の高さではありました。
和歌山県加太産金目鯛も個体の良さがあり,銚子産に負けていません。
アオリイカは隠し包丁の素晴らしい技を感じますし,
柔らかくねっとりと旨みがあふれています。

・八寸
八寸は六月の茅の輪くぐりで季節感があります。
そういえば平野神宮で茅の輪くぐりの幟りがありました。
茅の輪くぐりは、毎年6月に行われる神事です。
昔からある神社の行事で,よく耳にする人も多いかと思います。
茅の輪をくぐることで禊(みそぎ)をして,
邪悪な穢れ(けがれ)を祓い(はらい),災難を予防する為のものです。
無事に夏の暑さを乗り越え,元気に何事もなく,
無病息災を願う家族連れなどからの人気が高い茅の輪くぐりです。

さつまいも甘露煮,鴨ロース煮,守口大根の和え物,穴子の笹寿司,
山もものシロップ煮,空豆,ホウレン草の胡麻和え,たまごカステラ。
秀逸だったのが八寸にあった厚焼き玉子(玉子のカステラ)。
これは江戸前寿司屋の玉をもっとスフレ的に上品にねっとりとさせた感じです。
たまごカステラは6時間かけて仕上げています。
八寸にはとても力が入っていると思います。

・鮎焼き
他の日本料理店で焼いているような炭火ではありません。
コンベックオーブンを使ったのか,あるいは油で揚げたかのような独特の食感で,
焼く際の脂の流失を最小限に抑え,時間をかけて焼くことでカリッとした食感を出すそうです。
生きたままの鮎に串をさし,まわしながら一時間じっくりと焼いています。
一夜干された鮎のように旨みが凝縮されたもので,とても美味しいものでした。
サクッと深めに焼かれた鮎は,焼きすぎかなと思うのですが,
ここのオリジナリティーあるものです。
櫻田さんと相談しながらこういう焼き方にしています。
骨が全く口に当たらないのは嬉しい。

・鳥羽の畔蛸町の岩牡蠣
鳥羽市畔蛸町は相差町の隣の小さな町です。
「畔蛸の岩牡蠣」は伊勢神宮に奉納されるほどであり,
農林水産大臣賞を受賞したタグつきの高級岩牡蠣。
伊勢志摩サミットでも提供されたものです。
能登産や三陸産,徳島産とはひと味違います。
弾力感もあり,歯ごたえも感じながら,とろけるミルキーな味わい。
風味もよく感動しました。

・蛤と加茂茄子の白味噌あんかけ
加茂茄子は肉質がしまり,歯ごたえもよいことから揚げ物にも適しています。
茄子の田楽は加茂茄子の一番ポピュラーな食べ方でしょうが,
今回使った京都の白味噌は甘い味噌なのですが,
八方地ダシとの融合というか,出汁とのバランスが巧みですね。
賀茂茄子本来の土の良さと旨みがあります。
やはり農家のかたから直送だそうです。
白味噌も味わいが全然違います。
そして肉厚な蛤は美味しさが違いますね。

・とうもろこしごはん,香の物,八丁味噌の味噌汁。
日々亀岡の農家さんまで朝採れを買いにいくそうです。
ふたを開けると,とうもろこしの甘い香りが湯気とともに立ち上ります。
「生のとうもろこし」にしか出せない夏の美味しさを発揮してくれるのです。
炊き具合はベストでした。
赤出汁椀は具は何も入れず,出汁と八丁味噌で勝負できるシンプルなもの。
香の物にまで隠し包丁が入っていることに驚きます。
この漬け物がまた美味しい。
漬け物とご飯で何膳でもいけそうだが,もうお腹いっぱい。
土鍋に残ったご飯は,おにぎりにして,折に詰めてお土産にしてくれます。

・デザート
山形産佐藤錦のさくらんぼ,メロン,マンゴー,スイカ,マンゴープリン。
果物は最高の物を揃えています。
スイカが全然違うのには驚きました。
マンゴープリンはとても美味しいウマさがあります。
ねっとりと濃厚な口どけで風味も良いですね。

・黒豆の琥珀寒と抹茶
金箔がとても綺麗で風情があります。
黒豆の琥珀寒は深い黒豆の風味と優しい甘味。

料理はどれも安定した優しい味付けです。
酸味の加減も穏やかに素材を引き立てています。
まず出汁の味が良く,素材の旨味を引き出すような調理法で,
上品な中にも、コクがあるものがあったりと味のバリエーションも豊富です。
この価格でしたら納得できる内容ではないかと思います。
さすがに櫻田さんで修行をされていただけのことはあり,椀や煮物の出汁加減は抜群。

コースをひととおり食べ終えて思ったのは,
全ての料理には季節感が溢れていたということ。
器,盛り付け,季節の素材を使った丁寧な仕事でした。
真摯に精進している感が、強く伝わってきました。

あとは要望とすると,
新町のときのような繊細さや細やかな料理にはなっていないように感じました。
スタッフも増えて,難しさもあるのでしょう。

他の京都の他店と比較すると,
派手さや演出や要領いい接客アピールはありませんので,
地味に感じるかもしれません。
でも食べ手を高揚させる,こういった真っ当な本来の演出は,
日本料理の醍醐味だと思います。
そして市場を通さずに直接に漁師や農家から仕入れます。
食べ慣れたかたは,その素材の違いを感じることができるでしょう。

ここはカウンター割烹のような店主との会話を楽しんで,
目の前で包丁捌きや料理が作られていくさまを,
見て楽しむというライブ感は味わうことができません。

総じて食べ慣れた女性には評判がいいと感じます。
重視するコスト・パフォーマンスと接客・サービスも,
よく気がつきますし,きめ細かい対応で気に入りました。

味も盛りつけも櫻田さんのスタイルを感じました。
そして,泉さんのオリジナリティも感じられます。
新町の時の器とガラッと変わり,
料理と供に出てくる陶器が素晴らしいですね。

割烹・小料理屋など数多くの日本料理店さんがありますが,
和ごころ泉さんは,派手さはありませんが,自信を持っておすすめできます。

店主の泉さんの実直な感じが料理にも,お店にも感じられて,
気持ちのいい食事ができます。

お店を出る時にも,お見送りを最後までして頂きました。
店主の方の気持ちのこもったお見送りは,嬉しいですね。
大変満足な一夜でした。
ごちそうさまでした。

  • (説明なし)
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7位

焼鳥YAMATO (北新地、大江橋、西梅田 / 焼き鳥、鳥料理、創作料理)

6回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2021/11訪問 2021/11/20

鶏の熟成のバランス感の良さ,料理提供までに試行錯誤を繰り返すプロフェッショナルな店主 " 焼鳥 YAMATO "

今回は焼鳥系を堪能したいと思って,
" 焼鳥 YAMATO " さんへ伺います。

8,800円のおまかせコースのみになりましたが,
それに希少部位系や白トリュフごはん追加で,
+αの値段設定になります。
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」から別店へ,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
「心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんがいらっしゃいます。
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

白ワインは,
2019 アルザス コンプランタシオン ブラン マルセル ダイスなのですが,
リースリングをはじめとして,
アルザス、ドイツ系さらにはピノ・ノワールも含む13種の混植混醸です。
ラスに注ぐととろみのある液質に驚かされる。
立ち香は熟度の高い洋梨で複雑な滋味があふれています。

*前菜
・神戸御影のマモンエ・フィーユのカナッペ
・吉田牧場のカチョカバロ×広島 三国屋の二番海苔
・オメザンベーカリー 黒胡椒のラスクに比内地鶏の生ハムにキャビア
・照り焼きバーガー
・岡崎おうはん手羽×韮×水晶文旦

*サラダ
・久保田農園のベビーリーフサラダ 鶏皮のクルトン載せ

*お造り
瞬間冷凍熟成を施した岡崎おうはんのてっさ風

*焼物
・大和肉鶏の泡身×柚子のジャム×柚子の陳皮
・えっ!これ鮪的なささみ
・ソリレス ハワイの溶岩塩と鶏油にローズマリーで

*箸休め
・季節の彩り野菜

・串焼き
・新解釈のねぎま×あけがらし
・2種類の手当てをしたもも肉×名人の柿×デュカ
・丸ハツ×馬告

*逸品
・黒王かぼちゃのポタージュ~柚子とアカシヤの蜂蜜

・串焼き
・ちょっと美味しい普通のねぎま
・肝×珈琲オイルパウダー
・酢〆の伊勢赤鶏のささみといろいろな紫蘇

*スープ
飛来幸地鶏とプレノワールの清湯

*ごはん
・鶏そぼろと白トリュフご飯

*デザート
・ミルクジェラートとマスカット

今回の感想は
かなりの遊びごころがありつつも,
ダイナミックな食材の組み合わせでした。
想像すらも出来ない創作系ではあるのですが,
逸品も串焼きも的を外してはいませんでした。

神戸御影で絶大な人気を誇るフランス菓子店,
『マモン・エ・フィーユ』のビスキュイでカナッペを作ったり,
吉田牧場のカチョカバロに三国屋の海苔なのですが,
しっかりと均一に肉厚で美しい色艶で磯の香りがほのかに漂って,
口に含むとさくっとした心地よい歯触り,そしてとろけるのです。
まさに海苔の味わいとはこうなのだろうと感心するのです。

オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガーは,
竹炭を加えて真っ黒なバンズにしています。
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

いろいろな部位をいただきました。
串焼きと考え抜いた食材や調味料の組み合わせは,
メニューと写真を参考にしていただければと思います。

ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。

10月からフィンガーライム処理の鶏があるということで,
今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。

ここで言うフィンガーライムとは,
柑橘とかでは無くて,
今まで熱処理で羽を捌いていたのを,
手処理で抜いたものです。

再訪は4ヶ月ぶりくらいになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんは不在でして,
3Fの離れの店長の小椋忠士さんが,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

料理は今までに好みの単品主体でも,
何回かはおまかせでも頂いていますので,
今回は今まであまり食べていないものを,
おまかせでお願いしました。

・養老豆腐
おろした薯蕷(山芋)を使う料理を,
養老というそうです。
山芋のなめらかな食感が伝わるような,
不思議な食感で上品な味わいが広がる1品です。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側は桜チップでスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・ニューハンプシャー(種鶏)のペタ,ももの炭火焼き
羽色は赤栗色でアメリカのニューハンプシャー州で
改良された卵肉兼用種の種鶏なのですが,
今まで食べた種鶏と違って,硬くなり過ぎずに
驚くほどジューシーで驚きました。

・トリュフ入り鶏のスープ
鶏ガラや鶏肉を煮込んだスープは,
鶏肉から出るうま味が加わり,
トリュフの香りとともに相乗効果となっています。

・比内地鶏せせりのフィンガーライム
通常とは味わいが繊細に違っています。
首まわりの部位で,一羽からわずかしか取れないですし,
よく動く部分で身が締まっていて弾力があります。
もも肉よりも脂身が多く、弾力があるため,
噛めば噛むほど肉汁が出てとても美味しいです。
比内地鶏のせせりのコリっとした歯応えと,
脂の旨みを初めて味わった時は感動ものでした。
これも同じせせりなのか!?みたいな・・・。

・プレノワール手羽先
フランス原産の純粋黒鶏プレノワールは,
鶏肉の世界基準といわれる,
フランス農水相の「ラベル・ルージュ」の認証を受けた黒鶏です。
脂質が少なくて,肉のきめが細かいとですね~!!
加熱すると旨みが増しますし,
コクがあり,皮膚も非常に薄く柔らかです。

・柚子麩とよもぎ串
生麩の代表とも言える「柚子麩」,
よもぎ麩とでこれは和食感覚でイケると感じました。

・鳴門金時
・ささみからすみ
・肩肉
・大和肉鶏うちもも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)もも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)手羽先
・せぎも
・みかわ
・つくね
ささみは前々回はささみわさび海苔巻きでしたが,
今回は珍味のからすみを載せています。
いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。


今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。
再訪は8ヶ月ぶりになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修業行をしてから,
かわぐちで10年修業をされ,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんはが目の前で,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

何回か伺っていますので,
いつもと違った感じでと,
6,000円のおまかせでお願いしました。

・ポテトサラダ

・近江シャモ造り
(ひざ軟骨,むね,ささみ,ソリレス,ずり,きも)
驚いたのはひざ軟骨の造りです。
想像した軟骨の固さは無くて,
ぷにゅっと言う感じで口の中でとろけていきます。
骨髄なのでしょうか??
骨が砕けた時に,ほんのり甘い味が広がり旨いです。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側はスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・熟成鶏のからすみ
これも珍味としていいというか,
からすみっていう感じですね。

・近江シャモ10日間熟成の膝の上,ふくらはぎ,おしりの炭火焼き
もも肉はふとももとふくらはぎの肉です。
そのふくらはぎなのですが,脂肪があり,味にコクがあるります。
熟成されていて,水分が抜けているので,
食感がなかなかいいと感じました。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

*串焼き など
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)むね肉を皮巻きで
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)手羽先
・ささみわさび海苔巻き
・プレノワール(フランス原産)二の腕
・特製つくね
・比内地鶏ソリレス
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ちょうちん
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せぎも

・鶏スープ
・フルーツズッキーニ

いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも,
「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や唐津焼の田中佐次郎さん,辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

ごちそうさまでした。



最近はなかなか伺えずじまいだったので,
今回もどうしても伺いたかった,
" 焼鳥 YAMATO " さん。
再訪は2年ぶりになるのですが,
緊張感はありながらも,ワクワクしてきます。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南の堂島メリーセンタービルにあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビルの4Fには「Yamatoはなれ」,
さらには3Fにも「鶏鍋Yamato」をオープンさせて,
高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。

ここは上質な素材で,それを熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主や店長の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」でしょうか?

今日は店主の川口 伸さんは不在でして,
3Fの離れの店長の小椋忠士さんが,
「お久しぶりです!」と,
こやかに応対してくれました。

何回か伺っていますので,
今回は今まで食べていないものを,
おまかせでお願いしました。

・利休麩(大徳寺麩),皮ポン酢,玉子カステラ
「玉子のカステラ」は厚焼き玉子なのですが,
ふわり軽やかで優しい甘みがあります。
養老豆腐は小気味良い独特の食感でクセになりますし,
生湯葉の素朴な風味にホッと心和むのです。

・鶏レバースモーク イタリアモデナ産25年ヴァルサミコで
外側はスモークされてむっちり,
中は低温調理の火入れが効いてねっとりの低温調理スモーク,
鶏レバー好きな方には,ぜひ食べて欲しい一品です。
イタリア モデナ産のトラディツィオナーレの25年ヴァルサミコ,
この濃厚な一滴を舌の上に載せると,
ゆっくりと絡みつき,芳醇な香りが鼻から抜けていきます。
半端無くて,素晴らしいです。

・比内地鶏10日間熟成の膝の上,ふくらはぎ,おしりの炭火焼き
もも肉はふとももとふくらはぎの肉です。
そのふくらはぎなのですが,脂肪があり,味にコクがあるります。
熟成されていて,水分が抜けているので,
食感がなかなかいいと感じました。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

*串焼き
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)さんかく
・プレノワール(フランス原産)すそもも
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ヒップ
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)腰の皮
・プレノワール(フランス原産)ねぎま
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)ふりそで
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)せせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)みかわ
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)胸骨

・鶏スープ
・炭火焼野菜(蓮根,かぼちゃ)

いろいろな部位をいただきました。
ここで使っている大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
フランス原産純粋黒鶏のプレノワールは,
その美味しさと品質は世界基準で,
もちろん三ツ星レストラン御用達の鶏なのだそうですが,
脂質が少なく、肉のきめが細かいのが特徴で,風味も良く,
まろやかでとてもジューシーな味わいです。
飛来幸地鶏は,宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」です。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,
魅了した松風地どりも,
「名古屋コーチン」でしたね。

有名地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

素材,熟成,焼き方がとてもいいですし,
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

一昨年に鶴橋にセントラルキッチン(YONEZAWA 鶏 NIKUTEN)を作り,
昨年は天理に自社養鶏場を持っています。
それらを含めて,ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,
鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒や
スピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんは,
カウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので,ふたりで,グループで,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

小椋さん,ありがとうございました。
そして,ごちそうさまでした。



今回もどうしても伺いたかった,
新地の雑居ビルの中にある「焼鳥YAMATO」さん。

さまざまな飲食店がひしめき合う
北新地の南のほうに店はあります。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビル4Fに高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

さて,扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,
店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。
入って左手奥個室席があります。
真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。
ミシュランにてビブグルマンを取得されたお店です。

ここは上質な素材と熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

店主はミナミの人気焼き鳥店
心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,
「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,
鶏肉屋で10年の修行をしてから,
かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,
鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。
特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」,
今日は2次会利用のために軽くいただきます。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

・飛来幸地鶏(名古屋コーチン)皮つきせせり
・飛来幸地鶏(名古屋コーチン) はつ
・大和肉鶏 親(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 ヒップ(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 うちもも(1ヶ月熟成)
・大和肉鶏 ひざなんこつ(1ヶ月熟成)

大和肉鶏は,
しゃもと名古屋コーチンのかけ合わせですし,
飛来幸地鶏は,
宮崎県小林育ちの「名古屋コーチン」だそうです。
私も日本全国にある様々な地鶏の中でも,一番魅了されたのが,
松風地どりも身に関してはそうなのですが,
「名古屋コーチン」でした。

比内地鶏を上回る食感と味わい,
皮のバリバリ感と肉汁、そして上品な脂の甘みがたまりません。
地鶏が持つ本来のおいしさである,
シコシコとた歯ごたえと柔らかさを併せ持ち,
小味の効いた食味です。

前回訪問してから,
1年8か月ぶりなのですが,
素材,熟成,焼き方が大きく進化したのは驚きでした。
この間に伺えなかったのが悔いを残しました。
食べた食感や脂感がとてもいいのです。
名古屋コーチンの飛来幸地鶏がいいですし,
焼き台も炭から2段にして,ウマさを追求しています。
ウマい鶏を追求する,食べ慣れたお客さんに向いています。

ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。

器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。

私が思うことは,鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒やスピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんはカウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので、ふたりで、グループで・・・・,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

こちらにおじゃますると,
店主の川口さんと話し込んでしまうので、
営業妨害になっていないのか心配してしまいます。
いつもありがとうございます!

ごちそうさまでした。

(再訪)
"焼鳥 YAMATO" さんに伺います。
2年ぶりの更新アップになります。
写真24枚追加しました。

北新地のビル5Fにある隠れ家的な焼鳥店。
カウンター席,個室コーナ,VIP個室がありますし,
そして同ビル4Fに高級寿司屋さんのような雰囲気の別亭を作っています。

石畳みと苔をテーマにした坪庭など,
一般の焼鳥店と比較はできないような,
北新地にある高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです
そして,日本料理店的な感性が光る店です。
ミシュラン2016にてビブグルマンを取得されたお店です。

ここは上質な素材と熟成や燻製など,
ひと工夫した料理や組み合わせの巧みさ,
サービスを含めた完成度の高さゆえ,
最近はなかなか予約がとれなくなりました。

ここカウンター席に座ると,
焼き場の気持ちの良い掛け声とともに,
凛とした雰囲気が漂ってくるのです。

今回もここに座らせていただいくと,
店主の料理に対する真摯さと,
客をもてなす心尽くしに感動してきました。

・生湯葉・養老豆腐・厚焼き玉子
「玉子のカステラ」は厚焼き玉子なのですが,
ふわり軽やかで優しい甘みがあります。
養老豆腐は小気味良い独特の食感でクセになりますし,
生湯葉の素朴な風味にホッと心和むのです。

・オメザンのバンズで特製ミニつくねバーガー
超小さくて,可愛いですね~!!
バンズはオメザンさんで,
自然な味わいですし,特製つくねは,
今まで食べた焼鳥屋さんのとは一線を画しています。
肉肉感があるというか,牛肉のつくねのようで,
美味すぎてヤバいのです。

・地鶏のするめ
メニューにあったので迷わず注文しました。
ここのオリジナルの「地鶏するめ」は,
鶏ささみを天日に干しているのではないでしょうか?
かるく炙っていただくのですが,酒肴として抜群に美味しいですね。
こういうひと工夫されたものが,いろいろあるのが嬉しいです。
"するめ"のように手でこまかくさいているのがいいですね~!!。

・白肝のスモークと25年物のバルサミコソース
肝は醤油漬けにした後に,桜チップで燻製にしています。
そこに25年熟成のバルサミコのソースのこだわりです。
バルサミコを煮詰めての完熟感,渋みや深い甘みに,
白肝のほのかな燻香が見事に寄り添っています

・皮つきせせり
皮はバリリと香ばしく、ブリッブリの肉質。
噛むほどに旨みが増してきます。
こちらも皮の香ばしさが堪んない。

・熟成シャモの骨付きモモ焼き
近江シャモなのですが,それを熟成させており,
アミノ酸・イノシン酸等旨み成分をしっかりと感じます。
味・コク・歯ごたえなど、どれをとっても一級品ですね。
寝かせることで旨みが増し,身質が柔らかくなっています。
ひとくち食べれば豊かなコクが広がり,
噛めば噛むほど旨みが増してくるのです。
肉質を特にあげるならば,歯ごたえやしっかり感はありますが,
軍鶏みたいに固くありませんし,脂は少なめでしょうか。

・福岡県合馬産筍炭火焼
・長崎産のアスパラガス炭火焼
炭火で焼く筍はアクが少なくやわらかな筍でしたし,
香り高く,甘く美味しいですよ。
炭のなかで焼き芋状態のアスパラ、遠赤効果が素晴らしいですね。
相変わらずのふっくらでジュワジュワ感がたまりません。

大和肉鶏や近江シャモのそれぞれの部位は
同じ肉でも,こうも味わいや脂の広がりが違うのかと,
関心させられっぱなしでした。
さらにはひと皿ごとに素材の組合せの発見も多々ありました。

チュイルやサブレは,"マモン・エ・フィーユ"
パンなどは "オメザン" さんとのことですし,
"焼鳥 YAMATO" さんとのコラボが素敵だと感じました。

ストイックに鶏肉の美味しさを追求する,
店主の姿はまさにプロフェッショナルです。
器は永楽や辻村史郎さんなど,
のれんは信三郎帆布のオリジナルなモノです。
私が思うことは,鶏肉は食べ飽きることがないですし,
店主の「鶏肉はもっともっと美味しくなる」という信念をもとに,
鶏肉の最高の美味しさを出すためにぎりぎりまで熟成を重ねていますし,
ここのメニューとして出すまでには,
試行錯誤を繰り返しているのがわかるのです。

相変わらずに熟成地鶏のおいしさにハッとさせられる夜でした。
酒の造詣も深く,ワインをはじめ日本酒やスピリッツまで鋭い銘柄をセレクトしています。

こちら「焼鳥 YAMATO」さんはカウンター席やテーブル席のほかに、
個室も完備されているので、ふたりで、グループで・・・・,
あらゆるシーンで,お世話になれるでしょう。

こちらにおじゃますると,
店主の川口さんと話し込んでしまうので、
営業妨害になっていないのか心配してしまいます。
いつもありがとうございます!

ごちそうさまでした。


(再訪)
「焼鳥YAMATO」さんに伺います。

和を感じさせる空間に割烹スタイル的な雰囲気で高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。

今回は造りなど,前回食べていなかったものを注文してみます。

鶏料理は軍鶏などもありますが,串焼き(焼鳥)のメインは大和肉鶏です。あとは伊勢赤鶏もあるようですが・・・・・・・・。

大和肉鶏は鶏肉として定評のある「名古屋種」の雄と卵肉兼用種の「ニューハンプシャ種」の雌を交配した一代雑種の雌を母鶏として美味しいとされる「シャモ」の雄を父鶏にもつ三元交雑種の高品質肉用鶏です。

ブロイラーの約2倍に当たる120日をかけて飼育します。長期間の飼育で肉質は引き締まった中にも適度な脂肪を含んでおり,しっかりとした歯ごたえと,噛めば噛むほど口の中で広がる旨味が特徴ですね。

日本酒は永楽などで飲ませていただきましたが,器はやはり素敵です。また,ここの日本酒は十字旭日や不老泉や大治郎など,香り系があまりなくて,熟成感のある米の旨みを感じるものなどが多いので気に入っています。

鶏にも,日本酒にもワインにも,精通しています。串打ちや焼きもいいですし,全体的な気配りや接客は素晴らしく,さすが大阪という激戦区で鍛え抜かれていると思います。店主の志しの高さを感じます。

大和肉鶏の丸ごと一匹の燻製がとてもいいと感じました。ツマミにいただきましたが,こういう手間暇かけているのも素晴らしいですね。

でも,ここで松風地鶏なども食べてみたいと思います。

場所柄もあり、お客さんはとても品のいいかたばかりです。カウンター席はワインが多いかなぁ・・・・・・・・。

次回はいろいろな手間暇かけた一品を少しずつおまかせで食べようと思います。


(主レビュー)
JR北新地駅から,徒歩5~6分でしょうか。

新地の雑居ビルの中にある「焼鳥YAMATO」さん。

エレベーターで5Fに上がり, 扉が空くと雑居ビルの外観とは裏腹に,高級感あふれる店構えです。

扉を開けて店内に。店内も新地の高級店らしいスタイリッシュでおしゃれな造りです。入って左手奥個室席があります。真っ直ぐに進みとカウンター席とテーブル席です。

ミナミの人気焼き鳥店「心斎橋かわぐち」の元店長でしたし,「心斎橋かわぐち」のオーナーの甥であり,鶏肉屋で10年の修行をしてから,かわぐちで10年修行をし,満を持して独立されました。

鶏肉店で長年培ってきたノウハウを生かし,鶏肉の旨みを最大限に引き出した料理を提供しています。特筆すべきは「フサンダージュ(熟成鶏)」,4業者から仕入れ分けた野菜を使った料理の数々です。

カウンター席に案内されます。店内は思っていたより広いです。カウンター席の後ろにもテーブル席があります。
 
ちなみに,この日私が座らせていただいたお席は焼き場の丁度斜め前で店主とお話しさせていただくのには,いい場所でした。

メニューを見ると,肝のムース,鶏白子のポン酢,ずりのえんがわあぶり焼きや蒸し焼きにした野菜をチーズやバルサミコ酢とバターなどを煮詰めたタレでいただく「季節の焼野菜」など,独創的な料理が並びます。

まずは松露黒麹のロックを軽く飲みながら,つきだしは,だだちゃ豆・小松菜・玉子のカステラです。玉子のカステラも江戸前寿司的に作っています。

白肝のスモーク トマト添え ヴァルサミコソース,なかなか手に入らない白肝をスモークにしてヴァルサミコソースとは美味い組み合わせです。白肝のスモークした味もなかなかのものです。良いトマトも光ります。

日本酒は広島の竹鶴にして,フザンダージュしたプレノワールの焼霜,熟成鶏のカラスミ風に合わせます。

特に最も上質なもも肉を軽く炙り,3部位に分けていただくフサンダージュをしたプレノワールの焼霜は稀少な逸品です。

さて,「熟成肉」は牛肉とか魚ではよく聞く言葉ですが,フランスでは雉などは,腐敗直前まで置いて熟成させる習慣があります。ただ,鶏は原則的に新鮮なほうがいいといわれています。他の焼き鳥屋さんでも熟成肉という言葉を使っているところは少ないかと思います。普通の鶏肉よりも歯ごたえと旨みがアップした感じです。ジューシーさは少し損なわれている気もします。劇的な変化は感じませんでしたが,美味しいことは間違いありません。

熟成鶏のカラスミ風,酒粕に漬け込んだ熟成鶏を大根で挟み,まさにカラスミ風ですね~。純米無濾過生原酒に合う,これもできの良い一品でした。

次に日本酒は島根県出雲の十字旭日ですが,この徳利や盃も,辻村塊さんの伊賀焼です。和食器がとてもきれいで上質です。この新地の高級感あるスタイリッシュな空間を,さらに演出してくれます。力強い意志と初々しいけれど決して未熟ではなく,堂々とした形と焼き上りの造形美からは才能の大きさを感じさせます。そういえば,店名の名付け親でもあり,ロゴにもなっている「YAMATO」は,辻村塊さんの父親の辻村史朗先生作です。

燗酒のあとは,米の旨みを感じる能登の白菊をいただきました。

串焼きはツムラの河内鴨(合鴨),伊勢赤鶏・大和赤鶏です。朝挽きということもありましょうが,せぎも,ハラミ,極みのねぎまも満足します。やはり火の入れ方や通し方が素晴らしいと感じました。つくねはミンチ的な食感ですね。河内鴨は心臓やせせりを使った,十分に味わいある串焼きです。

吉田牧場のカチョカヴァロもあったのでいただきます。焼くとお餅のように膨れ上がります。食べると,ものすごい弾力感に驚くとともに,かみ締めるたびにチーズの濃厚な香りが口いっぱいに広がります。うまみの濃縮されたチーズでした。やはり吉田牧場のチーズは満足します。

鶏には造詣の深い店主です。全体的な気配りや接客は素晴らしく,さすが大阪という激戦区で鍛え抜かれていると思います。器もお酒に関しても語らしたらとまらない感じです。日本酒や焼酎やワインもよく知っています。焼酎は500円,日本酒はしっかりした純米吟醸が1合600円という良心的な価格です。店主の志しの高さが素敵ですね。

店主のお話を聞くと,京都の和食店にも頻繁に通われているということです。「未在」,「桜田」,「草喰なかひがし」,「和ごころ泉」さん なども行きつけだそうです。店主はこういうところで研鑽しているのも頷けます。

北新地の夜景を楽しみながら,お酒とともに美味なる大人の夜を満喫できる一軒です。


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8位

旬味 泰平 (福井城址大名町、足羽山公園口、福井 / 日本料理、海鮮)

5回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2021/05訪問 2021/05/08

選び抜いた上質な素材,クオリティの高さと安心感がある名店 “ 旬味 泰平 ”

福井に来ています。
福井市内の割烹系和食店の中では,
やはりリピートしたいと思って,
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名な㐂川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・鱈の真子照り焼き
・スナップエンドウとじゃがいも和え
・ナバナ,ココナ
・いくらおろし

・自家製天然岩海苔佃煮
養殖ではなく,天然モノの「あおさ」は,
全国的にもとても希少です。
天然の「あおさ」は岩に自生することから「岩海苔」なのですが,
あおさの磯の良い香りを飛ばしすぎないように,
絶妙な火加減で炊き上げていますね。

・自家製からすみ
濃厚な風味と珍しさから,高級食材として食されているからすみ。
塩分が効いているので,スライスするだけでよい酒肴になります。
ねっとりとした歯ごたえ,濃厚な味わいですし,
日本酒の香りが口の中に広がります。

・造り盛り合わせ
(越前産バイガイ,鬼エビ,能登産サヨリ,赤いか,越前産ヒラメ,舞鶴産メジマグロ)
今回の造りはおまかせで盛り合わせをお願いしました。
素材はどれも図抜けています。
バイガイはアクが無くて旨みがしっかりとしており,
今まで食べたのとは違っています。

鬼エビは日本海では有名な海老で,
殻がトゲだらけで鬼のような強面な見た目ですが,
甘み,旨味が濃厚で,ぷりぷりの歯応えが堪能できます。
頭に入っている味噌も,甘く濃厚です。
頭を焼いて,香ばしい味噌の香りを楽しむこともできます。
このオニエビは漁獲量が大変少なく貴重なエビなので,
「幻のエビ」と呼ばれることもあるようです。

・能登産サクラマス造り
冷凍の輸入サーモンの刺身と比較すると,
春から初夏にかけて日本海でとれる桜鱒(サクラマス),
見た目も味も素晴らしい高級魚なんだそうです。
脂がのっているのにしつこくなく,とても上品な感じです。
いくらでも食べられちゃいそうな・・・
このサクラマスにはまりそうな予感~。

・越前産バイガイ炙り焼き
バイガイもそれなりに美味しい貝だけど,
いつも関西や四国で食べてるのとは全然違うのです。
アクが強い貝などでよく荒塩でアク抜きをしているのでしょう。
身は柔らかく癖が無く上品ですが,しっかりとした旨味があります。

・筍炭火焼
朝掘りタケノコを食べやすい大きさを選んで,
炭火で炙るだけなのですが,筍の香ばしい香りがして,
シャキシャキした食感でとても美味しかったです。
天然塩をふっているのか,焼くとタケノコから出る水分と混ざり,
ミネラル分が増してより美味しかったと思います。

・だし巻き玉子
裏メニューのだし巻きです。
たまたま常連さんが注文していたので,
ここでは食べたことが無いので,オーダーしました。
砂糖を感じない,関西風のだし巻きです。
出汁の感じが良くて,ふわふわでプルンとした食感です。

・ホタルイカと原木椎茸のバター炒め
生ホタルイカはそのまま食べても美味しいですが,
原木椎茸と共にバター炒めで一手間加えています。
イカの焼けた香ばしいいい匂い,
ホタルイカのもつ甘さがバターの塩気で引き立ってます。
コクのあるバターしょうゆ味が後を引くウマさでした。

・能登産猪炙り焼き
いつもは武生産なのですが,今回は能登産でした。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
通常の猪肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。
クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。

・山菜天ぷら(こごみ,タラの芽,ふきのとう)
こごみ,タラの芽,ふきのとうなどの山菜の天ぷらは,
サクッとした歯触り,ほろ苦い後味,そして野性味あふれる香りがあります。
色・香り・風味を損なわないよう衣は薄めにつけて,
短時間で揚げているのでしょう。

・鯖棒寿司

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
ただし,今回でも2万円越えと,
値段はけっこう高くは感じるかもしれません。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

ごちそうさまでした。


今回もやっぱり伺いたかった
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名な㐂川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・牡蠣の塩辛3年モノ
前回食べて美味しかったので,牡蠣の塩辛を頼みました。
3年モノだそうですが,牡蠣はぷりっぷりです。
烏賊の塩辛のような味わいですが,
塩のみの味付けだそうです。

・造り盛り合わせ
(若狭産寒ブリ,長崎産クエ,石川産のどぐろ,
石川産甘エビ,カワハギ,ヒラメ,サクラマス,越前産バイガイ)
今回の造りは初めておまかせで盛り合わせをお願いしました。
素材はどれも図抜けています。

若狭産ののどくろは,脂のノリや旨みがひと味違いますね。
脂た~っぷりの白身がとても美味しいのです。

脂ののった能登産の天然「寒ブリ」は冬場の高級魚ですよね。
ブリの最も美味しい12月から2月でしょうか。
天然寒ブリは今まで食べたブリよりも上質な脂を感じます。
しっかりした歯ごたえと上品でコクがある脂,
臭みのない天然の香りなどを感じます。

バイガイも美味しい貝だけど,
アクが強い貝などでよく荒塩でアク抜きをしているのでしょう。
身は柔らかく癖が無く上品ですが,しっかりとした旨味があります。

・武生産野生猪焼き
店主からおススメの武生産野生猪焼きをいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
通常の猪肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。
クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。

・たらの白子醤油焼き
新鮮な真鱈の白子ですね。
香ばしい醤油の香りと,白子の繊細でクリーミーな味わい,
舌の上でトロッと溶けていく食感が絶妙です。

・北海道産きんき煮付け
赤い宝石といわれる高級魚で,
市場でも目がとびあがるくらい非常に高値で取引され,
主に高級料理店で使われる事が多い魚です。
このキンキは一目瞭然でとても美しく輝いています。
体色は鮮やかな赤色をしていますね。
良質で豊潤な脂のノッた味わいで,
旨味のある上品な味の魚です。
脂のり,身の引き締まりがありました。
そして,煮付けにしてみても,
脂た~っぷりの白身がとても美味しいんです。

・和風コロッケ
あわびの殻に入れて揚げてくれています。
この手作りコロッケがなかなかの優れものです。

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
ただし,今回でも2万円越えと,
値段はけっこう高くは感じるかもしれません。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

ごちそうさまでした。



今回もやっぱり伺いたかった
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名な㐂川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・すなっぷえんどうポテト添え,バイガイ照り焼き
バイガイは甘辛く照り焼きにするとウマいんですね。
コリコリ感の中にも弾力性のある柔らかさがあり,
口の中で美味しさが広がります。

・若狭牛とわらびのやかた巻き
こちらの方ではおせち料理に登場するとのことでした。
若狭牛も美味しいですね。

・源助大根ふろふき
元を見ると源助大根は特徴的な太くて短い形です。
やや小ぶりながらくっきりとして白い肌は,
いかにも加賀野菜らしく,きめが細かく,甘みが強く,肉質がやわらかい。
それでいて煮崩れしないのが長所です。
煮たり,揚げたりするとウマさが違います。
こういうふうに揚げたり,
煮た後の醤油つけ焼きや浅漬けやおでんなど,
こういうのには源助大根が日本一だと感じました。

・赤いか,能登産サヨリ造り
・若狭湾戻りスマガツオ

・能登産天然寒ブリ
脂が徳島の天然ブリとは全然違います。
脂が上品で程よいノリなのです。
高等葱が添えられていますね。
寒ブリは何といっても冬の日本海の王様。
北陸の冬と言えば寒ぶりの季節ですよね。

・越前サワラ柚子香焼き

・武生産野生猪鍋
武生産野生猪鍋をいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
通常の猪肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。

クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。
猪肉は煮込めば煮込むほど柔らかくなります。
普通は肉は煮込むほど堅くなりがちなのですが,
しし鍋は煮立っていてもおいしくいただけます。
ここの味噌味のスープが薄めで絶妙なのです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

ごちそうさまでした。
昨日は平日でしたが,父母との永平寺参りです。
また芦原温泉に泊まるということで,別行動になります。
ということで,お気に入りの
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

2ヶ月ぶりの更新アップで失礼したします。
写真17枚追加しました。

奥行きのある京町屋を思わせる店内。
お店の雰囲気は昭和レトロな印象です。

格子戸のような戸をガラガラと開けると,
そこは昔ながらの商店のような造りを改造したかのよう。
入り口のすぐ横に大きな厨房と帳場です。

板前割烹のカウンター席とオープンキッチン的な雰囲気。
料理場に面してカウンターが10程度あるのと,
テーブル席,奥に座敷などあります。
なかなか風情のある店内で,レトロな丁子箪笥があり,
ちょっとした中庭もあって雰囲気がよろしいです。

料理は基本的にその日のメニューがあります。
メニュー表には,季節モノや地のモノが
びっくりするほどの盛りだくさんであり,
日本酒にもこだわりも感じます。

驚いたことに花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人と男性2人でまわしています。

お料理は一皿はそんなに量があるわけではありませんが,
選び抜いた上質な食材をひとつひとつ丁寧に作っています。
そんな贅沢なひとときを,かしこまらずに頂くことができる貴重なお店です。
日本酒は地元福井の一本義,常山をいただきます。

・牡蠣の有馬煮

・福井産天然クエ造り
紀伊水道や玄界灘の「本クエ」とは,
出場が違いますので,味わいも違います。
熟成されていて,身がとてもきれいですね。
なかなか捕ることが出来ないため,
幻の魚と呼ばれ,高級魚となっています。
そのグロテスクな見かけとは違い,
脂の乗った美しい白身は上品で深みのある味わいで,
ゼラチン質がたっぷり含まれた皮や胃も出してくれました。
アラの味は一度食べると忘れられない味なのです。

・天然とらふぐ白子醤油焼き
見事な白子が入っていました。
卸しているのを見ている時から,
美食のオーラは目を通して,
感じずにはいられませんでした。
この眺めだけは,惚れ惚れしてしまいます。
天然の白子は,弾力感があり,
濃厚でありながらも繊細にして,
クリーミーな味わいでした。

・源助大根
もとを見ると源助大根は特徴的な太くて短い形です。
やや小ぶりながらくっきりとして白い肌は,
いかにも加賀野菜らしく,きめが細かく,甘みが強く,肉質がやわらかい。
それでいて煮崩れしないのが長所です。
煮たり,揚げたりするとウマさが違います。
こういうふうに揚げたり,
煮た後の醤油つけ焼きや浅漬けやおでんなど,
こういうのには源助大根が日本一だと感じました。

・和風コロッケ
あわびの殻に入れて揚げてくれています。

・あんきも
「あんきも」は,もはや定番の肴になっています。
和食系の店では季節になると,
だいたい「あん肝ポン酢」がありますね。
茨城産が有名ですが,アラスカ産やボストン産では良いモノが多いでしょうか。
中国産もけっこう多いんですよ。
これは福井産だということです。
脂のノリは,身が所々ピンクなのがいいのです
これは脂がノっていて,鮮度がいいのでウマいです。

・のれそれ
春の訪れを感じる土佐の海の珍味,のれそれ。
海の妖精を思わせるその正体は穴子の稚魚です。
見た目は透明で薄切りにしてあり,
喉ごしの良い食感で歯ごたえがあります。
どこまでも淡白でほんのわずかな甘味を感じます。

・鯖へしこ
「へしこ」は店主の出身である福井県の名物ですが,
大量に揚がるサバを保存する方法が保存食「へしこ」です。
ちなみに「へしこ」とはサバを塩漬けして糠で漬けたもの。
しかしこういう本物と出会うと,これはヤバい,ウマい, 
口の中でとろける塩辛さも程よいと,
今までのイメージを根底から崩されるものだと思います。
で,あまりの美味しさに惚れ込んでしまうでしょう。
鯖がやはり瀬戸内や徳島とは違うと感じました。

・自然薯

・さくら鱒寿司
鱒寿司とは,桜鱒(サクラマス)を発酵させずに,
酢で味つけした押し寿司のひとつです。
富山の駅弁・お土産で一番の人気となった「ますの寿司」。
天然国産のサクラマスにこだわっているところが嬉しいですね。
天然モノはそもそも数が多くないこともあり,
現在天然国産サクラマスを使っている所は多くはありません。
やっぱり伝統の製法では,天然のサクラマスでなければと・・。
サクラ鱒のうまみがご飯に逃げず,魚のうまみをそのまま味わえました。
酢でよく締めてありますが,絶妙にうまみが残り,
さっぱりとした酸味がなかなか良いのです。


・吸い物のお椀

出汁がとてもきれいで上品です。日本料理の原点の八方地の出汁,
このベースは主体が鰹出汁・薄口しょうゆ・味醂ですが,
店によっては合わせる調味料が違い,独自の八方地の出汁を作り上げます。
ここの出汁はやはり,他の和食店との実力の違いを感じます。
やはり,店主の杉田泰英さんは京都の日本料理店にいらっしゃたとか。
この八方地はいろいろな料理のベースとなります。
どんな素材にも仲良くできて,引き立ててくれます。

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
これだけのスタッフと内観,器を考えると,値段は高くは感じません。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

福井で板前割烹でお酒をという場合はここではないでしょうか。
こんな素晴らしいお店があったんですね~。
また来たいと思わせてくれました。

ごちそうさまでした。

(再訪)
福井にやって来ました。
ということで,お気に入りの
“ 旬味 泰平 ” さんに伺います。

1年ぶりでしょうか。
写真14枚追加しました。
この店に関することは前回以前に書いていますので,
参照していただければ幸いです。

旬味泰平さんといえば,
明治期に高級料亭街として栄えた
福井市の通称「浜町」の中にあり,
当時の面影を残すたたずまいです。

店内は古民家を改装した,落ち着いた京町家のたたずまいですね。
調理場が見えるカウンター席,
中庭に面したお座敷は,ゆったりとした間隔で座卓が並びます。

店主は杉田泰英さん。
浪花割烹で有名だった垚川(きがわ)さんで
勤め上げられています。

毎回思うのですが,
地元にウケいれられている店です。
店内はあいかわらずの満席御礼状態です。
他のお客さんのざわめきが,
大衆酒場の騒々しさではなく,
心地良いBGMになって,
意外とリラックスできるのです。

・バイガイ葱ぬた
・氷見産寒ブリトロ造り

・小浜産のどくろ造り
今回の福井県小浜産ののどくろは,
脂のノリや旨みがひと味違いますね。
赤むつのことですが,
脂た~っぷりの白身がとても美味しいんです
最高級といわれる新潟産にも負けないくらです。
のどぐろはかなりの高級魚としても知られています 。

・牡蠣と天然なめこの吸い物
天然なめこがあったので,即オーダーしました。
味、香りとも良く,牡蠣の風味とあいまって,
原木なめこよりも本当に美味しいです。
採れたてのなめこだからでしょうか。
味噌汁に入れるのが好きな私ですが,
これだけ大きいと煮物にもいいでしょう。

・武生産野生猪鍋
武生産野生猪鍋をいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
見た目からとてもきれいで,いい色合いをしています。
クセもなく,しっとりとした肉感が味わえ,
武生産の野生の猪(ぼたん)肉は,
柔らかくて旨みたっぷりです。
独特の臭みを全く感じさせないウマい肉に仕上がっています。

・水魚(げんげ)天ぷら
店主から水魚は「げんげ」と教えられ注文しました。
近年になって,流通が速くなり,
割烹や料亭で天婦羅や唐揚げとして提供されはじめたことで,
これまであまり口にすることがなかった
ゲンゲの味わいが知れわたるようになりました。
雑魚の中の雑魚として扱われてきた「下の下(げんが)」が,
幻の魚(げんげ)と呼ばれるようになりました。
骨まで柔らかいのでそのまま食べることができます。
カリカリとあげられた衣はサクっとした食感。
噛むとフワっとした白身の食感と共にげんげ独特の風味が鼻を抜けます。
味わいは淡泊でクセがなく,いくらでも食べられそうです。
ぷるぷるとゼラチン質,豊富なコラーゲンが含まれています。

おまかせコース料理のみの押しつけでは無く,
好きな一品料理や酒肴を注文できるのがいいのです。

お料理も丁寧ですし,技術もあります。
そしてオーダーしてから提供されるまで,
一品一品に気合が入っているのがわかります。
割烹として,福井では唯一
“ 旬味 泰平 ” さんだと感じます。

ごちそうさまでした。


(再訪)
昨日は平日でしたが,父母との永平寺参りです。
また芦原温泉に泊まるということで,別行動になります。
ということで,お気に入りの旬味泰平さんに伺います。
1年ぶりでしょうか。
写真12枚追加しました。

・鰆寿司・水菜辛し和え
・福井産クエ・福井産のどぐろ・佐渡の寒ブリ
・源助大根醤油焼き
・牡蠣のからすみ焼き
・野生鴨と葱のつけ焼き

お酒は生ビール2杯,一本義純米,
伝純米吟醸を燗酒でいただきました。
まずは鰆寿司と水菜辛し和えなのですが,
あいかわらず最初の一品から気合が入っているのがいいですね~!!
クエ造りも玄海灘の長崎などにはかないませんが,上質な素材です。
今回の佐渡の寒ブリ,地元産のどぐろもかなり良いいとは感じました。

今回,特に気にいったのが源助大根と牡蠣のからすみ焼きです。
もとを見ると源助大根は特徴的な太くて短い形です。
やや小ぶりながらくっきりとして白い肌は,
いかにも加賀野菜らしく,きめが細かく,甘みが強く,肉質がやわらかい。
それでいて煮崩れしないのが長所です。
こういう煮たあとの醤油つけ焼きや浅漬けやおでんなど,
こういうのには源助大根が日本一だと感じました。

前回は牡蠣の塩辛も良かったのですが,
牡蠣のからすみ焼きも感動しました。
牡蠣と共に自家製からすみをまぶして焼き上げています。
こういうのには初めて出会いました。

ミシュラン掲載有名店や食べログ超高得点の日本料理店でも,
だいたいは店主と1~2名のスタッフ程度なのですが,
ここは花板,花板補助,煮方,焼き方,ご飯等の職人さんが5人いらっしゃり,
接客係も着物姿の女性3人でまわしています。
こういうライブ感があるのが私にとってはいいのです。

1995年開店と歴史は浅いのですが,
メニューを見てもわかるのですが,
料理に対するこだわりは深いのです。

4種類の塩と5種類の醤油を料理によって使い分け,
四季折々の風景と時期に合わせた旬の魚や野菜が魅力なのです。
きめ細やかな心遣いと食材の持ち味を最大限に引き出す料理。
最高のおもてなしに出会える店です。

ごちそうさまでした。


(再訪)
父母との永平寺参りの続きです。
芦原温泉に泊まるということで,別行動になります。
ということで,前回時でお気に入りの旬味泰平さんに伺います。
日本酒は福井の常山純米酒と伝心(一本木)の純米吟醸を。

・うるい・かずのこ
あいかわらず,最初の1品から気合いが入っていますね。
酒にも合います。

・牡蠣塩辛 
メニューを見て,めずらかったので,
牡蠣の塩辛を頼みました。
3年モノだそうですが,牡蠣はぷりっぷりです。
烏賊の塩辛のような味わいですが,
塩のみの味付けだそうです。

・天然寒ヒラメ・真イカ・氷見産天然寒ブリ・カツオ・甘海老造り
今回は盛り合わせでお願いしました。
ヒラメは1キロ超えのものです。
ヒラメは冬の白身魚の代表格ですが,これは別格ですね。
真イカは隠し包丁が入っていますが,
ねっとりと美味しいですね。
氷見産天然寒ブリも脂が上品で程よいノリです。

・あんこう一味焼き
あんこうを何度も付け焼きにして,
一味をまぶしています。
あんこうは骨付きですが,
ゼラチン質のぷりぷり感がたまりません。
晩秋から厳冬までがおいしいと思いますが,
これは絶品です。

・小女子(こおなご)と山菜の天ぷら
小女子は「いかなご」のことですが,体が小さく,可愛いらしいです。
春を告げる一品ですね。
晩秋から冬にかけて生まれた3~4ヶ月の稚魚の新子(しんこ)です。
徳島や瀬戸内海では2月末から5月頃まであたりでしょうか。
最もウマいと言われている時期ですし,
山菜との相性も良く,写真を見てもらってもわかるのですが,
揚げ方もとてもよく,絶品でした。

・武生産野生猪鍋
前回の野生の鴨がもう入荷しないとのことで,
武生産野生猪鍋をいただきます。
いわゆる最近人気のジビエ料理,
野生の鳥獣の肉の代表格と言っていいと思います。
ボタン鍋とも言われ,見た目は豚のバラ肉と似ています。
豚肉よりも少し赤みの色が濃い感じです。
猪肉は煮込めば煮込むほど柔らかくなります。
普通は肉は煮込むほど堅くなりがちなのですが,
しし鍋は煮立っていてもおいしくいただけます。
ここの味噌味のスープが薄めで絶妙なのです。

・菜の花からし味噌,スズキ真子煮
つきだしでだされましたが,酢味噌では無くからし味噌とは面白い発想ですね。
それほど辛さは感じません。
スズキの真子煮は照り焼き風にしていますが,
この真子煮が味わい深く,酒の肴にぴったりなのです。

・氷見産天然寒ブリ
脂が徳島の天然ブリとは全然違います。
脂が上品で程よいノリなのです。
高等葱が添えられていますね。
寒ブリは何といっても冬の日本海の王様。
北陸の冬と言えば寒ぶりの季節ですよね。
雪の舞う荒波の日本海で「ブリおこし」と言われる大きな雷が鳴ったとき,
驚いたブリが富山湾に逃げ出します。
氷見では,もう一段階厳しい目利きがあります。
硬直前の魚こそが下処理の技が活きる氷見の醍醐味です。
氷見の寒ブリが日本一美味しいと言われるのも当然ですね。

・上庄芋あっさり煮
秋~冬,そして春先頃までの美味しい食材の一つが里芋です。
福井県大野市上庄地区の「上庄里芋」は,全国区の人気を誇るブランド里芋です。
静かでのどかな山里で豪雪地帯なので,晩夏~秋にかけては寒暖の差が大きく,
その温度の差が作物を美味しくすると言われているそうです。

・天然野生鴨と葱の照り焼き
伝統の坂網猟で捕った野生の鴨が食べられます。
鴨の猟は冬の3ヵ月間だけだそうで,
年間200羽前後しか捕れないそうです。
弾力性に富み,個性はありますが臭みがない,
その肉は鮮やかな赤色で,滋味と言うべき深い味わいがあります。
とくに脂身がおいしいですし,肉質のきめが細かいですね。

・シラウオから揚げ
これから旬を迎えるシラウオ。
シラウオは生きているときは透明ですが,
加熱すると白色になるとてもきれいな魚です。
シラウオの唐揚げは,私が個人的に一番好きな白魚料理です
噛めば噛むほど旨みを感じますし,酒の肴にもぴったりです

・赤甘鯛かぶら蒸し
冬の定番料理と言えば「かぶら蒸し」ですよね。
甘鯛の上に蕪の卸した物をのせて蒸し,あんをたっぷりとかけた料理です
白身の柔らかい肉質で,脂肪分が少なく淡白な味です。
ふわふわに蒸し上げられたかぶらに,欠かせない甘鯛(ぐじ)。
その上からかけられた銀あんにわさび,
このなんとも言えない絶妙のハーモニーです。

全体的に落ち着いていて,それでいて活気のあるお店です。
これだけのスタッフと内観,器を考えると,値段は高くは感じません。

昼のランチとは,値段も値段ですので,
かなりクオリティが違います。

素材をシンプルに活かしており,味は薄味ですが,
しっかりとした味わいがあります。
そして,日本料理としての筋をきちんと通しています。
季節感を出していますし,一品一品の量も私にはいいと思います。

厨房はオープンなので,板前さんの働きぶりが見えてより楽しいです。
仲居さんの対応は気持ちいいものです。

福井で板前割烹でお酒をという場合はここではないでしょうか。
こんな素晴らしいお店があったんですね~。
また来たいと思わせてくれました。
次回もお邪魔します。

ごちそうさまでした。


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9位

鮨 十兵衛 (日華化学前、福大前西福井 / 寿司)

2回

  • 夜の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.7 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥6,000~¥7,999

2017/12訪問 2017/12/20

福井にある新進気鋭の2代目若大将が握る江戸前寿司 “ 鮨 十兵衛 ”

(初回)
福井市の文京にある
“ 鮨 十兵衛 ”さん。
前2回は夜伺ったので,
今回は昼に初めて伺いました。

福井大学の近くなのですが,
近所には焼き鳥で有名な “ おやじのげんこつ ” さんがあります。
老舗寿司店2代目が
2013年10月に新築オープンした寿司店です。

杉の木目を生かした扉など,
外観から高級感のあるシャレた佇まいですね~!!
店に入って,カウンター席に座りましたが,
ヒノキの一枚板のカウンターが目をひきます。

カウンター席と小上がりがひとつで,
余分なものは一切排除した店内です。
白木のネタケースがカウンターと一体化し,
真新しいスッキリとしたカウンターで,
こだわった肴や一品料理や丁寧に握られたお寿司を頂けます。

すし善本店で修業した2代目若大将の塚田哲也さんが主体となり,
先代の親父さんもサポートしています。
接客や気配りも親子鷹というか,共に図抜けています。
また,私の大好きな “ 旬味 泰平 ”さんとも懇意にされているようです。

*昼の握り寿司コース
・ヒラメ
寿司のネタの王道という感じです。
冬が旬できれいな脂,
白身のほんのりウマ味があります。

・剣先イカ
塩と酢橘で。
細かい隠し包丁でねっとりとしています。

・マグロ赤身ヅケ
ねっちりと甘み強く,
その後に鉄分と酸味が広がります。
これも軽く熟成をかけているようです。

・サヨリ
冬から春にかけて旬を迎えるこのサヨリ。
鮮度は抜群!脂肪がほとんどなく,
あっさりとした上品な味わい。

・寒ブリヅケ
ヅケのバランスがいいし,
シャリの酸味と辛子の風味と
熟成されたようなブリの甘味のバランスが素晴らしい。

・鰆のさっと炙り
さっと炙って,竹炭塩をのせています。
脂のノリもよく,クセがなく,
一味違うウマさで納得の味でした。

・甘エビ
なかなかここまでウマい甘海老はありません。
ねっとりトロトロ感だけでなく,
ぷっつり切れる食感もあります。

・〆鯖
しっかりめに〆て,淡い旨味が凝縮しています。
食感はしっとりしており、中々良い仕事。

・ホンマグロ中トロ
熟成させて,しっとりしてきており,
ちょうどいい食べ頃に握ってます。

・エゾバフンウニ
ムラサキウニよりも,
バフンウニの方が赤みが強いというか,
オレンジ色に近い濃い黄色でしょうか。
濃厚で甘味が強いのが特徴で,
海苔が美味しくパリパリです。

・セイコガニ(香箱ガニ)
味は濃厚で甘味があります。
みその旨味が広がり,
外子と甲羅の中に入っている内子(卵)も絶品なのです。

・こはだ
かなりしっかり〆の古典的なこはだです。
旨味は弱いですが,こういう仕事にほれぼれします。

・煮あなご
対馬産の穴子もウマい!
築地の有名店から仕入れてます。
福井から月イチで築地に顔出しをしているそうです。

・吸い物
中は海苔ですが,この食感がなかなかいいのです。

福井産越前や三国の魚のみならず,
長崎や対馬の魚も主体的に仕入れています。
ネタはいずれも上質ですし,ハズレがありません。

その日のオススメの造りもそうですし,
タコの柔らか煮,越前ズワイガニやカニ味噌,からすみなど,
日本酒に合う一品や魚も考えてくれています。
握り寿司は小ぶりではありますが,酢飯は適温です。

ガリは甘みがやや強めだですが,
旨味と辛味のバランスが優しくて良いです。

シャリは赤酢で,しっかりと酸味を効かせながらも,
優しい味わいで口の中でのほどける感覚がとてもいいと感じました。
赤酢の場合はすえた匂いになることがありますが,
ここはそういうことがありません。

またシャリの炊き上げ方がとてもいいですね。
ベタつかずさっぱりしたシャリです。
ここは繊細な握りです。

シャリとネタのバランスがいいのでしょう。
ヴィジュアルが良く,洗練された,
きれいな握りを提供してくれます。

奇をてらった感じはなく,
寿司屋さんとしては真っ当な正統派であり,
上品で高いレベルだと思いました。
素材の旨味を最大限に引き出されているとは思います。

造りや一品料理の醤油やポン酢などもレベルが高いと思います。
握り寿司に関しては,全てのネタに煮きり醤油などを使用しますので,
そのままいただけるのも,江戸前寿司という感性でしょうか。

店主の向上心はとどまることを知りませんし,
お客様を料理や寿司と心でもてなしてくれます。
今回は昼ながらも,とても良かったです。

ごちそうさまでした。
(今回)
福井市文京にある創業40年という寿司店
“ 鮨 十兵衛 ” さんに伺います。

10か月での更新アップになります。
写真27枚追加しました。

店内はヒノキの一枚板でこしらえた長く美しいカウンター
カウンター席には厳選されたネタ,
包丁と大きなまな板,シャリが入ったおひつ,
そして神棚が見えるだけで,
余分なものは一切排除した店内です。

*造り等
・ヤイトハタ
鹿児島産だそうです。
味はアズキハタ(あこう)系,
脂のノリが想定よりもバッチリです。

・ボタン海老
店主が札幌にいただけに,
ボタン海老がホンモノで違います。
ぷりぷりとした歯ごたえと,
濃厚でとろける甘さが最高に美味しい。
ボタンエビは生で食べてこそ美味しいエビです。
一般的にボタンエビと呼ばれているエビは
実はボタンエビではなく,実はトヤマエビです。
本物のボタンエビが獲れなくなったからでしょう。
鮮度は抜群ですが,比較して非常に高価で,
東京都内の高級なお寿司屋さんか料亭ぐらいでしか,
見かけることはありません。

・ツブ貝
ツブ貝の風味と食感,
後から来る甘みが堪りません。

・〆鯖
九州産だそうですが,
脂の強さが半端ありません。

・鰆

・太刀魚塩焼き
神奈川県小柴産,
肉厚で脂がのりすぎています。
全国から仕入れて比較したそうです。
びっくりするほどのふくよかさと,
サッパリの脂とねっとりの脂。

・鱈白子茶碗蒸し
舌の上でゆっくり溶けていく白子が格別。
極上でクリーミーでクセのない新鮮な鱈の白子を使って,
繊細なダシの風味でシンプルに頂くのがおすすめです。

*握り
・ヒラスズキ
冬が旬できれいな脂,
白身のほんのりウマ味があります。

・シマアジ
天然シマアジはやはり違います。
口の中に入れた時の甘みと,
天然ならではの脂を感じます。

・大間のマグロ中トロ
大間の160kgモノとのことです。
大とろのちょっと下の部分,
熟成させて,しっとりしてきており,
ちょうどいい食べ頃に握ってます。

・サヨリ
冬から春にかけて旬を迎えるこのサヨリ。
その中でも太くて大きな個体を『かんぬき』と呼びます
鮮度は抜群!脂肪がほとんどなく,
あっさりとした上品な味わい。

・アオリイカ
塩と酢橘で。
細かい隠し包丁でねっとりとしています。

・大間のマグロ赤身
・大羽イワシ
・甘海老

・エゾバフンウニ
ムラサキウニよりも,
バフンウニの方が赤みが強いというか,
オレンジ色に近い濃い黄色でしょうか。
濃厚で甘味が強いのが特徴で,
海苔が美味しくパリパリです。


・氷見産寒ブリ
シャリの酸味と熟成されたようなブリの甘味のバランスが素晴らしい。

・対馬産穴子
穴子もウマい!
築地の有名店から仕入れてます。
福井から月イチで築地に顔出しをしているそうです。

・玉子(ツマミ)

若き主人は塚田哲也さんです。
北海道の「すし善」で修行され,
実家の鮨屋継ぐも、全てを哲也流に変えています。
器,ネタ,シャリ,主人の所作振る舞いが素晴らしいと思います。
マグロは福井でもっと本物の旨いマグロを
広めたいということがわかります。

シャリは赤酢で,しっかりと酸味を効かせながらも,
優しい味わいで口の中でのほどける感覚がとてもいいと感じました。
またシャリの炊き上げ方がとてもいいですね。
ベタつかずさっぱりしたシャリです。
ここは繊細な握りです。

日本酒に合う酒肴がなかなか良いのには驚きました。
福井では素晴らしい,目を見張る高級寿司屋さんではあるのですが,
今回,個人的に感じたことは,全国区の素材であり,
地産というか福井産がほとんど無かったことです。
半分程度は入れて欲しい気がしました。

ここはおまかせコースが安心できるのですが,
同じ福井市の旬味泰平さんという割烹がありますが,
寿司屋さんとは同じようにはなならいのはわかりますがが,
板場に焼き方や煮方など5人ほどいらっしゃり,
さまざまな素材をいろいろな調理で好きなお好みを注文でき,
自由闊達な雰囲気で食を愉しむ良さもあったら良いような気がします。

ごちそうさまでした。


(初回)
福井市の文京にある“鮨 十兵衛”さん。
福井大学の近くなのですが,
近所には焼き鳥で有名な“おやじのげんこつ”さんがあります。
老舗寿司店の2代目が2013年10月に新築オープンした寿司店です。

マイレビのつよぽんさん,良い夫さん,B型アウトローさん,食いしんぼりんさも
伺っている評価の高い店です。
私も遅くなりましたが,やっと伺うことができました。

杉の木目を生かした扉など,
外観から高級感のあるシャレた佇まいですね~!!
店に入って,カウンター席に座りましたが,
ヒノキの一枚板のカウンターが目をひきます。

白木のネタケースがカウンターと一体化し,
真新しいスッキリとしたカウンターで,
こだわった肴や一品料理や丁寧に握られたお寿司を頂けます。

代代わりして,すし善本店で修業した34歳の若大将が主体となり,
先代の親父さんもサポートして,握っているようです。
接客や気配りも親子鷹というか,共に図抜けています。
また,私の大好きな “旬味 泰平”さんとも懇意にされているようです。

小上がりも6人ほどの予約が入っており,
カウンター席も満席状態で人気のようでした。
地元の方が主に接待等で使われているようです。

・真タコの柔らか煮と菜の花
・越前活ズワイガニとカニ味噌
・造り(バイガイ・メジマグロ・真鯵・ガサ海老)
・対馬産のどぐろの塩焼き
・真鱈白子の茶わん蒸し
・からすみ味噌漬け
・玉子(玉)
・握り寿司
 (アラ・真イカ・サクラマス・甘海老・ホンマグロ中トロ・エゾバフンウニ・
  サヨリ・ホンマグロ赤身ヅケ・こはだ・煮あなご)

福井産,越前や三国の魚のみならず,
長崎や対馬の魚も主体的に仕入れています。
ネタはいずれも上質ですし,ハズレがありません。

その日のオススメの造りもそうですし,
タコの柔らか煮,越前ズワイガニやカニ味噌,からすみなど,
日本酒に合う一品や魚も考えてくれています。

つまみをいただきながら,握りに移行する楽しみがありますね。
握り寿司は小ぶりではありますが,酢飯は適温です。

シャリは赤酢で,しっかりと酸味を効かせながらも,
優しい味わいで口の中でのほどける感覚がとてもいいと感じました。
またシャリの炊き上げ方がとてもいいですね。
ベタつかずさっぱりしたシャリです。
ここは繊細な握りです。

シャリとネタのバランスがいいのでしょう。
ヴィジュアルが良く,洗練された,きれいな握りを提供してくれます。
奇をてらった感じはなく,寿司屋さんとしては真っ当な正統派であり,
上品で高いレベルだと思いました。

ネタが新鮮だけではなく、光りものや煮もの、蒸しもののネタ、
要するに「仕事をしたネタ」をきちんと真っ当に提供していることもそうですし,
気の利いた酒肴と江戸前寿司を貫く姿勢に評価したいと思います。

江戸前とか言うのですが,
そもそもは冷凍技術も流通手段も発達していない時代に,
魚介類が新鮮なうちに,加熱して「煮る」,酢や塩で「締める」,
醤油やたれなどに「漬け込む」というものでしたが,
現在に至っては,いわゆる「仕事」を施し,
生よりもその魚介類の旨味を凝縮させる工夫の結果,
素材の旨味を最大限に引き出されているとは思います。

造りや一品料理の醤油やポン酢などもレベルが高いと思います。
握り寿司に関しては,全てのネタに煮きり醤油などを使用しますので,
そのままいただけるのも,江戸前寿司という感性でしょうか。

あと要望とすると,
昆布〆などの握り寿司や厚焼き玉子が欲しいのと,
日本酒などの酒代がやや高過ぎるように感じます。
ここの立地では,飲むことを考えると,
タクシーとかが必要になるので,
酒代はサービスの大衆感覚でいいのではないかと思いました。

でも,とても良かったです。
ごちそうさまでした。


  • ヒラメ
  • 寒ブリヅケ
  • ホンマグロ中トロ

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10位

Bistro Tableau Noir (高松築港、片原町(高松)、高松 / ビストロ)

4回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2020/09訪問 2020/09/03

料理も含めてセンスも溢れて,驚くほどレベル高いビストロ  ” ビストロ タブロノワール ”

今回は夏では初めてなのですが,
プロヴァンス祭りということで,
” Bistro Tableau Noir(タブロノワール) ” さんに伺います。
もう2年半ぶりの訪問になります。

三越近くの井内ビルの2階にある
カフェ的な雰囲気の可愛いお店です。
でも,料理は真っ当なビストロ料理です。

オープンして7年になるでしょうか。
街のカフェ的な雰囲気ですが,
リーズナブルに真っ当なフレンチが楽しめるビストロです。

いざ席につくと,予約しておいたので,
名前入りのカードが置かれていて嬉しさ倍増してしまいます。

わいわいとお友達と行っても,
カウンター席もあるので,
ひとりでもアラカルトを味わえます。

店名にある「タブロノワール」とは,
フランス語で黒板のことだそうです。
店内の片側の壁を黒板状に仕上げ,
そこにその日のメニューを手書きで記しています。

この黒板がパリのビストロのムードたっぷりです。
わいわいとお友達と行っても,
カウンターもあるので,
ひとりでアラカルトを味わえます。

あとはテーブルやイスも含めて,
グレーの床に木の質感と店内の内装も良く,
すっきりとあたたかい空間で居心地がいいのです。

フロアー担当の奥さまが美人でとってもかわいらしく,
厨房から時々話しかけてくれるご主人もイケメンシェフです。

それはそうと,
” Bistro Tableau Noir(タブロノワール) ”さんが,
「本物のビストロ」の証である,
2017公式ガイドブック GUIDE DES BISTROTS BEAUJOLAIS
に認定されています。
日本では4店のみしか認定されておらず,
他は 東京のルグドゥノム ブション リヨネ
ル・リオンブラッスリー・ル・リオン です。
選ばれたことが素晴らしいですね。

ワインは南フランスのプロバンス地方のロゼで,
シャトー・パラディ、テール・デ・サンジュ ロゼ 2015
クリスタルのような清らかな淡さ,凝縮して複雑な香りがあり,
柑橘のアロマとフローラルさがあります。
軽やかで円みがあり,新鮮さとミネラル感,
気品を感じさせる果実味の余韻がありました。

・セルヴェル ド カニュ
フランス・リヨンの郷土料理だそうです。
フロマージュ・ブランに生クリームを混ぜ合わせ,
ハーブとニンニクを加えた,
さっぱりとしたフレッシュチーズ料理です。
とてもさっぱりしているお料理なので,
このロゼワインもそうですし,
この季節に飲みたいワインとの相性はピッタリです。

・スープ ド ポワッソン
カサゴ,あなご,メバル,舌平目,ハゼ,鯛,鱚,
ホウボウ,コチ,カレイ,イトヨリ,黒鯛などが,
丸ごと溶け込んだ食べるスープで,
たくさんの魚種のうまみが絡み合っています。
サフラン,フヌイユ,アニス,パスティスの香り,
舌に残るこのザラザラ感がいいですね~!
濃厚で香ばしく,しっかりとするウマさです。
一緒に添えられたグリュイエールチーズ,
ソースルイユ,マルセイユのマヨネーズ,
パンでマルセイユ風クルトンを作って,
適度な量をポワッソンスープに流し込んで,
気楽に自分流の食べ方ができるのもいいですね。

・カサゴのプロヴァンサル ソースレギューム
カサゴにムースを重ねて,
パン粉をつけて,オリーヴオイルでじっくりと揚げ焼きに,
カリカリに香ばしく焼き色がついたら,
オーブンで蒸し焼きにしているようです。
レギュームは野菜なのですが,
フュメ(魚の出汁)と細かく刻んだ香味野菜,
トマト,パセリでソースもいいのです。
カサゴはサクッと,
そして,しっとりしています。

・ピエ ド ポール パネ
豚足のパン粉焼きで,古典的なフランスのビストロ料理です。
カリカリッと焼かれたパン粉の中に,モチモチの豚足。
見た目の豪快さの中に繊細な味わい深さがあり,しみじみウマい。
とても綺麗な味でして,豚足が苦手だという人も,
まったく違和感なく食べられるでしょう。

・赤ピーマンのクレームカラメル
赤ピーマンのプリンでしょうか??
クレームカラメルのふわっと感と,
完熟パプリカの香りと甘さがいいのです。

・ヌガーグラッセ
暑い夏には冷たくて美味しいデザートが食べたくなりますよね。
フランス発祥の「ヌガーグラッセ」というオシャレな氷菓。
ヌガーをメレンゲや生クリームと混ぜ,
ナッツやドライフルーツも加えて冷やし固めています。
アイスクリームよりもふんわり軽く,
ほどよい甘さがヤミツキになります。

ビストロの夏は南フランス。
私は四国水族館と瀬戸内海で少しは味わえたのですが,
今,タブロノワールさんにいると,
フランスの夏のヴァカンスという感じがしました。

ここは,素材に頼るのでは無く,素材の持つ力を最大限引き出し,
素材を出来る限り美味しくということを実践しているのです。

オーナーシェフの上玉道雄さんはグランメゾンだった,
ホテル西洋銀座のパストラル(閉店)にいらっしゃたそうです。
真っ当なリヨンの伝統料理とこれらの料理のレベルの高さになるほどと,
思わず納得してしまいました。

奥さまの接客の細やかな対応とタイミングの良さ,
頭の回転の早さ,とホントと素敵なお店なのです。
より美味しくフランスを,リヨンを味わってほしいという,
熱い想いがひしひしと伝わりますし,
かなりのフレンチを食べ慣れた方や,
グランメゾンやリストランテを食べ歩かれた大人の方には,
絶対にわかる味わいなのです。

フレンチやイタリアンでは,
おまかせという,お仕着せのコース料理になりがちなのですが,
こういうアラカルトで好きな一品を選ぶ楽しさこそが,
ビストロ(フレンチ)の醍醐味だと思うのです。
店側は料理を絶えず仕込んで提供するという大変さがあります。
こういうことを実践しているということが素敵だと思うのです。

ごちそうさまでした。
(※加筆修正いたしました。)
今回はクリスマスの時期なのですが,
単品メニューもあるということで,
” Bistro Tableau Noir(タブロノワール) ” さんに伺います。
この時期にXmas限定コースのみではないというところが素敵です。

三越近くの井内ビルの2階にある
カフェ的な雰囲気の可愛いお店です。
でも,料理は真っ当なビストロ料理です。

オープンして5年になるでしょうか。
街のカフェ的な雰囲気ですが,
リーズナブルに真っ当なフレンチが楽しめるビストロです。

いざ席につくと,予約しておいたので,
名前入りのカードが置かれていて嬉しさ倍増してしまいます。

わいわいとお友達と行っても,
カウンターもあるので,
ひとりでアラカルトを味わえます。

店名にある「タブロノワール」とは,
フランス語で黒板のことだそうです。
店内の片側の壁を黒板状に仕上げ,
そこにその日のメニューを手書きで記しています。

この黒板がパリのビストロのムードたっぷりです。
わいわいとお友達と行っても,
カウンターもあるので,
ひとりでアラカルトを味わえます。

あとはテーブルやイスも含めて,
グレーの床に木の質感と店内の内装も良く,
すっきりとあたたかい空間で居心地がいいのです。

フロアー担当の奥さまが美人でとってもかわいらしく,
厨房から時々話しかけてくれるご主人もイケメンシェフです。

それはそうと,
” Bistro Tableau Noir(タブロノワール) ”さんが,
「本物のビストロ」の証である,
2017公式ガイドブック GUIDE DES BISTROTS BEAUJOLAIS
に認定されています。
日本では4店のみしか認定されておらず,
他は 東京のルグドゥノム ブション リヨネ
ル・リオンブラッスリー・ル・リオン です。
選ばれたことが素晴らしいですね。

ワインはスパークリングで,
ドメーヌ・ルイ・メテロー(ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ:6000円)
ミネラルを感じ,フレッシュさもあり,
味や香りともにクオリティが高いと思います。
赤ワインは仔羊に合わせて,グラスワインで,
ラングドックのシャトー・デュ・ドンジョン(950円)。

・リヨン風サラダ
サラダとは思えないサラダです。
メインは他にあるかのよう。
鶏のレバーとハツ,ベーコン,クルトン、ポーチドエッグ。
ヴィネガーがとてもウマく味をまとめているのです。
これはとても素晴らしい最高のサラダでした。

・トリップ グラティネ
トリップとはフランス語で牛の胃袋全部のことです。
ミノ,ハチノス,ギアラのオーブン焼きです。
食べるとアツアツ感がたまりません。
イタリアンでいうトリッパの煮込みなのですが,
トマトソースが重たくなく,さらっと感じるものです。
仕込みもきちんとをしているのがわかります。
でも,すっかり臭みがなくなってしまっては,
トリップ独特の味わいも半減してしまうので
ある程度香りが残るように,
下茹でを繰り返しているのでしょう。

・ポムフリット
フライドポテトは フランス語でポム・フリット。
とてもなじみのあるお料理ですね。
じゃが芋の甘さとホクホク感があり,
生のじゃが芋から揚げているので,
カリッと揚がっていますし,
ローズマリーの香りも味わいも抜群の相性のよさです。
スパークリング白ワインにもぴったりのおいしさです。

・セルダニョ ロティ(仔羊鞍下肉とそのジュ)
仔羊は一般的に背肉を使うことが多いのですが,
ここはひとつ腰のほうの鞍下肉です。
ジュのソースが素晴らしいです。
マディラやポルト酒は使っていないとのこと。
力強くもありながら,やさしい仕上がり。
余分な脂は感じずに香ばしい脂身がウマいんです。

そして,この「バゲット」がおススメです。
パン好きの方には,是非食べてほしい美味しさ。
料理のソースにも相性バッチリなのです。

・グラス オ ミエル
蜂蜜のアイスクリームのことです。
口に入れると,じんわりと広がり,
とろけたあとにも蜂蜜の香りを感じました。

ここは,素材に頼るのでは無く,素材の持つ力を最大限引き出し,
素材を出来る限り美味しくということを実践しているのです。

オーナーシェフの上玉道雄さんはグランメゾンだった,
ホテル西洋銀座のパストラル(閉店)にいらっしゃたそうです。
真っ当なリヨンの伝統料理とこれらの料理のレベルの高さになるほどと,
思わず納得してしまいました。

奥さまの接客の細やかな対応とタイミングの良さ,
頭の回転の早さ,とホントと素敵なお店なのです。
より美味しくフランスを,リヨンを味わってほしいという,
熱い想いがひしひしと伝わりますし,
かなりのフレンチを食べ慣れた方や,
グランメゾンやリストランテを食べ歩かれた大人の方には,
絶対にわかる味わいなのです。

フレンチやイタリアンでは,
おまかせという,お仕着せのコース料理になりがちなのですが,
こういうアラカルトで好きな一品を選ぶ楽しさこそが,
ビストロ(フレンチ)の醍醐味だと思うのです。
店側は料理を絶えず仕込んで提供するという大変さがあります。
こういうことを実践しているということが素敵だと思うのです。

ごちそうさまでした。

今回は前回の来訪時に感動があった,
” Bistro Tableau Noir(タブロノワール) ” さんに伺います。

三越近くの井内ビルの2階にある
カフェ的な雰囲気の可愛いお店です。
でも,料理は真っ当なビストロ料理です。

前回,高松の来訪時に「呼ばれていない!」ということで,
フォロワーの夕陽さまとご一緒します。

タブロノワールとはフランス語で『黒板』という意味,
大きな黒板においしそうなメニューがぎっしりと書かれています。
この黒板がオシャレというか,本格的というか,
パリのビストロのムードたっぷりです。

いざ席につくと,予約しておいたので,
名前入りのカードが置かれていて嬉しさ倍増してしまいます。

わいわいとお友達と行っても,
カウンターもあるので,
ひとりでアラカルトを味わえます。
ワインはコートデュローヌの2012年にしました。

・レンズ豆の温かいサラダ
レンズ豆オンリーには驚きましたが,
チーズで囲っているのもいいですよね~!!
マスタードのドレッシング?なのか,
意外とさっぱり感がぴったりのサラダです。
食べてみると,この前菜から始めてもいいかな・・と思いました。

・パングラタン アンチョビソース
ココット皿にパンを敷き詰めて,
ベシャメルのホワイトソースをたっぷり詰めています。
アンチョビがちょっとクセになるかもしれません。
まさにふわっとジュワッと,
とろとろ,サクサクでお腹で満喫した一品でした。

・豚耳のパン粉焼き ソースグリビッシュ
黒板をじっくり眺めていると,
このメニューに思わず二度見しちゃいます。
え? 耳??・・・,
ホルモン屋さんじゃないんだけれども,
真っ当なビストロ料理なんですね。
どんな料理ですか?と聞いてしまいました。
名前のとおり,豚の耳のパン粉焼きなのですが,
豚足とは全く違うゼラチン質と薄い軟骨の食感。
実にウマいし,コラーゲンたっぷりで相性もいいのです。
ソース グリビッシュはタルタルソースのようです。
あとは,玉葱のオーブン焼きを添えています。

・牛スネ肉のドーブ(赤ワイン煮込み)
南仏はカマルグ地方の郷土料理のドーブ。
頸肉(くび)やスネ肉などの牛の硬い部位をワインで
長時間煮込むことです。
ビストロ料理いやフレンチの原点とも言える,
牛の赤ワイン煮込み,肉をワインに漬け込んで,
そのワインごとじっくりと煮込むのですが,
コクの中にキレのある,
しっかりとした味わいになっています。

・チーズ盛り合わせ
(ポンレベック,サントモール,オッソイラスティ,ロックフォール)

・グラス オ ミエル
蜂蜜のアイスクリームのことです。
口に入れると,じんわりと広がり,
とろけたあとにも蜂蜜の香りを感じました。

・テリーヌ ド ショコラ
生チョコみたいにねっとりした食感で,
チョコレートそのものを感じました。
なめらかで口溶けの良さ,
鼻からカカオの豊かな風味が抜ける感じがたまらないです。

フレンチやイタリアンでは,
おまかせという,お仕着せのコース料理になりがちなのですが,
こういうアラカルトで好きな一品を選ぶ楽しさこそが,
ビストロ(フレンチ)の醍醐味だと思うのです。
店側は料理を絶えず仕込んで提供するという大変さがあります。
こういうことを実践しているということが素敵だと思うのです。

料理は素材に頼るのでは無く,素材の持つ力を最大限引き出し、
素材を出来る限り美味しくということを実践しています。

ごちそうさまでした。


今回も新規開拓してみます。
三越近くの井内ビルの2階にある可愛いお店,
” ビストロ タブロノワール ” さんへ行ってきました。

オープンして4年になるでしょうか。
街のカフェ的な雰囲気ですが,
リーズナブルに真っ当なフレンチが楽しめるビストロです。

店名にある「タブロノワール」とは,
フランス語で黒板のことだそうです。
店内の片側の壁を黒板状に仕上げ,
そこにその日のメニューを手書きで記しています。

この黒板がパリのビストロのムードたっぷりです。
わいわいとお友達と行っても,
カウンターもあるので,
ひとりでアラカルトを味わえます。

あとはテーブルやイスも含めて,
グレーの床に木の質感と店内の内装も良く,
すっきりとあたたかい空間で居心地がいいのです。

フロアー担当の奥さまが美人でとってもかわいらしく,
厨房から時々話しかけてくれるご主人もイケメンシェフです。

・パテ ド カンパーニュ
フランスの田舎風パテです。
食べるたびに食感に変化があり,
思ったより柔らかいですね。
肩ロース,レバー,バラ肉を感じます。
旨味はあるし,柔らかさがまた良いですね。
香りがいいですし,なめらかさがあり,
肉感もしっかりとしています。

・オニオングラタンスープ
提供してくれたオニオングラタンのヴィジュアルに感動しました。
オニオンを飴色になるまでしっかりと焼いています。
ジュワーっとスープが染みていて,
玉ねぎの食感と甘味,
絡んだとろ~りチーズがたまらない,
大人気の寒い時期におススメなスープです。

・リヨン風サラダ
サラダとは思えないサラダです。
メインは他にあるかのよう。
鶏のレバーとハツ,ベーコン,クルトン、ポーチドエッグ。
ヴィネガーがとてもウマく味をまとめているのです。
これはとても素晴らしい最高のサラダでした。

・カスレ
ビストロ料理の定番の鴨の腿肉のコンフィです。
コンフィは油煮,コンフィは鴨肉に塩をすり込み,
ひたひたの油脂の中で低い温度でじっくり加熱した料理。
コンフィにした肉の外側をカリッと焼いてから盛りつけるので、
見た目はシンプルに見えますが,ここのはとても手間をかけた料理なのです。
素晴らしい出来だと感じました。
また,白いんげん豆が鴨のウマ味と脂をしっかり感じるのです。

・舌平目のボンヌファム
昔々はホテルのフレンチにメニューによくあった
伝統料理というか古典料理です。
最近はめっきり見なくなりました。
舌平目に魚の出し汁と白ワインとクリームで仕立て,
サラマンダーで上から焼き色を付けています。
舌平目の身にムースや野菜などを塗って巻いています。
旨味が十分,それにソースの香り高い味わいと,
コクが舌平目を一層おいしくさせているのです。

そして,この「バゲット」がおススメです。
パン好きの方には,是非食べてほしい美味しさ。
料理のソースにも相性バッチリなのです。

・テリーヌ ド ショコラ
生チョコみたいにねっとりした食感で,
チョコレートそのものを感じました。
なめらかで口溶けの良さ,
鼻からカカオの豊かな風味が抜ける感じがたまらないです。

料理に関しては,驚きと感動が続きました。
素材に頼るのでは無く,素材の持つ力を最大限引き出し、
素材を出来る限り美味しくということを実践しているのです。

オーナーシェフの上玉道雄さんはグランメゾンだった,
ホテル西洋銀座のパストラル(閉店)にいらっしゃたそうです。
真っ当なリヨンの伝統料理とこれらの料理のレベルの高さになるほどと,
思わず納得してしまいました。

奥さまの接客の細やかな対応とタイミングの良さ,
頭の回転の早さ,とホントと素敵なお店なのです。
より美味しくフランスを,リヨンを味わってほしいという,
熱い想いがひしひしと伝わりますし,
かなりのフレンチを食べ慣れた方や,
グランメゾンやリストランテを食べ歩かれた大人の方には,
絶対にわかる味わいなのです。

生ビールはウマいです!
日々丁寧に配管やサーバーを洗っていることがわかりますし,
ワインも地方では仕入れの難しさがあるのですが,
良いのを選んでいますし,なかなかウマかったです。
美味しい料理,お酒がお好きな方には,
是非是非伺って欲しいお店です。

ごちそうさまでした。

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