『オーストリアで食べたケーキ達 -モンブランのいない国-』ミニミニ大作戦さんの日記

ミニミニ大作戦の庶民的食文化に関する調査報告書

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モンブラン・・・少なくとも、オーストリアにはない。モンブランと言えば、彼らにはアルプスしかないのだ。そもそも、一説によれば、モンブランの本当の起源は、シャモニーモンブランのフランス側、ないしイタリア側山麓の村々で食べられていた、ホームメイドケーキに遡るとされる。それを現在の形にアレンジして、商業的に成功させたのが、パリの老舗カフェ、アンジェリーナ。何でも輸入して加工しちゃうのが大好きな日本は別格として、従って、モンブランと言うケーキ、決してグローバル・デファクト・ケーキじゃないのかも知れない。

2013年11月29日

JINDRAK製菓店。オーストリア第三の街、リンツでは恐らく最もメジャーなお菓子屋さんの一つ。旧市街の中心部に、二店舗も構えるから。このお菓子屋さん、世界最古ケーキの一つとされる、リンツァートルテを復興させた立役者であるから、リンツでは名の知れた名店のハズなのだ・・・

【Maroniobersschnitt】€2.85
訳すなら、栗のケーキ。そのまんまだ。トップのマログラはまだ良いとしても、何だ!?この貧相なマロクリストリングは。下地が透けて見えてるじゃん。しかもボロボロ切れかけてるし。これじゃ櫛の入れようがないほど、薄い。いやマロクリの密度が。

これで栗ケーとは笑止千万と思ってたら、何と中に隠れてたマロンクリーム。しかも、甘い甘い多量のチョコムースに囲まれたコアに、ズデンと居座る巨大なマロクリ玉。もはや栗の風味とか、口解けとか、そんな風情のあるタマじゃないのだ。モッタリ、ゴッテリ、ドッカーンとマロクリ玉。はぁ~・・・

【日本ケーの素晴らしさ】
何たる鷹揚ケーキなのだ。四角く切り出された、巨大なクリームおばけ。でもこの一個、きっと彼の地の甘モノ好きにとっては、都心で買って、嬉々として食べるケーキなのだ。食べながら、溜息と共に口を突いて出る感想、「日本人って何て贅沢なケーキばかり喰ってるんだろ・・・」
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